ゲームであっても遊びではない
森での歓喜
ここはソードアート・オンラインというゲームの中の仮想世界にある浮遊城アインクラッド。ここでは1万人のプレイヤーが死に物狂いでゲーム攻略に励んでいた。それもそのはずゲーム開発者である茅場明彦にこのゲームに閉じこめられてしまい、浮遊城の100階層に到達しクリアしなければ現実世界には帰ることができない。
しかし1ヶ月経った今なおプレイヤー達は1階層すら突破することができないでいた。原因はプレイヤーのHPが0になった瞬間にナーヴギアによって脳を破壊され、ゲームだけでなく現実でも死んでしまうからだ。そのため攻略は慎重に進めざるを得なかったからだ。
そしてその1階層にある森にて大量のモンスターに囲まれた1人の女性プレイヤーがいた。
(死にたくない……ミト、早く来て!!)
彼女の名前は結城明日奈、プレイヤー名はアスナ。中学生の15歳で髪は栗色のロングストレート、顔の形も整ったまさに美少女だ。
アスナはさっきまで現実の世界でも友達のパーティー仲間であるミトと一緒にいた。しかし自分のミスによってモンスター、リトル・ネペントを大量に引き寄せてしまいミトと分断されてしまった。そのためアスナはたった1人で相手をしていた。
リトル・ネペントはウツボカズラをモデルとして大きい口が特徴のモンスターで2本の触手を使って攻撃してくる。一体だけならなんら問題のない相手だがそのモンスターに囲まれ360度からの攻撃をされてるなら話は別だ。
隙を見て逃げたいアスナだが、ゲームを始めてまだ1ヶ月のニュービーであるアスナが脱出するのは無理だった。それでもなんとか剣で少しづつだが倒していき、なんとか生きている状況だ。
「はぁ、はぁ、んっ」
そしてHPゲージが残りわずかとなったところでアスナは回復ポーションを飲む。しかしその隙を狙っていたのかモンスターはアスナに向かって触手を放った。
「くっ! あっ、嘘っ!!」
向かってきた来た触手に咄嗟に剣を持っていた手で庇ってしまい剣が吹き飛ばされると、そのまま近くの崖から落ちてしまった。
「あっ……ああっ」
呆然とするアスナ。急いで新しい剣を装備しようとウインドウを開こうとする。しかしモンスターは悠長に待ってくれず、操作しようとしていた右腕が触手によって捕まる。そして連鎖するように全身に触手が巻き付き、締め上げてきた。
「ゔ………くっ……」
仮想の世界のため痛みは無いものの触手の締め付けによってダメージを負うアスナ。武器を失い筋力のステータスもさほど無いアスナに触手を振り解くことは出来ず、アスナのHPゲージが一定のスピードで減っていく。
「やだ……やだっ!! ミトっ、
あまりの恐怖からミトの本名を大声で叫んで助けを求めてしまうアスナ。しかしアスナのピンチにミトが駆けつけることはなく、そこへ触手が首に巻き付いた。
ギリギリギリギリ
「あ……がっ………」
システムの関係なのか首を絞められたことで声が出せなくなる。そしているうちにHPゲージは赤色になりゲームオーバーのタイムリミットは近づく。
ギリギリギリギリ
(……深澄……ごめんね………)
このままいけば数秒後にはアスナは死ぬ。しかし状況を打破する術がないアスナは死を覚悟し目から一筋の涙が流れた。
そしてHPが0に…………
「はい、ストップ〜〜〜」
ならなかった。
「えっ……?」
本当にあと一目盛りで死ぬというところで何処からか男の声がすると触手による締め付けが緩んでゲージの減少が止まった。
「だ、誰っ、お願いします、助けてくださ、うぶっ………………」
アスナは声の主に助けを求めようとしたその瞬間、背後から来たリトル・ネペントから吐き出された息を吸ってしまったアスナは睡眠と麻痺状態になってしまった。
(なにこれ………)
ガクッ
「くくっ、いきなりかかるとはな。たっぷり楽しませてもらうぜ」
身体から力が抜け触手に、もたれかかるようにしてアスナは意識を失った。そして森に姿を見せない男の高笑いが響いた。
リクエストようやく1話できました。何話で終わるかな……