※この作品はR-18です。

【弟が】うちの姉ちゃん一度寝たら起きないんだぜ!【こんなこと言ってる件】   作:破戒僧

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第36話 いつも通りに

 

 

 その後の顛末について、簡単に説明しておこう。

 あと、こうなるに至ったネタばらし諸々についても一緒に。

 

 結論から言おう。

 日高君に……私の彼氏に助けてもらった。

 

 まず何であの日、いきなり警察が畠山家に突入してきたかについてだが……そもそも畠山家って、私達にやってること以外にも、色々と黒い噂が絶えない家(そして企業)だったらしいんだ。

 なので、前々から警察にマークされていたんだけど、隠し方が巧妙なために尻尾をつかむことができず、いままでずっと放置されてきたんだって。

 けれど、一回家宅捜索とかに入ることができれば、絶対に色々な悪事の証拠が出てくるはずだ、って方々から目されていたらしい。

 

 実際、色々見つかったらしいし。

 普通のスペースからはもちろん、後から私が報告させてもらった『隠し金庫』からも。

 

 けれど話は戻るけど、今までは証拠がないからそういう手段をとることができなかった。

 だったら証拠があればいいんだよね、ということになる。

 

 私がひどい目に遭ってるってことを相談した後、日高君は親戚の……ちょっと怖いお仕事の人達に相談して、畠山家が悪いことをしている証拠を集めた。

 

 警察が調べてもわからなかったのに、『ヤ』ならわかるのかって? わかるんだよこれが。主に、警察じゃできない方法で調べるから。法律とかガン無視で。

 

 当然、そういう方法で集めた証拠には証拠能力はないんだけど、捜査を始めるとっかかりには十分になる。そこから、正規の手段で証拠を集めればいいわけだし。

 

 そして日高君とその親戚の皆さんは、一揃え集めた悪事の証拠を警察に匿名で送り付けた。

 

 それらを元に警察の皆さんは必至で捜査を進め、さっき言ったように、いくつかの悪事の証拠をつかむことに成功。

 

 それで畠山家の主要な面々や、関連企業の偉い人達が軒並み逮捕されれば、内部の混乱でガタガタになってこっちにかまう余裕はなくなる。それでも混乱が足りなければ追加で色々と動けばいい……と、日高君達は考えてくれていた。

 それでも、私達から手を引かせ、それ以降手出しできなくさせるには十分だと。

 

 で、ここからは何気に日高君達にも予想外だったそうなんだけど……警察の人達は、それだけで満足せずにさらに頑張った。

 今回つかんだ事件の数々をさらにとっかかりにして、芋づる式に畠山家の所業の全てを明らかにするため、家宅捜索を行うことにしたのである。

 

 しかもその日程が、偶然にも私達が畠山の実家に呼び出された上、凌辱されまくっていたまさにあの日だった。

 

 結果、家宅捜索の最中に、婦女暴行の被害者その他まで見つけることになり、『この外道共がぁぁあ!!』と正義感でスーパーハイテンションになった警察官達によって、数々の証拠が押収された。

 しかもその時、ちょうど明日の『お披露目』のために親族の多くがあの家に集まっていたことまで合わさって、遠縁も含めかなりの人数が一度に逮捕されることになったのである。

 

 無論その中には、総元締めである修二郎おじさんや、雅彦さんも含まれる。

 今回の事件の黒幕でもあるし、その他多くの事件についてもそうだろうしね。

 

 あと、病院に搬送された時、私とお母さんの膣内その他から採取されたDNAも鑑定されて、雅彦さんをはじめ、私達を凌辱した面々も動かぬ証拠を突き付けられて別件(婦女暴行)で逮捕。

 

 しかも余罪はまだまだ出続けているらしく、もうしばらく警察の皆さん、忙しい日々が続きそうだ。

 婦女暴行とかその関係についても、なんか被害者、私達だけじゃないみたいでさ。今までは報復とかが怖くて泣き寝入りしてた人達が、続々名乗り出てるらしい。

 

 こうして、当初予定していたよりも甚大なダメージを畠山家に与えることに成功。

 

 事後処理、というか事件後の対応のために、残された人たちはてんてこ舞いで、とても私達にかまっている余裕はない……というかまさにその件も追及の一因になっちゃってる。

 畠山家そのものの人間に加えて、そこで働いていた使用人達や、関連企業の重役達も大勢お縄になったことで、グループ全体が大混乱。機能不全どころじゃない有様。

 

 関連企業については、株価がストップ安を起こしてお先真っ暗。

 ニュースとかワイドショーでも連日取り上げられており、相当数がそのまま倒産、よくても規模縮小か、ノウハウごと他者に吸収合併、という見込みだそうだ。

 

 何も知らない社員とか、その流れで苦境に立たされる人達は可哀そうだとは思うけど……そこはバカな上役達を恨んでね。私達も被害者です。

 

 そんなわけで、あとのことは警察とかに任せておけば万事問題なし。畠山家をきちんととどめを刺す勢いで追い詰めてくれるだろう。

 何とか形だけ残ったとしても、もう後で何かできるだけの力はあるまい。

 

 

 

 ……ちなみに、今回明らかになった数々の中には、本当は畠山家がやったものじゃないものも含まれてたとかなんとか……そんな話もある。

 日高君の親戚の人達が、今や日本中から叩かれる立場となった畠山家とその関連企業に、自分達がやってたあまりよろしくない仕事の数々の罪を、捏造した証拠込みで擦り付けて一緒に処理をお願いした、なんて話もあって……

 

 ……まあ、私は何も聞かなかったことにするけどもね。

 後から裏話として日高君に聞かされて反応に困ったわ……

 

 まあでも、どんな内容であれ、あんな社会の害悪でしかないような連中がお役に立てたなら……有効利用なんじゃないかな(遠い目)。

 

 

 

 それと、私達の今後について。

 被害者ってことで警察から事情を聴かれ(病院出た後でね)、一通り全部話した。

 

 畠山家との関係や、何を要求されていたか、どうしてあんな目にあっていたのか。

 おおざっぱに概要を話した後に、今までどういう感じの被害にあっていたのかとかを詳細に。

 

 私達が性犯罪の被害者だってことを考慮してか、聴取は女性の刑事さんがやってくれたんだけど、聞いている最中、何度も涙ぐんだり、怒りでぎりっと奥歯をかみしめたりしてた。メモを取ってるペンの筆圧がどんどん強くなってたようにも見えた。

 連日のように強姦されて、危ない薬まで使われて、政略結婚で人生までズタズタにされそうになったと聞かされて、正義感が限界突破してたんだと思う。

 全て聞き終わると、『必ずしかるべき罰を受けさせます』と約束してくれた。

 

 それと今後、裁判になった時に被害者として話を聞くかもしれなかったり、証言をお願いするかもしれない……と、申し訳なさそうに言われた。

 性犯罪の被害者って、裁判の場に立って色々聞かれて答えることを『さらし者にされるようなもの』だと考えてしまって、それが嫌で立件に至らず泣き寝入りするケースも多いんだそうだ。

 

 もちろんそういうのは私もお母さんも恥ずかしいとは思うけど、それで連中を少しでも地獄の深いところに叩き落せるなら、恥でもなんでもどんとこいである。

 

 

 

 そんなわけで、急転直下って感じだったけど、私達が『畠山家』にもらわれる危機は去った。

 

 色々波乱はあったけど、私達家族の元には平穏な生活が戻ってきた。

 

 今回のことについては、お父さんや親戚の人達もそれとなく聞いてるようだったけど、気持ちを察して空気を読んで、深くは聞いてこない。『大変だったね』と言われる程度だ。

 親戚の人達の多くは、実際何があったのか詳細には知らないだろうしね。せいぜい、実家のお家問題や、時代錯誤の政略結婚に巻き込まれそうになった、程度の認識で。

 婦女暴行や薬物使用云々は、知らないはず。

 

 当の被害者である私達が今まで通りの態度で『いやー大変だったよ』みたいな感じで過ごしてるので、皆も極力いつも通りに接してくれてる。

 そう遠くない未来、これらの出来事もきちんと過去のことになって、また問題なく、元通りの親戚付き合いができるようになっているだろう。

 

 お父さんはさすがに、当事者の家族として概要くらいは把握してるだろうけど、『つらかったね、何もできずにごめん』と謝ってきて……それ以上は踏み込んでこない。そうするべきだと思ってるんだろう。

 何せ、妻や子供達がそんな犯罪の被害にあったんだ。傷は浅いとは言えないだろうけど……こっちもいつか、時間が傷を癒してくれることを願うばかりである。

 

 

 

 ……ところで、今更だけど、その当事者、というか被害者である私達について。

 

 さっきも言った通り、対外的には今まで通りで何も気にせず過ごしている……という感じで通してるけど、実態はちょっと違ったりする。

 まあ……色々されたからね、少なからず影響あったというか、残ったよ。

 

 裕一は、連日のようにあの女の人……渚さんに性接待というか、ハニートラップを食らっていたせいで、それが習慣化してしまっていた。

 当然、その渚さんも逮捕されている。仮にそうでなかったとしても、畠山家が事実上の崩壊状態にある今、以前と同じように裕一の相手が務まるはずもない。

 

 結果、裕一は事件後、連日悶々としていた。

 前よりトイレの回数が増えた気がするのも、そのせいだろう。

 

 ……まあ、ショックやら何やらでふさぎ込むよりはいいんじゃないかな。

 

 ただその裕一は、あの日以降、一度も私の寝床に夜這いには来てない。

 あんな事件があって、私も被害者だったわけだから……配慮してくれてるのかな?

 

 いやそれ以前に、一回薬漬けにされた状態で、起きてる私を犯したことあったっけ……それが気まずいのかも。

 普段は普通通りに接してるけど、たまにこっちをちらちら見てるのには気づいてたし。劣情とかの視線じゃないなとは思ってたんだけど……罪悪感と気まずさだったか?

 

 次にお母さんだけど、こちらも普段はいつも通りだけど……長年眠らせていた体が完全に目覚めてしまったのか、時折切なげにしているのを見かけるようになった。

 

 ……まだまだ現役で、しかもむしろかなり貪欲、いや底なしだってこと、あの場でこれでもかってほど見せつけられたからなあ……むしろ、これからどんな顔して接していいのかわからなくなるレベルで。

 あれ、我慢するの相当大変なんじゃないかな……?

 

 お父さんはもうそういうことできる年じゃ……いやできないことはないんだろうけど、あまり激しくはできないだろうから、欲求不満待ったなしだろうし。

 仮にスイッチ入った母さんに襲われたとしたら、一晩でお父さん生気を吸いつくされそうな気すらする。

 

 なお私は、その場をガッツリ目撃したどころか、暴走した母さんが積極的に手を出して巻き込んできた――オマンコ嘗められたり啜られたり、精液の味が染みついた舌でちゅーされたりしたなあ――わけだが、前にもちらっと言ったように、何も接し方は変えていない。

 お母さんはあの時のアレで、娘から確実に失望された、軽蔑された、って思ったらしいけど……私だって変態性はたいがいなんだよ。あのくらいで親子の絆は揺るぎません。

 

 そう話したら……喜んでいいのか呆れたらいいのか、安心していいのか別な心配をしなければいけないのか、よくわからない……というような顔になってた。

 素直に喜んでいいのよ? ありのままを受け入れよう。これが私達だよ、お母さん。

 

 そして最後に私だけど……まあ、いつも通りである。ほぼほぼ何も変わってない。

 元通り大学にも通ってるし、日高君とのお付き合いも続いている。

 

 ただまあ、さすがにいつもやってた『火遊び』の類は、今は自重してるけどね。

 

 そしてその日高君には、今回のことについてはもちろんきちんとお礼は言った。

 言葉だけじゃすまないだろうから、私にできることなら何でもする、とも言ったんだけど、『美沙さんの役に立てたならそれだけで僕も満足だから』って言って、抱きしめてくれた。

 本当にいい彼氏に巡り合えたなあ、と思いながら、私も抱きしめ返した。

 

 ……まあ、抱きしめるだけじゃすまなくて、その後色々やったけどね。

 私だってもともと性欲強いんだもの。事件の後は発散の機会もなくてくすぶってたし、何の遠慮もなくできる相手とガッツリやらせてもらったよ。

 

 日高君にしても、乾坤一擲の一撃で勝負を決めるために今までは放置してたけど、私が自分以外の誰かに好きなように……それも、私の火遊びじゃなくて犯罪そのものでヤられてたのは面白くなくて、それを上書きする勢いでガンガン犯してくれた。

 それですっかり、事件の時の嫌な思い出も後味も全部吹き飛んで、私も大満足である。

 

 ところで、さっきさらっと流しちゃったけど、この事件を経てから……正確には、その後のセックスの最中からだったんだけど、日高君は私のことを『美沙さん』と名前で呼ぶようになった。

 なので私も彼の前では、『龍之介君』って呼ぶようにしてるんだけど……今まで長いこと苗字呼びだったから、どうしてもとっさには『日高君』がでちゃうんだなあ。

 

 まあ、時間かけてゆっくりなじませていこう。

 

 そんなわけで、この事件に関してはこれでおしまい。

 皆無事で、また元通りの日常に……

 

 

 ……そう、また元通りに……いつも通りに……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ☆☆☆

 

 

 夜、家の皆が寝静まった時間。

 

 なんとなくそんな予感はしていたので、私は布団に入ったまま……しかし眠りにはつかずに、『狸寝入り』のまま待っていた。

 

 午前0時も近くなった頃、私の部屋の扉が、音もなく開く。

 

 その向こうから、聞きなれた……けど、ここ最近なかったので久々に聞く、荒い息遣いが聞こえてきた。

 

 それを察して、私は顔に笑みが浮かぶのをこらえきれない……と見せかけてきちんとこらえる。

 私の『狸寝入り』に死角はないよ。今までも、これからもね。

 

 そして、その間に犯されることが快感なのも変わってない。相手が信頼出来て、どんな意味であれ好きな相手ならなおさら。

 

 だから、遠慮なくおいで、裕一。

 相手がいなくなっちゃってつらいよね。お姉ちゃんの体で、めいっぱい気持ちよくなりなさい。

 

 

 

 ……いつも通りに、ね♪

 

 

 

 




次回、最終回です。
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