※この作品はR-18です。

天才剣姫が犯罪者に敗北する話   作:黒糖バス

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恋崎ネネ

 俺が担当する地域は広い視点で見ると日本という国の中心近くにあった。東京からもそう離れてはおらず、緊急時には東京を経由して速やかに日本全国に移動する事が可能だ。それは政府にとって、護国の英雄を配置しておくにはとても都合が良い場所だった。

 

 "不测之祸"による魔闘師狩りで多くのベテラン達が殉職し、そのニュースを見た若者が指定魔闘師になる事を躊躇した事で各地を守護する魔闘師の人員不足が問題となっていた。その影響は二年経った現在でも健在だ。

 

 小さな都市であれば担当者がいない事も珍しくなく、そういった場所を狙って犯罪を繰り返す者もいる。少し魔闘をかじった程度の半端者でも、一般人からすれば超人であり、そういった者達が悪事を働けば多くの被害が出てしまう。

 

 中には"不测之祸"に憧れて似たような事件を起こす者もいたりして、日本の治安は三年前と比べると信じられないほど悪化していた。

 

 当然国民は不安を露わにし、政府が対策を練る事になる。その結果、俺のような強力な魔闘師は自分の担当地域以外で起きた事件にも派遣される事が増えていた。

 

 

 今回俺が派遣されたのは首都圏から少し離れた田舎町だ。人口数千人のその街は三年前まで優秀な魔闘師が担当していたそうだが、彼女もまた"不测之祸"に目を付けられ、殺されてしまったらしい。それから守護者不在のまま、なんとか平和に暮らしていた住人達だったが、数日前に現れた魔闘犯罪者の集団によって街の唯一の中学校が占拠されてしまうという事件が起きてしまった。

 

 彼等は生徒達を人質に取ったものの、身代金を要求する事もなく、ただ立て篭もるだけで一切の目的が不明だった。それが判明したのは、次の日に犯人達が撮影したと見られる動画が生徒達の保護者に送られてきた時だった。動画には女子生徒が一人ずつ、犯人達に犯される様子が映っていた。それも68人の全学年の女子生徒が、である。

 

 近年ではありふれた事件だ。男子は皆殺しにされていたり、ゲームと称して生徒同士を殺し合わせる事件もあるのだから、まだマシな方だろう。だが、当人や親達からすれば悲劇である事は間違いなく、遥々電車を乗り継いでやって来た俺達(・・)を出迎えた住人達は涙を流して子供を助けて欲しいと懇願してきた。

 

 そんなもので心を動かされる俺ではないが、他の2人は違ったようで、偵察をせずに早々に襲撃しようなどと言い出す始末だった。

 

 

 ★

 

 

 

 犯人達が立てこもっている体育館を強襲した俺は、一番近くにいた魔闘師の男に刀をふるい、その首を刎ねた。あえて"剥魔"は使わなかったが、俺の攻撃に全く反応出来なかったところを見ると、実力は相当低いようだ。野良の魔闘師から基礎だけ教わった素人といったところか。

 

 そうであるなら時間をかける必要もないと判断し、残る敵を片付ける為に周囲を見回す。

 

 ──そこで、一緒に突入した2人の後輩が犯人達を蹂躙している様子を目にし、必要のなくなった刀を鞘に収める事にした。

 

 後輩の1人は銀色の弾丸となって犯人を殴り飛ばし、その直後に別の方向に突進して2人目、3人目と男達を無力化していく。"銀光"と呼ばれる世界最速の攻撃は一年前に見た時よりも進化しており、5回の連続使用が可能になったのだと以前嬉しそうに語っていた。

 

 俺ですらその動きを目で捉える事すら出来ないのだから、素人に毛が生えたレベルの連中には何をされているのか理解も出来ないだろう。

 

 5人目の男を床に沈め、ようやく動きを止めた彼女は、銀色の髪をかき上げながら俺の方を振り返った。15歳になり、いっそう美しさに磨きが掛かった彼女は、メディアから"銀色の妖精"と呼ばれ、人気を得ている。この一年間の実績もまた凄まじく、一部の女性軽視の声すら黙らせてしまった。

 

 彼女──神籠アイリは恐らく全盛期の神籠ユリアを超えているだろう。それは、彼女が"剥魔"を習得している事も理由の一つだが、それがなくても結果は変わらない筈だ。最高速マッハ1.5のパンチは一度繰り出されたら誰にも防ぐ事は出来ない。この評価は決して過大なものではなく、大陸の魔闘先進国でも世界最高の技の一つとして注目されている。

 

 ──そんな神籠アイリと並び称されるのが犯人達を蹂躙しているもう1人の後輩だ。

 

 至近距離からの攻撃を悉く躱し、隙だらけの敵の顔面に鮮やかな蹴りを入れる彼女。その一撃の威力はあまり高くはなく、喰らった男はその時点では意識を保っていた。しかし、彼が体勢を立て直すまでの数秒の間に更に5発の蹴りが加えられ何も出来ずに撃沈する。

 

 犯人グループは警戒した様子で彼女を取り囲み、今度は数人がかりで攻撃し始めたが、それが彼女の身体に当たる事はなかった。幻想的なピンクブロンドの髪の少女は、同色の瞳を怪しく光らせて数で勝る男達を翻弄してみせる。

 

 恋崎ネネ。アイリが国家指定魔闘師になった半年後に"染色"となり、名を知られ始めた天才少女だ。同い年のアイリとはライバル関係にあるようで、お互いに意識し合っている。

 

 何かに特化していれば天才と呼ばれる事が多い魔闘師だが、その中でも彼女の持つ才能は希少なものだった。恋崎ネネは、瞳に魔気を纏わせる事で動体視力を常人の数倍にまで高める事が出来るのである。戦闘中の彼女の目には世界の全てがスローモーションで見えているそうだ。

 

 そんな特別な目と、持ち前の格闘センスを駆使する事で、敵の攻撃を悉く回避する彼女はメディアから"幻影"と呼ばれている。

 

 

 

 

 

 ──突入から数分後。

 

 回避不可の"銀光"と、接触不可の"幻影"が破られる事はなく14人いた魔闘犯罪者達は全滅していた。

 

 

 

 ★

 

 

 

 あれから、拘束した犯人達を警察に引き渡したり、人質になっていた生徒を解放する作業をおこなった。死者は一人も居なかったようだが、無理矢理犯された女子生徒達は心身共に傷付いており、事件が解決しても街の雰囲気は暗いままだった。

 

 だが、今回の仕事は俺達からすれば大成功と言ってもいい出来だった為、帰路に着く後輩達の表情は明るかった。

 

「センパーイ♪ 今日の私の戦い振りどうでした〜? 前に言われた通り、回避と攻撃をほぼ同時にやってみたんですけど、上手くいってましたかね〜?」

「知らん。肉弾戦は俺よりも君の方が詳しいだろ。あの時は君がアドバイスをくれと言ってしつこいから適当な事を言っただけだ」

「え〜。じゃあ質問を変えますね。──私が今日みたいな戦い方をしたら、センパイに勝てますか?」

「──ああ、勝てるだろうな。攻撃後に無防備になるのは俺も一緒だ。今日みたいな戦い方をされたら俺に勝機はない」

「あはっ♪ 本当ですか〜? すごい嬉しい情報ですっ」

 

 電車のボックス席で俺の隣に座り、矢鱈と身体を寄せて話し掛けてくる恋崎ネネ。その相手を適当にしてやると、整った顔を綻ばせて喜びを露わにした。ネット上で"小悪魔系魔闘師"などと呼ばれてファンも多い彼女がそんな顔をすれば勘違いしてしまう男も少なくないだろう。

 

 だが、その好意を前面に出した姿が擬態だと知っている身からすると、拙い演劇を見せられているような、そんな気分にさせられる。

 

 ──彼女、恋崎ネネは俺の事を心底嫌っている。その証拠に、これだけ顔を寄せて来ていながら、絶対に身体が接触しないように一定の距離を保っているし、向けてくる瞳には魔気を纏わせて俺の動きを常に警戒している。

 

(──まあ、無理もないが)

 

 彼女はオンリーワンの才能を持つ天才で、指定魔闘師になるまで苦戦らしい苦戦もした事がなかった。そんな自尊心の塊みたいな少女が、自分と対等な"染色"でもない格下の男に裸になるよう命令されて従う筈もなく、神籠アイリと同様に俺に攻撃を仕掛けて来た。それが半年前の俺とネネの初対面の時の話だ。

 

 俺は彼女を返り討ちにして服を全て奪い取ると、頭を踏み付けて無理矢理土下座の体勢を取らせた。そして、そのまま彼女が上下関係を理解するまで蹴りを加え、床を転がし続けたのだった。結局、裸で外に放り出そうとした所で彼女は降参し、その後命令に従ってガニ股でマンコを開帳した時には悔しさで涙を流していた。

 

 それでも『許さないから! いつかアンタを殺してやる!!』と叫ぶ姿に俺の心は大層踊ったのだが、次に会った時には今みたいなキャラになっていたのだから驚かされた。どうやら俺を表面上は上位者として認め、屈服させられた屈辱に折り合いを付けると共に、俺を油断させていつか倒そうという魂胆らしい。ライバルの迷走に呆れながらアイリが教えてくれた。

 

 因みに、そのアイリは先程から俺の対面でブスッとした顔をしている。

 

「アイちゃんはまだ怒ってるの? 一般人ばかり狙ってる奴なんてどうせ大して強くないんだからパパッと終わるのに」

「それでもですよ、ネネ。明日は久しぶりに休みの予定だったのに」

「休みじゃなくって非番だけどね♪ 今日だって仕事をしたの実質1時間くらいなんだし、疲れてないでしょ?」

「疲れてる疲れてないの問題じゃない。そもそも私は今日みたいな事件に私達3人が派遣された事にも怒ってるんですから。どう考えても1人で良かった筈です」

「あ〜……まあ、上の人は魔闘師の強さとかよく分かってないからね〜。14人の魔闘師モドキってだけで大事件だと判断したんだと思うよ」

 

 アイリが怒っている理由は、急な指示で明日、県外で活動している魔闘犯罪者を捕縛しに行かなければならなくなったからだ。

 

 彼女が言うように今日くらいの敵なら俺かネネだけでも十分対処出来たのだから、アイリを休ませて明日の任務に集中させるという手もあっただろう。しかし、政府の魔闘に対する認識不足から、今回のような事態が度々起きていた。優秀な魔闘師を出し惜しみして各個撃破される事を恐れ、過剰な戦力を投入しがちなのだ。その為、俺達3人が同じ任務に充てられる事がしばしばある。

 

「黒木先輩から上の人に言って貰えませんか? 移動だけでも疲れますし、戦闘の質も落ちるんですよ」

「君が思っているほど俺の発言力は強くないんだ。なんせまだ4年目の若手だしな」

「…………どの口が言うんですか。私達に、あんな事させてもお咎めなしのくせに……!」

「そうですよセンパイ。アイちゃんの濡れ濡れ写真飾ってるのに」

「そ、それはネネも一緒じゃないですか……!」

 

 ワー、キャーと言い争いを始める2人。確かに彼女達の言う通り、政府の上層部も俺の言葉にはある程度耳を傾けてくれるだろう。一部のエロ親父共には彼女達の写真を流して機嫌を取っているしな。──だが、そもそも俺自身に現状を変える気がなかった。三年前まで日本が"剥魔"という技術を知らなかったように、魔闘には分かっていない事が多すぎるのだ。

 

 だから、慎重過ぎるくらい慎重でいい。

 未知の技術を使う敵が相手でもゴリ押しで押し切れるくらい過剰な戦力で構わないのだ。

 

 

 

 ★

 

 

 

 俺と神籠アイリ、そして恋崎ネネの担当地域は隣接している。期待の新人である彼女達が"不测之祸"のような連中の手でまた失われてしまう事を政府は恐れているのだ。だから、日本最強の俺の側に配置しているのである。

 

 国内で五指に入る実力者が3人も一箇所に集中している為、この周辺の地域は日本で一番安全な場所だと言われており、県外から引っ越してくる者も多かった。

 

 俺としても生まれ育った街が平和に賑わいを見せる事は喜ばしい。正直、日本の治安なんてものにそれほど興味はないが、妹弟子から託されたこの地だけは特別なのだ。

 

 ──それに、アイリとネネを簡単に呼び出す事が出来る点も気に入っている。

 

 前回の任務で戦闘スタイルを確立させ、最近、俺に勝てるかも知れないという驕りが見えるネネと、その翌日の任務でターゲットにまんまと逃げられるという失態を犯したアイリの2人を、指導の名目で呼び出す。

 

 俺の適当な言葉を本気にしたネネは兎も角、到着した時点でターゲットが移動していたアイリは当然納得がいっておらず、屈服を命じた俺に2人は攻撃して来た。それを軽く撃退したのが10分前だ。"銀光"も"幻影"もまともに相手をしたら勝ち目がないが、入室した時点で"剥魔"を発動させておけば何の問題もなかった。彼女達も多少は"剥魔"を使えるとはいえ、そもそもそれを教えてやった俺に練度で勝てる筈もない。彼我の実力差を再認識した2人が俺に屈するのは割と早かった。

 

「──セ、センパイ♪ どうですか? こんな姿見せるの、センパイにだけなんですよ?」

「──今回だけ、です。次は絶対に勝ちますから……!」

 

 俺の家の書斎。そこで2人の後輩は壁際に並んで立ち、俺に無様な姿を晒していた。

 

 彼女達は通っている高校の制服を着ていたが、スカートは捲り上げ、更にその下のショーツも横にずらして女性器を露出させている。そして、もはや見慣れたガニ股姿で自分の割れ目を広げると、丸見えになったクリトリスの皮を自分で剥き、穿り出していた。

 

 これが最近の彼女達の屈服ポーズである。普段、高校で羨望の眼差しを浴びている制服姿のまま下半身を曝け出し、身体の一番弱い部分を自らの手で剥き出しにさせているのだ。

 

 隣街にある進学校の黒いブレザー姿の恋崎ネネは、情けない格好をしていても普段の小悪魔キャラを維持し、余裕あり気に微笑んでいる。しかし、よく観察してみると耳が微かに紅潮しており、身体も小刻みに揺れているのが分かった。屈辱だろうにネネが必死に強がっているのは、俺に弱みを見せたくないからか、それとも隣にいるライバルの目を気にしてなのか。

 

 彼女の下半身に目を向けると、白と水色のボーダーショーツの横から顔を出す幼い女性器を見る事が出来た。陰唇のヒダは小さく、剥き出しのクリトリスも米粒くらいのサイズだ。軽く屹立しており、ツンとした芯が見て取れるのは、彼女の緊張を表しているのだろう。

 

 ネネの隣にいるアイリは、有名女子校の白い制服を身に着けている。銀髪で肌も白い彼女の制服姿はどこか冒しがたい神聖さのようなものがあり、"姫神ソラの再来"や"銀色の妖精"と呼ばれるのも納得の美しさだった。

 

 アイリは『屈するのは今回で最後です』と宣言して、ギュッと閉じた目を横に向けているが、そのセリフを聞くのは今回で六回目だ。何度敗れても諦めない姿勢は大したものだが、だからこそ定期的に呼び出して辱めてやりたくなる。

 

 捲られたスカートの下にあるショーツは、リボンが付いた黒い物で、それがアイリの勝負下着だと知っている俺は、彼女が服を脱がされる事を前提としてその下着を選択して来たのだと察し、笑いが出そうになった。

 

 その黒いショーツを恥丘が見えるくらいしっかりとずらした秘所には、一年前よりも豊かに茂った銀色の陰毛があり、その下にやや大きめの陰核がぷくっと膨らんでいる。これまで屈服する度に俺に踏まれて来た肉芽は妖精に不釣り合いなくらい育ち、同い年のネネの物と並べる事でより際立って見える。そうは言っても、指先くらいの大きさしかないのだが"15歳で可憐な容姿"のアイリの物だと考えると、やはり大きいだろう。恥ずかし気に顔を背ける姿は清楚な少女そのもので、そんな彼女が陰核を目に見えて勃起させる様は男なら誰もが興奮するに違いない。

 

 俺は2人の姿に満足すると、椅子に座ってスマホを開いた。

 

「そのまま自分達が弱者だと理解するまでクリトリスを押っ勃てておくんだな」

「アハッ♪ センパイてば鬼畜ですね♪ あと、馬鹿みたいに勃ててるのはアイちゃんだけですよ」

「──なっ! なんて事を言うんですか、ネネ! 今の暴言忘れませんからねっ!」

「アイちゃんって口だけだから怖くないんだよね♪ アイちゃんのデカクリ妖精〜♪」

「こ、このっ、私に一回も勝ったことないくせに生意気です!」

 

 いつの間にか喧嘩を始める2人。

 国民から人気の小悪魔と妖精がガニ股のまま言い争いする様子をこっそり撮影しながら、俺は今日来る予定の指定魔闘師について考えていた。

 

 

 

 ★

 

 

 

 俺と妹弟子ソラに魔闘を教えてくれたのは柊ヨミという女性だった。高校を卒業したばかりで指定魔闘師としては新人だった彼女だが、剣の才能は非常に高く、わずか数年で中堅レベルの実力を身に付けていた。指導者としての才能もあったようで、妹弟子は国内三指に数えられるほどの実力者になったし、俺にいたっては護国の英雄だ。

 

 しかし、纏える魔気の量が少なく、12歳のソラに敗れてからは自分の力に限界を感じていたようで、ソラが指定魔闘師になった時にこの地を任せて引退してしまった。

 

 だが、純粋な武人としての実力は俺や妹弟子を凌駕していたと今でも思っている。なんせ剣鬼と呼ばれるの今の俺でも、再現出来ていない技をいくつも持っていたのだから。

 

 

 

 

 ──その技の一つである"陰歩"で音もなく部屋の中に入って来た師匠は、容易くアイリとネネの背後を取ると彼女達の秘所に指を這わせた。

 

 

 

 

「えっ──ああああぁぁぁぁっ!!!」

「なっ──んはぁぁっっ!!!」

 

 

 アイリ達が師匠の存在に気付いたのは露出させていた淫部を愛撫された時であり、その一瞬でイかされた2人は訳も分からず潮を吹いて尻餅を着く。

 

 それを見下ろした師匠は、ツカツカと俺の前まで歩いてくるとニヤリと笑った。

 

 

 ★

 

 

 

「噂通り面白い事をしているじゃないユウト。"銀光"と"幻影"といったらトップアイドルより人気の魔闘師よ?」

「──師匠こそ、初対面の少女にセクハラするとか、何も変わってませんね」

「ソラにイキ方を教えてあげたのも私だからね。──あ、これは内緒って言われてたんだっけ」

 

「今のは忘れてちょうだい」と言って笑う師匠。その適当な性格は記憶にあるままだった。現在31歳の彼女は、指定魔闘師を引退して五年が経っている筈だが、引き締まった肉体も、隙のない佇まいも現役時代から何ら衰えていない。

 

「──それにしてもアレはもしかして私の影響かしら? ユウト」

 

 師匠は部屋の隅でガニ股を披露する後輩達を眺めながらそう口にする。彼女の登場で一旦は屈服ポーズを解いていたアイリ達だったが、俺がもう一度命令して醜態を晒させている。絶頂して濡れた割れ目を、初対面の師匠に見られる事で先程までより表情が歪んでいた。

 

 師匠は武人としては尊敬出来る人物なのだが、少女に対してセクハラを働く癖があり、ソラも何度かイタズラされかけていた。俺が強く注意してからはソラに手を出す事はなくなったのだが、さっきの言葉から察するに俺がいない所で続けていたのだろう。

 

「違いますよ。俺が影響を受けたのはもっと別の奴らですから」

「ふ〜ん、そう。──それって、もしかして貴方の背後にあるソラの写真を撮った連中の事かしら?」

「……ああ、師匠が来るならソラの写真は除けておくべきでしたね」

「いいえ構わないわ。ここは貴方の部屋だしね。──まあ、よく撮れてると思うわ。私が見た事のあるあの子の顔なんて澄まし顔とイキ顔くらいだし、きっと色んな意味で貴重よ、それ」

「……俺は澄まし顔しか知りませんけどね」

 

 ソラの写真を見る師匠の顔に嫌悪の色はなかった。あれから三年だ。可愛い弟子が死んだ事に付いて彼女の心の整理は済んでいるのだろう。未だに引きずって少女達を苦しめている俺とは大きな違いだ。

 

「──それで、師匠が指定魔闘師に復帰すると言うのは本当ですか?」

「ええ、メールした通りよ。申請も済んでるわ」

「人手不足なので俺としては歓迎ですが、どういった心境の変化です?」

「貴方の噂──そこにいっぱいある写真の事ね。それを聞いたってのもあるけれど、もう一つ、"剥魔"ってのに興味が湧いてね。どうかしら? 私にその技術教えて貰えない?」

 

 勿論、構わないと思った。身体強化を無効化する"剥魔"を師匠が極めれば、最強の魔闘師が誕生する事になる。──なんせ、"剥魔"を使えない今の彼女ですら俺より強いのだから。

 

 師匠ほどではないが俺も纏える魔気が少ない。だから、俺が一方的に"剥魔"を使っても、師匠は素の肉体と剣技だけで俺を倒せるのだ。その代わり師匠はアイリやネネには絶対に敵わない。今この部屋の中には奇妙な力関係が出来上がっているのだ。

 

 師匠が台頭すれば俺は今まで通り好き勝手出来なくなるだろう。だけど、それでも別に構わない。

 

「分かりました。教えますよ師匠──いや、ヨミさん」

「ふふっ。まさか弟子の弟子になる日が来るなんてね。お手柔らかにお願いするわ。────ん、それじゃ」

「?──何をしているんですか?」

 

 俺が了承の返事をすると、師匠──ヨミさんは着ているスーツのスカートに手を掛けた。そして徐に捲り上げるとストッキングに包まれた下半身を俺の眼前に晒した。

 

「新しく指定魔闘師になった女は、貴方にアソコを見せるんでしょ?」

「ヨミさんは復帰でしょう? そもそも貴女にそんな命令はしませんから安心して下さい」

「アラサーの身体には興味ないって事? それは流石に傷付くわね」

 

 そう言って悪戯っぽい笑みを浮かべる彼女は、完全に俺を揶揄っているようだった。ヨミさんは見た目はキリリとした黒髪の美人で、俺の目の前にあるパンストに包まれた下半身にはアイリ達にない大人の色気がある。興味がないと言えば嘘になるだろう。

 

「──別に、見せたいなら勝手にどうぞ。スマホで良ければ写真も撮ってあげます」

「素直じゃないわね」

 

 ヨミさんは愉し気に笑うと、ストッキングを太ももの位置にまで下げた。露わになった黒い下着はアイリが履いている物に比べてレースが多くあしらわれており、大人っぽかった。彼女はその下着のクロッチ部分に指を掛け、ゆっくりと横にずらしていった。

 

 

 

 ★

 

 

 

 俺しかいなくなった部屋でスマホを見つめる。そこには至近距離から撮影したヨミさんの女性器の写真があった。ビラビラとしたヒダが多く、アイリ達に比べると少し色付いている女性器は、僅かに湿り気を帯びている。黒い茂みは厭やらしく生えていて、成熟した大人の色気が凄まじかった。しかし、その茂みの下に隠れている陰核は意外に小さく、それでもしっかりと膨らみが見て取れた。

 

 画面をスクロールさせ、ガニ股に開かれた脚の写真や、女性器を接写した写真を表示させ、最後に勝ち誇った様に微笑むヨミさんの写真を見た瞬間、俺の股間が数年ぶりに固くなるのがわかった。

 

 

いいなって思った子がいれば

  • 姫神ソラ(妹弟子)
  • 神籠ユリア(元最強)
  • 神籠アイリ(妖精)
  • 恋崎ネネ(小悪魔)
  • 柊ヨミ(師匠)
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