九月に入って猛烈な暑さにも翳りが見えはじめたが、夜はまだまだ蒸し暑かった。俺はスーパーで買った惣菜を片手に、生ぬるい空気できた層を縦断するように家に向かって歩いている。
「………はぁ…」
駐車場での出来事から数日が経っていた。あの日以来、俺は悶々とした気持ちのまま日々を送っている。
突然の闖入者によって俺たちが駐車場を立ち去ったあと、美月さんは俺を家まで送ってくれた。
もしあの時、うちに寄っていきませんか、と声を掛けていたらどうなっていただろう…
美月さんもそれを望んでいたんじゃないか……
何かに集中していないと、そんなことばかりが自然と沸き起こってくる。脳裏に焼き付いた美月さんの甘い声と顔面に当たる乳房の感触がかえって俺を煩悶させていた。
不意にスラックスのポケットに振動を感じた。携帯を取り出して発信者の名前を見た時、俺は慌てて受話ボタンを押した。
『もしもし、山岡くん…今、大丈夫?』
「はい、大丈夫です!」
久しぶりの美月さんからの着信だった。その声を聞くだけで気分が高揚してくる。
『……うちの夫が今度の土曜日に、地元との友達とキャンプに行って一泊してくるって言ってるんだけど、山岡くん何か聞いてる?』
「いやぁ、俺は何も聞いてないですけど……でも週末って、台風直撃ですよね」
『……そう、なのよね…』
美月さんの歯切れの悪い返事を聞いて、感の鈍い俺でもピンときた。優介のヤツ、仲間と出掛けるフリして瞳さんのところに泊まるつもりなんだ。美月さんもそう考えているんだろう。
『やめたほうがいいんじゃないって言ってるんだけど、台風の予測進路からはだいぶ離れてるし、みんなの都合のいい日はこの土日しかないからって…』
会社で毎日会ってホテルにも行ってるクセに、美月さんの気も知らないで……
俺はまた怒りが込み上げてきた。
『……それでね、もしよかったらなんだけど……明日うちに夕飯食べに来ない?』
「えっ、いいんですか?」
突然の招待に一気にテンションがあがる。
『急にキャンプに行くって言うものだから食材が余っちゃって……来てくれると助かるんだけど、どうかしら?』
「もちろん、行きます!」
『そう、それじゃあ……待ってるわね…』
美月さんと電話をしているうちに、アパートの前に着いていた。意気揚々と階段を上がっていく。
夫のいない間に美月さんと二人きり……
ただ夕飯をご馳走になる約束をしただけなのに、俺はその時からすでに良からぬ期待を抱いていた。
───土曜日、夕方
駅前の洋菓子店でケーキを買ったあと、閑静な住宅街を歩いていく。上空は灰色に覆われ、吹き荒ぶ風によっていつもよりずっと速く雲が流れている。
予報では今日の夜更けに暴風域に突入すると言っていた。早めに帰らないと帰宅に支障が出るかもしれない。
しばらくすると立派な門構えが見えてきた。見慣れた赤いスポーツカーがガレージに停まっている。
美月さんと優介の家だ。二階建てでそこそこ広い庭も付いている。当然、入社一年目の優介に購入できるはずもなく、美月さんが前の夫との財産分与で得たものだった。
今日来ることは優介には伝えていない。会社でいくらでも伝える機会はあったけど、結局黙っていた。それは俺の中に邪な気持ちと少しの負い目があったからだ。
少し緊張しながらインターホンのボタンを押すと、今カギ開けるからと美月さんの声がスピーカーから流れ出た。
門扉を通り、玄関前に立つ。カチャッと音が鳴ってドアが開いた途端、俺の目に飛び込んできたのは豊かな胸の谷間だった。
今日の美月さんはワインレッドの七分袖のカットソーに黒い膝丈のタイトスカートといった出で立ちだった。
カットソーの胸元は乳輪がギリギリ見えない付近まで大きくえぐれ、深い谷間が露わになっている。胸が控えめな女性ならブカブカすぎて、乳首が見えてしまうだろう。
そのふくらみの先端には突起が浮かび上がっている。俺が来るというのに、当たり前のようにノーブラだった。そのため、美月さんがわずかに動いただけでも乳房が揺らめいている。
「いらっしゃい。風、強かったでしょ?」
「は、はい…」
生返事しながら美月さんの顔と谷間を交互に見る。
「今日はまた一段とセクシーっていうか……部屋着ですか?」
「そうね、さすがに外には出れないけれど……でもたまにね、宅配便が届いた時、この格好のまま玄関のドアを開けちゃう時があるの」
宅配のドライバーの人はきっと今の俺みたいな顔をするのだろう。
「すごく素敵です。目のやり場には困りますけど」
「ふふっ、ありがとう。どうぞ、あがって」
「……はい、おじゃまします」
促されるまま、靴を脱いだ。
美月さんは出迎えの段階から俺を愉しませてくれた。早くも股間の強張りを感じながら、俺は美月さんの後につづいた。
「うまっ……!」
夕飯はカレーだった。大きめの具材がごろごろと入っていて、オーソドックスな、まさに家庭の味といった感じだ。
だけど一人暮らしをして、こういったものこそ店で金を出しても食べれないことが身に沁みてわかった。
あっという間にたいらげると、美月さんがおかわりをよそってくれた。そして、俺がバクバクと食べる様子を微笑んで見ている。
普段は俺の座っている席に優介がいるはずだ。でも自分で言うのもなんだけど、それほど違和感を感じないほど食卓は終始和やかだった。
夕食を終え、リビングでくつろいでいると、美月さんが俺が持ってきたケーキと紅茶を出してくれた。
ティーカップを手に俺がまたいつものどうでもいい話をしていると、急に家の壁面を叩きつけるような突風が吹いた。
「……すごい音ね」
美月さんがリモコンに手を伸ばし、サイズが我が家の二倍くらいはあるテレビをつけた。画面の左と下に災害情報が流れている。気象予報士が俺たちの住んでいる地域が間もなく暴風域に入ることを告げていた。
「優介のやつ、今頃大変な目にあってるんじゃないですかね?」
「……そうね」
美月さんの表情がわずかに暗くなった。
しまった。また余計なことを言ってしまった。
「……まぁ、ペンションに泊まるなら問題ないですよ。みんなでワイワイやってんだろうな…」
きっと、今頃瞳さんとよろしくやっているんだろう。台風が来た日に妻を放っておいて、浮気相手の元に走るとは……
思っていたよりも見下げた男だったらしい。
少しの間を開けて美月さんが口を開いた。
「……山岡くんは、まだ帰れそう?」
「そうですね、今帰ればまだ電車は動いてると思うんで、そろそろお暇します」
立ち上がりかけた俺を制するように、美月さんがつづける。
「……ねぇ、もしよかったらなんだけど…」
太ももの上で手をモジモジさせていた美月さんが顔をあげた。
「……泊まっていっても、いいのよ」
「えっ……いいん、ですか?」
驚きつつ、宙に浮かせた腰を降ろした。
「帰る途中で何か飛んできたら危ないでしょ……遠慮しなくても…いいのよ…」
親友がいない間にその奥さんと一夜を過ごす…
こんなこと許されるのか…
いや、許されるはずはない。
俺の意志はすぐに固まっていた。
「……すいません。お言葉に甘えさせてもらっても、いいですか?」
美月さんが嬉しそうに笑みを浮かべる。
「その方がいいと思うわ。ごめんなさいね、私がこんな日に呼んだばかりに…」
「いえ、全然…」
俺にとってはむしろ僥倖だ。まさか美月さんと一晩ふたりきりで過ごせるとは…
しかも誘ってくれたのは美月さんの方。否が応でもこのあとの展開に期待してしまう。
「それじゃお風呂沸かしてくるから、先に入ってね。今着てる服はお風呂に入ってる間に洗濯して乾燥させておくから」
「すいません。ありがとうございます」
美月さんはすっと立ち上がり、リビングから出ていった。
ひとり残された俺は煩悩を滾らせていた。
今日ほんとにするのか……美月さんと…
させてもらえると決まったわけではない。でもかなり脈のある感じだった。
さんざん優介を蔑みながら、最後の一線を越えて自分も同じ道を歩もうとしている…
でも、あいつだって今、きっといい思いをしているんだ。
俺も、一度くらい……
都合のいい言い訳を頭の中で巡らせつつ、美月さんが戻るのをそわそわしながら待ち続けた。
ハーフパンツ以外のものを洗濯機に入れ、俺はバスルームへと入った。バスタブはうちのと違い、しっかり足を伸ばせるほどの広さがある。
コックを捻り温湯を出す。シャンプーは見慣れない高そうなものと、ドラッグストアでよく見るやつがあった。
前者は美月さんが使っているんだろう。俺はもう一方のシャンプーのポンプを押した。
洗髪したあとシャワーで泡を洗い流しているとドアの開く音がした。
「山岡くん、うちの夫のTシャツとジャージ置いておくから使ってね」
「はい、ありがとうございます」
ドアが閉まったあと、ひたひたと俺の後ろに近づいてくる気配があった。何か用かなと思い振り返ろうとすると、
「……ダメよ、うしろを見たら」
俺の背後にいた美月さんに制された。一瞬ではあるけど俺の目に映ったその姿は一糸纏っていなかった。
─────はっ、裸……!?
「……せっかくだから、背中流してあげようと思ったんだけど、どうかしら?」
「お、お願いします…」
突然のことに俺は狼狽しながら答えた。
「それじゃあ、手前にあるイスに座ってね。あとボディソープ取ってくれる?」
腰を下ろすと、手指の上でボディソープとバスダブからすくい取った温湯を混ぜて泡立たせる音が聞こえた。今、俺の後ろに生まれたままの姿の美月さんがいる……そう考えるだけで股間が漲ってくる。
「それじゃ、洗っていくわね」
俺の背中に両手の手のひらが触れ、小さく円を描きながら表面を滑るように移動していく。
「私、あんまり肌が強くないから体を洗うタオルは使わないの」
「そう、なんですね…」
洗うというよりはボディソープを塗り込むような動きだった。泡に塗れた手指の感触がこそばゆい快感を生んでいる。
手のひらは次第に背中を上昇し肩甲骨を周回したあと肩に至った。首周りから肩先へと何度か往復したあと、脇の下に侵入してきた。
「んっ…くふ…」
「ふふっ、くすぐったい?」
両手で俺の左腕を包むようにして、二の腕から肘、手首までスライドさせたあと、指の一本一本まで丁寧に洗ってくれる。まるでどこかの王族の入浴みたいだ。
もう片方の腕を同様に洗ったあと、両手を体の前にまわし、胸から腹へと撫で下ろしていく。手のひらが足の付根に至ると今度は太ももの上へと……
それを見て、風邪を引いた時に美月さんが俺の下半身を拭いてくれたことが脳裏に浮かんだ時、背中にツンとしたものが当たった。つづけて何かやわらかいものが広がっていく。
────オッパイだ……!
美月さんの突出した乳房が俺の背中に当たってしまっているんだ。それを理解した時、肉棒が急激に膨張しそそり立った。
「……ねぇ、なんで体洗ってるだけなのに大きくなってるの?」
「いやっ…だって…」
あんな大きな胸を背中に押し付けられたら誰だってこうなるだろう。美月さんはわかっていてやってるはずだ。
俺の太ももを撫でていた泡のついた手が、屹立した肉棒へと伸びて、そっと掴んだ。そして、ゆっくりと上下にしごいていく。
……にゅりゅっ、にゅるっ……ぬるっ…
「うっ、くっ……美月さん…!」
「……今日はうちの夫がいないでしょ?間違いがあったら、いけないから…」
間違いならすでに起きている……
だけど、止めるつもりはなかった。ただ、泡に塗れた肉棒をこする快感と、背中の上を滑る乳房の甘美な感触が、早くも俺を追い詰めつつあった。
「あぁ、くっ……ぬぅ…」
「我慢しないで、早く出しちゃいなさい。その方が楽になれるんだから…」
美月さんが往復するスピードをあげた。驚くことに俺の好きな握りの強さとしごき方をすでに体得していた。
……にゅりゅうぅぅっ……ずりゅうぅぅっ……にゅるるっ、ぬりゅっ、ずりゅっ、にゅるっ、ぬりゅっ、ずりゅっ……
「うっ、うぅ~〜っ、イクッ……もうっ、イキますっ………!」
ビュルルルルルルルルルルルルウウウウウウゥゥゥッッ!ビュルルッ!ビュル…ビュル…
美月さんの手によって、俺の肉棒から勢いよく濁液が噴き出していた。
「わぁ、すごい出た…」
肩越しに覗いていた美月さんから感嘆の声が漏れる。
「どう、スッキリした?」
「……は、はい……はぁ…」
「そう……でも、山岡くんは一度出したくらいじゃ足りないのよね」
「いや、そんなこと……うっ───」
俺が言い終わらないうちに、美月さんが肉棒をしごきはじめた。さっきとは違い、今度は両手を上下に揃えて根本から亀頭へとスライドさせていく。
「んぐっ、くぅぅっ……」
両手を使うことで性感の発生する幅が単純に二倍になっていた。それに加え、美月さんが乳房を背中から腰にかけて大胆にこすりはじめたことで、俺のひざは快感に震えっぱなしになった。
「ヒッ、グッ……美月っ、さぁん……!」
「いいのよ……イキたかったら、いつでもイッて…」
ペニスを嫐るようにしごいているのに、その声は俺を包み込んでくれるように優しかった。全てを投げ出して甘えたくなってくる、そんな声…
「……本当に大きいわね、山岡くんの……両手でも全然収まらない…」
美月さんは両手で掴んだ肉棒を丹念にゆっくりと、愛おしそうに愛撫している。肉棒全体がじんわりと快感に包まれ、射精の予感に亀頭が張り詰めてきた。
「どう、気持ちいい?」
「はい、すごくっ、いいです……うくっ…」
「それならよかった……じゃあ、こういうのは、どうかしら?」
美月さんの手に新たな動きが加えられた。両手で上下にしごきながら、まるで雑巾でも絞るように手首を捻り出したんだ。
泡により摩擦の消えた肉棒の上に滑らかな横方向の動きが足され、俺は悶絶することとなった。
「あぐぅぅっ……んむぅ……ぐううぅっ…!」
しなやかな指が雁首の真上で横方向に回転した時、俺の性感はピークに達して腰が痙攣しはじめた。
その直後……
ビュルルルルルルルルルルルルルルルルルッッッッ!ドピュッッッ!ビュルルッ、ビュルッ……
俺は二度目の射精を放っていた。さっきと同じくらいの量だ。
「……はぁ……はぁ……はぁ……」
「……また、イッてくれたのね…」
美月さんの嬉しそうな声が背後から聞こえる。
「満足できた?」
「……はい……かなり…」
「そのわりに、まだ硬いままなのよね…」
眼下の肉棒は屹立したままだった。俺は美月さんがまださわりたそうにしているのを感じ取って、慌てて釘を差した。
「これは美月さんにイジられたからで……それに、あんなに出たら、しばらく無理ですよ」
「……ふふっ……本当に、そうかしら…」
しっとりとした声を残し、美月さんの顔が俺の肩口から消えた。
直後、再び乳房が俺の背中を上下しはじめる。
……………くうぅっ、気持ちいいっ……!
これまでとは違い、両手で乳房を持って押し付けているため圧迫感が増している。
蕩けそうな乳肌の中にふたつの異なる感触があるのがわかる。こすられつづけた乳首が勃起していたんだ。
「……もう少しで、背中洗い終わるからね……んっ…」
性感帯である乳首が背中と乳肉の間でこすれ合い、美月さんもまた快感に身を震わせている。
腰辺りに密着した乳房がゆっくりと上昇していく。快感が背中を駆け抜け、さんざん搾られたペニスがビクン、ビクンッと反応してしまう。
背中を上昇した乳房がそのまま両肩に乗り上げた。美月さんが両サイドから乳房を押し付けたことで、俺の頭は幸福な圧迫感に襲われることとなった。
しばらくして乳房がもと来た道を辿るように下降していき、腰のあたりで止まった。直後、俺の左右から腕が伸びてきて鼠径部を撫で回した。
ゾワゾワした快感に身震いしていると、両腕は肉棒ではなく睾丸へと伸びていった。その表面に泡を纏わせたあと、それぞれの睾丸をやさしく包みゆっくり、やんわりと回転させる。
「……ううっ……くううっ……!」
「……大丈夫?……痛くない?」
「はっ、はいぃ……んっ、くっ」
美月さんが俺を気遣いながら睾丸へのマッサージをつづける。絶妙な加減で刺激され、急所であるはずの睾丸に得も言われぬ快感が生じていた。
今度はふたつの睾丸の間に指を差し込み、肉棒の方向へとゆっくり撫で上げはじめた。指先が奥にある管を刺激しているんだ。
……………きっ、気持ちいいぃぃっ……!
その手付きは熟練していた。俺と同世代の女の子たちではまだ辿りつけない境地だろう。
腰に押し付けられたら乳房の弾力も相まって、俺は呻きながらも悦楽に浸った。
肉棒は性欲の源を刺激されたためか、さらに野太く屹立し、先走り汁が溢れている。すでに二度射精しているというのに、もう出したくてたまらなかった。
頃合いと見たのか、美月さんが睾丸から手を離した。右手が滾っている肉棒にそっと触れる。
「…………熱い…」
背後で吐息が漏れ聞こえる。
美月さんは今、俺の腰のあたりにうしろから抱きつくような姿勢だった。屹立した肉棒の大きさを指で推し測るようにゆっくりと這わせていく。
「……すごく硬くなってる………やっぱり、うちの夫のより大きい…」
先端に達した指先がそっと亀頭をつまんだ。
「……ビクビクしてる……出したいんでしょ?」
「はいっ……お願いしますっ」
「……そう……かわいそうに。でも、どうしようかしら………この前、車の中で意地悪されたのよねぇ…」
「そんなぁ…」
「ふふっ……冗談よ…」
美月さんの表情はわからないけど、容易に想像できる。またあの淫蕩に覆われた顔をしているんだろう。
不意に睾丸の下に左手が伸びた。そして、マッサージでパンパンに張り詰めていたその表面を指先でくすぐりはじめる。
「ううっ…!……あううっ……!」
感度のあがった睾丸はそれだけでも達しそうなほどの快感が生じている。
さらに、逆手の状態で右手の人差し指と中指がふくらんた雁首を挟み込み、大きく開いたエラの部分を上下にこすりはじめた。
……こりゅ、こりゅ、こりゅ、こりゅ、こりゅ、こりゅ、こりゅ、こりゅ、こりゅ、こりゅ、こりゅ、こりゅ、こりゅ……
「……んぐああああぁぁぁっっ……!」
強烈な快感が肉棒を駆け抜ける。ペニスの敏感な部分をピンポイントで狙い撃ちされ、俺はイスの上でのたうちまわった。
「ダメよ、あんまり暴れちゃ。イスから転げ落ちたら危ないでしょ……?」
声とは裏腹にその手は冷徹なまでに精確に効率よく肉棒をしごきつづけている。肉棒の快感が周囲へと広がっていき、下半身が俺のコントロール下から完全に離れ、勝手にガクガクと震えはじめた。
肉棒と睾丸を責められ、俺の意識が白く染まっていく。そして、絶頂を迎える寸前、左手が睾丸を包み込み、伸ばされた中指が陰囊と肛門の間、俗に蟻の戸渡りと言われる部分をそっと撫であげた。
「おおおおおおおおぉぉぉぉっっ……!」
高まりきったところに想定外の角度からの責めを受け、俺は腹の底から唸り声をあげた。背中に寒気のようなものが走り抜け、瞬間的に顎が反り返る。追い打ちをかけるように右手が雁首を責め立てた。
「ああぁぁぁッッッ!……イ゛ッ゛………ぐぅううううううぅぅっっ……!!」
直後、イスの上で腰が激震していた。
ドビュルルルルルルルルゥゥゥゥゥゥッッッ!ビュルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルッッッッ!!ビュルルッ…!ビュルッ…ビューーーッ…ビュルッ…………
俺は反り返ったまま、派手に精液をぶちまけた。
「─────んっ………ぐ、あ…」
「………いいのよ……全部、出しちゃいなさい…」
美月さんは睾丸を優しく撫でながら、肉棒をゆっくりしごいている。溜まった精液がどろどろと溢れ出し床に落ちていった。
長すぎる射精がようやく終わった。
気持ちよすぎて、思考力が極端に落ちているのが自分でもわかる。
俺の足元は放たれた濁液により白く染まっている。膝が笑ってしまって、イスの上でバランスを取るのも難しかった。
「……いっぱい、出してくれたのね…」
美月さんがうしろから俺を抱きしめてくれた。乳房の感触が心地いい。
「ちょっと、やりすぎたかしら…」
「はは……でも、すごい気持ちよかったです……」
「それならいいんだけど……でも、まだ硬いままなのよね…」
しごかれつづけた肉棒はいまだにそそり立ったままだった。
「いやっ、これ以上はほんとに無理ですっ」
「ふふっ……じゃあこのくらいで…」
美月さんの吐息が近付く…
「……………勘弁してあげる」
甘い声が俺の耳元で囁かれる。
思わず肉棒がビクンッと跳ね上がり、最後の濁液がピュッと飛び出していた。