いろはの身体を背もたれに押し付けるようにして、舌を絡ませ合っていた。
「ん⋯⋯。ふっ⋯⋯」
深く沈み込んだソファの上で、アルコール混じりの息と唾液を交換する。さっきよりも胸が高鳴っているのは、きっと酔いのせいだけではない。
「はぁ⋯⋯っ。ねぇ、先輩」
長いキスが終わると、いろはは俺を見上げながら蠱惑的な笑みを向けてくる。こういう時のいろはは、本当に年下の女の子なのかと疑いたくなるぐらい妖艶だった。
「溜まってますよね?」
「うぉ⋯⋯」
そう言いながらいろはは、ズボン越しに俺の股間を愛撫してくる。ぐいと俺を押し返してくると、ソファから下りて膝立ちになった。
いろはの言う通り、溜まりすぎるぐらい溜まっている。また最近は予定が合わず、一週間はセックスしていなかった。
「あは⋯⋯。今日は、わたしの好きにさせてもらいますね♡」
ちゅっと唇を
「うわ⋯⋯。先輩、もうやる気マンマンじゃないですか」
「うぉ、おぉ⋯⋯っ」
そのままシュッシュと手で擦られると、俺は思わずブルブルと身体を震わせた。
正直、このままでは全然持ちそうにない。気を紛らわすようにいろはの身体を抱き寄せると、スカートの中に手を差し込んだ。
「あ⋯⋯っ♡」
左手で背中を撫で回しながら、右手をショーツの中に滑り込ませる。すでに濡れ始めていたそこは、いろはの方も待ちわびていた証左だった。
「いろはも、脱がすぞ」
「あぁ⋯⋯っ♡ はい♡」
俺はスカートとショーツを脱がすと、お返しと言わんばかりに膝に引っかかっていたズボンとパンツを脱がし取られる。お互いに下半身だけ裸というあられもない格好になると、どちらともなく抱き合ってキスをした。
「んぅ、ん⋯⋯。んちゅ、んぅ⋯⋯」
舌を絡ませ合っていると、またいろはの手が俺の股間へと伸びてくる。激しく勃起している肉棒を愛撫してくるお返しにと、俺もいろはの入口に指を這わした。
「あぁっ♡ ん⋯⋯、んぅ、ん⋯⋯っ♡」
いろはの潤滑が増してくるのを感じながら、俺は薄手のニットの上から胸を揉みしだく。その行為を真似するかのようにいろはは俺の胸板に手を這わすと、服の上からコリコリと乳首をいじってくる。
「ん、はぁ⋯⋯。あは⋯⋯♡ これ、すっごいいやらしいですね」
「ああ⋯⋯」
ようやく唇を離すと、俺たちは見つめ合ったままなおも互いの性器への愛撫を続ける。こんなことをしていたら、あっという間に果ててしまいそうだった。
「いろは⋯⋯」
ベッドまで行く時間も惜しくて、俺はそのままいろはの身体をソファへと
「せんぱい⋯⋯」
しっとりと情欲に濡れた瞳で見つめられると、思わずそのまま入れたくなってしまう。もちろん、考えてしまっただけだが。
「今日はそのままでいいですよ」
「⋯⋯え?」
ゴムを手に取ろうと思っていた矢先にそんな言葉が聞こえ、俺は思わず聞き返した。
以前うっかり生で入れてしまいそうになったになった時、いろはは俺に避妊するように言っていたのに。
「今日、安全日なので」
一体これはどういう風の吹き回しだと考えていると、いろはは俺の疑問の前に答えを置いてくる。
安全日⋯⋯つまりは妊娠しにくい日だ。しかし当然それは、絶対妊娠しないというわけではない。
「いや⋯⋯、ダメだろ」
無論、生で致すことに全く興味がないわけではない。しかしはいそうですかと応じていいことではないのだ。
「でも、生ってどんな感じか興味ないですか?」
「⋯⋯ないとは言わないが」
まるで俺の思考を読み取ったみたいな質問に、頭がクラクラしてくる。
いろはは、興味があると言うのだろうか。避妊なしの、距離感一切なしの性行為に。
「わたしは先輩と、してみたいなぁって思ってるんですけど」
「それでもだな⋯⋯」
「なら、これを使います」
俺がどうやって生挿入を回避しようかと考えていると、いろははきっぱりとそう言った。
床に落ちていたスカートを拾い上げると、そのポケットから一枚の紙切れを取り出す。そこに書かれていたのは──。
『なんでも言うことをきく券』
見覚えのある、妹による一文だった。
「お前⋯⋯本気か?」
「はい。本気ですよ」
小町にあれを仕込まれた時のことを思い出す。
いいんですかと聞いてきたいろはに、俺は「お手柔らかに頼む」とだけ応えたのだ。わたし、えっぐいのいっちゃうかも知れませんよとも言われていた。それを今、ここで使うのか⋯⋯。
「いやそれは、また別の機会にとって──」
「先輩」
いろははぴしゃりと言うと、にっこり笑いかけてくる。
「男に二言はありませんよね?」
その小悪魔的な笑みに、俺は思わず戦慄した。
本当にこいつには、一生敵う気がしない。
「分かった⋯⋯。本当にいいんだな?」
「はい」
俺が問うと、いろははそう言っておいでをするみたいに両腕を開いた。開かれたままのいろはの脚の間に入ると、俺は裸のままの性器を膣口にくっつける。
「⋯⋯入れるぞ」
「はい。そのままきてください。⋯⋯あ♡ あぁぁっ♡♡」
ゆっくりといろはの中に、無防備なペニスを進入させていく。腰を前に進めるたびに未知の感覚が俺の中を満たし、身体の芯から身を震えさせた。
ゴムをしている時とは全く違う、膣襞の一つひとつが分かるぐらい直接的な快感。いろはの熱さも、その狭さも湿潤も伝わってきて、俺は思わず声を出していた。
「は、あぁぁ⋯⋯っ。全部、入ったぞ」
「あぅ⋯⋯♡ あぁぁっ♡ はい♡ 先輩の、奥まで来てます⋯⋯♡」
いろはは俺と目を合わせると、嬉しそうな笑みを見せてくる。その笑顔は初めて生でセックスしてしまったことに依るもので間違いなく、その事実がどこまでも俺を昂ぶらせていた。
「あぁ⋯⋯っ♡ 先輩の、すっごい形がよく分かります」
「俺も⋯⋯」
お互いの性器に感じるところは、似通ったところがあるのだろう。いろはは俺の目を見つめながら、そんな感想を伝えてくる。
実際俺も、分かりすぎるぐらいいろはの膣内の良さを実感していた。何せこうして動かずに入れているだけで気持ちいいのだから、相当だ。
「ふふっ⋯⋯。生で入れちゃいましたね♡」
その上自分で望んだというのに、こうして焚きつけてくるのだから堪らない。バカみたいに跳ね回る心臓に合わせて、びくびくと俺の肉竿はいろはの生膣の中で脈打っていた。
「⋯⋯動くぞ」
「はい⋯⋯♡ あ、んっ♡ あぁっ♡」
俺は快感から逃げるように腰を引いて、もう一度いろはの奥まで入っていく。最奥に到達して甘い声が聞こえると、俺は腰を止めた。そのたったの一往復で、これはまずいと分かったからだ。
避妊具を装着しない、生での性交。そのたった〇〇二ミリや〇〇一ミリが存在しない状態は、正直俺の想像していた以上だった。温度や感覚が違うことは挿入した瞬間に分かっていたが、動きが入ると快感は一気に跳ね上がる。
「⋯⋯先輩?」
そのまま動かなくなった俺を不思議に思ったのだろう、いろはは小首を傾げて俺を見上げた。その可愛らしい仕草が更に俺を追い詰め、きゅうぅと心臓を締め付けられる。
「ひょっとして、イッちゃいそうなんですか?」
「⋯⋯ああ。これはちょっとまずいかも知れん⋯⋯」
即座に見透かされて、俺は正直にそう答えるしかなかった。溜まっていたというのもあるが、生で挿入したいろはの中は、異次元なレベルの気持ちよさだった。
「いいですよ」
いろはは不意に柔らかな笑みを浮かべると、そっと俺の頬に触れてくる。慈愛を感じさせるほどの表情に、さっきとは違う意味で胸を締めつけられた。
「わたしもこうして、先輩を感じていたいです」
俺はその言葉を聞き届けるなり、倒れ込むようにいろはに覆いかぶさった。今のストレートは、俺をノックアウトさせるのには充分すぎた。
いろははまるで「分かっている」とでも語るように、俺の背中を撫でてくる。その仕草一つひとつに意味を感じ取りすぎて、感情が暴走してしまいそうだった。
「もう、大丈夫だ」
「⋯⋯はい」
抱き合って数分は経っただろうか。お互いの存在を生身と心で感じ合うと、俺はそう言って身体を起こした。
「先輩の好きにしていいですよ」
そして突如として投げかけられた無条件な一言と笑みに、びくんと心臓と肉竿が跳ねる。まったく、こんな調子だから一色いろはは魅力的すぎるのだ。
「んあっ♡」
俺が再び腰を振り始めると、そんな悩めかしい声が耳朶を打つ。喘ぎと同時に押し寄せる快感の波は、さっきと変わらず俺を飲み込んでしまうぐらいに大きかった。
「は、あぁ⋯⋯」
たった一度腰を動かしただけで、思わず声を出してしまうぐらい気持ちいい。世の中には生で挿入したがる男も多いと聞くが、これを知った後では致し方ないことのように思えてしまう。
「あぁ⋯⋯っ♡ んっ♡ 先輩の、いつもより大きい⋯⋯」
「は、あぁ⋯⋯。いろはの中も、凄いな⋯⋯」
正直刺激が強すぎて、まったく余裕がなかった。ゆっくり腰を動かし続けていると、生で性交している自覚を呼び起こしてしまうのだからどうしようもない。
「ふふっ♡ これやばいですね♡ ハマっちゃいそうです」
不意にそんなことを言われて、俺は黙って頷くしかなかった。イケナイことをしている実感とその生々しい感覚が、アルコールで緩められた理性を壊していくかのようだった。
俺が腰を振り、いろはがそれを受け入れ、ただお互いの身体に夢中になっていく。そのたびに射精感は募っていき、あっという間にイキそうになってしまう。
「は、あぁ⋯⋯。悪い。早いけど、もう出そうだ」
「んっ、あぁ⋯⋯。先輩⋯⋯」
そう言うなり、いろはは俺の頭を引き寄せてくる。そのままチュッと唇を啄んでくると、俺の頭をその細腕で抱いた。
「必死に出すの我慢してる先輩、可愛い」
耳元で囁かれて、思わず発射してしまいそうになってしまった。ゆっくりと身を起こすと、蠱惑的な笑みが真正面から向けられる。
「⋯⋯出すぞ」
「はい。⋯⋯あ♡ あんっ♡」
俺がそう言って腰を振り出すと、いろはの声に甘みが増してくる。その目がきゅっとつむられると、いろはの膣もきゅんと狭くなった。その快感に、これ以上耐えられるはずもなく。
「はぁ、あぁ⋯⋯っ。イクっ、出るっ!」
「あんっ♡ あっ♡ せん、ぱいっ♡ 出して⋯⋯、あっ♡」
ビュルルるるるぅぅぅ!! びゅっ、ビュルルっ! ドピュぅぅぅっ!!
俺は射精の寸前でペニスを引き抜くと、いろはのお腹の上に向けて精液を発射した。
びゅーびゅーと飛んだザーメンが、いろはのへそに、みぞおちにと降り注ぐ。溜まっていたのもあって、
「あん⋯⋯♡ あ、つい⋯⋯♡」
ドピュぅぅぅぅぅうううっ! びゅるるっ、びゅくんっ! ビュプッ!
いろはは胸を上下させながら、俺の射精を見つめていた。放物線を描きながら飛んでいくスペルマは、まるで際限などないように鈴口から吹き出し続けている。
俺は自らの手で分身をしごきながら、いろはの生膣の感覚を思い出して身震いした。気持ち良すぎてあっという間の射精だったのに、なかなか絶頂感が収まらない。
「あは⋯⋯。すっごい出しましたね」
ようやく射精が収まったと思いきや、そんなことを言われてビュッ! と精液が飛び出す。気づけばいろはの下腹部はベトベトになって、濃密な性の匂いが立ち上っていた。
「ああ⋯⋯。ちょっとびっくりだわ」
自らが出した量も、その所以となった快感も、信じられないことばかりだ。荒い息をつきながらいろはに覆いかぶさると、今度は俺からその唇を啄む。
「でも、まだまだ満足してませんよね?」
アルコールに上気した頬のまま、いろはは俺を見上げている。あまりに妖艶な表情に、俺の肉竿はブルンと素直な返事を返していた。
「先輩、座ってください」
ポンポンとソファの座面を叩かれて、俺はそこに座った。続けてするのは構わないが、せめてペニスの先についた精液だけでも拭わないと──と考えているうちに、いろはは俺に跨ってくる。
「入れますね」
「いや、おい⋯⋯」
「あ♡ ああぁぁっ♡」
その動きを止める間もなく、いろはは腰を落として再び俺の性器を裸の膣で受け入れる。あっという間に最奥まで入っていくと、いろはは「はぁぁ」と深い息をついた。
「あぁ⋯⋯♡ 先輩の、入れただけですっごいビクビクしてます♡」
その上そんないやらしい台詞までついてくるのだから、堪らない。俺はノーガードで繋がりあった結合部を見て、興奮が抑えられなくなっていた。
「ん⋯⋯♡ 動きますね」
「ああ⋯⋯」
そう言って頷くと、いろはは俺の肩に手を置いて腰を振り始めた。こうして対面座位で繋がり合うのは初めてではないが、やはり興奮してしまうし何より快感が凄い。一度出したからとて感度が鈍るわけでもなく、その動きの緩急はいろは任せというところも大きい。
「いろは⋯⋯」
「あ♡ ん⋯⋯♡」
俺は快感に集中しすぎないように、いろはの身体に手を伸ばした。薄手のニットを脱がすと、そのままシャツを、ブラをと脱がして裸にさせる。
「あぁ、ん⋯⋯♡ 先輩」
いろはは俺の前の前でぷるんと胸を揺らした後に、俺の唇を塞いできた。ねっとりと舌を絡ませながら身体を擦り合わせるように腰を動かすと、さっきいろはの肢体にぶちまけてしまったザーメンが互いの下腹部の間で潤滑剤になる。
「ん、はぁ⋯⋯。わたしも気持ちよすぎて、すぐイッちゃいそうです♡」
甘美な声が、脳を焦がすかのようだった。そう言いながらも腰を振り続けるいろはは、さっき言っていた通りにすっかりこの快楽にハマってしまっているのかも知れない。
「は、あぁ⋯⋯。俺も、あんまり激しくされるとダメかも知れん」
「ふふっ♡ 一回出した後なのに、珍しいですね」
そうは言われても生でセックスするのは今日が初めてなのだから、このぐらいは勘弁して欲しい。
俺の言葉に調子を得たのか、いろはは腰の動きを僅かに速くさせた。その少しの変化が、俺を過剰なまでに刺激する。
「あぁ♡ あんっ♡ ああぁっ♡ これ、イッちゃうっ♡ あぁっ♡ あんっ♡」
いろはの喘ぎが大きくなるにつれて、その腰の動きも大胆なものになっていく。振り乱される髪とぷるんぷるん揺れる乳房に目を奪われながら、俺は必死に射精を堪えていた。
「は、うぁ⋯⋯。やばい、いろは、出るっ」
「あんっ♡ あ♡ あぁっ♡ 先輩っ♡ あぁっ♡ 一緒に、イッてください♡」
「ああ、でも外に⋯⋯うぉっ」
俺の言葉をきっかけにして、いろはの腰の動きは激しくなっていく。せめて射精の瞬間には抜かないとと考えている間にも、セックスの動きは加速する。
「ああぁぁっ♡ 先輩の、気持ちいっ♡ あぁぁっ♡♡」
「は、あぁぁ⋯⋯、い、いろはっ。腰を上げ、うぅぅ⋯⋯っ!」
このままでは、本気でまずい。もう射精を我慢できるリミットはとうに越えている。無理矢理にでもいろはの膣から性器を抜かないといけないのに、騎乗位で腰を振られているせいでそれも叶わない。
「あぁぁ♡ イキますっ♡ あっ♡あっ♡ イッ、クぅぅっ♡♡ ああぁぁっ♡♡」
「は、あぁぁ⋯⋯っ。出る⋯⋯っ! いろはっ、腰上げろっ」
「ああぁぁんあぁぁ~~──♡♡ 先輩っ、せんぱいっ♡♡ 好きっ♡ んんぅっ♡♡」
いろははそう言いながら俺の身体を抱きしめると、俺の唇を塞いでくる。びくんびくんとイキ始めたいろはの膣内は俺を射精させるのには充分過ぎるほどの狭さで、その圧倒的な快感に耐えられるはずもなく──。
ビュルルルルルルゥゥッ! びゅっ。ビュルルルルッ! ビュクンッ!!
俺はいろはと性的に結合したまま、その裸の膣内に向けて射精していた⋯⋯。
「は、あぁ⋯⋯っ! お、おい⋯⋯いろは」
「あ♡ あぁぁっ♡ あ、ついっ♡ せんぱいのが、いっぱい⋯⋯♡ ああぁぁっ♡♡」
ビュクビュクビュクッ!! ビュプッ、びゅっ、ビュルルルルッ!!
精液を吸い取るかのように
自分でも意味が分からないほどの勢いで精液が尿道を駆け上がり、快感が強すぎてその行為を止める力さえ起こらない。
「せん、ぱい⋯⋯っ。あっ♡ たくさん、出してる⋯⋯♡」
「は、おぉぉ⋯⋯っ!」
アルコールと快感に表情を蕩けさせたいろはに見つめられながら、その膣奥に向けて生殖液を吐き出していく。噴水のような勢いで精液を射出するたびに、いろはの腟内が熱くなっていくのが分かった。
これは⋯⋯まずい。中出ししてしまったという事実もまずいが、脳を芯から痺れさせる快感が、いつまでもアドレナリンを分泌させ続けている。
「あは⋯⋯♡ 中に出しちゃいましたね?」
その上いろはは嬉しそうに言うのだから、頭が沸騰してしまいそうだった。このまま深みにハマってしまったらどうしようかという焦燥感と、強烈な快感からくる多幸感が綯い交ぜになって、頭がおかしくなってしまう。
「抜きますね⋯⋯」
「ああ⋯⋯」
いろはがゆっくりと腰を上げていくと、ヌルンと射精の終わったペニスが抜け出る。ヌラヌラと愛液で光っているそれは当然と言わんばかりに反りくり返っており、そして──。
「あ⋯⋯っ♡」
トロッといろはの膣内から精液が溢れ出て、真っ赤になっている亀頭に降り注ぐ。そのままトププッと生殖液が続けて逆流してくると、糸を引きながら射精の終わったペニスがザーメンでコーティングされていく⋯⋯。
「すっごい量出しましたね。ソファに垂れちゃいました⋯⋯♡」
しとどに溢れる精液は、いろはがそう言う間も裏筋を伝い、ソファの座面を汚していく。それを見てまたペニスはびくんと反応するのだから、俺も
「⋯⋯ベッド、行くか」
いろはは返事をする代わりに妖艶な笑みを浮かべて俺の唇を啄んだ。
先にソファから立ち上がったいろはに手を引いて起こされると、そのまま手をつないで寝室に向かう。押し倒すようにベッドに転がり込むと、いろはは俺に覆いかぶさられたままくるりと背を向けた。
「次は、後ろからがいいです」
「ああ⋯⋯」
いろはは四つん這いになると、こちらを振り返る。薄闇の中に白い背中が映えて、心臓は落ち着くことを知らない。
「あ♡ ああぁっ♡ おっき♡ んぁぁぅっ♡♡」
中出しした精液でヌルヌルの膣内に、再び肉竿を挿入していく。二度も射精した後とは思えないほど敏感な性器が、いろはの中でビクビクと脈打った。
「は、あぁ⋯⋯。気持ちよすぎだろ⋯⋯これ⋯⋯」
「あぁぁ♡ あは⋯⋯わたしも、気持ちいいです♡ 先輩に生で入れてもらうの、あっ♡」
いろはの言葉に堪らなくなって、最後まで聞き届ける前に俺は腰を振り始める。いろはの腰のくびれを持つと、性欲をぶつけるように膣奥をノックした。
「あ♡ ああぁぁっ♡ それっ♡ あんっ♡ ふっ、かい、あっ♡ ああぁっ♡♡」
俺が腰を動かすたびに、いろはの甘い声が鼓膜を、思考を溶かしていく。
もう何も考えられなくなって、俺はまるで動物の交尾のようにいろはの中を往復していた。単調で単純な動きでも、気が狂いそうなほど気持ちいい。
「はぁ、は、あぁっ⋯⋯。いろはの中、すっげぇ締まる⋯⋯っ!」
「あん♡ あんっ♡ あぁぁっ♡ せんぱいのが、大きすぎるんですっ♡ ああぁぁっ♡♡」
パンパンパンと腰を振りながら、結合部を見下ろす。眼下では俺の下肢がいろはの尻を押しつぶすように叩きつけられ、裸のままズプズプと出し入れされているペニスが見えた。
こんなのはもう、ダメになってしまう。気持ちよすぎるし、興奮しすぎているし、愛おしすぎた。ついでに言えば酒を飲みすぎているし、何もかもがやりすぎだ。
「はぁ、はぁっ、これで興奮するなってのは、無理だろ⋯⋯」
「ああぁぁんんっ♡ そう、ですね。あっ♡ わたしもすっごい、興奮してます♡」
そうは思っていてもその濃密な性行為の動きは止められない。
ただひたすらに腰を振り、性感を得て、思考も理性も粉々になっていく。吹けば飛んでいく存在になったそれは、残っていたとしても何の意味もない。
「はぁっ、はぁっ⋯⋯。これ、マジで最高すぎる⋯⋯」
「あぁぁ♡ わたしも、んぁっ♡ すっごくいいです♡ あぁっ♡あっ♡ また、イッちゃうっ♡」
俺から責めを受けながら、いろはの膣内は段々とその圧力を強めてくる。最初から激しく腰を振っているせいもあるが、俺は五分と経たずにイキそうになっていた。
「うぁ、あぁ⋯⋯。いろは⋯⋯」
「んぁぁっ♡♡」
そう名前を呼ぶと、俺はいろはの背中にキスを落とした。啄むように何度もキスをした後に、覆いかぶさって耳元で囁く。
「また、中に出してもいいか?」
「あぁぅぅ⋯⋯♡ はい⋯⋯っ♡」
口から
しかしこれは、本能からくる本心だとも思う。事実、いろはの中で射精する快感を、俺は求めているのだから。
「は、あぁ⋯⋯。じゃあ、中でイクからな」
「あんっ⋯⋯♡ はい♡ またいっぱい、中に出してください♡ あ♡ ああぁぁっっ♡♡」
いろはの言葉に
「はぁっ、は、あぁっ、あーっ、イクっ! 出るっ!!」
「あぁァぁぁっ♡♡ くださいっ♡ ああぁっ♡ せんぱいのせーし、わたしの中にっ♡ あ♡ ああぁぁんあぁぁ~~──♡♡」
びゅるるるるるるるるうううぅぅっ!! びゅっ、ビュクッ! びゅくんっ、ドピュぅぅっっ!!
俺はいろはの尻の形が変わるぐらい強く腰を押し付けると、その最奥に向けて精液を発射した。
どくんどくんとペニスを脈打たせて、その熱くて狭い膣内の快感を肉竿全体で受け止める。目の前がチカチカするぐらいの快楽と興奮に任せ、子宮に精液を注入する勢いで射精していた。
「ああぁぁっ♡♡ これ、すごい、あ♡ せんぱいのが、んあぁっ♡ いっぱ、いっ♡ ああぁぁッんあぁぁ♡♡」
びゅぷっ、びゅるるるるるっ! びゅるるっ、ドピュッ、びゅクゥぅぅッ!!
尻肉に指を食い込ませるようにしていろはを掴みながら、俺は何度も何度もその膣奥に生殖液を流し込んでいた。
これ以上なく乱れるいろはの膣奥に向けて生殖液を吐き出すのは、正に至上の快感だった。濃密な樹液を流し込むたびに身体の芯から震えて、はぁはぁと荒い息がついて出る。
「は、あぁぁ⋯⋯。すっげぇ、よかった⋯⋯」
「あぁぁ♡ わたしも、です⋯⋯あ♡」
ぬるんっ、とペニスを抜くと、途端にいろはの中から精液が零れ落ちてくる。ベッドのシーツに垂れると、じわじわと精液溜まりが広がっていた。
「はぁ、あぁ⋯⋯♡ すごい、量⋯⋯♡ 安全日じゃなかったら絶対妊娠してますよ、これ」
煽っているようにしか思えないその発言に、またビクンとペニスが反応を返す。今のは流石に、あざとすぎる。
「⋯⋯もう一回、いいか」
「ふふっ。はい♡ わたしももっとシたいです♡」
いろははそう言うと、俺の下で身体を半回転させる。仰向けになると脚を開いて、俺に向けて両手を伸ばしてくる。
「今度は前から、入れてください♡」
そう言ったいろはの膣からは、未だに精液が逆流してきていた。だらしなく精子を溢れさせるその穴に栓をするように、俺は肉棒を突き入れる。
「あっ♡ ああぁぁぁっ♡♡」
無言のままペニスを挿入すると、それだけでイッてしまったかのようにいろはは甲高い嬌声を上げた。ビクビクと反り返った身体を見るに、本当に絶頂に達したのかも知れない。
「は、あぁぁ⋯⋯。最後はもう一回、中に出すからな」
「あんんっ♡ はい♡ 先輩の気が済むまで、わたしの中に出してください♡ あ♡ ああぁぁっ♡♡」
いろはの扇情的すぎる言葉を合図にして、俺はパンパンと最初から激しく腰を振り始めた。直接的で圧倒的な快感が、全身を満たしていく。
「はっ、は、あぁぁ⋯⋯っ。いろは、ひょっとして入れただけでイッたのか?」
「あんああぁぁっ♡ はい⋯⋯♡ ちょっと、イッちゃいました⋯⋯あぅぅっ♡♡」
その素直な返事が可愛らしくて、俺はびくんといろはの中で肉竿を跳ねさせる。そんな台詞を聞いて、どうやって我慢しろというのだろうか。
「ならもっと、イカせてやるっ。は、あぁっ。はぁっ、はぁっ⋯⋯!}
「ああぁぁんああああっ♡♡ これだ、ダメですっ♡ あ♡ あああぁぁっ♡ 奥っ、つよいっ♡ あっ♡あっ♡あっ♡ ああぁぁっ♡♡」
つんざくような喘ぎ声を聞きながら、俺はパンパンパンといろはの膣道を往復していた。
快感はどこまでも堕ちていくほどに完璧で完全で、もう抜け出せる気がしない。いろはの本当の気持ちよさを知り尽くすまで、この行為をどうしたって止めたくなかった。
「せん、ぱいぃぃっ♡♡ あっ♡ イクッ♡ またイッちゃいますっ♡ あっ♡ ああぁぁっ♡♡」
膣奥をノックしている最中に、いろははビクビクと身体を痙攣させてイキ始めた。突然の絶頂で腟内は更に締め付けを増して、今まで感じたこともないような快感の大波が粉々になった理性を洗い流していく。
まるでお互いの身体を貪るかのような、動物的で本能的なセックス。それを自覚しながら、俺は腰を振る動きを止められない。
「あぁぁっ♡ せんぱい、キスしてくださいっ♡ ん──」
求められた瞬間、俺はいろはの唇を塞いでいた。そのまま可愛らしい唇を割って口内に舌を進入させると、小さくて赤いその舌を蹂躙する。
「んぅぅ、んっ♡ はっ♡ あぁっ♡ せんぱいっ、すきっ♡ だいすきっ♡♡」
「はぁっ、はぁっ、いろは⋯⋯っ! 俺も、好きだ⋯⋯っ。愛してる⋯⋯っ!」
見つめ合いながらそう言うと、キュンといろはの膣内が狭くなる。狂おしいほどの愛しさと脳が痺れるほどの快感を感じながら、俺はひたすらにいろはの奥を突いていた。
「はぁ、はぁっ。いろはっ。またイクぞっ! 中で、イくっ⋯⋯!」
「ああぁんぁぁぁっっ♡♡ はいっ♡ 出してくださいっ♡ 先輩のせーし、わたしの一番奥に出して欲しいですっ♡ あ♡ ああぁぁっ♡♡」
ビュルルルルルルゥゥッ! びゅっ。ビュルルルルッ! ビュクンッ!!
いろはの中出し懇願を聞きながら、俺は今日四度目の射精を彼女の中で迎える。
お預けをくらっていたことで溜まりに溜まった精液は四発目でも勢いを衰えさせることを知らず、いろはの胎内を生殖液で満たしていた。
「あ♡ ああぁぁっ♡ せんぱいの、まだ出て、あ♡♡」
ビュクビュクビュクッ!! ビュプッ、びゅっ、ビュルルルルッ!!
息も絶えだえになっているいろはの膣内に、追撃射精で精液を注ぎ込む。その支配的な行為にすら感じているのか、いろはの身体は未だに跳ね回り続けていた。
どこまでも淫靡で、怠惰な光景だ。いつまでも見ていたいが、絶頂はいつまでも続かない。いろはの身体から力が抜けていくと、俺は息を整えてから言った。
「⋯⋯抜くぞ」
「はい⋯⋯。ああぁぁっ♡♡」
俺が射精の終わった肉棒を抜くと、また途端にブピュッと勢いよくザーメンが溢れ出してくる。自分でも呆れるぐらい、大量に中出ししてしまったらしい。
「はぁ、あぁぁ⋯⋯。本当に凄い量、出しましたね⋯⋯。わたしのお腹、先輩のせーしでタプタプですよ♡」
いろははアルコールで赤い頬のまま、
「先輩」
いろははまた蕩けてしまいそうな笑みを浮かべると、俺に手を伸ばした。そしてどこまでも甘やかな声で、俺に言う。
「もう一回、中に出してくれますよね?」
俺は返事をする代わりにいろはに覆いかぶさると、その可愛らしい唇を塞ぐのだった──。
* * *
夢を見ていた。
『いろは⋯⋯っ。いろはっ!』
『せん、ぱいっ♡ ああぁっ♡ せんぱい、好きっ♡』
『はぁっ、はぁっ⋯⋯。俺も、好きだ。いろは⋯⋯っ、愛してる⋯⋯っ!』
わたしの上に覆いかぶさって、先輩は必死な目で見つめてきながら腰を振っている。まるで動物の交尾みたいに激しくて、だけど人間らしくて深い感情にまみれていた。
『は、あぁっ⋯⋯。いろは、そろそろイクぞ⋯⋯。は、うぁ、あぁ⋯⋯っ。また中に出すからな』
『ああぁぁっ♡ はいっ♡ 先輩の、またいっぱい中にくださいっ♡』
ああ、そうだ。愛し合っているなら何も気にしないで、裸のまま一緒になったらいい。
それが一番気持ちいいし、そうすることが一番自然なことのように思う。だからわたしは、先輩の背中を抱き寄せる。
『はっ、あぁぁっ、イクっ! いろは⋯⋯っ、出るっ!』
『ああぁぁんああぁぁっ♡ せんぱいっ♡ 出して♡ あっ♡あっ♡ 一番、奥にっ♡ ああぁぁっ♡♡』
そしてドクドクと熱いものがわたしの中に広がって、意識は薄く伸ばされていく。
何もかもが一つになって、わたしたちを隔てるものは何一つなくて。
そんな幸せな夢を、わたしは見ていた。
* * *
もぞり、と隣で誰かが動く感覚で、わたしは昏睡のように深い眠りから呼び戻された。
「んん⋯⋯」
聞き慣れた、どこか掠れた声。それが誰のものかなんて、考えるまでもない。
重たいまぶたを開けると、さっきまで見ていたはずの顔が映る。先輩はまだ夢の中なのか、すーすーと安らかな寝息を立てていた。
「⋯⋯あ」
思わずぼーっとその寝顔を見ていてしまっていたけれど、段々と思い出してくる。
どうしてこうやって抱き合うように寝ているのか。どうしてわたしたちが、何も身に付けていないかを。
はっとして掛け布団を捲ると、ベッドのシーツを確かめる。そこは確かな湿り気と、パリパリに乾いた白い跡があった。
「あー⋯⋯」
これは、やってしまったやつだ。夢は、夢なんかじゃなかった。あれはただの現実の焼き増して、わたしは先輩に、何度も⋯⋯。
確かに安全日だったし、今ももうすぐくるなという感覚はあるから大丈夫だと思う。それにしたって、ちょっとやり過ぎた感じはあった。
「んん⋯⋯」
そんな後悔とも言い訳ともつかない考えを浮かべていると、また掠れた声が聞こえる。先輩の方を見ると、閉じられていた目と口元がもにょもにょ動き始めていた。
「⋯⋯おはようございます」
「おお、おはよ⋯⋯」
先輩はうっすらと目を開けると、わたしの顔を見て幸せそうな笑みを浮かべた。この顔好き。⋯⋯じゃない。そうなんだけど、そうじゃない。
「あの」
何を言おうか考えないまま口を開いて、中途半端な言葉だけが出てきてしまう。先輩は「ん?」を首を傾げたけど、わたしと一緒でだんだん昨日のことを思い出してきたのか「ああ⋯⋯」って表情になってくる。
「あー⋯⋯。そのなんだ⋯⋯昨日は」
「い、言わなくていいですから⋯⋯」
わたしが押し止めると、先輩はうっと口をつぐんだ。
昨日、生でしただけじゃなくそのまま出してしまったのは、まちがいなくわたしのせいで、わたしの望みだ。酔っ払うと人の本性が出るって言うけど、その可能性も否定できない。だってどんな感じなのか、それがどれだけ幸せなことなのか、興味があったから。
「いや⋯⋯すまん。俺も酒が入ってたから、正常な判断ができなかった⋯⋯って言ったら、言い訳でしかないんだけど」
「いえ、それ言い出したらわたしの方がなんですけど⋯⋯」
どう考えても、あれはわたしが悪い。先輩を責める理由は何一つないし、そんな筋合いだってない。
だけど──。
「まあ、その⋯⋯なんだ。もしものことがあったら」
「⋯⋯はい」
その先の言葉は、先輩に言わせるのはダメだと思った。
だからわたしから、言わないと。
ちょっとズルい、いつか言ったことのある、あの言葉を。
「──責任、取ってくださいね?」
──って。