私はいったい何をしているのだろうか。
今私は義男君のベッドの上であの女と奪い合う様に、彼の肉棒を貪りあっていた。
義男君はご満悦そうに呑気に頭を抱えて、肉棒に舌を這わせる私たちをうっとりと観察している。
大人の女2人が、小学生の男の子を喜ばせようと必死になりながら奉仕している。
裸の女2人をベッドの上で侍らせて、満足そうに見守る義男君の様子はまるで王様だ。
私は彼の肉棒をしゃぶりながら、何故こんな事になってしまったのかと考えていた。
ただ利用しようと思っていただけなのに、気付いた時には嫉妬心は燃え上り、自ら彼を求める様になっていた。
彼の身体が忘れられないとか、好きだという恋愛感情は一切ない。
彼はいつの間にか私の深層を探り、上手くそれを利用して私を奴隷の様に手懐けていったのだ。
隣にいるこの女も同じように心の隙間を突かれて、落とされていったに違いない。
女性の本質を見抜いて巧みに操る義男君は、山上以上の色事師的な才能を秘めているのだろうか。
2人の頭を撫で回す義男君は、女教師を引き寄せてその胸にむしゃぶり付いていった。
アンアンと悶える彼女の姿を見つめながら、私は義男君の肉棒をしゃぶり続けていた。
我を忘れる程込み上げていた、嫉妬の感情はもう薄らいでいる。
少し冷静になった私は、小学生の男の子を奪い合う滑稽な己の姿に笑いが込み上げていた。
『私を含めてこの異常な家族はもうダメだ…手を下すまでも無く奈落の底に落ちていくだろう…』
私はそう思いながら、義男君から離れ部屋を出て行った。
行為の最中に冷静になって部屋から出て行く私に、義男君はあの女の乳首を吸い続けながらも少し戸惑っていた。
義男君の部屋の前で脱ぎ捨てた衣服を纏いそのまま家を出る。
もう二度とこの家には帰ってくることは無いだろう。
計画していた訳では無かったが、私が必要なものなどこの家には置いていない。
私は密かに誰も知らない別宅を準備して生活の基盤は整えていた。
夕暮時のいつもの風景は少し色あせていた。
私は夕闇に紛れる様に山上たちから消息を消していった。
~エピローグ~
1年ぶりに山上の家の近くまで来た私は、葬儀の様子を離れた所で見つめていた。
参列者に見守られ、出棺で霊柩車に乗せられているのは今は亡き山上だった。
故人をしのぶ参列者の中には、義男君の姿はどこにも無い。
哀れなその光景を見つめながら、私は狂った様に笑い続けていた。
「はははははは…」
虚しい声はいつまでも響き渡っていた。