バイトも終わった、その日の夕方。
「ただいま」
「あ、おかえりなさーい」
今日も今日とて我が家の如くマンションを訪れると、とてとてとリビングの方からいろはが出てくる。時刻は午後五時過ぎ。エプロン姿でないところを見ると、まだ夕食は作り始めていないらしい。
そのままリビングに入っていつものように鞄を置こうとして、違和感に気づく。さっきからいろはが、じっと俺の手元を見ているのだ。
「ちょっと失礼」
「あ、おい」
ちょうど手を離れかけていた鞄をひったくられると、まるでそこに何があるか分かっているような勢いで中を探りだした。すぐに出てきたのは、さくらから貰ったチョコレートの箱である。
「これはさくらちゃんからですね?」
何だろうか、このオコな感じは⋯⋯。寧々さんの時は平気な顔をしてたのに。
しかしいろはにとってみれば仲がいい友達とは言え、さくらは恋敵だった相手でもあるのだ。確かに色々思うところはあるだろうし、ここで正直に答えては二人の間に軋轢を生んでしまう恐れもある。
「⋯⋯チガウヨ?」
「違うんならもっと問題なんですけど」
「あっ、はい。さくらさんから貰いました」
秒で白状していた。いろはすの圧強すぎィ⋯⋯。
しかし正直に言ったら言ったで、やはりいろはの表情は晴れない。
「⋯⋯浮気はダメですよ?」
上目遣いで軽く睨みながら、いろははプクっと頬を膨らませた。
何だそのあざとすぎる表情、可愛いかよ。いや前からアホほど可愛いのは知っていたが、浮気というキーワードには思うところがある。
「あのなぁ、いろは」
俺は一つ息をついた後、膨らんだいろはの頬を摘んだ。
「今さら俺が他の誰かに乗り換えたりすると思うか?」
「⋯⋯絶対ないとは言い切れないかと」
「アホか。ねぇよねぇ。俺が愛想尽かされる未来はあってもそれだけはない」
「愛想尽かされる方も言い切って欲しかったんですけど」
「いいか。前も言ったけど俺はお前が思っている以上に惚れ込んでる。もうベタ惚れだ」
「は、はぁ⋯⋯」
「可愛い上に料理も気遣いもできる。おまけに俺を追って大学選ぶとか引くぐらい健気なの最高すぎるだろ」
「え、あ⋯⋯。引いてたんですね」
「むしろ引きたいまである。今時こんな一途なやつはいないし、昭和の奥さんばりに尽くしますオーラゴリゴリでこられると堪らんものがある。あと高校時代とのギャップが最高だ。前はもっと雑だったのに急に態度変えてくるの強すぎだろ。もう他の誰かなんて目に入らないし、夢中と言っても語弊はない」
「あ、あぅ⋯⋯はい⋯⋯」
一息に言ってふぅと息を吐くと、俺はいろはを正面から見て言った。
「つまりそのぐらいお前は魅力的で最高だってことだ。分かったか?」
ふぅ⋯⋯。つい熱が入りすぎて饒舌タイプの一色いろは限界オタク化してしまった。
しかしこれだけ言えば、いろはの方も分かってくれただろう。そう思っていたのだが⋯⋯。
「あの⋯⋯。本当もう無理なんで、ちょっと黙ってもらっていいですか」
お、おぅ⋯⋯。せっかく正直に気持ちを伝えたというのになんだこの反応⋯⋯。
ちょっと、いろはすぅ! 君が恥ずかしがったらこっちまで恥ずかしくなってくるでしょ! やめてよねそういうの!
「んんっ。まあ、先輩の気持ちは分かりました」
顔を赤らめたまま仕切り直すようにそう言うと、いろははさくらから貰ったチョコの包装を解いていく。
箱に銘打たれたのは、俺でも知っている有名ブランドのもの。いろはは蓋を開けるなりその中の一粒を取り出すと、自分の口の中に放り込んだ。あのそれ、僕が貰ったやつなんですけど⋯⋯。
「ん⋯⋯」
そして。
どういうわけだかキスしてきたかと思うと、口移しでチョコを渡してくる。
「んー⋯⋯」
絡みついてくる舌には、甘いチョコレートがコーティングされている。いろはの口内で溶かされたチョコレートは、二人の舌の間でみるみる溶けていった。
やがてゆっくりと口を離すと、微かに濡れた瞳が俺を覗き込んでくる。
「⋯⋯何してんの」
「だって、普通に食べさせるの、癪なんですもん」
まったくこいつは、あれだけ言ってもまだジェラシーを感じると言うのだろうか。
しかしそういうことをされると、こちらとしても堪らないものがある。
「んっ⋯⋯」
今度は俺の方からキスをすると、いろはの舌を絡めとる。一連のやり取りで、すっかりスイッチが入ってしまった。
いろはの細身を抱き締めて、その背中を撫でる。まるで身悶えるように、いろはの背中が反った。
「ん⋯⋯。ちょっ、先輩」
「そんなことするから、悪いんだぞ」
そう言ってキスを再開させると、服の上からいろはの胸を揉み始めた。我ながら拙速な行動だったが、最近溜まっているし色々我慢が利かなくなってきている。
「んぅ、ん、あ⋯⋯。まだ、ご飯作ってないのに⋯⋯」
「後でいいだろ。今したい」
いろはの着ていたブラウスを脱がすと、中に着ていたキャミソールをずり上げた。眼前に現れたブラジャーに無性に興奮しながら、そのホックを片手で外す。
「やぁ、ん⋯⋯っ」
いろはをソファに座らせると、ブラをずらして乳房をあらわにさせる。チョコがまとわりついたままの舌で乳首を転がすと、いろはは甘い喘ぎ声をあげていた。
「せん、ぱい⋯⋯っ。がっつきすぎですよ」
「こんなの、我慢できるかよ」
正直なところいろはとのセックスを覚えてしまってからは、リミットが外れやすくなっている。その自覚はあるのだが、こんな風に誘惑じみたことをされてしまうとどうにも我慢ができない。一色いろはという沼にハマって、抜け出せないのだ。
いろはの胸から口を離すと、スカートとショーツを脱がしとる。閉じようとする脚を開かせると、俺はその間に入って秘裂へと顔を近づけた。
「んあっ♡ ああぁぁ⋯⋯っ♡」
れろれろと舌での愛撫を始めると、いろはの嬌声は大きくなっていく。すでに濡れ始めていたそこは、舐め上げるとぴちゃぴちゃといやらしい水音を鳴らした。びくびくと身体を跳ねさせるいろはの反応が可愛くて、夢中で愛撫を続けてしまう。
「あぁ、ぁぅ⋯⋯♡ も、もう充分ですから」
「⋯⋯ああ」
いろははそう言うと、俺の頭を押し返してくる。確かに挿入できそうなぐらい濡れていたし、もったいぶる必要もない。
俺は自分でズボンとパンツまで脱ぐと、いろはの前に勃起した陰茎を晒した。財布から避妊具を取り出すと、するすると薄っぺらいそれを装着する。
「入れるぞ」
もはや抵抗は無駄だと分かっているのだろう、いろはは無言のままこくっと頷いた。
ソファに座ったままのいろはの脚の間に自分の身体を差し込むと、硬くなった肉棒をその入口に擦り付ける。そして──。
「あぁぁっ♡」
一気にいろはの中に、入っていく。いつもみたいにびしょびしょになる前に入れたからか、想像以上にそこは狭く感じた。
「は、あぁ⋯⋯。いろは」
「んぅ⋯⋯♡ んっ」
ぎゅっと目を瞑っているいろはに覆い被さると、可愛らしい唇を奪った。唇を喰み、舌を差し込み、唾液を交換する。
深いキスを交わしながら腰を振り始めると、いろはの膣内は更に締めつけを増してきた。くぐもった喘ぎ声に興奮を覚えながら、本能の赴くままに快感を貪る。
「んっ♡ はぁぁ♡ 先輩、それっ、つ、よいっ、あんっ♡ あぁ♡」
唇を離してパンパンと腰を振り始めると、情欲に濡れたいろはの瞳が俺を見上げていた。開きっぱなしになった口からは、ペニスを突き入れるたびに気持ちよさそうな声が垂れ流されている。
怠惰で、扇情的な光景だ。普段から最高級に可愛いいろはだが、こういう時は一気に妖艶に、淫らになる。そんな姿を見せられるたびに、心も身体も中毒に陥っていく気がした。
「はぁ、はぁっ⋯⋯。いいぞ、いろは」
「あぁぁっ♡ あんっ♡あんっ♡ あぁぁっ♡ はいっ♡ わたしも、気持ちいいですっ♡」
快感と興奮のままに腰を振っていると、十分としない内に限界が近づいてくる。前にセックスしてから日も空いていたせいで、普通に溜まっていた。
「は、あぁ⋯⋯。もうイキそう⋯⋯」
「あんっ♡ なら、ここに出してください」
そう言っていろはは、自分のヘソの下あたりを指さした。あまりに突飛な提案に、ピリリと脳の中が痺れる。
「いや、さすがにそれは⋯⋯」
「え⋯⋯。や、中じゃなくて外の話なんですけど⋯⋯」
そう説明されて、俺はホッとすると同時に恥ずかしさが押し寄せてくる。ちょっとー! なに考えてるの八幡!
「いいけど、なんでわざわざ?」
「⋯⋯わたしが見たいから?」
なんでいろはの方まで疑問形なのかはさておき、それが希望であるならばやぶさかではない。
タンッ、タンッと腰振りのリズムを上げていくと、また耳に絡みつくようないろはの喘ぎ声が戻ってくる。
「ああぁぁっ♡ 奥っ、ふ、かいっ♡ ああぁっ♡」
「はぁ、はぁっ、あー、出るっ! いろはっ、イクぞ⋯⋯っ!」
俺はそう宣言すると、全速力で腰を振り始めた。いろはの脚を大きく開かせたまま、激しくその最奥を突く。
「あんっ、ああぁっ♡ わたしも、イキますっ♡ 先輩、出して⋯⋯♡ 出してください♡」
「はぁっ、はぁっ、あぁぁっ、出る! いろは⋯⋯っ!」
射精の寸前に肉竿を引き抜くと、AVよろしくパチンとゴムを引っ張って外す。限界まで大きくなった陰茎をシゴくと、途端に精液が吹き出した。
どぴゅぅっ、びゅっ、びゅるるるるるうぅぅうぅ! びゅっ、びゅくぅぅ、ドピュゥッ!!
いろはの下腹部に向かって、濃厚なザーメンが飛んでいく。白濁した性欲の塊が、いろはの白いお腹を汚していく⋯⋯。
その光景は世間的に見ればありふれたものであるはずなのに、いざ自分がいろは身体にぶっかけていると思うと異常なまでの興奮を覚えてしまう。
「んっ♡ ああぁぁっ♡ 先輩のが、いっぱい⋯⋯ ♡」
ビュルるるるるっ! びゅっ、どぷっ、どぴゅぅぅぅ!!
いろはは俺が激しく射精しているところを見て、蕩然とした表情を浮かべていた。
びゅんびゅんと飛んでくる精液を身体中に浴びているというのに、それがまるで祝福のシャワーであるかのような反応だ。そんな反応にすら興奮してしまって、またビュッ! と粘度の高いザーメンが迸る。
「はぁ、はぁ⋯⋯。出したぞ」
「はい⋯⋯。すごい、熱い⋯⋯」
いろはは自分の下腹部にぶちまけられた俺の精液を摘み上げると、目の前まで持ってくる。溜めすぎていたのかゼリー状のそれは、いろはの指に絡みついて落ちていくことがない。
「うわ⋯⋯すっごい糸引いてますよ。どんだけ濃いの出すんですか」
「⋯⋯君さぁ」
いろはは俺の精液をおもちゃにして、ネバネバと糸を伸ばして遊んでいる。本当いろはさん⋯⋯そういうとこだぞ。
こんな調子だから、ペニスは萎えるどころか元気になっている気さえした。俺は心を無にしていろはの身体にぶっかけてしまった精液をティッシュで拭くと、いろはの手を掴んで引き起こした。
「ベッド行くぞ」
「⋯⋯はい」
中途半端に着たままだったキャミソールとブラジャーを脱がし取ると、手を繋いで寝室に向かう。もうすぐ晩飯の時間だったが、そんなことはもうどうでもよかった。
「いろは」
「はい。あ⋯⋯」
部屋に入るなりいろはをベッドに押し倒すと、勝手知ったるなんとやらでコンドームの箱を取し出した。多少乱暴とも取れる行動だったが、俺の下でいろはは妖艶に笑いかけてくる。
「優しくしてくださいね?」
「⋯⋯善処する」
俺はそう言って頷くと、スルスルと避妊具を装着したのだった──。
* * *
三時間後。
ところは変わってリビングで。
「はぁっ、はぁっ、いろはっ。いいぞ、は、あぁ⋯⋯っ!」
「ああぁぁ♡ んっ♡ あぁぁっ♡ もう、だめ⋯⋯っ♡ ああぁっ♡ せん、ぱいっ♡ 早くイッてくださいぃぃ♡♡」
最初にセックスしていたソファに手をついて四つん這いになったいろはを、俺は後ろから突きまくっていた。
いろはの腰のくびれを掴んで引き寄せながら、自身の腰を突き出してより深く結合する。長いストロークで突き入れるたびにいろはは面白いぐらい喘ぎ、さっきからイキっぱなしになっていた。
「は、あぁぁ⋯⋯っ。なんでだよ。さっきまでもっとシて欲しいって言ってただろ」
「ああぁぅぅっ♡♡ 先輩の、いじわるっ♡ ああぁぁっ♡ これまたイッちゃ、ああぁぁぁっ♡♡」
俺が激しく突いている最中に、いろはは背中をビクビクと仰け反らせて絶頂に達する。またキュウキュウと膣内が締まって、着実に射精が近づいてきていた。
「は、あぁ⋯⋯。なら、そろそろイクぞ。はぁっ、あぁ⋯⋯っ!」
「あんっ♡ あっ♡ やあぁぁっ♡ だ、めっ♡ まだイッてるっ♡ ああぁぁっ♡ まだイッてる最中だからダメですってばぁっ♡♡」
俺が腰を振る速度を上げると、いろははそう言いながらも悦んでいるとしか思えない声で激しい喘ぎを上げていた。そんな声を聞かされると、もっとイジメたくなってしまう。
「はぁ、はぁっ⋯⋯。イケって言ったの、いろはだろ?」
「ああぁぁっ♡ そう、ですけどっ♡ ああぁっ♡ これっ♡ またっ♡ ああぁぁ~~──♡♡」
いろはは甘ったるい声で喘ぎながら、またも絶頂を迎えた。さっきからイキっぱなしのいろはの膣内は、締りと吸い付きが最高でもっと味わいたくなってしまう。
しかし何発もヤッた後とは言え、流石にもう持ちそうではない。いろはをしっかり乱すことができたし、射精してしまっても思い残すところはなかった。
「うぁ、は、あぁぁっ⋯⋯っ。じゃあ、イクからなっ。はぁ、はっ、う、あぁ⋯⋯っ!」
「あんっ♡あんっ♡あんっ♡ あ♡ はいぃっ♡ 出して、あ♡ 出してくださいっ♡ 先輩の、いっぱい⋯⋯♡♡」
荒い息をつきながら、腰の動きをトップスピードまで上げていく。パンパンパンパンといろはの尻と俺の腰をぶつかり合わせながら、その強烈過ぎる快感を貪り合う──。
「は、あぁぁっ。出るっ! いろはっ、イク⋯⋯っ!」
「んんあぁぁっ♡ わたしも、またイっちゃうっ♡ イくっ♡ イくっ♡ ああぁんああぁぁぁ~~──♡♡」
ビュルルるるるぅぅぅ!! びゅっ、ビュルルっ! ドピュぅぅぅっ!!
思いっきりペニスを突き入れると、いろはの膣内で射精した。いろはの中が蠕動するたびに、ビュクビュクと激しく肉棒が脈動する。
「あ♡ あぁあぁぁっ♡ 先輩の、また出て⋯⋯♡ あ♡ ああぁぁ♡♡」
ドピュぅぅぅぅぅうううっ! びゅるるっ、びゅくんっ! ビュプッ!
気持ちよさそうに喘ぐいろはの中で迎えた絶頂は、なかなか終わらない。バクバクと心臓を高鳴らせながらいろはの中で果てるのは、至上の快楽だった。
「はぁ、あぁ⋯⋯。すっげぇ出た⋯⋯」
「んあっ⋯⋯♡」
俺はそう言ってペニスを引き抜くと、たったそれだけの刺激でいろはは喘ぎを零した。ぬるんと抜け出た肉竿の先には、生殖液が溜めたコンドームがぶら下がっている。
ゴムを着けたまま俺はソファに座ると、いろはは隣ではぁはぁと荒い息遣いでソファに突っ伏していた。
「大丈夫か?」
白々しいとは思いながらも、俺はいろはに向けてそう聞いた。しばらく返事は返ってこなかったが、いろははゆっくりと身体を起こすと俺を見て言う。
「先輩のバカ。変態。野獣」
「野獣って⋯⋯」
なんか前にも言われた気がするが、今日致してしまったことに鑑みると一概に否定ができなかった。ちょっとイジメすぎたかも知れませんね⋯⋯。
頭の中で反省のポーズを取っていると、いろはは軽く睨みながら俺を見上げていた。かと思ったら、不意に俺の首筋に吸い付いてくる。それはもう、吸血鬼が如く、ちゅうちゅうと。
「⋯⋯何してんの」
「別に、ちょっとした仕返しです」
いやこれキスマークついちゃうやつ⋯⋯と思ったが、むしろそれが目的なのだろう。嫉妬心というより独占欲的なものを感じ取ると、どうにも口角が上がってしまうのだから俺も
「さすがに腹減ってきたな」
誤魔化すように言って見上げた時計は、もう夜も八時をまわっている。バイト終わりに加えて激しい運動に興じていたせいで、空腹は強烈なものだった。
「今からご飯作りますけど」
いろははそう途中まで言うと、素っ裸のままトテトテとキッチンの方まで歩いて行った。収納の中から何かを取ってくると、はいと俺に渡してくる。
「お腹空いて我慢できないなら、チョコ食べて待っててください」
「おお。ありがと⋯⋯」
そう言えば、まだいろはからチョコレートを貰っていなかった。まさかこんな状況で貰うとは思っていなくて、ちょっとしたサプライズになっていた。
「すぐ作りますんで」
いろははそう言うと脱ぎ捨てられた衣服を回収して、俺の目の前で服を着ていく。いろはがキッチンに向かったのを見届けると、俺は貰ったばかりのチョコの箱を見た。
純白の包装紙には赤いリボンがあしらわれており、一目にプレゼントだとわかる様相だ。それをなるべく丁寧に解いていくと、やがて見えてきた箱の蓋を開けた。
縦長の箱の中に並んでいるのは、手作りと
「甘すぎだな⋯⋯」
ぽしょりとそう呟きながら。
バカみたいに甘くて美味しいチョコを舌で転がして、俺に何が返せるのかを考えるのだった。