第33輪 始まりの朝
第1日目。月齢6。満月まで後8日ーー
○アウラの寝室。朝。
アウラが目覚めると隣にソリテールがいた。
ソリテールはアウラを抱きしめながら眠っている。
アウラ(……黙っていれば可愛いのに)
この先どうなるのか。それを考えるだけでアウラは気が重かった。
アウラ(<百合を咲かせる魔法>なんていう存在しない魔法を完成させるために服従させられているけど、存在しないことが判明した場合、殺される可能性がある)
アウラ(ソリテールに掛けた<服従させる魔法>を解除して、逃げ切れず捕まったらどんな目に遭わされるか分からない……)
アウラ(リュグナーが手筈を整えているみたいだけど、私が脱出のための不死の軍勢を用意できないし、うまくいかなそう……)
アウラはソリテールの穏やかな寝顔を見る。
アウラ(……ソリテールに、<百合を咲かせる魔法>が存在しないことを理解させた上で、<服従させる魔法>を解除して逃げれば助かる?)
それが薄氷の上を歩くような、極めて不確実な賭けであることは明白であった。
アウラ(ソリテールが私に興味を失くしている状態に持ち込んで、殺される前に逃げ切れば……)
アウラ(あるいは、グラナト伯爵領の制圧まで手伝わせて、アレさえ手に入れることができればーー)
アウラの体を抱く、ソリテールの手に力がこもる。
ソリテールが眠そうな目を開き、アウラを見る。
ソリテール「おはよう、アウラ」
アウラ「おはよう……」
ソリテールは体を重ねて、キスを求め、顔を近づけてくる。
アウラは拒まず受け入れる。
小さく柔らかい唇が、アウラの唇に触れた。
ソリテールは唇を離すと微笑む。
ソリテール「アウラ、好きだよ」
アウラ「私も好きよ……」
何度繰り返したか分からない。感情を伴わない行為と言葉のやり取り。
ソリテール「アウラ、好き。大好き」
ソリテールは何度もキスを求める。
アウラ「ん……私も、好き……」
ソリテール「ありがとう、アウラ。嬉しい。大好きだよ」
ソリテールの手がアウラの胸に触れる。キスを重ねながら、胸を弄ぶ。
アウラの口から嬌声が漏れる。
アウラ「ん……あっ……」
ソリテール「ふふ。アウラ、可愛い」
アウラ「うう……」
ソリテール「アウラの胸、大きくて、柔らかくて、温かくて。大好き」
アウラ「そう……」
ソリテール、アウラの胸を揉みながら、乳首にキスする。
アウラ「んっ……」
ソリテール、舌で乳首を転がす。
アウラ「ん、くっ……あん……」
ソリテールはしばらくアウラの反応を堪能したあと、アウラの腕を持ち上げ、脇に顔を埋めて舐める。
アウラ「ちょっと! そんなところ舐めないでよ!」
ソリテール「ふふ。アウラは全身美味しいよ」
アウラ「あっ……やだ……くすぐったい……」
ソリテール「甘くて美味しい。桃みたいな味と匂いがする」
アウラ「わざわざ言わなくていいからぁ……」
アウラはソリテールの舌が這うたびに身を慄わせる。
アウラ「やだ、くすぐったい! やめてよぉ……」
ソリテールはアウラの嘆願を聞かず、舐め続ける。
アウラ「んんっ……もうやだぁ……」
アウラの呼吸が荒くなる。吐く息も慄える。
ソリテールはしばらく舐めた後、ようやく体を離す。
ソリテール「ねぇ、アウラ。アウラからも、私にして」
アウラ「うん……」
二人は体の位置を入れ替え、ソリテールの上にアウラが乗る。
アウラ「え、さっきのやるの?」
ソリテール「アウラの好きなようにしていいよ」
アウラ「そう……」
アウラはソリテールの起伏のない胸にある乳首を吸う。
ソリテール「ふふ。アウラ、くすぐったい」
アウラ(そんなこと言われても……)
アウラはさらに、もう片方の乳首を片手で擦る。
ソリテール「あっ……気持ちいい……」
アウラ(この行為に何の意味があるのか分からないし、何でこんなことしなくちゃいけないのか分からないけど……)
ソリテール「アウラ、もっと気持ちよくして」
アウラ「……こう?」
アウラ、ソリテールの陰部に手を伸ばす。指を割れ目に沿わせ、陰核に触れる。
ソリテールの口から切なげな吐息が漏れる。
ソリテール「あっ……」
アウラは乳首と陰核を同時に攻める。
ソリテール「ん……あ……あぁ……」
アウラはソリテールの悶える体を自身の体で押さえつけ、間髪入れず攻め立てる。
ソリテール「すごい……アウラ……すごい……!」
ソリテールは潮を吹き、痙攣する。
アウラは様子を見計らって、体を離す。
アウラ「満足した?」
ソリテール「……ん……気持ちよかったよ」
アウラ「そう」
ソリテールは荒い呼吸に胸を上下させている。
ソリテール「ねぇ、手を握って」
アウラは無言でソリテールの手を握る。
ソリテール「ありがとう。呼吸が落ち着くまで、手を握らせて」
アウラ「別にいいわよ」
アウラ(ソリテールの求める、一つ一つの行為に、意味を求めたり、理解しようとするのは無駄。言われるがままにするしかないわ)
ソリテール「アウラは、されるより、する方が好きだよね」
アウラ「そうね……」
アウラ(好きというか、マシなだけ……)
アウラ(私の手でイかせるのは、屈服させたみたいで悪い気はしないけど)
ソリテール「ねぇ、アウラ」
アウラ「何?」
ソリテール「結婚しよう」
アウラ「何それ?」
ソリテール「今度、ゆっくり教えるね」
ソリテールはアウラの手を離し、起き上がる。
ソリテール「そろそろ朝食にしようか」