※この作品はR-18です。

黒獣~氷天の剣士~   作:ボルボロックス

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さぁて、頑張ろう。




魔術師の里、キミア!
魔法と魔術と魔女。


 東方を出たハクアはコハクから教えられた“キミア魔法師団領”へと向かい、その未踏の地へと赴くために平原を歩いていた。

 

 

 東方を旅立ってからゴブリンやオーガなどの魔物と戦い、時には柄の悪い集団などを倒していき、その度に強くなっては新たな町に行き、その町の面白い祭りに参加したり、問題を一緒に解決したりなどしていったのだ。

 

 

「(俺も強くなったもんだなぁ……。けど、もっともっと強くならないと。)」

 

 

 その中でハクアの剣術、体術は成長していき、更には勘なのか悪意のような物にも敏感になり、背後や物陰からの襲撃にも対応できるようになっていき、剣技の腕は冴え渡り、突きを矢よりも早く撃ち、風穴を開けられるようになった。

 

 

 そして、ハクアは連戦の中で飛鳥から渡されたスキル、“獣戦士”と“淵雷”、“氷天”が強化成長したのである。

 

 

 まず、“獣戦士(ザ・ワイルド)”は“剣術、体術特化”のスキルだったが、それが成長してからは剣だけではなく槍や戦鎚、バトルアックスなど多種多様な武器が使え、オリジナルの武器を作ることができる進化系スキル“牙人(きばびと)”へと変わった。

 

 

 さらに雷と闇のスキルである“淵雷(えんらい)”は威力が上がっただけではなく、雷を纏っている間は高速移動でき、闇を纏っている間は全ての攻撃を無力化し、かつ吸収してしまえるようになった。

 

 

 氷や冷気などを扱える“氷天(ひょうてん)”は、炎も凍らせられるようになり、さらに天候までも変えられるほどの冷気になり、淵雷と同じ様にそれを纏える。

 

 

 そして、影にはスキル“牙人(きばびと)”で獲た武器を入れており、自由に出し入れ出来る。

 

 

「えっと、キミアは……確か深い森の中にあるって聞いたんだけどなぁ。えっと、確か「きゃあああああっ!!!?」あ?あっちか!?」

 

 

 地図を拡げようとしたハクアは、突然聞こえた劈くような若い女らしき悲鳴に聞こえた方向へと駆け出すと、3人の幼い少女達がムカデの魔物に襲われそうになっていたのだ。

 

 

「おいおい、まずいっての!!!シッ!!!」

 

 

 ズバアァァァッ!!!!

 

 

「「「!!!?」」」

 

 

 ハクアは雪嶺を抜くと、雷を纏って巨大ムカデに近づき、その巨体を賽の目状に切り裂く。

 

 

 バラバラに切り裂かれたムカデの魔物、その頭には何やら紋のような物があったが、ハクアは雪嶺を鞘に納めると襲われていた3人へと駆け寄った。

 

 

「大丈夫か?」

 

 

「は、はい……!あ、あの、助けてくれてありがとうございます……!」

 

 

「それは良いんだけど、君達の格好って……魔法使い?」

 

 

「う、うん。そうだよ、私達キミアの「え!?キミア!?」ひゃっ!?」

 

 

 ハクアが驚いたような声をあげると、金髪の女の子がビックリして声をあげてしまう。

 

 

「あ、ごめん!でも良かった!実は、キミアに向かって旅してたんだ。魔法を研究する国って聞いたから興味があったんだ!あ、ごめん……ビックリさせて。俺はハクア、氷狼族だ。」

 

 

「は、ハクアさん、宜しくお願いします。私達はアストリット・フラメル先生の弟子です。私はイザベルです。」

 

 

「エイミーだよ!宜しくね!」

 

 

「び、ビビ、です。」

 

 

 眼鏡に緑のロングのイザベル。赤毛の元気そうなエイミー。金髪のツインテールでビクビクしているビビの3人を見て、ハクアはそれぞれの名を覚えると懐から飴玉を取り出すと3人に渡す。

 

 

「イザベルにケイミー、それにビビか。宜しく。あと悪いんだけど、キミアに行く道「みんな!!!」ん?うおっ!!!?」

 

 

 ズドオオオオオオオッ!!!

 

 

 タイガは自分に迫ってきた“巨大な何か”を身を翻して避けると、そこには巨大な岩の生き物とそれに乗る1人のイザベル達と同じ服を着たマゼンダの髪をした美女がいた。

 

 

「「「先生!!」」」

 

 

「みんな無事!?悲鳴を聞いて駆けつけてみれば……!あなた、3人を襲っていたの!?」

 

 

「は!?い、いや俺は「問答無用よ!!!私の弟子に手を出すなんて、良い度胸しているわね。」だから違うっての!!?」

 

 

「先生、この人は「貴女達は下がってなさい!ゴーレム!!」先生!!?」

 

 

 岩の生き物、ゴーレムに乗ったマゼンダの魔法使いの女性、アストリット・フラメルはハクアの見据えて言い放った。

 

 

「獣人の様だけど、私達“魔法使い”1人は、千の兵士に匹敵する……。それを身をもって理解してもらうわ!!」

 

 

「おいおい話を……はぁ、やるしかないか!」

 

 

 ハクアを雪嶺を影にしまうと氷のガントレットを造り、アストリットと相対するのであった。

 

 

「氷の魔術?面白いわね!……行くわよ!!ゴーレム!!」

 

 

「はぁっ!!」

 

 

 ゴーレムはアストリットの命令に従うよ巨大な拳を振り上げると、ハクアに向かって降り下ろす。

 

 

 しかし、ハクアはその拳に向かって冷静にガントレットで迎え撃ち、ガキィンッ!!!!と硬い物質同士がぶつかる音が響くが、ゾッドや強敵らと戦ってきたハクア(タイガ)には関係なかった。

 

 

「っらあぁぁぁっ!!」

 

 

バキイイイインッ!!

 

 

「くっ!?何て力、でも嘗めないことね!!!ゴーレム!!」

 

 

「普通の戦り方じゃ無理か。なら……!雷速!!」ジッ!!

 

 

「なっ!?今度は雷の魔法!?(馬鹿な!?ただの剣士が高度な2つの系統の魔法を!?)」

 

 

「少し痺れてもらうぜ!!雷球波!!」

 

 

「っ!!?ゴーレム、防ぎなさい!!」

 

 

 ハクアの放つ雷の球体の連弾をゴーレムの腕で防ぐアストリット。岩で出来ているゴーレムは電撃に強い。

 

 

 しかし、それでもゴーレムは徐々に圧され始め、表面が深く削られていた事にアストリットは内心驚いていた。

 

 

「くっ!?(これほどの錬度の雷撃、一体どれ程の鍛錬を!?こうなれば、ゴーレムで!!)「先生!!」イザベラ!?」 

 

 

「せ、先生!!?話を聞いてください!!その人は、私達を助けてくれたんです!!!」

 

 

「えっ……!?そんな……、それは本当なの!?」

 

 

「あぁ、そうだよ。俺はキミアの里を目指して旅していてな。その途中で彼女達を助けたんだ。……信じてくれるか?」

 

 

 ハクアがガントレットを霧散させると、アストリットはゴーレムから降りて帽子を脱いで頭を下げる。

 

 

「そう、なの……。ご、ごめんなさい。早とちりをしてしまって。私は、アストリット・フラメル。キミア魔法師団領で魔術、錬金術の研究をしているの。」

 

 

「俺はハクア。宜しく、フラメルさん。」

 

 

「アストリットで構わないわ。そうだわ、お詫びとしてキミアに案内してあげる。そろそろ日も落ちるわ、着いてきなさい。」

 

 

「ありがとう、アストリットさん!」

 

 

 ハクアはアストリットと3人と共に、キミアへと向かうのであった……。




遅くなりました。

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