私たちは廃城のバルコニーで、風に吹かれながら、正午のティータイムを優雅に満喫していた。
リーニエはリンゴを丸かじりにしている。
ソリテール「二人ともおつかれさま。よく頑張ったね」
アウラ「それで、これからどうするの?」
アウラ「不死の軍勢の大半を失ったから、どこかで補充がしたいんだけど……」
ソリテール「そうだね。また侵攻を受けたら厄介だ」
リーニエ「私の魔力探知だと、敵の指揮官グラナトは、魔法使いの防御魔法で無事だったみたい」しゃくしゃく
アウラ「え? あの攻撃魔法を防いだの?」
リーニエ「たぶん弾き飛ばされたんだと思う。魔力が高速で移動するのを感知したから」しゃくしゃく
アウラ「グラナトが生きているということは、お姉様の存在を知られた。人類側はどう動くかしら」
ソリテール「一級魔法使いが出てくるかも」
アウラ「考えられないわ。あいつら、私の魔法を恐れてるもの」
ソリテール「そうだね。アウラの存在によって、今まで人類側の魔法使いを牽制することができていた。どれだけ研鑽を積んだ魔法使いでも、アウラの魔力量を上回ることはできないから」
現代の魔法戦において、優劣は魔力の多寡よりも、技術や相性が重要になっている。しかしアウラの<服従させる魔法>は、単純な魔力量の比較で勝敗を決する。これは人類や魔族の魔法技術の進歩を否定し、原始的で暴力的なレベルにまで引きずり落とす。
ソリテール「最も低コスト且つ最適な服従の天秤を攻略する方法は、多数の兵士による集団戦で、服従の天秤の処理を上回ること。ちょうど今日の人類側の戦法ね」
ソリテール「この中に上級の魔法使いを混ぜると、服従の天秤で敵に回るリスクがある。仮に優勢だったとしても、戦局が一気に覆ってしまう」
ソリテール「今日、指揮官の周囲にいた魔法使いは例外。おそらくリーニエや配下の魔族の警戒用。前線に出すことは想定していないはず」
ソリテール「だからアウラが戦場にいるだけで、人類側の戦術は限定される。人類にとって限りなく脅威」
アウラ「ほらね! やっぱり私の魔法はすごいのよ!」
ソリテール「アウラの魔法はすごいよ。最強の魔法の一つといっても過言ではない」
アウラ「そうよ! だって私は五百年以上生きた大魔族だからね! 七崩賢の一人だから!」
ソリテール「ただ今回、私というもう一人の大魔族の存在が、人類側に知られてしまった」
アウラ「別にいいじゃない? 諦めて降伏するかもしれないわ」
ソリテール「私は57年前に北部高原の城塞都市を滅ぼした。その時、一人残らず皆殺しにしている。もしこれと結び付けられたら、降伏すれば皆殺しになると人類側は考える」
アウラ「どちらにしても人類は皆殺しよ。それで一級魔法使いが出てくることがなんなの?」
ソリテール「高リスク且つ確実な攻略方法。総力戦」
アウラ「?」
ソリテール「全一級魔法使いを投入。服従下におかれた一級魔法使いには、一般兵士と同じ処理方法を適用する」
アウラ「それって……」
ソリテール「あくまで可能性の話。ただもし人類が、二人の大魔族の存在を看過しないのなら、十分にあり得る」
ソリテール「今までは、アウラたち魔族側と人類側の戦力は拮抗していた。上位の魔法使いたちもリスクを回避して介入を控えていた」
ソリテール「だけど私の出現で、そのバランスが崩れた」
ソリテール「確実な脅威を取り除く手段として、総力戦も視野に入れると考えられる」
アウラ「ぜ、全然余裕よ! 全部私が服従させればいいんだから!」プルプル
ソリテール「アウラは頼もしいね。君は私の自慢の妹だよ。だけどごめんなさい。私は昔から臆病者で、怖がりで心配性なの。だから確実な方法を採りたい」
アウラ「……どうするの?」
リーニエ「…………」しゃく
ソリテール「<百合を咲かせる魔法>の完成を急ぐ」
アウラ「え? それって失敗したんじゃ?」
アウラ「……もう諦めたんじゃないの?」
ソリテール「おそらく私たちの百合の魔法はまだ完成していなかった」
ソリテール「それにね。実験ていうものはね、失敗するものなの。たくさんたくさん失敗して、最後に一つの答えを導き出す」
ソリテール「一緒に次に行こう」
アウラ「……もう嫌だぁ」
ソリテール「ねぇ、アウラ」
アウラ「……はい、お姉様」ぽろぽろ
* * *
私たちは寝室に移動した。私とアウラは裸になり、寝台の上で向かい合う。
ソリテール「百合の魔法が発動しなかった原因の一つとして、アウラが私に最大限の愛を示していなかったことが考えられるわ」
ソリテール「そして私たちがまだ、イチャイチャラブラブの、最後のラブまでしていなかったこと」
ソリテール「これで私たちの百合の魔法は完成するはず」
アウラ「……これでもう最後よね?」
ソリテール「言ったはずだよ。朝昼夕と晩、求め合うって。百合の魔法の発動条件の一つ、愛し合う二人がすること。この条件を満たすため、私たちは常に愛し合うの。今日みたいな不測の事態がなければ、必ず毎日するから。たくさんたくさん愛し合おうね」
アウラ「うぅ……」ぽろぽろ
アウラ(どうして私がこんな目に……五百年以上生きた大魔族なのに……)
ソリテール「リーニエは私たちの百合プレイをしっかり記憶してね」
リーニエ「はい、お姉様」
リーニエ「ちょっと聞いてもいい?」
ソリテール「ええ、もちろん。お姉様になんでも聞いて」
リーニエ「百合の魔法の発動条件が愛し合うことなら、お姉様が私に覚えさせたい強制百合は実現不可能なんじゃ?」
ソリテール「いい質問だね。ありがとう。私の妹は優秀で嬉しいわ」
ソリテール「私がリーニエで検証したいことは、完璧な百合プレイを習得することで強制百合が発動できるかどうか。もし発動できなければ、継続的に愛し合う必要があることが証明される」
ソリテール「そもそも一方的な百合で、百合の魔法が発動できるかどうかも検証したいの。人類には片想い百合というジャンルもあるんだ。これは実験だから、たくさんたくさん試してみようね」
リーニエ「うん。わかった」
リーニエ(解放してもらえると思ったけど駄目か……)
ソリテール「さあ、アウラ。私たちの百合を、リーニエに見せてあげよう。最後のラブまでしよう」
アウラ「はい、お姉様……」
私はアウラに口付けした。
ソリテール「大好きだよ、アウラ」
アウラ「お姉様、大好き……」
* * *
私の掌が撫でるたび、アウラの体は踊った。
指先で乳首を撫でると彼女は鳴く。
舌先で耳を、首筋を舐め、唇で胸元に、乳房にキスをして、私の痕を残す。
ソリテール「ねぇ、アウラ。ここ好きでしょ?」
アウラ「ん、ふっ……」ビクビク
私はアウラのヘソにキスをする。舌でその穴をほじくる。
柔らかくしなやかな彼女の腹筋が痙攣していた。
私は一通り彼女の体を愛撫した。
ソリテール「私にもして」
私がしたことをアウラにも求める。
体位を入れ替えて、彼女が上になる。
どこか熱っぽい彼女の顔が、お互いの息が重なり合う距離まで近付くと、私は舌を出して彼女のキスを迎え入れた。
ソリテール「んっ、すき、あうら、んっ」
恋人同士の本当のキス。彼女の後ろに腕を回して抱き締め、激しく彼女を求めた。
アウラ「んっ、ちょっと、そんな――」もがもがもが
今は彼女が攻める番なのに、私は我慢できず、彼女の舌を、口の中を激しく吸った。
アウラ「ぷはっ……今は私の番でしょ……」ハアハア
ソリテール「ごめんなさい。つい君が素敵だったから」
ソリテール「アウラ、大好きだよ」
アウラ「……私も、大好き」
私はアウラを抱きしめた。体を重ね合うことで、冷たい私たちの体に熱がこもる。
アウラはそのまま私の耳を舐めた。耳の付け根から、輪郭に沿って、尖った先まで。耳介を舌でなぶり、耳の穴へと侵入する。
ソリテール「あ、んんっ、んっ……」ビクビク
まるで嵐が夜を過ぎ去っていくような音。その音とともに、ぬるぬるして温かい侵入者が私の耳を凌辱する。
ソリテール「ああ、アウラ、アウラっ……」
全身の魔力が乱される。岸壁を打つ波のように、激しく込み上げてくるものがある。
触らなくても分かる。今私はすごく濡れている。
アウラの唇は私の首筋に移り、鎖骨を滑り、胸元を幾度か吸い、無い乳房へと向かう。
ソリテール「ああっ、すごいっ! アウラ、すごい……」ビクンビクン
アウラが私の乳首を吸った時、思わず彼女を抱きしめて悶えた。その最中にも彼女は吸い続ける。
ソリテール「いいっ! あっ、ダメ! そんなダメっ」
彼女が唇を離す。唾液が糸を引いていた。私たちの体はお互いの体液できらきらと光っていた。
ソリテール「次は私の番」
再び体位を入れ替える。
唇から始まった愛の確かめ合いは、徐々に下へと下へと進んでいく。
アウラ「……またそれするの?」ハアハア
ソリテール「ふふ、アウラ。愛しているよ」
私は彼女の桜色の陰核にキスをして、唇で挟む。
アウラ「にゃああああっ!!」ビクンビクン
彼女の体は大きく仰け反った。
私は舐めたり、吸ったり、転がした。
激しく痙攣し、絶頂が近付いているのが分かった。
私は唇を離す。
アウラ「……おわり?」ハアハア
ソリテール「一緒に、次に行こう」
アウラ「……え?」ハアハア
私は彼女の秘所に口を押し当て、舌先で花弁を広げる。
アウラ「えっ、えっ?」
舌に触れる感覚で、膣口を探り当てると、そのまま舌を差し込んだ。
アウラ「えっ、なに!? なに!? なんか入ってくる!? なんで!? なにが――」
私は彼女の膣内で、舌を踊らせ、膣壁をなぞり、出し入れし、押したり吸ったりした。
アウラ「やぁっ、ダメっ! こんなの知らないっ、やだっ、やだやだやだっ」ビクビクビク
私はそこで舌を止める。
アウラ「……え?」ハアハア
その声は切なげで、どこか不満そうだった。
もう少しでイキそうだったのだろう。
ソリテール「アウラ、美味しい」
アウラ「そ、そんなわけ……」ハアハア
私は体を離し、彼女と向かい合う形で、私の秘所を自ら開く。
ソリテール「ねぇ、アウラ。私にもして。そしたら最後まで、してあげるから」
彼女は涙と唾液で濡れた顔で、朦朧とした表情で私を見る。
ソリテール「最大限の愛を、お姉様に示して」
アウラ「はい、お姉様…」
本当は10話で完結する予定だったのでサブタイが①〜⑩でナンバリングしていたのですが、書きたいことが増えてきて、当初の三倍のボリュームに…。ここからは「第○輪」でお送りします。
1輪、2輪で百合の花の数え方に基づきます。
今しばらくお付き合いいただけますと幸いです。
※11/4時点。各サブタイを修正いたしました。