※この作品はR-18です。

黒獣~氷天の剣士~   作:ボルボロックス

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こんな感じです。


裏切り者達

 4の砦の貴族の男、ミシェル・パンティエールはマイアに告白し、平手打ちをもらって玉砕した。

 

 

 ミシェルはマイアを一目見た時に気に入って告白し、妻にしたいと言ったが、マイアはハクアの事が好きなので、その告白を断ったが、ミシェルは諦めきれずにしつこく何度も告白したのであるが、その度にマイアは彼をフッた。

 

 

 そしてある時、ミシェルはマイアに“言ってはいけない事”を言ってしまった。

 

 

『そんなハクアだか墓場だか知らないやつより、僕の方が偉いんだから言うこと聞けよ!!』

 

 

 ミシェルのそのひと言に、マイアはミシェルに平手打ちをお見舞いし、すっ転んだ彼を無視して帰った。

 

 

 ミシェルは人の多い酒場で言ってしまった為に、大勢の人の前で平手打ちをされた上に、自分を無視して帰ったマイアとのやり取りでクスクスと笑われたミシェルは、マイアに恥をかかされたと思い、マイアを逆恨みし、それが理由で黒犬に付いたのだ。

 

 

 キーンに高い金を払い、内通の為の転移魔法の術を使い、魔物達を4の砦に誘い込んだのである。

 

 

「(マイアぁ!僕をフッた事を牢屋で嫌って程犯して分からせてやる!くっくっくっ!今頃、魔物達を相手に……)え!!?」

 

 

 自身の計画が上手く進んでいるかと思い、窓から外を見たミシェル。

 

 

 しかし窓の外には、50を超える魔物と傭兵を1人で倒してしまったマイアがいた。

 

 

「ふぅ。こんな所かな……。」

 

 

「(なんでぇぇぇぇぇぇぇ!!?50人はいたはず!?なのにマイア1人で片付けたの!?あり得ない!?高い金払ったのに、これじゃあ大損だよ!!?)」

 

 

「あ、なんだここにいたんだ?」

 

 

「っ!!!?ま、まま、マイア!?な、何の用!?」

 

 

「あのさ、あんたアイツラの事、知ってる?」

 

 

「さ、さぁね?僕は黒犬なんて知らない、よ……?」

 

 

「あたし、アイツラとしか言ってないのに何で黒犬って名前が出てくるわけ?」

 

 

「あ……!!!?『パァンッ!』ぐああああああああっ!!?」

 

 

 口を滑らせてしまったミシェルは、マイアによって平手打ちされて、その場に転がり壁にぶつかって気絶する。

 

 

「マイア!」

 

 

「アストリット、あんただけ?他のみんなは?」

 

 

「先に私だけ戻ってきたわ。それより、何でパンティエールが気絶してるの?」

 

 

「あぁ、こいつが裏切り者の1人でね。あたしが殴った。」

 

 

「なっ!?彼が裏切り者の1人!?」

 

 

 

「一応後で話聞くから、治してやって?その後は部屋に軟禁しておく。」

 

 

「分かったわ。(マイア、ハクアを侮辱されると怒るのね。まぁ私も同じだけど……。)」

 

 

 ミシェルに回復薬をぶっ掛けたアストリットは、ゴーレムにミシェルを拘束させて、岩の牢獄とし、その中に軟禁した後にハクア達に知らせに向かうのであった……。

 

 

 一方、7の砦にも魔物が押し寄せており、それを女神セレスティンを護る近衛聖騎士であり、7の砦の護りを行っているクラウディア・レーヴァンタインと黎明騎士団が相手取っていた。

 

 

 魔物達は大した事は無いのだが、クラウディアは今、本来相対すべきではない相手と対峙しており、苦戦を強いられている。

 

 

 自身の師であり、義理の父である“グラーヴ・レーヴァンタイン”と対峙しているからだ。

 

 

「何故、何故裏切ったのですか?」

 

 

「……。」

 

 

「何故あなたが!?グラーヴ将軍……いいえ、お義父様!」

 

 

「……。」

 

 

 グラーヴは何も語らない。語る前に剣を振り、クラウディアを気絶させようとする。クラウディアは必死に堪えるが、いつまでも堪える事が出来るような一撃ではなかった。

 

 

 クラウディアは吹き飛ばされ、壁に叩きつけられる。

 

 

「クラウディアよ。剣を退け、降伏しろ。」

 

 

「聞けません!私はセレスティン様の近衛聖騎士、この場を引くなど出来るわけがありません!」

 

 

「そうか。ならば此奴はもういらぬな。」

 

 

 グラーヴがそう言うと、黒犬の兵達と共にクラウディアの夫であるクラウスを引っ立ててきた。

 

 

「あなた!!どうして……。」

 

 

「役立たずの種無しに、レーヴァンタインを名乗る資格などない!」

 

 

「っ!?やめてぇ!?」

 

 

ズバァァァァッ!!

 

 

「「っ!!!?」」

 

 

 グラーヴはなんと、何躊躇もなくクラウディアの目の前で息子クラウスを斬ったのである。

 

 

 まるでゴミでも見るような目で、倒れたクラウスを見下ろすグラーヴだが、クラウディアはそんなグラーヴを無視してクラウスに駆け寄った。

 

 

「あなた!?あなた、しっかりして!?……クラウス!!?」

 

 

「クラウ、ディア……すま、な……い……。私が、弱い、から……。」

 

 

「そんな事を言わないで…!お願い目を開けて……!」

 

 

「すま、な……い。」

 

 

「口を開くな、愚息が。」

 

 

「っ!!?」

 

 

 グラーヴが剣を振り上げて、クラウスにトドメを刺そうとし、クラウディアが身を盾に庇おうとした……。

 

 

 その時だった。

 

 

 

 

ゴオオオオオオオオオオッ!!

 

 

 

 猛烈な吹雪が7の砦を襲い、その吹雪にグラーヴは吹き飛ばされ、黒犬の兵士達はカチカチに凍り付いていった。

 

 

 グラーヴが目をゆっくりと開けながら立ち上がると、クラウディアとクラウスの側には、クラウスに寄り添うハクアがいた……。




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