ですが自分でも不思議なことに何故かヘルトルーデ様は例外です。
タイトルの通り、漫画版8巻のカバー裏SSを下敷きにしたヘルトルーデ様のIFルートです。
「どうしてこんなに広いのよ!!」
リオンの所有するロストアイテムである飛行舟パルトナーの船内に、ヘルトルーデの叫び声が響く。
聖女に認定されたマリエの宝探しに同行したヘルトルーデは、彼女の母国ファンオース公国の艦隊とモンスター軍団をたった一隻で壊滅させた、“外道騎士”リオンの所有するパルトナーの情報を手に入れるため、一人で船内を探索していた。
だが、全長700メートルの巨船なのに何故か殆ど乗組員を必要としないパルトナー内は、マリエや彼女の取り巻き達が乗っているにも関わらず、探索中に誰ともすれ違わないほど人口密度が低く、ヘルトルーデは薄暗い船内を、心細さを押し殺しながら進んでいた。
長く艷やかな黒髪をツインテールに纏めたヘルトルーデは、この無駄に広く、まるで幽霊船のように人の気配のない船内を歩く内に、次第に不安になってきた。
「もしかして、本当に幽霊船だったり…しないわよね?」
不安と寂しさでポツリと独り言を呟く。
人質として、殆ど祖国からも見捨てられたも同然に一人で王国へ留め置かれている彼女は、普段こそ気丈に振る舞っているが、実際は緊張でかなり精神的に疲弊している。
そこにパルトナー内での探索で不安の寂しさを強調され、あるき続けた事で疲労も蓄積した彼女は、常の彼女なら決して漏らさない弱音を吐く。
「疲れた…もう、休みたいな…」
ポツリと彼女の口から漏れたその言葉は、本来なら誰にも聞かれる事なく消えてゆく筈だった。
だが幸運な、いやもしかしたら不幸な事に、その言葉を聞いている者、いや物があった。
「………」
不安そうにキョロキョロと周囲を見渡すヘルトルーデは、
彼女の姿が遠ざかり、姿が見えなくなるのを確認してから、ルクシオンは呟いた。
「フム…ちょうどいいかもしれませんね」
───
「ひっ!?」
船内を歩き回り疲れ果てたヘルトルーデが、自室へ戻るために振り返ると、自分の後ろに丸っこい金属の塊らしき何かが浮いていた。
手のようなものの付いたそれは、リオンから“作業用ロボット”と呼ばれる、船内の雑用をこなすルクシオンが製造したロボットだ。
だがそのような知識の無いヘルトルーデに取っては、見慣れない不気味な存在でしかない。
普段なら、まだ不気味だがわざわざ近寄らなければ問題ない存在だと思えたが、疲れ切り不安と恐怖で参っている彼女には、“作業ロボット”がより恐ろしい存在に感じられた。
ヘルトルーデがあとずさると、ロボットが腕を伸ばしてきて…。
『ピピピッ』
聞き慣れない音を出してきた事で、ヘルトルーデの恐怖心が限界に達した。
「来ないでぇぇぇ!!!」
涙目になり、疲れた足で全力疾走を開始したヘルトルーデは最早自分が何処を走っているのかも分からないまま、ひたすら走り回り、そして足をもつれさせ転んでしまった。
「うぅ…痛い…」
なんとか起き上がろうと顔を上げた彼女の眼の前には、先程と同じように中に浮かぶ“作業ロボット”が佇んでいた。
『ピピピッ』
「ぴぅ…」
作業ロボットは気絶した彼女を優しく抱き上げ、休ませるために一番近い船室、パルトナー内の
そして作業ロボットは仲間を呼び、シワにならないようヘルトルーデの上着を脱がせると、下着姿のヘルトルーデをベットへ横たえ、綺麗に布団をかけて去っていった。
それは部屋の主が到着する、30分ほどほど前の出来事だった。
続きはゴールデンウィーク中にはなんとか…
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作者が趣味で書いたオリジナル戦記(R-18)も興味がありましたらお読みください。
こちらのヒロインは全員巨乳(の予定)です
https://syosetu.org/novel/309815/