ラヴィーネとカンネはリーニエの部屋を借りていた。魔族の部屋というからどんな部屋かと思ったが、白を基調とした調度品で揃えられ、リンゴの形をしたクッションや飾りが置かれていた。
リーニエ「壊したら許さない」
そう念を押され、嫌がるリーニエの部屋を、ソリテールによって強制的に貸された。
ソリテール「男魔族の部屋は百合的気分を阻害するからよくないわ」
ソリテール曰く、他に空き部屋があるのに割り当てられた理由がそれだった。
二人は寝台に腰掛けていた。
カンネはリンゴのクッションを抱きしめていた。
ラヴィーネ「カンネ、お前どういうつもりだ?」
カンネ「何が?」
ラヴィーネ「ソリテールだよ。友達だとか訳わかんないこと言いやがって。アイツは魔族だぞ」
カンネ「そうだね」
カンネは少し沈黙した後、続ける。
カンネ「ねぇ、<百合を咲かせる魔法>はあると思う?」
ラヴィーネ「は? そんなものあるわけないだろ?」
カンネ「そうだよね。もし、ソリテールがそれに気付いたら?」
ラヴィーネ「……まあ少なくとも殺されるだろうな。首を切られてアウラの不死の軍勢にされるか、どうされるかは分かんねェけど」
カンネ「だからね、もし本当の意味で私がソリテールと友達になれたら、殺されないかもしれないよね」
ラヴィーネ「……お前、そんなこと考えてたのか?」
カンネはラヴィーネの胸の中に身を預ける。
カンネ「言ったよね? ラヴィーネのことは、絶対守るって」
ラヴィーネ「だからって……」
ラヴィーネの腕の中でカンネは震えていた。
ラヴィーネ「絶対に無茶だけはするなよ」
カンネ「うん……」ぐすぐす
ラヴィーネ「兄貴たちがきっと助けに来てくれるはずだ。それまで、絶対に生き延びるぞ」
カンネ「わかった……」ぐすぐす
しばらく抱きしめ、背中をさすったあと、ラヴィーネは体を離す。そのままカンネの瞳を見つめた。
ラヴィーネ「……本当、お前って馬鹿だよな」
カンネ「むっ! なんだと!」
ふくれっ面になったカンネに、ラヴィーネは抱き締めるようにキスをした。突然のことにカンネは放心していた。
ラヴィーネは唇を離すと、再び彼女の瞳を見つめる。
ラヴィーネ「そんなお前が好きな私も、大概馬鹿だな」
カンネ「……バカバカ言うな」
カンネはラヴィーネの深く青い瞳を見つめる。
雪を思わせる銀色の髪に、冬の空を思わせる青い瞳をした美しい人。
ずっと片想いだと思っていた。望まぬ形ではあるが、結ばれることができた。
この先起こるどんな恐ろしいことも、彼女となら乗り越えられると、カンネは確信していた。
カンネ(――だから)
カンネ「……好きって言って」
ラヴィーネ「カンネ、好きだ」
カンネ「私もラヴィーネが好き」
二人はキスを重ね、ラヴィーネはカンネを寝台の上に押し倒す。
カンネ「……するの?」
ラヴィーネ「駄目か?」
カンネ「……ん、いいよ」
ラヴィーネは再びキスをしながら、カンネの胸に触れる。カンネの体は慄えた。
カンネはラヴィーネの頭の後ろに腕を回す。
カンネ「……ん、ラヴィーネ、好き」ちゅっちゅっ
何度かキスをした後、ラヴィーネはカンネの服を脱がす。
カンネ「……ラヴィーネのエッチ」
ラヴィーネ「うっせェ。お前が悪いんだぞ」
カンネ「え?」
ラヴィーネ「……お前が可愛いのが悪い」
カンネ「えへへ。今日のラヴィーネちゃんは素直だなぁ」
ラヴィーネ「…………」
ラヴィーネはカンネの頭の両サイドで結んだ髪を掴む。
カンネ「いだだだだだだ!!!」
ラヴィーネ「お返しだ」
カンネ「痛いよぉ…」ぐすん
ラヴィーネ「…………」
ラヴィーネ(カンネの笑顔が好きだ。だけど泣き顔を見ると変な気分になってくる……)
ラヴィーネはカンネの頬にそっと手を触れると、カンネは目をつぶって唇を差し出す。それにキスをしながら、カンネの胸を下着越しに優しく揉む。カンネの口から甘い吐息が漏れる。それを唇で啄んだ。
カンネもラヴィーネの胸を服越しに揉む。下着によって、大きな胸は形を保ち、直に触るより弾力があった。
カンネ(ゴム毬みたい)
いつまでも揉んでいたい、癖になる感触だった。ラヴィーネの呼吸も次第に荒くなってくる。
カンネ「ん、ラヴィーネ、好き……」ちゅっちゅっ
ラヴィーネ「……私も服を脱ぐ」
カンネ「……うん」
ラヴィーネが服を脱いでいる間、カンネは下着も脱いだ。二人は全裸で向かい合う。
カンネ「やっぱりまだ恥ずかしいかも……」
ラヴィーネ「私だって……」
二人はそれぞれ胸や陰部を手で隠していた。
カンネは上目遣いにラヴィーネを見る。
カンネ「ラヴィーネとこんなことするなんて思わなかった。私たち、今日本当にしちゃったんだよね……」
ラヴィーネ「嫌なら別にやめてもいいぞ」
カンネ「意地悪言わないでよ……」
ラヴィーネ「悪い。今のは嘘だ。嫌だって言ってもやめない」
カンネ「ふふ。ラヴィーネちゃんに襲われちゃう」
ラヴィーネ「泣かせてやる」
ラヴィーネはカンネを押し倒した。
カンネは笑いながら、わざと悲鳴を上げた。
そのカンネの首や胸にラヴィーネはキスする。舐めたり吸ったりする。
カンネ「あはは、食べられちゃう」
ラヴィーネはわざと強く、唇で乳首を挟んだ。
カンネ「にゃっ!」ビクン
不意に漏れた嬌声に、ラヴィーネに火がついた。カンネの胸を攻めつつ、下半身に手を伸ばす。
カンネ「やぁっ、ラヴィーネェ……」ビクビク
ラヴィーネ「お前が可愛いのが悪い」
カンネ「そんなぁ……」
カンネも必死にやり返そうとするが、ラヴィーネの指が陰部に触れ、中へと滑り込むと、全身に電気が走ったように弾かれた。
カンネ「んにゃあぁ!!」ビクンビクン
ラヴィーネはカンネの乳首を舐めながら、陰部を弄る。花弁の奥の蜜を絡めた指で陰核を撫でる。
カンネ「あっ、ふあっ、ふあぁ!!」ビクンビクン
カンネは呼吸さえままならなくなった。
不意にラヴィーネはカンネの耳元で囁く。
ラヴィーネ「カンネ、大好きだ」
カンネ「それ、そんな、ずるいぃ!!」ビクビクビク
不意にカンネは潮を吹いた。
カンネ「あっ、やだっ! なんで、急に……」ビクンビクン
思わぬ体の反応に驚くも、どうすることもできなかった。
日中より量は少ないので、絶頂に達したわけではない。
ラヴィーネ「カンネの体、感じやすいよな」
カンネ「そんなことない、と思うけど……」
ラヴィーネ「自分じゃしないのか?」
カンネ「え?」
ラヴィーネ「自分でしているから敏感なんじゃないのか?」
カンネ「そんな、してないもん……」
ラヴィーネ「寮とか宿屋で、わりとお前、一人でしてたよな」
カンネ「え? なんのこと!?」
ラヴィーネ「夜中、私が寝ていると思って、油断してただろ」
カンネ「し、してないよ! 絶対してないもん!」
ラヴィーネ「たまに私の名前聞こえるから何事かと思ってた」
カンネ「うぅ……」
ラヴィーネ「いや、私もカンネでしてたから嬉しかった、て話だ」
カンネ「そ、そう……」
そこでカンネは、ラヴィーネがまだ今日はイってないことに気付く。
カンネ「あ、次は私がラヴィーネを気持ちよくするね!」
ラヴィーネの濡れた陰部に手を伸ばす。
ラヴィーネ「いや、私はいい!」
ラヴィーネは弾かれたように、カンネの手を必死に押さえる。
カンネ「え、ラヴィーネまだイってないでしょ?」
ラヴィーネ「今日は、もう疲れたから寝る!」
カンネ「えぇ〜〜〜」
ラヴィーネ「あんまり部屋汚すとリーニエに怒られるぞ」
カンネ「あ、どうしよう……」
ラヴィーネ「明日洗濯して干しておけばいいだろう」
カンネ「うん、そうだね」
今更ではあるが、どこか照れ臭そうに二人は見つめ合い、キスをした。
二人は寄り添い眠りにつく。