――昼下がりの学校の廊下
チョークが黒板を叩く音が聞こえる中、シリルは頭の後ろに手を組み立たされていた。両腕があがっているため、美しい脇が露わになり、乳房が軽く上へと引っ張られる。
突き出された乳房がシリルの呼吸に合わせ、ゆっくりと上下している。
乳首からは乳汁が漏れ、それにより乳房の上に一筋の白い線が引かれている。
そのミルクは夢彦だけが飲むことができる絶頂の証だった。それを身をもって夢彦に伝えたばかりであったが、その証が何処からか湧いて出た盗人に奪われようとしている。
乳房に魔の手が忍び寄る中、シリルの脳裏にまだあどけない顔立ちの大きな瞳を持った淫魔の姿が浮かんでいた。
――リリス……リリスは何をしているのっ………!
リリスは夢彦が最初に出会った下級淫魔であり、今では奴隷として仕えている。
朝、学校についてきたのだが、いつまにか姿を消していた。また学内を散策しているのだろうが、主人の窮地にも気付かず、いつまで遊んでいるつもりなのか……
リリスの戦闘能力は下級淫魔の中でも著しく低い。この場に来ても役には立たないだろう。
しかし、夢彦の家には圧倒的な戦闘力を誇る淫魔女王の娘・フェラリアがいる。
――彼女さえ連れてきてくれたら……
飯島の両手が左の乳房を掴んだ。もう逃げることはできない。これから始まる苦痛の時間に覚悟を決める。
リリスがこの状況に気付くまで……いや、もしかしたらもうすでにフェラリアを呼びに向かったのかもしれない。今はただその時が来るのを信じて耐えるのみだ。耐え続ければこの状況を打破するチャンスも出てくるはず……
希望的観測がシリルの胸をよぎる中、乳首が飯島の口腔へと消えていった。生暖かい舌が下から乳首を捉えるとそのまま上顎に押し付ける。
舌にほんのりと甘みを感じ飯島の鼻息が荒くなる。
乳首を吸い上げると口腔内から空気が抜け真空状態となった。それに伴い太い乳首が上顎と舌の間で限りなく薄く伸ばされる。
シリルの思考が途切れた。
「あああああぁぁぁぁっっっっ!!」
夢彦によって絶頂を迎えたばかりの乳首を吸われ、シリルから大きな嬌声があがる。まだ性感が高いままの乳首を飯島の舌が脈打つようにしごいていく。
――の、飲まれるっ……!
乳房から熱いものが込み上げるのを感じたシリルが咄嗟に身を引く。しかし、飯島の両手が乳房を捉えていたためそのふくらみが引き伸ばされ、余計に快感が生まれるだけであった。
そして、長大な乳房の中をミルクが駆け抜けていく――
――あっ、あっ、あっ、あっ、あぁ、あぁっ…ああっ……出ちゃうっ…!!
飯島に吸い上げられたミルクが乳首へと到達した。すかさず舌がしごき出す――
直後、乳首からミルクが溢れ出していた。高貴な淫魔の放つ蜜乳が下賤の者に飲まれていく…
口いっぱいに濃厚な甘い味が広がった。飯島の顔が歓喜に染まる。
――やった…吸い出してやったぞ!
これみよがしに乳房をむきだしにして歩くシリルを見た時からずっと夢想していた。このデカパイからミルクを搾り出してやることを――
ゴクゴクッとミルクを飲み込む音が続く。
「あはぁぁぁぁぁぁぁ〜~〜~!!」
シリルが一際大きな嬌声をあげてのけぞった。
ミルクを吸い出される快感はただ乳首を吸われるのとはわけが違う。
射乳が起きると絶頂の快感と共に幸福感に包まれる。そして、まるで体の中でつながっているかのように陰核が疼き続け、淫液がとろとろと溢れ出す。
絶頂の末に辿り着く、ミルクを吸う者も吸われる者も満たされる二人だけの時間――
それが飯島によって汚されていく。
「やっ、やめなさいっ……それはっ…あなたが吸っていいものじゃ…ああっ!」
シリルの警告も届かず、飯島は乳首を吸い続ける。
――うめぇ…!…うますぎるぞ、これっ……!
これまでさんざんカーリの乳は飲んできたが、シリルのそれは全くの別ものだった。
濃厚で甘ったるいミルク。それでいて、くどくはなく飲めば飲むほどやめられなくなる。
ハイクラスの淫魔の放つミルクが、本来それを飲む資格のない飯島に飲まれていく。淫魔のミルクはエネルギーの塊のようなものだ。高純度のエネルギーが注ぎ込まれた飯島の体に変化が起きる。
へその下、丹田が熱くなり、その熱が全身へと行き渡る。肉棒がより固く、太くなっていく。
……力が………みなぎるっ………
飯島は狂ったように乳房を吸い続けた。
乳房はシリルの意思に反し、まるで夢彦に吸われていると勘違いしているかのように飯島に乳を授ける。シリルの苦痛と屈辱の、飯島にとっては歓喜と雪辱の時が続く。しかし、それも長くは続かなかった。
絶頂によってもたらされたミルクはその大半を夢彦が飲んでいたため、その勢いが衰え始めていた。
まだまだ飲み足りない飯島は両手で乳房全体をしごくように揉み搾った。
ジュウウウウウウッッ!ブチュウウウウッッ!
乳房を吸う高い音が続く。
「ああぁぁっ!!やめてぇ…もう飲まなっ…ああああっっっ!!」
授乳は一人ですることはできない。ミルクを止めることも、逆に自らの意思で出すことも、その乳房の持ち主であるシリルにはできない。
その全てコントロールは乳首を吸う者に委ねられる。
――イカされるっ……
シリルの顔に焦りが色濃く浮かぶ。意識が再び白み始めたシリルの額から汗が流れ落ちる。
このままだと、本当に……こいつの、奴隷に……
「シリルぅぅーー!!」
夢彦の声が恋人の名前を叫んだ。
シリルが顔をあげると拘束された夢彦と目があった。
――そうだ、私には夢彦がいる……
夢彦がすぐ近くで見守ってくれている。その事実が今にも霧散しそうなシリルの意識を繋ぎ止める。
これ以上、ミルクを飲ませるわけにはいかない。きっともう少しで助けが来るはずだ。それまで…
シリルが何の根拠もない希望にすがりつつ飯島の責苦に耐え忍ぶ。
シリルが襲われる中、何もできない夢彦は怒りに震えていた。なんとか抜け出そうともがくが、この細腕のどこにそんな力があるのか、カーリは夢彦を締め上げ続けている。
シリルが本気を出せば飯島など容易く排除できる。それをしないのは自分が人質になっているからだ。
飯島の近くで有頂天になってシリルの乳を吸っていた自分に腹が立つ。
シリルの顔が苦痛と快感に歪んでいる。自分にはシリルの名前を叫ぶことしかできない……
次第に夢彦の声に対するシリルの反応が薄くなっていった。そんな余裕がもはやシリルにはないことが見て取れた。
このままではシリルが……
「シリルっっ!もういいっ、もういいから逃げてくれっっ!!」
夢彦の叫びに反応せずシリルは喘ぎ続ける。シリルのプライドの高さは夢彦が一番理解している。恋人を置いて逃げ出すような者でないことも……
それでも……
「たのむからっ、たのむから逃げてくれぇぇ!」
夢彦の悲痛な叫び声が廊下に響き渡る。
シリルはもう目前まで迫っている絶頂に抗っていた。なんとかその快感をいなそうと身をよじり、声を発する。
コップに張った水が表面張力によりギリギリとどまるように、絶頂のフチを彷徨い続けていた。しかし、それももう限界を迎えていた。
意識を繋ぎ止めてくれていた夢彦の声が聞こえない。そればかりが自分が発しているはずの嬌声さえもーー
乳首への刺激がシリルの意識を侵す中、その快感は乳房の奥を刺激し、それにより新たな乳汁が醸成され、急激に乳房がふくらんだ。それは絶頂の兆しだった。
ジュルルルルルルルルルッ!!
絶頂の到来を感じ取った飯島が一気に攻勢を強める。吸い伸ばされた乳首が口腔内で伸びきった。シリルのあごが跳ねあがる。意識が途切れ、世界が白く染まっていく……
その時、シリルは乳首を吸われる刺激に囚われるあまりすっかり忘れていたのだった。
飯島によってミルクを放出し続ける乳首。その乳首と全く同じ太さと感度を持つ乳首が、自分にはもう一つ備わっていることを……
まぶたをぎゅっと閉じ快感に耐えていたシリルがうっすらと目を開けると、偶然にも飯島の左手の指がもう片方の乳首へと忍びより、今まさに捉えようとするのが目に入った。
瞬間、命の危機にも似た恐怖が背中を駆け抜けた。
目を見開き息を呑む。そして、衝動的に喉が張り裂けんばかりに叫んでいた。
「だめえええぇぇぇぇぇぇーーーー
シリルの懇願も虚しく、3本の指が乳首を捉えるとそのままドアノブを回すように手首が回転した。勃起した乳首が左に半回転し、さらに指の間でひねられ、まるで雑巾を絞った時のように何重にもねじられた。乳首に含まれていた僅かな乳汁が表面に滲み出す。
ーーーーああああああああああああああああああああああああああああああああっっっっ!!!」
シリルの悲鳴が嬌声へと切り替わり廊下に響く。
乳首の鋭い喜悦が電流となり、乳房中に広がる乳腺を駆け抜けその末端を刺激し、ミルクを一気に送り出した。ワレメからどっと淫液が溢れショーツがベッタリと張り付く。快感でいっぱいになったコップが打ち砕かれて一気に溢れ出した。
上半身が反り返り、背中が弓なりにしなった。不意にその声がまるでミュートに切り替えたように消失した。入れ替わりに激しい痙攣が上半身を襲う。その震えが下に向かって降りていき、腰をガクガクと震わせる。豊かな尻肉と肉付きのいい太ももがブルブルと揺れた。
やがて痙攣が上昇を始め、上半身に戻ってきた時にはその震えが何倍にもなりビクンと跳ね上がり、乳房を前方へと突き出した。その衝撃に双つの房肉が虚空を舞う。
そして――
プッシャァァァァァァァァァァァァァァァ……
ねじられた乳首から怒涛の勢いでミルクが噴き出していた。吸われている乳首からも同様に飛沫が上がる。
それは淫魔の雌の絶頂の証――
高貴な淫魔のシリルが飯島の乳房への愛撫によってとうとうオーガズムを迎えたのだった。
乳房を咥えている飯島の口腔に先程までとは比べものにならない量のミルクが溢れかえった。噴き出すミルクが舌や上顎に当たりこそばゆい。
長大な乳房から放たれる大量のミルクといまだ反り返ったまま震え続けるシリルの肢体が圧倒的なリアルを伴って飯島に告げていた。
――イッた……こいつ…イッたぞ…!俺に胸を吸われてイッたんだ!!
飯島がこみ上げる狂喜に乳首を咥えたまま破顔し、体をブルブルと震わせた。
最初に相対した時から格の違いには気付いていた。シリルの微笑みの裏に感じた蔑みや憐み、そしてあの冷たい目――
自分のこと完全に見下していたあのシリルが今、乳を噴き出し痙攣している。
飯島がかつて経験したことのない興奮と充足感に満たされていく。
あまりの射乳量に乳首をつまんでいた指が滑った。捻れた乳首が開放された途端、ミルクを撒き散らしながら慌てたように回転し、最後はゆっくりと静止した。
絶頂へと導いたものだけが享受できる淫魔のミルク。正真正銘、飯島のためだけに出つづける勝利の証を近くにいる夢彦に聞かせるように、わざと音をたてて吸っていく。
ジュルッ…ジュルジュルッ…ゴクッ、ンチュ、ジュゥゥゥゥ…ジュルッ!ゴクッ…ジュゥジュゥ……
――どうだ、鏡っ!俺がイカせてやったんだ…お前と同じように乳首だけで…!!
飯島がミルクを飲み込みながら、吸っていない方の乳房を根本から揉み搾った。ミルクが勢いよく噴き出し、後ろにいる夢彦の顔にかかった。
絶頂に震えるシリルを夢彦はただ呆然と眺めていた。頬をシリルのミルクがつたう。恐れていたことが現実となり、手足の力が抜けていく。
今まで淫魔の男に度々襲われながらも返り討ちにしてきたシリル。自分だけが満たせるはずのシリルが他の男に乳房を吸われイカされている。
男として、そして淫魔使いとしての矜持が根底から崩れていく――
夢彦を拘束しながら一部始終を目撃していたカーリはその衝撃に震えていた。
ほとんどただの人間である飯島が淫魔界きっての実力者で大貴族であるシリルを乳房の愛撫のみで絶頂せしめたのだ。
一体どれほどの快感が乳房に生じていのだろう。しきりに太ももをこすり合わせるカーリの表情は高揚していた。
シリルの絶頂に対し歓喜、絶望、発情と皆が三者三様の反応を見せる中、当の本人は自らが絶頂を迎えたことに気付いてさえいなかった。
飯島のことを、そして夢彦のことさえも忘れただただ震え続ける。
我慢に我慢を重ねた上での絶頂は快楽の波を発生させ、シリルを愉悦の海深くへ引きずり込んだ。あたたかく柔らかいものに包まれたように、ふわふわと漂っている。
その顔は先程まで苦痛に歪んでいたとは思えないほど呆けたように緩み、笑っているようにさえ見えた。
数秒後に屈辱に塗れた現実に還ることも知らず、今はただ桃源郷を彷徨い続けている。