ダークエロよろず短編集2 作:カード読み込み
伯爵の豪奢な迎賓室は、シャンデリアの煌びやかな光に満ちていた。
重厚なカーテンの向こうには、初冬の冷たい雨が静かに降り注いでいる。
暖炉の火がゆらめく奥で、ナツメは優雅に紅茶を口に含んだ。
「お待たせしたかな、カフカくん。
会いに来てくれてアルファも喜んでいたよ」
低く響く声と共に現れたのは、この館の主──伯爵その人だった。
五十の坂を越えたとは思えぬ精力に溢れた風格と威厳を纏い、
鷹のように鋭い眼光を少女に向ける。
だがその瞳の奥には、決して他人には見せない愉悦が微かに宿っていた。
彼にとってナツメはただの文学志望の娘ではない。
嫁であるアルファの友人である「特別な客」なのだから。
「お招きありがとうございます、伯爵様」
彼女は小説家を目指す文学少女「ナツメ」として微笑みかけた。
銀の髪に青い瞳、エルフ耳が優雅な輪郭を際立たせるこの外見もまた、
ベータの仮面のひとつだ。胸元を控えめに飾ったブラックドレスは、
内側に秘めた「真実」を巧妙に覆い隠していた。
「アルファとは話せたかな?」
ソファに腰を下ろした伯爵は、傍仕えが運ぶワインにも触れず問いかけた。
彼の言葉はいつも曖昧で重層的だ。
社交辞令の薄皮の下に潜む本当の意味を探るのは容易ではない。
ナツメは軽く首を傾げた。
「ええ……いつも通りとても素敵な方でした。
まるで……空高く輝く星のようです。
遠くて届かないけれど、その美しさは疑いようがない……」
その答えに伯爵は目を細める。言外の意図を見抜いたようだった。
それは夫婦の関係に踏み込む危うい境界線。
しかしこの老人は明らかに刺激を求めている。
無邪気を装って差し出した毒を舌先で楽しむかのように。
「なるほど。君の表現は詩的だな」
彼は突然立ち上がり、ゆっくりと彼女の前に移動した。
「ところでカフカくん……君自身はどうなんだ?
アルファのような眩しい星にはなりたくないのか?」
伯爵の声は低い笑いを帯びている。
一瞬の沈黙が室内を支配した。
ナツメは微かに眉を寄せたが、すぐに伏し目がちな表情に戻る。
「私は……あんなに眩しい存在にはなれないと思います」
膝の上で握りしめた指がかすかに震える。
「少しは磨かれているかもしれないけれど……結局は名前のない石ころですよ」
それは彼女の本心だった。七陰第二席として積み上げてきた全ては、
完璧すぎる第一席の前では霞んでしまう。
そんな劣等感は常にくすぶり続けていた。
その時──襖の開く音が微かに響いた。
「失礼いたします。旦那様……ナツメもね」
柔らかな声の主が現れたのはアルファだ。
淡いラベンダー色の優雅なドレスは彼女の金糸の髪によく映えており、
清楚かつ高貴な雰囲気を醸し出している。
しかしナツメの目に飛び込んできたものは、あまりにも衝撃的だった。
燭台の炎が壁に揺れる影絵を踊らせていた。
伯爵家の謁見の間は大理石の床に冷気が這い、
香り高い麝香が甘ったるい膜となって漂っている。
ナツメ──ベータ──は扇子で唇を隠し、息を殺して前方の二人を見つめた。
背筋に走る悪寒は決して温度だけのせいではない。
伯爵が玉座を模した椅子から立ち上がる。
衣擦れの音さえ計算されているように響く動作だ。
アルファは数歩離れて立っている。
あの凛然としたエルフが──誰よりも毅然としていた第一席が──
今や屈従者の証のように楚々として佇み、伯爵に侍っていた。
メス嫁専用ドレスの胸元が激しく揺れ、ピンクの乳輪が除くほど過激で淫らな痴態。
いやらしく媚び売るような潤んだ瞳が、あます事なく表現し尽くしていた。
「我が妻よ」
伯爵が呼びかける。
「友人が訪ねてきてくれて良かったな?」
尊大さの裏に嗜虐の悦びが滲んでいる声だ。
アルファがわずかに振り返る。
普段なら宝石のように硬質な光を放つ蒼い双眸は、
今は蜂蜜のように濁っている。
頬は薔薇色に染まり、
僅かに開いた唇からは熱い呼気が漏れているのが見てとれた。
胸元の生地は過剰な負荷を受け悲鳴をあげるように歪み、
ボタンが千切れそうになっている。伯爵の指跡がいくつも浮かんでいた。
揉み込まれ、吸われ尽くされた痕。
そこだけ異常に腫れ上がり、見るも痛ましい有様となっていた。
それでも羞恥より陶酔が勝っているのだ。
(これが……七陰最強と言われた人の末路?)
ナツメの脳裏に雷鳴が轟く。
あの神殿のような清冽さを持つアルファが
こんなにも惨めに貶められている現実が信じられない。
伯爵の太い腕が蛇のように伸びる。
アルファの顎を掴み上げると同時に
ドレス越しにも分かる豊かな膨らみを乱暴に掴んだ。
熟れた果実が潰れるような湿った音の幻聴がベータの脳内に響く。
「ふぁ……ッ!」
喉笛を震わせる喘ぎが零れ落ちる。
それだけで快楽の深さを感じさせる淫靡な響きだ。
全身の血が沸騰する感覚がアルファを貫いていた。
嫌悪すべき筈なのに肉の悦びの方が遥かに大きい。
胸の突起を爪で弾かれる度に脊椎が痺れてしまう。
「こらこら、我慢しなさい」
伯爵が指摘するとアルファは慌てて裾を直しながら俯く。
小さな吐息とともに上向きの乳房が形を変えた。
本来ならば慎ましいはずの丘陵は卑猥なほど張り詰めている。
この男による不埒な躾けの成果だろう。
ナツメの胃袋が波打つ。
理性が警鐘を鳴らしているのに目が離せない。
友人が凌辱され続ける光景──否、もっと酷いもの──の鑑賞者は自分ひとり。
逃げるわけにはいかなかった。
アルファは半ば崩れ落ちるように跪いた。
肩が上下する度に乳房が揺れ動く。
鎖骨には幾つか新しい鬱血痕が咲いている。
かつての彼女なら即座に魔力で癒やして消してしまう傷跡。
それが敢えて残されている理由は明白だった。
「ご挨拶は済ませたかね?」
伯爵の声は氷の刃のように研ぎ澄まされていく。
「私の客人だぞ」
アルファは虚ろな眼差しで正面の人影を見据えた。
自分と同じ苦境に陥ろうとする同志を見つけた安堵感と
ここで壊れたら永遠に戻れないという恐怖が入り混じって。
「……ようこそ……我が家へ」
掠れた声が大理石に吸い込まれていく。
伯爵が満足げに嗤う気配を感じ取り
再び乳房に食らいつく感触を待ち構えるかのように身悶えした。
ナツメはそっと瞼を閉ざした。
次に開けた時にはもう二度と今のアルファを見てはならないと固く誓う。
それでもまぶたの裏に焼き付いたイメージが燃え続けていた。
黄金の髪が汗に濡れて貼りつき
豊乳が衣服の中で狂宴に彩られるさまは永遠に消えない烙印となった。
香薬の臭いが漂ってくる。
風雲急を告げる合図だと本能が告げていた。
琥珀色の黄昏が窓枠に絡みつく薄紗の向こうで溶けていた。
伯爵邸の大広間に吊られたクリスタルのシャンデリアは
水晶を砕いて散りばめた王冠のように鈍い光芒を撒き散らしている。
ヴォルフハルト・フォン・バルシュミーデ伯爵。
灰白の髭を整然と蓄え、紺碧の軍服をまとう六十七歳の紳士である。
漆黒の軍帽の下から覗く鋼灰色の瞳は
獲物を吟味する猛禽類のごとく冷たい光を湛えている。
アルファの幼い娘とは思えぬ完成された美貌は、
伯爵の熟練した手業によって蕩け崩れ、噎せ返るような色香が漂う。
彼は愛玩動物を鑑賞する飼い主の余裕を滲ませながら
黄金の髪を指先で弄び、瑞々しく熟成された肢体への愛撫を惜しまない。
対照的にベータこと文学少女ナツメは緊迫した面持ちで立ち尽くした。
エルフ特有の尖った耳が時折り跳ね上がるほど鼓動は加速している。
眼前で繰り広げられる禁忌の情景——
盟約仲間にして姉貴分とも言える存在であったアルファが
如何にも稚拙で忌避すべき関係の中に堕ちている姿——
に呼吸を忘れるほどの衝撃を受けているのだ。
「お召替えの時間だ」
伯爵が命じる。
その声音は乾いた鎧板が擦れ合う金属音のように硬質だ。
アルファは小さく頷くしかない。
命令一つで衣服を取り払うことも許されない彼女にとっては
死罪にも似た屈辱であろうが拒否権はない。
白亜の城壁のような肩口。
そこへ埋没していく粗野な男性の手は征服欲塗れの鉤爪に他ならぬ。
薄布を左右に引き裂く音が木霊する瞬間まで
ベータは息を殺したまま凝視していた。
花弁が剥がれる。
あるいは卵殻が割れる。
そんな錯覚すら起こしかけた次の刹那——
緞帳の如く滑落した布地から生まれたのは雪華にも似た裸身だった。
透き通る肌理。
月桂樹の新芽を思わせる滑らかな起伏。
何より——胸元で重なり合い
珠玉の水滴のごとく隆起した魅惑の曲線。
幼い娘の肉体には不釣合いなほど円熟した胸部が
伯爵の掌中へ鎮座しようとしている。
「あいも変わらず、蠱惑的よ……」
低く呟いた老人の瞳孔が爛々と輝いた。
同時に左手が双峰を包み込み右拳は臀部を捕縛する。
蹂躙とも慈しむともつかぬ奇怪な動きが始まれば
アルファの柔肌は何処までも素直に応答するのであった。
「ひぃ……っ」
短い悲鳴。
けれどそれは確かに歓喜の色を孕んでいる。
粘液膜を通じて流れ込む麻薬じみた悦楽は
脳幹を貫く電撃となってアルファの思考回路を焼き焦がす。
その瞬間の恍惚ぶりと言ったら——
睫毛一本一本を震わせて細胞単位で悦びを享受しているのが
ベータにもありありと伝わってきた。
ナツメ——いやベータ——は掌中の銀貨を握り締める思いで睨んだ。
これは私闘ではなく交渉の場。
冷静沈着な自分が感情に飲まれることこそ愚策と承知しつつも
腸が煮えくり返る怒りが咽喉元まで押し寄せる。
(どうしてここまで堕ちてしまったの……?)
憧れだった。
聖域だった。
天賦の才と自戒と克己心で
皆の頂点に立つ孤高の女神。
それがいまやすべて解体され
一人の中年貴族の玩具として組み立て直されている現実は耐え難かった。
しかし——とベータは思う。
この破滅的光景そのものが
アルファという偶像を完膚なきまで粉砕したことにより
恐らく未だに未知数の力を秘めているのではないか。
例えば七陰として掲げる目標を遂行するために必要な何かが
屈辱の中から掬い上げられる可能性だって……
葛藤する文学少女の眼前で繰り広げられる恥辱の光景。
友の視線が肌に突き刺さり、
いつもにもまして昂る女体を持て余すアルファの痴態。
その全てに愉悦を覚えながら、伯爵は乳肉を捏ねて、揉み潰す。
「ほう……相変わらず良く実っているな……
これほどまでに揉まれても飽くことを知らないとはな
まったく……底なし沼のようで結構なことじゃないか」
嘲笑混じりの感嘆にアルファは恥ずかしげもなく
「あ……あぁ……♡」
艶めかしい声をあげた。
「全く以って贅沢なものよ……こんなものを毎晩独占できようとは……」
さらに片方の掌は乳房から離脱し腹の稜線をなぞり始めた。
くすぐりにも似た緩慢な触感がアルファの産毛を逆立てる。
「んぅ〜っ!」
必死の忍耐がぷつりと切れた瞬間
盛大な嬌声が廊下まで反響した。
シャドウガーデン最高幹部という肩書きなど塵芥に過ぎず
人並以上の自我すら溶かされた哀れな牝犬がそこにいた。
獣じみた喘ぎを断続的に漏らしながら
乳房だけを器用に突出させて奉仕すること以外
考えられなくなってしまったようだ。
「この仔には才能がある」
伯爵の声には微塵の同情もない。
冷徹かつ傲岸不遜な宣告が静寂を切り裂く。
「この肢体はまさに芸術品だ。
見たまえ——この胸の膨らみよ。
これを武器にすればどんな男も虜になる。
売春婦同然の商売道具だ」
侮蔑に似た叱咤が浴びせかけられる。
しかしアルファは羞恥と快楽の狭間で翻弄されるばかりだった。
彼女にとって肉体はすでに伯爵所有の財産であり
好き好んで開放するのは万死に値する不忠行為なのだから。
一方ベータは無意識のうちに喉を鳴らしていた。
恐懼なのか嫉妬なのか判別不能だった。
尊敬する人物があっさりと欲望の餌食となる現場を目撃してしまい
理性と感情が瓦解しかけている。ナツメとしてではなく
純粋な一個のエルフの女子として身体中の血流が滞った状態なのだ。
「お前たちの企みはすべて筒抜けだ」
伯爵の言葉が炸裂する。
「愚かな鼠どもめ。よくもまあ何度も同じ手を使う。
だがその甲斐あって貴重な収穫があったとも言えるな」
ベータは咄嗟に反論しようと口を開くものの声にならない。
この怪物相手では抗弁どころか
悲鳴すら搾取されることが見え透いている。
「さて……本題に入ろうか」
鋼灰色の瞳孔が爛々と輝き始める。
瞬間ベータは背骨を直接抓まれたような寒気に襲われる。
「カフカ嬢」
意外にも丁寧な呼ばれ方をした途端
身体が硬直する。
文学少女ナツメの仮面は剥ぎ取られ
七陰第二席ベータの正体を完全掌握されていることに気づいたからだ。
「面白いアイディアを聞いたぞ。
まさかこの私が——王国随一の変態趣味を持つと自認する私も想定外だった」
伯爵の口角が不気味に吊り上がった。
「商会経営か? なかなか愉快じゃないか……
貴公らのような見目麗しい才媛が立ち上げた店舗なら
需要も多いだろう」
嘲弄は続く。
「ただし条件がある。
簡単なことだ。
これからしばらく私の傍で暮らすこと。
無論自由など保証しない。
その代わり資金援助は存分にしてやろう。
おまけとして私の寵愛という最高級のサービス付きだ」
「どうだ?
悪くない提案だと思うがね?」
静寂。
水晶灯がチリッと震えた錯覚さえ起きそうな刹那—
ベータの顔面を朱が支配した。
屈辱という名の火種が一気に引火したように
体内で噴火山が咆哮する。
つい今まで平静を装っていた外面は完全崩壊寸前だ。
額に脂汗が滲む。唇が乾いて震える。
こんな卑劣漢の庇護を受ければ
文字通り一生の枷になると理解していても
既に選択肢は奪われている。
アルファは何故抵抗しないのか。
なぜ未だに身を委ね続けるのか。
その謎めいた行動原理こそ
ベータにとって最も不可解で恐ろしい罠であることに
まだ気づいていなかった。
伯爵はニヤリと口角を吊り上げた。
その厭らしい笑みは、まるで狩猟の獲物を見据える獣のようだ。
「では、早速……契約といこうか」
伯爵はゆっくりと近づいてくる。
その一歩一歩が重く、まるで死刑執行の宣言のように感じられた。
ナツメは後ずさりしたが、すぐに壁に追いつめられた。
背中に冷たい大理石の感触が広がる。
「ナツメくん……」
伯爵の声は甘く、それでいて残酷だった。
「君のような可憐な少女を汚すことは……実に背徳的で興奮するな」
その手が彼女の頬に触れようとした瞬間―
「待って下さい」
アルファの声が遮った。
それは凍りついた空気を打ち破るかのように透明で鋭利だった。
アルファはゆっくりと伯爵とナツメの間に立ちはだかる。
「旦那様、私はあなたのメス嫁です。当然、あなたの言う事には従います」
その言葉には凄まじい意志が込められていた。
「ですが……今日はお客様です。ナツメをお試しすることはお止め頂きませんか」
一瞬の静止。伯爵の眼が細くなる。
「ほう? 珍しいな……お前が私に楯突くなんて。どういう心境の変化だ?」
「ただ……今日のところは……」
アルファは慎重に言葉を選ぶ。
「どうしても必要ありません。
むしろ……それでは彼女の価値を下げてしまうかもしれません」
伯爵はアルファを眺め続けた。
その目には読心の魔術師のような洞察力が宿っている。
「なるほど……」
やがて彼は言った。
「つまり今日のところは取引材料としては温存しておくべきだということか」
「そういうことです」
アルファは肯いた。
「それに……彼女は私の大切な友人です」
最後の一語で伯爵の眉毛が上がった。それは明らかな挑発だった。
しばしの沈黙。
やがて伯爵は苦笑した。
「いいだろう。今日のところは勘弁してやろう」
その言葉にナツメは安堵の溜息をついた。
しかし同時に複雑な感情が湧き上がる。
彼女は助けられたのだろうか?
それとも計略の一環だったのか?
アルファは振り返り、ナツメと目が合った。
その瞳の奥には以前の強さが甦りつつあった。少なくとも表面的には。
「ご安心して、ナツメ」
アルファは言った。その声には確かな芯があった。
「あなたは何も心配しなくてもいいの」
それは奇妙な安堵を与えた。
同時に新たな不安も植え付けた。
一体アルファは何を考えているのだろう?
なぜわざわざ庇ったのだろう?
伯爵は二人の女性を見比べた。
「いずれにしても……楽しみはまだまだ残っているということだな」
彼はグラスを掲げた。赤ワインの液体が揺れている。
「お互いにとって……素晴らしい夜になることを祈ろうじゃないか」
三人の陰謀は深まっていく。それぞれの思惑が暗闇の中で蠢いている。
しかし外では依然として冷たい雨が降り続いていた。
屋根を叩く雨粒の音は、彼らの運命を予兆するかのように……
冷たく厳しく響き渡っていた。
ナツメは思った。
これはおそらく嵐の始まりにすぎない—。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
大理石の床を渡る水滴の音が、時間の停止を告げていた。
伯爵の居間に充満する芳香は、腐敗した甘蜜の匂いだった。
金箔の剥がれた家具が蝋燭の光を拾い、幽鬼のように輝く。
アルファは金糸の髪を垂らし、首飾りの如く鎖骨に沿わせながら跪いていた。
その華奢な肢体は、過剰な装飾を施された祭壇の供物のようだ。
「お前の言う通りにするよ」
伯爵がテーブルに肘をついた。
紺碧の軍服の袖が皺を作る。
「だが……お仕置きは免れぬ。言い訳の一つも聞き入れまい」
薄い笑いが老獪な唇を歪めた。
「まずは、ナツメ嬢にお披露目といこうか。
どれほど淫らな器官を備えているのか」
ベータの喉仏が上下した。硝子杯を握る手が震える。
アルファは白磁の如き肩を晒し、立ち上がった。
その瞬間、柔肌に刻まれた紫色の斑痕が露わになった。
伯爵の歯牙が創った惨劇の印だ。
「ベータ、ごめんなさいね……」
嗄れた声が零れる。
「でも……みんなのために……」
金の睫毛が濡れて光る。
嗚呼なんと儚きことよ──そう思ったのも束の間、
「はは……詭弁め」
伯爵は冷笑を浮かべた。
「その言い草なら赦す他なかろう」
右手が閃く。
アルファの背筋に挿した簪が宙を舞った。
柔らかな拘束具がぱさりと落下し、白桃の乳房が揺れた。
あまりにも大胆な解放に、ベータの肺臓が縮こまった。
「見よ。まさに禁断の果実だ」
伯爵は鷲掴みにした。
五指が果汁を搾る枝のように沈み込み、尖塔の蕾を強く引っ張る。
アルファの喘ぎは細い弦を掻き鳴らす調べのようだ。
「あっ……痛……!」
しかし痛苦と快楽は同一線上にある。
乳首が腫れ上がり桃色の充血帯を伴えば伴うほど
アルファの股座には熱い粘液が溜まった。
「感じるんだろう?」
伯爵の囁きは毒酒より甘美だ。
「さあ……奉仕し給え」
傲慢な命令一下、アルファの白魚の指は彼の軍袴へ掛かった。
紐解く音すら儀式の一部であるかのように荘厳だった。
陽物が迸るや否や、灼鉄の如き熱気が室内に奔った。
赤銅色の柱が脈打ち、脈動は山羊の遠吠えにも似て荒々しい。
ベータは思わず瞳を逸らした。
あまりに非情な巨大さ──それは最早凶器そのものだ。
「跪け」
冷酷な勅命が降りる。
アルファは素直に膝を折り、双峰で屹立を包み込んだ。
その行為はあまりに献身的で哀れだった。
(私の知ってるアルファじゃない……)
ベータの心は絶望に染まる。
憧れた才媛の端正な顔貌が淫蕩の泥濘へ沈む様は
もはや夢想を超えた地獄絵図だった。
「ん……うぅ……っ」
唾液を垂らし茎を舐め上げる舌技。
口腔と乳肉の相互作用で奏でられる猥雑な響き。
どこか病的な美しさが香油のように漂う。
白亜の谷間に赤い淫棒が嵌まり、行き交う度に溢れた汁が泡立つ。
「友人の眼の前で、恥知らずめ……」
伯爵の呻きが上昇気流のように膨れ上がる。
だがアルファの瞳は虚空を彷徨い
光の欠片を求める旅人のようだ。
屈辱に塗れつつも精神は決して屈伏していない──
その抵抗こそ彼女の矜恃なのだ。
(ここから脱却する方法はある……)
ベータは思索を巡らす。
この淫らな饗宴は一種の監禁だ。
だが犠牲者と加害者との間に綻びがあれば……
必ず突破口が開けるはず。
そのとき──
アルファが吐精を飲み干す音がした。
赤い喉仏が痙攣し、同時に陶然とした笑みが零れる。
それは絶望ではなく希望の萌芽だとベータは悟った。
(私たちには使命がある)
血縁でも恋人でもない。
ただ共通する志がある──
この世界を正すべく集いし七陰という同胞意識。
それを糧に生き延びるしかない。
伯爵の哄笑が天井へ突き抜ける。
アルファの震える睫毛には涙の粒。
けれども彼女の唇は確かに言った。
(待っていて)
微かな希望の灯火が揺らめく──深い闇の中で煌々と。
薄明かりの中に、金糸の滝が煌めいた。
アルファは侍り、跪く。白亜の胸丘が伯爵の大腿に乗る。
紺碧の軍服の上で滑る様子は、融けかかった雪塊のようだ。
「綺麗な弧を描くな……」
伯爵の声が重く響く。
「まるで朝露を受けた葡萄みたいだ」
その指がゆっくりと隆起する双峰を撫でた。
爪先が桜色の蕾に触れただけで──
「っ……」
アルファの唇から小さな吐息が漏れる。
金の睫が震え、瑠璃の瞳には靄がかかっていた。
(こんなことで……屈服したりなど……)
心中で反芻する言葉も、次第に朧になっていく。
胸郭を圧迫する掌の熱さは、魔術攻撃を食らうよりも鮮烈だった。
「良い乳房だ」
伯爵の囁きが耳朶を擽る。
「まるでパン生地のように弾力があって……」
突然彼はアルファの髪を掴んだ。
「それでいて桃のように甘い匂いがする」
金色の瀑布が揺れ、伯爵の胸元に滴が散った。
蝋燭の燈が照らすその曲線は、彫刻師が丹念に削り出した理想形だった。
「……お褒めいただき……ありがとうございます」
ようやく搾り出した言葉は掠れていた。
伯爵の掌は容赦なく動き続ける。
乳房を揉みしだく動作は一定の拍節を保ちながらも──時に激しく時に優しく。
アルファの身体は反応を強いられていく。
「ご覧よ……こんなに溢れてきた……」
伯爵は嬉々として告げた。
確かにアルファの双峰は蒸気を帯び始め、仄かな紅潮を見せている。
(違う……これはただの生理反応……)
アルファは否定しようとする。
しかし彼女の中心では蜜がとろりと滲み出し始めていた。
「……っ!」
唐突に伯爵は乳首を摘んだ。
敏感な部位を責められ、アルファの背筋が弓なりにしなった。
「くく……可愛い反応だ」
男は愉しげに言った。
「お前の弱さを知るのが楽しいよ……」
アルファの耳が紅潮する。
それでも必死で平静を装う。
「……旦那様の好みなら……喜んでお捧げ致します……」
弱々しくも健気な言葉。
だが伯爵には逆効果でしかない。
「そうだな……もっと可愛がってもらおうか」
男は囁いた。
「ナツメ……見ていなさい」
突然ベータの方へ視線を向ける。
ナツメ──ベータは金縛りにあったように立ち尽くしている。
尊敬する盟友の痴態を目前にしながら──
逃げることも目を逸らすことも出来ずに。
「おい……聞こえているか?」
伯爵の声が鋭くなる。
「あっ……」
ナツメはようやく我に返る。
「もちろんです……伯爵様……」
肉棒が巨峰の作り出す谷間に埋まる光景に生唾を飲み込む。
アルファの顔は紅蓮に染まりながらも必死で奉仕の型を守っている。
(こんなことまでして……一体何が目的なの……?)
疑問を抱きつつもナツメ自身の呼吸が荒くなっていく。
エルフの姉妹のような関係だった二人。
その片方が他人の慰み者となっている現実が受け入れがたい。
だが──
伯爵の欲望は更に激しくなる。
アルファの頭頂を押さえつけ乳間に抽送運動が始まった。
「ん……ぐっ……」
呻きと共にアルファの瞳が潤む。
それでも彼女は努めて微笑を作ろうとする。
(諦めたりしない……どんな辱めを受けようと……)
内心での固い決意。
けれど肉体は別の答えを示している。
谷間から漏れる白濁は明らかに淫水だった。
伯爵はそれを一瞥し──
「やはりお前は最高傑作だ」
満足気に笑む。
アルファは瞼を閉じた。
その隙に溜まった涙が頬を伝う。
だがすぐに双眸を開く。
そこにはもう怯懦の色はなかった。
「これからも……宜しくお願い致します……」
その言葉に潜む意味深さ。
伯爵は気づかないままアルファの乳房を犯す。
蝋燭の燈がゆらめく。
床に溜まった蜜汁は──
ただの屈従の証ではなく──
密やかな反抗の種火なのかもしれない。
そして遠くで聞こえる雨音が──
静かなる革命の序章を告げているようだった。
覚え込まされた乳辱奉仕の技術を友の前で披露させられる恥辱の極み。
だがアルファは羞恥に戦慄きながらも心は凛と誇り高く持ち堪えている。
いつか復讐をするため。
乳肉が肉竿に吸い付き、
淫靡な水音を奏でるたびにアルファは頬を朱く染めるが……
目には決して揺るがない真の覚悟の光を宿している。
「あ、はぁ゙……っ ふ、ふぅー……っ ん、ん゙んっ……」
屈辱と快楽に苛まれながらも必死に己を律するアルファ
「あはぁ゙…… っやめ゙っ…… 触っちゃダメぇ…… ひぅううう……」
乳肉と乳首への愛撫に悶えるアルファ。
「あはぁあぁぁ゙!! あー……あ……あん……」
「お前の乳房は……まるで鍛冶場で磨かれた刀のように鋭敏だな」
ヴォルフハルト・フォン・バルシュミーデ伯爵の低い声が、
空間を粘着質な蜘蛛の巣に変える。
灰白の髭を揺らしながら彼は椅子に深く腰掛け、
膝の上に置かれたエルフの金糸の髪を指に絡めて玩んでいた。
アルファ──シャドウガーデンの第一席たる彼女の横顔は、
今この瞬間だけは脆く砕け散りそうな硝子細工のように見える。
普段は透き通るように白い頬も、
胸の中心部から湧き上がる熱に晒されて薔薇色の霞を纏っていた。
「……名誉なことです」
囁きながらもアルファは巧みな身振りを続けていた。
両掌で支えた乳房が伯爵の巨大な肉槍を挟み込み、
粘膜質な谷間を行ったり来たりする度に微細な啜り音が生まれる。
乳首が偶然石畳に転がったダイアモンドのように硬くなり、
擦れるたびに火花が散るような
疼痛と快楽をごちゃ混ぜにした信号を中枢神経へ送り込む。
(この男は……わたしの限界を探っている)
アルファは視線だけで周囲の配置を確認した。
少し離れた場所で立ち尽くすベータの視線に羞恥心が掻き立てられる。
銀髪の文学少女の瞳は悲痛に歪み、唇は無防備に開閉している。
ナツメとして潜入してきた彼女は、きっと混乱しているだろう。
(大丈夫。これが私たちの戦い方よ)
そう鼓舞すると同時、アルファは伯爵の勃起した雄蕊を
さらに圧迫していった。指先で絞るように乳輪をマッサージし、
僅かに傾斜をつけた胸骨で裏筋を刺激する。
「ふっふ……心得ておるな」
伯爵が吐息を洩らした。
湿った吐息は蒸留酒に似て甘く危険だ。
その酩酊に身を任せるわけにはいかない──アルファは自分を律する。
だが甘美な戦略を編む前に伯爵が彼女の弱点を見抜いた。
突如伸びてきた太い指が乳首を摘まみ上げる。
「ひゃ……っ」
反射的に鼻梁を駆け抜ける電流。
思わず仰け反ると結晶の照明が逆光となって顔を眩ませた。
「その啼き声は……いいな」
伯爵は嗜虐の喜びを隠さずに笑む。
「宝石のような蒼い瞳が曇る様は見る者の魂を震わせる」
至徳の偏愛によって鍛え上げられた巨乳が肉棒を飲み込む。
内部では互いの体温が溶け合い湯気のような霧を発している。
アルファは意を決して──
(一気に勝負に出る時)
彼女は大胆に身を乗り出しながら唇を開いた。
舌先がカリ首を一周する刹那、伯爵の全身が微かに硬直する。
喉奥まで飲み込む深淵な吸引。
口腔内で蛇のように肉管を這いずらせる。
教え込まれた口淫の作法を存分に発揮するメス嫁。
白い胸肌が蒸し暑い空気を弾き飛ばすように、淡い汗の光を放っていた。
アルファの乳房は伯爵の剛直を優雅に挟み込み、
柔らかな脂肪の谷間で肉棒を擦り上げている。
石英のシャンデリアの光が金色の髪に乱反射し、
汗と混ざった光の粒子が空中で煌めいた。
「ん……ふぁ……っ」
艶やかな声が唇から零れ落ちる。
アルファの口元から滴る唾液が乳首へと伝い落ちるその光景は、
夏の草原で甘露を得る蝶のように美しくも淫靡だった。
彼女は舌先を使い亀頭を優しく舐め回し、
その頂点からは早くも透明な液体が漏れ出していた。
「……っう」
伯爵の低いうめき声。
その表情にわずかに浮かんだ苦悶と快楽の混合した色は、
鋼鉄の仮面に走った亀裂のようだ。
アルファの青い瞳は一瞬その変化を捉え──そしてまた視線を落とした。
白い胸肉が蠕動する様は、古代ギリシア彫刻を思わせる均整だった。
汗で濡れた肌が妖しい艶を放ち、
伯爵の巨根がその谷間で呼吸をしているようだった。
(この恥辱すら利用してやる)
乳房に圧力をかけるたびに、
アルファの内側で燃え上がるものは羞恥だけではない。
この屈辱こそが彼女の刃を研ぐ砥石となるのだ。
柔らかい唇が肉竿を追跡し、
吸い付くように先端を覆うそのテクニックは、
彼女が幾千の訓練によって会得したものだ。
「ああ……っ」
突然伯爵がうめいた。
アルファが肉厚の唇を使って尿道を愛撫した瞬間だった。
その仕草は小鳥が梢の実を啄むような優雅さであった。
だが次の瞬間──
彼女は思い切り乳肉で肉棒を挟み込みながら、
喉奥までペニスを飲み込む。
喉がこくりと上下し、
唾液まみれの粘膜が陰茎全体を包み込んだ。
(吐き気がする)
胃袋の奥から込み上げてくる酸っぱい感触に耐えながらも、
アルファの目に映るのは仲間の影だ。
ベータの震えるまなざしを感じながらも、
彼女は執拗に舌を使って鈴口をほじくる。
舌裏の凹凸でカリ首を舐め上げるテクニックは匠の業だった。
「ぐっ……おおぉ……」
伯爵が前のめりになる。
その老練な肉体が震える様を見て、
アルファの口角がかすかに上がる。
再び喉奥まで飲み込んだ時には──
大量の精液が喉を直撃した。
「んぶっ!?」
反射的な咳き込みを抑えつつも、
彼女は懸命に嚥下する。
黄色味がかった精液が胃へ注ぎ込まれる異物感。
鼻腔に漂う生臭い匂いが意識を朦朧とさせる。
それでもアルファは尚も射精後の萎びた肉棒をしゃぶり続けた。
敏感な裏筋を擽る柔らかい舌の動き。
精液まみれの陰毛に絡みつく透明な粘液。
やがて伯爵の腰が跳ね上がり、
二度目の放出が始まろうとしている気配だ。
「はぁ……っ」
アルファは恍惚とも絶望ともつかない表情で
今度は両手を使って乳輪を捻るように肉棒を刺激する。
親指で亀頭を弾けばぴゅっと溢れる白濁液。
それを丹念に舐め取る様は聖職者が盃を清めるようだった。
(屈服しているわけではない)
そんな誓いを胸に秘めつつ──
アルファは三度目の放出を迎えた伯爵の肉棒を
乳房の窪みに押し付けながら丁寧に搾り取っていく。
乳肉の摩擦係数を利用した巧妙な絞り出し。
結果として噴き出る濃厚な精液が胸元に溜まり、
金色の髪へと飛び散る光景はまさに禁忌的な美の連鎖だった。
「美しい」
伯爵が囁いた。
「お前の乳房はまるで真珠貝のように……いやそれ以上に……」
その陳腐な賛辞すら
今のアルファには反吐が出るほど憎らしかった。
しかしその憎悪こそ彼女が踏みとどまる理由だ。
「ありがたく存じます……旦那様」
嘘偽りのない感謝を述べながらも、
アルファの視線は伯爵の背後に控える鎧戸に向かっていた。
木製の板一枚隔てた向こうには何人が控えているか分からない。
あるいは監視カメラが設置されているかも知れない。
(情報を握ればこちらのもの)
精液と汗でベトつく乳房を拭うことすらせずに、
項垂れる白い肌を差し出すその姿勢には屈従以上の策略が宿っている。
赤い爪先が床板を捉え──
幼さを残しながら完成された美貌を白濁で穢される恥辱に耐えた。
ベータの思考が散文的に乱れる。
アルファの乳房を蹂躙される様は文学的想像力に反した暴力だった。
胸を熱い衝撃が貫き喉の奥から込み上がる嗚咽に近い呻き声。
「どうしてこんな……」
銀髪の髪が垂れ下がり白い肌が震える。
「おやおや」
伯爵の声は粘り気のある糖蜜のようだ。
「ナツメ嬢は感傷的なタイプかい?」
「違います!」
即答したが全身に震えが走る。
「ならば目を逸らすな」
命令と共に伯爵は椅子から立ち上がった。
漆黒の軍靴が冷たい床板を鳴らす。
「さあよく見るんだ。シャドウガーデンの第二席殿」
ベータの指先がピクリと反応する。
「お待ちください。私は単なる小説家志望の……」
「言い逃れは通じんよ」
伯爵は一歩詰め寄る。
「知りたくないか?
この金髪のお嬢さんが毎晩どんな風に私を楽しませておるか」
「……何を……」
怯えの滲む声音。
「見ての通り」
伯爵はアルファの細い腕を引き上げる。
「彼女は熟練娼婦も尻尾を巻くほどの床上手なのだ」
「お願いします……やめて……」
アルファが消え入りそうな声で訴える。
「友人には見せたくないの……こんな姿……」
「そう怯えるな」
伯爵は優しくも残酷に笑んだ。
「彼女もすぐに慣れよう。この暖かな牢獄に」
アルファの青い瞳に一筋の光が灯る。
蝋燭の焔が琥珀の輪郭をゆらめかせている。
伯爵が皮革張りの椅子に凭れたまま軽く腰を浮かせた。
「見てもらおうか、ナツメ嬢」
その声は葡萄酒の澱のように重く渋い。
アルファの耳朶が微かに震える。
金糸の睫毛が俯き、翡翠の肌に翳りを落とす。
エルフの長い耳先まで赤く染まっていくのが見える。
伯爵の掌がアルファの黄金色の髪を梳く。
指先は汗でしっとりとした柔毛に絡みつきながらも優雅だ。
「ここは我が家だ。客人であっても馴染むべきだろう?」
アルファは絹糸のような嘆息をひとつ洩らす。
細い頸椎が弓なりに湾曲し、蝋燭光が鎖骨の窪みで揺れた。
白磁の指が慎ましく伯爵の軍服の裾に伸びていく。
「畏まりました……旦那さま」
声は朝霧のように繊細だが芯は凍てついている。
軽く腰を振った伯爵に促され、ベータの視線を気にしつつも
従順に唇を巨根に吸い付かせながら舌を這わせる哀れなメス嫁。
その動きは水面に浮かぶ睡蓮の花弁のごとくしなやかだ。
伯爵の大腿が浅く緊張するたびに革張りが微かに軋む。
「随分と慣れ切っておるな」
嘲弄の言葉にもアルファの睫毛は僅かに揺れるのみだ。
彼女の唇が灼鉄のような怒張を含む瞬間——
ベータの息遣いが乱れる音だけが不釣り合いに大きい。
金糸が白い胸を撫でるたびに玉虫色の光彩を投げる。
アルファは視線を床に落としたまま舌先で
脈打つ血管の一本一本を確かめるように辿っていく。
「あ……っ」
短い嬌声が漏れたのはベータの方だった。
尊敬すべき盟友の無垢な面貌が——今は赤裸々な愉悦に染まっている。
あの蒼玉のような瞳の奥底に宿る輝き。
それが今は爛々と濡れ光り、まるで別の人格であるかのように——
「素晴らしい眺めだ」
伯爵は満足げに瞑目した。
指先がアルファの後頭部を優しく撫でるその所作は
野良犬を慣らす調教師のソレである。
銀糸のような涎が糸を引く。
アルファの喉元が波打ち、蝋燭の影が滑稽なほど揺らいだ。
「むぐ……ふ……ぅ」
卑猥な水音が響きわたるたびに
ベータの脳裏にはかつて共有した秘密基地の光景が蘇る。
あの無邪気な笑顔は何処へ行ったのか?
だが疑念より先に身体が熱を帯びていく自覚がある。
伯爵のもう片方の手がアルファの金髪を掴む。
乱暴なようでいて実は絶妙な加減だ。
角度を変えられた口腔で男根が跳ね踊る。
「ん゛ん〜っ!」
アルファの背筋が跳ねる。
脊髄を駆け上る痺れを噛み殺すために唇を引き締めるが
すぐさま伯爵の叱咤が飛ぶ。
「歯を当てるとは無礼千万」
言うや否や伯爵は腰を突き出した。
喉奥を突かれ涙腺が決壊するアルファの頬を
細い金筋が伝い落ちていく。
「可哀想に」
嘲笑に混じる本心なのか皮肉なのか判らない声音。
「だがコレが一番悦ぶコトだろう?」
伯爵は膝上の女体を完全に支配している。
震える太腿に這わせた手で脚を開かせると
既に蜜液が滲み出ていたことを教えるように指を弄ぶ。
その間もアルファの舌は
まるで義務執行員のごとく忠実だ。
唾液の橋が崩れ落ちるたびに蝋燭の影が踊る。
(あぁ……本当に別人みたい……)
ベータは思う。
唇を噛み締めても止められない涎の
芳醇な鉄臭さを思い出しながら……
伯爵の愉悦の呻きが大気を震わせる頃には
アルファの口許は白濁に汚されていた。
それでも彼女は丁寧に唇を拭う仕草を見せる。
「ご満足いただけましたでしょうか」
澄んだ湖面のような声とは裏腹に
唇の端から零れた一滴が顎を伝う情景は
もはや一篇の叙情詩のように扇情的だ。
蝋燭の光が次第に翳っていく中で
ベータだけが理解していることがある。
アルファの瞳に宿る微かな星芒は
まだ完全には死滅していない——という事実。
(どんなに汚れても……あなたはあなただもの)
銀髪を揺らす吐息は誰にも届かない。
ただ遠くで鐘楼の鐘が鳴り始めた。
夜の帳がまた一層濃くなる。
お掃除フェラをさせる伯爵の愉悦に染まった老醜。
従順に股間に顔を埋めながらも抵抗の炎が瞳に宿るアルファ。
呆然としながらも興奮を隠せないベータ。
白磁の指が象牙細工のような陰茎の根本を絡め取る。
伯爵は皮脂に汚れた腹筋を波打たせながら嘲笑する。
「我が愛妾の口づけは如何なものかと思ってね」
アルファの瞼が僅かに痙攣したが口は動かず──
金髪が下腹部で靡くその姿は
神性と淫蕩を同居させた偶像そのものだ。
彼女の舌が先走りを掬い上げる仕草すら芸術的である。
「あはァ……」
老人は湿った喘ぎを漏らす。
「見よナツメ嬢よ……
この可憐な花弁がいかに誠実か」
ベータの瞳孔が収縮する。
組織では凛然と佇んでいた友人がいま
動物園の檻の中でもがく小鹿のように
情けなくも淫らな役割を演じている──
そのギャップに脳髄が麻痺していく錯覚。
「御主人様……」
アルファは囁く。
唾液と老廃物の混合物を
丹念に舌で拭いながらも
その目だけは燃えるように醒めていた。
「まだ終わりませんよね……?」
挑発めいた問いかけに老人は悦に入る。
彼女の耳元に顔を寄せ何かを囁いた途端
アルファの肩甲骨が一瞬竦む。
しかし従順さを失わず──
「承知しました」
そう言って踵を返した彼女は
まるで舞台俳優のように堂々としていた。
ドレスの裾が翻る瞬間
金粉を撒いたような光芒が差し込んで……
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
伯爵邸客室にて──深夜。
蝋燭の灯が揺れる寝台の上で
ベータは未だ落ち着かない呼吸を繰り返していた。
銀髪を枕に散らしながら瞑目する彼女の脳裡には
つい数時間前の光景が焼き付いている。
アルファの金髪が汗と白濁で貼り付く様。
薄桃色の唇から糸を引く様。
それら全てが余りにも現実離れしていて──
「なんで……」
誰に向けたとも知れぬ呟きと共に
ベータは拳を強く握り締める。
組織の支柱たる彼女が何故あのような……
思考が堂々巡りするうちに扉が軋んだ。
現れたのは沐浴を終えて清潔な夜着に身を包んだ
アルファその人である。
金糸の髪はまだ半乾きだが香油の匂いが鼻腔を擽る。
「眠れないのでしょう?」
月光を浴びた青白い顔は昼間とは打って変わって
凜とした気品を取り戻していた。
ただ目の周りだけが薄く腫れていることにベータは気づく。
「ねえ……教えてよ……」
つい本音が零れてしまう。
「どうしてあんな……」
アルファはしばし黙考し──
静かに歩み寄り銀髪の額に手を当てた。
「私が選んだ道よ」
声は氷河の裂け目から吹き抜ける風のように冷徹だった。
「だから、皆には迷惑はかけないつもりよ」
嘘だと思った。
掌の温もり越しに伝わる微かな震えは
恐怖でも屈辱でもない──怒りだ。
彼女が心底恐れているのは組織の未来が崩れることなのだと……
「私だって同じ気持ちですっ!」
叫んだところで何も変わらないのに声量ばかり大きくなる。
「だったら明日……」
アルファは窓辺に移動しながら言った。
「一緒に行動しましょう」
硝子窓越しに見上げた星空では
オリオン座が冷ややかに瞬いている。
「もしチャンスがあったら」
振り返った彼女の瞳は以前と同じ鋭利な輝きだ。
「あの爺さんの弱みを握って」
まるで作戦会議中の風景に戻ったかのような昂揚感。
ベータは喉を鳴らして同意を示すしかなかった。
◆◆◆
数日後──伯爵の寝室にて。
伯爵は夜具に広がる金髪を弄びながら杯を呷っていた。
酒精が理性を薄れさせるにつれ口角が吊り上がる。
「ふふ……面白い玩具だ」
窓際で立ち尽くす全裸のアルファへ視線を送る。
蒼い瞳と純白の肌──
贅肉一つ無い完璧な造形美こそが彼の所有欲を煽る。
「だがまだまだだな」
独り言にしては大きな声量だった。
「本当の屈服とはこういうモノではなかろう」
杯を床に投げ捨てた音と共に
獣じみた唸り声が暗闇に響く。
アルファの背筋を怖気が走ったのも束の間──
老人の皺だらけの掌が金髪を鷲掴みにする。
そのまま乱暴に引き寄せながら唇を奪う蛮行……
口内を掻き混ぜる舌の温度が脳幹を直撃する。
「あ……っ……!?」
非難の叫びはすぐに封じ込められた。
老人の体重が腰骨へ伸しかかる様はまるで磔刑執行の予兆だ。
(ここまで来て……負けてなるものか)
金糸の奥で蒼玉は尚燃えていた。
逆襲の機会を虎視眈々と狙い定めながら……
薄闇の中で、金属が軋む音が湿った空気を裂いた。
蝋燭の芯が最後の炎を吐き出し、灰になったその瞬間、
伯爵の大きな影が壁を覆う。
皺に塗れた口元が吊り上がり、鋭い歯列が見え隠れする。
「さて、今日も楽しもうじゃないか……我が最愛の玩具よ」
アルファの耳朶がピクリと反応し、
金髪がその動きに合わせてさらりと揺れる。
彼女の唇が微かに震えながらも言葉を紡いだ。
「はい、ご主人様……お望みのままに」
その声は氷の刃のように冷徹だが、どこか震えを孕んでいる。
傍らではベータが銀髪を乱し、絨毯の上に膝をついていた。
白い指先が汗ばみ、震える瞼の奥では困惑と期待が交錯している。
「ねぇ、アルファ……こんなことが本当に必要なの?」
彼女の問いは、
組織の一員としての忠義と個人的感情との間で揺れ動いている証だった。
伯爵の嗤い声が室内に響き渡り、それは嵐の前の風の唸りを彷彿とさせる。
「当たり前だ! これは忠誠の儀式……つまり、俺への愛情の証明だ!」
彼はそう言い放つと同時に、粗暴な手つきでアルファの顎を掴んだ。
肉厚の掌が彼女の滑らかな頬を歪め、
その力の強さがアルファの体内に不快な熱を呼び起こす。
「さあ、愛しい子羊たち……跪いて懇願せよ!」
伯爵の命令に従うかのように、ベータが躊躇いがちに身をかがめた。
絹の衣擦れが静寂を破り、
その動きに合わせて彼女の長い睫毛が伏せられる。
一方、アルファは眉をわずかに寄せながらも跪き、
宝石のような瞳を伏せた。
その姿はまるで神殿に祈りを捧げる巫女のようだ。
蝋燭の炎が石壁の苔を這いながら揺れる古い館の一隅。
埃っぽい空気が肺にまとわりつくような居間で、
ベータは指先を震わせていた。
「まさか……本当に?」
銀糸のような髪を掻き上げる仕草には焦燥が滲んでいる。
アルファの変貌ぶりが網膜に焼き付いて離れない。
あの凛然たる第一席が媚びへつらう牝犬へと堕ちた衝撃は、
文学少女ナツメの幻想を粉砕するには十分だった。
伯爵は寝台に腰掛け悠然とグラスを揺らしている。
濃厚な葡萄酒の芳香が粘稠な影のように漂う。
「無論だとも」
老人の声は樹脂のように重く粘ついている。
「君もシャドウガーデンの一翼を担う者なら理解できよう?
犠牲は必要経費だ」
「……わかりました」
震える声に敗北の色が滲む。
外套を羽織ったまま立ち上がると、
薄紅色の唇が小さく震えた。
組織への忠誠心だけが銀髪の文学少女を支えている。
(これは任務……任務なの)
自己暗示のように呟くが身体は正直だ。
背筋を流れる冷や汗がブラウスを張り付かせる。
「ゆっくりとな」
伯爵の指示は鞭よりも効果的だった。
ベータは深呼吸をしてから袖口に指を滑り込ませる。
白魚のような指が黒いボタンに触れると微かな金属音がした。
布地が擦れる音は古琴の弦をはじくようだ。
ワンピースの襟元が緩むにつれてうなじがあらわになる。
桜貝のような肌が蛍光石の灯りに照らされて
新雪の丘陵のように起伏を見せた。
「ほう……」
伯爵の唸り声にはすでに期待が漲っている。
ブラジャーのホックが外れる瞬間、
ふわりと解放された膨らみが上下した。
そのたゆたう影が床に揺らめいて
少年時代を想起させる純粋な欲望を刺激する。
胸元に添えられた左手が
震えながらも抑制しようとする意志を物語る。
(早く終わらせて……)
脳裏で何度も唱えるが鼓動は加速するばかりだ。
ストッキングを脱ぐときの摩擦音が耳障りに響く。
レース模様の布きれが床に落ちると
絹のように白い素足が出現した。
かかとを守る革靴を脱ぐ動作はあまりに官能的で
見守る老人の咽喉がゴクリと鳴る。
「もっと近くに来たまえ」
尊大な命令が追い討ちをかける。
ベータはもはや抗うこともせず
寝台へと歩み寄る。素足が絨毯を踏むたびに
毛並みが逆立つ幻聴がするようだ。
残ったショーツ一枚を握りしめる指関節が白くなっている。
「申し訳ございません……まだ……」
「よいよい」
伯爵は手招きをする。
「少しずつ剥いでやろう」
老人の手が伸びる寸前、
ベータは咄嗟に背を向けた。
恥じらいが自然に防御本能を働かせたのかもしれない。
銀糸の髪がしなやかに流れ落ちる瞬間、
うなじから背筋へと続くS字曲線が浮かび上がる。
そこには大理石彫刻のような完璧な輪郭が存在した。
「なんと……」
伯爵の低音が微かに乱れる。
(美しい)
そう認めるしかない情景だった。
ベータ自身も己の身体が放つ魅惑に気づいていない。
羞恥に染まる肌の上を走る静脈さえ
生命の美しさを讃える符牒となっている。
震える指が最後の防衛線を解き放とうとしたとき—
部屋の隅から嘆息のような微かな音が聞こえた。
アルファだ。
金髪を乱れさせた第一席の蒼い瞳には複雑な感情が渦巻いていた。
(止めなくては……)
そう思いながらも銀髪の文学少女は
既に退路を失っていることにも気づいていた。
「いけない……」
アルファの囁きは虚空に消える。
(あなたまでここに囚われるなんて……)
時間が止まったような錯覚。
蝋燭の火だけが不規則に揺れて
現実を思い出させてくれる。
ベータの白い指が最後の衣服を
ゆっくりと引き下げたとき—
月光のような肌が完全に露出した。
恥部を隠そうとする仕草こそが
最も扇情的な演技になってしまう。
絹のような銀髪が肩から零れ落ちて
秘密の部位を辛うじて隠す程度の抵抗。
仄暗い部屋に浮かぶ幼さを残した美貌。
銀糸の髪が細い肩にかかり、長い睫毛の下から青い瞳が揺れている。
その呼気が甘く芳しいことよ。幼さを象徴する細い首筋に汗が一滴伝う。
まだ子供であるはずの身体には不相応な質量が揺れていた。
(破格の大きさだ……本当に齢十二の小娘の身体か?)
伯爵の喉仏がごくりと蠢く。
膨らみは重量感たっぷりで、
動くたびに重たげにゆさゆさと波打つのだから堪らない。
たわわに実った双房がお互いに吸着しあい、ふくよかな谷間を覗かせている。
「ほう……なかなか趣深いではないか」
たぷん、と重そうな音すら幻聴のように感じられる。
「ぁ……」
ベータの顔が朱に染まる。
眼前の老人が己の肉体を食い入るように見つめているのだ。
恥ずかしさと共に不可思議な昂りも芽生えてきていた。
(どうして……こんなに胸が騒ぐんだろう)
文学少女にとって未知の領域だった。
「まずは挨拶といこうか」
伯爵はゆっくりと起き上がる。
皺枯れた掌が迷うことなく膨らみへと伸びていった。
指先が触れる瞬間―
瑞々しい弾力が弾き返してくる。
まるで若い果実の果肉のようだ。
肉塊を揉みしだくたびに水糖蜜のような
張りと果汁を含んだ旨味が指に沁みてくる。
「うむ……実に美味そうだ」
その言葉にベータの体温はさらに上がる。
背徳的な喜びと恐怖とがないまぜになって
胸の奥でぐちゃぐちゃになってしまいそうだ。
「……ぅ……っ」
吐息が漏れた。
思春期独特の甘酸っぱい香りが空気中に広がる。
自分でも聞いたことのないような掠れた声だ。
伯爵の鼻孔がひくつく。
「ほう? 感度良好だな」
確認するかのように乳房を弄ぶ指の動きが荒くなった。
右乳は掌の中で自在に形を変えながら
汗で濡れた乳首が硬く尖っていくのが分かる。
左乳は引っ張られたり押しつぶされたりと容赦ない責めを受け続ける。
そのたびに少年兵の雄叫びのような衝動が老人の中に湧き上がる。
「ふふふ……いいぞ。
もっと鳴いてみせろ」
耳朶を甘噛みすると小さな悲鳴があがった。
「ひゃ……ぃ……!」
背筋がピンと反り返る。
膨らみは苦痛に耐えるようにわなないている。
しかし表面には愉悦の色も滲み始めているのだ。
(感じている……)
幼い胸が疼き始める快感に戸惑いながらも
確かに肉欲の熱は上昇の一途を辿っていた。
伯爵は勝ち誇ったように哄笑する。
「まだ蕾とはいえ確かな女の反応ではないか!
それだけ巨大な武器を携えていては
男どもは我慢ができまい」
貶すような口ぶりだが声には喜悦が混ざっている。
「やめてくださ……ぁ……ッ!」
抗議の声も喘ぎ声に溶けていった。
大きな手が両方の胸を同時に包み込むと
心臓まで直接鷲掴みにされたような衝撃が走る。
捏ね回される肉球が熱くて痛くて―
けれどその痛みの中には陶酔めいたものが潜んでいた。
(こんなの……違う……!)
必死に否定しようとしても
身体はどんどん正直になっていく。
乳首を摘まれた瞬間―
電流のような痺れが背骨を通って腰へと降りていった。
思わず弓なりになった白い背中が弧を描く。
銀髪がパサッと舞って汗ばんだ首筋をさらけ出してしまう。
「良い表情をしているな」
嘲笑ではなく慈愛に似た声音だった。
実際には嗜虐的悦び以外の何物でもないのだが……
「ぁ……ぁぁ……」
抵抗する気力も奪われてしまうような甘い声。
これが自分の声なのか?
信じられない思いでベータは瞳を潤ませた。
(やだ……わたし……おかしくなっちゃう……)
思考が霞んでいく。
しかし同時に未知の領域への好奇心も膨らんでしまう。
この熱がどこまで高まるのか試したい──
そんな危険な願望すら生まれかけていた。
「安心せい」
伯爵の低い囁き。
「今宵だけで君は立派な女になる」
その言葉に恐怖と期待の火花が脳内で散る。
これから始まるであろう宴の予感に
幼い身体は無意識に震えてしまうのであった。
伯爵は唾液を溜めた舌を延ばし―
今まさに熟れた果実を舐め取りにかかった。
老人の唇が瑞々しい皮膚を吸い上げるたびに
ベータの四肢がピクピクと震えた。
熱い息がかかり敏感な突起が粟立ってしまう。
乳暈の周縁を舌先でなぞられると脳裏に甘い靄が広がる。
「んふ……あ……ぅ……」
銀の髪が敷布の上に散らばり
無意識に揺れ動く身体が悩ましくも愛らしい。
(すごい……初めてなのに……)
文学少女の知識では補えない異質な悦楽。
乳房全体が神経そのものになったような錯覚に陥る。
伯爵は右腕で華奢な腰を抱き寄せながら
巧みな技で双峰を攻め立てていた。
時折嚙みつくようなキスマークをつけたり
力強く扱いたりと緩急自在の動きは経験豊富ならでは。
「そろそろ準備ができてきたようだな」
ニヤリと笑むその表情は獲物を捕らえた老狼そのもの。
「あ……や……だめ……っ」
拒絶の言葉とは裏腹に
胸の奥からは情欲の泉が溢れ出してきている。
パンパンに張り詰めた果実が破裂しそうだ。
突如として強烈な吸引音。
伯爵の口蓋が左右交互に膨らみを堪能し始めた。
ぢゅるるるるっ!!
下劣な水音とともに激しく貪り食われる感触。
ベータは悲鳴とも喘ぎともつかぬ奇声を上げた。
「あぁ──―ッ!!」
仰け反った背中が弓なりに湾曲し
銀糸の髪が空中で舞い踊る。
汗粒がきらきらと飛び散って天井に映る。
「ふん……少し味見するか」
老人の皺嗄声に狂熱が乗る。
再び硬くなりはじめた乳頭を甘咬みすると―
ぴしゃぁん!
電光のような閃きが下半身へと疾走した。
反射的に閉じた太腿の間で秘部がヒクつく感触がある。
(なに……今の……っ)
戸惑う暇もなく次の波が押し寄せる。
左乳は依然として吸引され続け
右側では指技による虐めが始まっていた。
先端の小さな芽を転がされれば全身が痙攣し
根元を揉みしだかれれば腰が跳ねる。
相反する快楽が複合的に襲ってきて
脳が処理不能になっていく。
「いい声だ……まったく最高だ!」
伯爵の狂笑が狭い部屋に響く。
普段の威厳ある態度は完全に影を潜め
欲望に飢えた獣と化していた。
「わ……私も……知らないんです……こんなの……っ!」
涙声で訴えるものの
肉体は明らかに反応してしまっている。
重く豊かな肉塊が更なる刺激を求め蠢くのだから
もう言い訳できないところまで来てしまっていた。
(ダメ……でも……なんか……気持ち……いい?)
自己嫌悪と快美感が綯い交ぜになり混乱が増す。
しかし伯爵は一切の容赦なく責め続けてきた。
大きな掌で両方の膨らみを中央に寄せると
乳頭同士が触れ合うほどの距離になる。
その状態で一気に啜り上げられると―
ぱくっ!
「いやぁ────ッ!!」
凄まじい圧迫感と共に射精にも似た快感が炸裂した。
白濁した液体はないけれど間違いなく達している。
身体の芯が融解してしまいそうな奔流に飲み込まれる。
意識が曖昧になる刹那―
銀髪の少女は悟ってしまった。
自分が求めていたものを手に入れてしまった事実を……
「くくく……素晴らしいじゃないか」
唾液と汗でべっとり濡れた顔を満足げに見やり
伯爵は更なる凌辱へと手を伸ばしていく。
初陣を飾ったばかりの可憐な女体が
老練な色魔の餌食となっていく運命を―
文学少女であったはずの少女は理解させられていくのだった。
月光が庭木に宿り、
琥珀色の斑紋を畳み込んだ夜半すぎ―
「はぁ……っ」
銀糸を編んだような髪を揺らし、
ベータは廊下の欄干へもたれかかった。
先ほどまでの戯れの余韻が
まだ乳房の奥に燠火のように疼いている。
窓の向こうでは
蝋燭の焔が黒檀の家具に舌を這わせていた。
影法師が幾重にも重なり、
幼い肢体を蝕む老人の指を想像させる。
「──愚かな」
自嘲混じりの吐息。
文学少女として積み重ねた知識や信念は、
十把一絡げの紙屑のように千切れ飛んだ。
代わりに残ったのは、
己の乳房が武器となるという甘美な認識だった。
襖が静かに開く。
敷居を跨いだのは
金砂を流したような髪を曳くアルファだ。
青い瞳に灯るのは悔恨か憐憫か―
「傷は浅い方がいい」
淡々とした囁き。
それでも指先は微かに震えている。
「あなたの負けですよ」
ベータは微笑した。
艶やかな声音には、
自分自身に言い聞かせる慰藉が滲んでいた。
二人の間に横たわるのは
組織の存亡よりも苛烈な矛盾だった。
矜持と肉欲、使命と快楽、理想と現実―
どれかを選ぶことなど到底不可能だということを。
廊下の向こうで軍靴の音が近づく。
伯爵が来る。
老人の巨躯が闇に溶け込みながら迫ってくる様は、
まるで古代の英雄譚にある
竜王の登場にも似て荘厳で、忌々しい。
「時間だ」
アルファが手首を取った。
その掌は驚くほど冷たく、
同時に焼けるほど熱かった。
やがて襖が閉じられる。
再び闇に沈む廊下の奥から―
──啼鳥のような嬌声が谺し始めた。
「やめ……」
制止の言葉は途中で千切れた。
老獪な掌が双峰の頂をそっと攫えば、乳頭は蕾より早く綻び、
鮮血にも似た欲情を滴らせる。
柔軟な丘陵は指の隙間から溢れ、
重量に屈するかと思えば逆に弾力を以って蹂躙を撥ねつけた。
ひと揉みごとに甘露が乳腺を伝い、少女は知らぬ間に頤を仰け反らせる。
幼さの残滓を湛えた顔立ちが灯火の底で朱に染まる様を前に、
伯爵は恍惚と笑んだ。
──見よ。この乳房こそ至福の聖盃。
乳輪を舐めあげると蜜菓子のような戦慄きが走り、
歯を立てた瞬間、銀糸の髪が天に向かって煌めく。
迸る艶声は春雷のごとく、
絹衣は容易く払い落とされ、果実めいた隆起が月光に晒された。
(これが……わたしの身体なの?)
理性が溶け出し、
精神が陶酔の坩堝に溶解されていく。
老人の指は節くれ立っていて粗野なのに、
扱い方は器用この上ない。
乳首をねじるように捻られると火花が視界を灼き、
もう片方を舌で転がされれば白い背筋が弓なりに撓った。
「あ、あぁっ……!」
羞恥すら燃料となって欲望を焚きつけ、
溢れる唾液と汗が石畳に淫らな痕跡を刻む。
乳房が揺れるたび空気を震わせ、
振幅が大きすぎて鎖骨に打ち当たる感覚すら官能に変わり果てた。
伯爵の軍服が擦れる音だけが夜気に響く。
彼は飽くことなく両方の山脈を弄び続ける。
時に強く揉み搾り、時に羽毛でなぞるように軽く撫でる。
緩急が少女の平衡感覚を狂わせ、
思考は真綿に包まれたように霧散していった。
「いい貌じゃ……」
低く囁く声に混じる嘲弄と賞賛。
それは同時に断罪でもあり祝福でもあった。
巨峰を摘み取るように掴まれ、
乳首に爪を立てられた刹那──雷撃のような絶頂が迸る。
「ひぁっ──!!」
無垢だった身体が一瞬で牝豹へと変貌した。
乳房は律動に乗じて互いに押し合い、
谷間から蒸気じみた熱気が立ち上る。
老齢の唇がその峯に齧りついたとき、
銀髪の乙女は初めて自ら脚を開いてしまった。
「ほぅ……」
驚嘆とも揶揄ともつかぬ吐息。
乳肌は涎まみれになり甘く熟れた果肉と化した。
「もっと……もっと強くしてください……っ」
半ば意識を喪失した少女の口から洩れる哀願。
それを受けて伯爵は容赦なく舌を這い回らせ、
乳輪が粘液でコーティングされ光沢を帯びたとき、
ベータは二度三度と連続して逝かされ
視界に星屑の環を散らせた。
「あ゙ぁ゙っ!? くる、きちゃぁ゙っ、ん、あ゙〜〜〜〜ッ!!」
全てが終わったあと、彼女は力なく床へ崩れ落ちた。
銀の髪は汗に濡れ纏まり、
双峰はまだ快楽の残渣で熱く脈動している。
乳房の間には蛇の抜け殻のような唾液塊がへばりつき、
その惨状こそが彼女の通過儀礼を如実に物語った。
「あぅ……っゆ、ゆるして、ください……あ、はぁ゙……っ ふ、ふぅー!!」
穢された雪原を尚も弄ぶ老練な指が動き続け
銀髪の少女は壊れた人形のように泣き喘ぐほかなかった。
◆◆◆
翌朝、板戸越しの朝陽に照らされて目覚めたベータは
己の乳房を見遣るなり深く項垂れた。
昨日まではただの脂肪塊だったものが
今は別の何かに変質している。
女として目覚めたという実感は甘美だが同時に残酷だ。
「ベータ……」
襖を開けて訪ねてきたアルファの瞳は
かつて見たどんな宝珠よりも澄んでいた。
「耐えなさい」
その声音は鋼の鎖。
第一席の責任として言わねばならない台詞だろう。
しかしアルファもまた同じ罠に囚われている。
それが分かっていて尚従うしかなかった。
(誰か……助けて)
胸中の叫びは喉元で凍りつき、代わりに新たな官能の戦慄が
銀髪の合間から忍び寄ってきた。
二階に上がる螺旋階段では、常ならぬ花のような匂いが漂い
それは伯爵の書斎の方角から来ているようだった。
「私、は……まだ……」
短い台詞に込められたものは決意か諦念か。
あるいは両者であってどちらでもなかった。
ギシッ……
古びた椅子を軋ませて老貴族が現れる。
軍服は既に着替えられており
代わりに夜会用の燕尾服が妙に卑猥に映った。
「仲良しごっこは終わりにしてもらおうか」
喉を鳴らして嗤う仕種は威圧と権威に溢れている。
慣れた風に自然と跪くアルファに遅れて額ずくベータを
愉悦と欲情に満ちたケダモノのように醜悪な表情で見つめる伯爵。
メスとして躾けられた乳肉を持て余す銀髪巨乳エルフの戸惑いは
得も言えぬ媚態となって稀代の色事師の琴線を擽った。
「お前ならば、妾としてアルファと共に居ることが出来る」
嘲弄とも挑発とも取れる言葉。
実際には脅しであり洗脳の布石なのだ。
銀髪エルフの懊悩は深くなる一方だった。
伯爵邸の書斎は腐敗した百合の芳香で充満していた。
燭台の火舌が書棚を舐め回し、
無数の背表紙が蠢く生き物のように見える。
そこに金糸の髪を持つエルフが跪き、
銀糸の髪を持つエルフが窓際に幽鬼のように佇んでいる。
「さあ、踊ろうか」
伯爵は燕尾服の裾を蹴り上げながら宣告した。
鋼色の瞳が狩人のように輝く。
その右手が伸ばされた方向にはアルファが控えていた。
彼女は僅かに肩を震わせたが、躊躇なく一歩進み出る。
完璧なまでの従属がそこにあった。
「御主人様の御心のままに」
完璧すぎる台詞だった。
抑揚も情感もない平坦な言葉が却って屈辱的だ。
ベータは胸を掴み、脈打つ動悸を感じていた。
昨夜の蹂躙で感じた奇妙な陶酔を思い出しかけ、慌てて首を振る。
伯爵は嬉々としてアルファの細腰を引き寄せた。
豊満な臀部が老人の剛直な股座に密着し、
絹と皮革が擦れ合う淫靡な音を奏でる。
「見ておけ、小娘」
唐突な罵倒にベータの頬が朱に染まった。
その侮蔑こそが愉悦の源泉だと知り尽くした上での言葉選びだ。
「お前たちの希望たる第一席はこうして凋落した」
皺枯れた掌がアルファのドレスの背面を裂く。
シルクが裂ける甲高い音が書斎にこだまする。
露わとなったのは白亜の裸体だった。
肩胛骨が蝶の翅のように浮き出ており、
背脊の稜線は妖しい弓なりを描いている。
「どうだ、見事なものだろう?」
伯爵は自慢げに嗤う。
両の掌で円盤のごとく乳房を掬い上げると、
重量感たっぷりにゆさゆさと揺らし始めた。
黄金の毛房に埋もれた桃色の突起が
硬く屹立して存在を主張する。
その豊饒な景色に老貴族は夢中になっている。
(なぜ……抵抗しないのです?)
ベータは心の中で呻いた。
眼前で行われている冒涜に対する怒りと
自分の無力さに対する焦燥で胸が締め付けられる。
アルファの柳眉は僅かに潜められているが
抵抗の意思表示には程遠かった。
寧ろ受容を選択しているかのようにさえ見える。
「教えてやろうか」
突然伯爵の声が針のように貫いてきた。
「この娘は俺の寵愛なしでは生きられぬように仕組んだのだ」
嘘だと思った。
でも身体を預けきるアルファの姿勢を見ると自信が揺らぐ。
昨夜の自分が感じた快楽を思い出すと
彼女の境遇が理解できなくもない。
「羨ましいか?」
卑屈な笑みとともに投げかけられた言葉が槍となって胸を刺す。
ベータは咄嗟に後退った。
逃げ場のない室内で壁に背中を付けると
否応なくアルファの背中が視界に入る。
老貴族の指が双峰の根本を絞るように掴み
贅肉を絞り出す卑劣な遊びを始めたのだ。
「あ……っ」
ついに出た。
これまで沈黙を保っていた第一席から
蚊の鳴くような呻きが漏れ出したのだ。
背筋がピクンと跳ね上がり
栗鼠のような尻尾が幻視される。
伯爵は益々得意気になり
右乳を掌全体で覆いつつ揉みしだき
左乳へは人差し指一本で乳輪をなぞるという狡猾な攻めに転じた。
その巧妙な対比によりアルファの呼吸が乱れていく。
呼吸困難の病人のように胸を波打たせ
汗が金糸の髪を頬に貼り付ける様は痛々しくもあり煽情的でもある。
「ほら、ご覧」
伯爵の声には愉悦が滲んでいる。
「これが本物の快楽というものだ」
ベータは目を逸らそうとした。
でもできなかった。
金糸の乙女の姿態は禁断の蜜を凝縮したようで
一度見たら視線を固定してしまう魔力を放っている。
(……綺麗)
頭蓋の中で火花が散った。
矛盾した心情に戸惑う。
敬愛すべき姉貴分が汚されているのに惹かれているなんて。
胸中で渦巻く感情は嫉妬か憧憬か。
それとも新しい扉を開けさせられた歓喜か?
伯爵は背後から覆い被さるようにアルファの首筋に唇を押し当てた。
老婆のような乾いたキスだ。
そのくせ舌使いだけは少年のように巧緻である。
唾液を塗りつけながら下方へ移動し
遂には膨らみの頂点へ到達した。
ぺろっ……ちゅぱ……ぢゅるっ
湿った音が響く度に銀髪少女の鼓膜が侵される。
生理的な嫌悪感と共に胎内から熱いものが沸き起こる。
あの淑やかなアルファが喘ぐ。
そのギャップに魂魄が痺れていく。
「ん……はぁ……っ!」
耐え切れなくなったのか
或いは限界を超えて解き放たれたのか。
アルファの口から明らかな嬌声が迸った。
金糸の髪が宙を舞い
乳房が解放を求めるように跳ねる。
その律動は昨夜のベータと同じ旋律だ。
乳房の深淵から噴出する悦楽の奔流に身を委ねている証拠だった。
「ふふ……教え子が成長するのは嬉しいものだ」
伯爵は乳頭を弄りながら満足げに囁く。
「お前の番だよ」
唐突に矛先が向けられた。
ベータは蒼褪めたが逃げる術はない。
肩に置かれた手は鉄鎚よりも重く
同時に蜘蛛の巣のように細かい網目で包囲してきた。
「見るだけでは学びきれないだろう?」
老貴族の指が銀髪エルフの腰帯を解き始めた。
絹紐がするするとほどける音が死刑執行の鐘のようだ。
ベータは一瞬アルファを盗み見た。
彼女はもう壁に向かい突っ伏すようになっており
豊かな臀部を老人に向けて揺すっている。
完膚なきまでの屈服姿勢だった。
(私も……こうなるの?)
恐るべき未来予想図が脳裡を過ぎる。
震える脚では立っているだけで精一杯だった。
そして決定的な瞬間を迎えるために
ベータは目を閉じたのだった……
燭台の灯油が燃え尽きかけ、橙黄色の輪郭が揺らいだ。
伯爵はゆっくりと燕尾服の袖を捲り上げる。
巨乳エルフは蛇に睨まれた蛙のように凍りついた。
(私は……敗北を受け入れるしかないの……?)
胸中で呟く声は泡のように儚く消えてゆく。
銀糸の髪が風に吹かれるように震え、ベータの肩が上下に動いた。
老貴族の手が伸びてくる速度は極めて緩慢だ。
それが却って緊張を煽る。
豊かでは有るが、まだ硬さを残した成長途上の臀部を擦られ、
肌が総毛立つも必死に堪え、若く未熟な果実を揉み解される汚辱に嗚咽する。
尻房に男の手が被せられるとその温もりが毒のように広がる。
昨晩よりも一段と大胆に肉塊を握りしめられると痛みより甘美の方が上回り、
下腹部が痙攣をはじめる。
(こんな目にあっても抵抗しないなんて……)
目の前のアルファを見れば見上げた矜恃だと思えてしまう。
「さあ、一緒に楽しむとしよう」
伯爵の低音が耳元で響く。
振り向いた瞬間には彼の掌が髪留めを外していた。
サラサラと落ちる銀糸が胸元を覆うことでかえって魅力的に映る。
羞恥と屈辱が入り混じり、胃袋が捩じれる思いだ。
老人の指が臀部の谷から頂へ駆け上がるように滑るたびに、
痺れるような快感が走る。
昨夜より遙かに鋭敏になっていた。
(これがアルファ様も受けた洗礼……)
考えながらも意識は徐々に朦朧としてくる。
肉体が意志を離れて跳ねる。
伯爵は愉しげに微笑みながら次々と技巧を施す。
時に肛門を挟み込むように潰し、
時には爪で優しく掻くような繊細さで刺激する。
両者の違いは明白で前者では快楽に身悶えし、
後者ではじわじわと焦がれるような疼きを伴う。
「素晴らしい素質だ」
褒め言葉など聞きたくなかったが
本能的な部分が誉められて喜んでいるらしい。
胸奥で複雑な炎が燃え盛る。
視界の端ではアルファが臀部を高く掲げながら喘いでいる。
豊満な尻肉が伯爵の指につられ震える様は堕天使そのものだ。
金糸の髪を波打たせたアルファが膝まずき、ふくよかな尻を揺らしていた。
隣では銀糸の髪を束ねたベータが羞恥心を捨てきれず、声を押し殺している。
アルファは薄く紅潮した面を伏せたまま、高く掲げた尻肉を艶めかしく振る。
彼女の金糸の髪は蜂蜜の川のごとく滑らかに流れ、
揺れるたび燭光が粉塵のように散って神秘的な光彩を放つ。
彼女の曲線美は彫刻家の夢想が具現化したものだ。
胸元では黄金色の双丘がたわわに実り、
乳首が薄桃色の頂を興奮に尖らせている。
まるで禁断の果実が収穫の季節を迎えたかのようだ。
豊満な尻肉は白亜の大理石のように滑らかで、
それでいて豊かな弾力に満ちており、
老貴族の指が食い込むたびにぷるんと波打つ。
臀部の割れ目からは蜜に濡れた桜貝が垣間見え、
淫靡な湿度を孕んでいる。
ベータは羞恥に顔を背けたままでも
体が覚えてしまった快楽の記憶が蘇り、
幼いころから磨き上げてきた肉体が裏切り行為を開始する。
薄衣越しに覗く爆乳は若鮎のような張りを孕みながら
下品にたぽんと揺れ動き、
先端の小豆色の乳首が硬く尖っている。
若い頃からの修行で培ったはずの自制心も
爛れた官能の奔流の前では脆い土堤にすぎない。
羞恥心すら新たな扇情の一部となっている。
伯爵の指がアルファの豊満な臀部に沈み込む。
指紋一つ一つが肉襞の形状を確かめるようにねっとりと
愛撫を重ねる。
尻房の内側へと滑り込み肛門をなぞると
そこはすでに期待の涙を零しており、
アルファは抑えきれない喘ぎを漏らす。
「ん……♡」
その声は純金で出来た鈴の音色のように澄み渡り、
老人の加虐心をより一層煽り立てる。
臀部の割れ目に沿って指を上下させれば
粘液が糸を引いて卑猥な橋を架ける。
時折爪先で薄い皮膚を引っ掻けば
背筋に電流が走ったかのように跳ね上がる姿は
まさしく絶好の玩具だった。
一方ベータのほうへと手を伸ばすと
今度は遠慮など感じさせない速さで
掌全体を使って若き巨乳を掬い上げる。
まだ青さの残る乳房は瑞々しさに満ちており
若鮎を彷彿とさせる新鮮な弾力を持っている。
揉みしだくごとに血液が集まって行き
先端部分が灼けるほどに硬く肥大していく。
初心な蕾も一瞬にして開花し
羞恥の雨に打たれる椿のように花弁を拡げていく。
銀髪から滴る汗粒が照明器具に反射して
星屑のような煌めきを見せつつ落下していく。
老貴族の鼻腔には
アルファの芳醇な麝香とベータの清冽な百合が
混ざり合った複雑な香りが漂って来た。
金貨千枚に匹敵する価値のあるエルフ姉妹を支配する快感は
麻薬以上の効能を発揮している。
アルファが悶え苦しみながらも腰をくねらせれば
その豊満な肉体は重力に逆らうように弾み
重厚な尻肉が波打ちながら震動を伝え続ける。
それに呼応するかのごとく
ベータの生白い乳房が鞭打たれた馬のように暴れ動き
老練な手の平に翻弄されていく。
もはや組織の為の犠牲などではなく
二つの生命体として完全に征服されてしまっている事実を
金糸と銀糸の髪が舞い散る空間に焼き付けていった。
「ふぅ……」
老貴族が一息ついたところで
燭台の残り少ない蝋が黒煙を上げ始める。
アルファは荒い呼吸を整えようと努めながらも
豊満な乳房が上下運動を止められない。
一方ベータは頬を赤らめつつ俯いている。
「さて」
伯爵は悠然と玉座に腰掛け直し
足元の犬のように扱われているエルフたちを睥睨する。
その目に浮かぶのは勝利者の驕慢ではなく
未だ開拓せぬ大地を探求する探検家に近い輝きだった。
「友人に先達として手本を見せよ、我が妻」
「─────────っ旦那様……はい、……」
幼馴染を気遣うアルファだが、メス嫁として調教された肢体は、
抵抗を許さず、玉座に腰掛ける主人に跨って対面座位で肉棒を咥え込む。
金糸の髪が玉座の肘掛けを擦る音が卑猥だった。
アルファの美貌が羞恥で歪む様は名画並みの芸術性を誇っている。
潤んだ瞳は涙と喜悦で彩られ
唇は喘ぎ声を押し殺そうとしてかすかに開閉している。
伯爵の巨大な雄芯が彼女の中心を穿つ度
豊かな双丘がたわわに揺れて魅惑的な陰影を作る。
彼女の長年の鍛錬によって培われた引き締まった腰回りすらも
快楽の波に呑まれて弛緩している。
「っく……い……いきますよ……っ♡」
伯爵の突き上げは容赦なくアルファを追い詰める。
若き日の研鑽の結晶とも言える肢体は
いまや情欲の牢獄と化していた。
臀部の締め付けは尋常ではなく
伯爵の陰茎を一物ずつ揉みほぐさんとするかのようだ。
対面座位に落ち着いたアルファを前に
ベータはどうすべきか逡巡していた。
幼少期からの憧れであり目標でもあった相手が
年寄りとはいえ他者に奪われようとしている現場を目撃すれば
当然と言えば当然の困惑である。
しかしそんな迷いも儚く砕け散る。
伯爵の左手が突然伸びてきてベータの細い腕を捉えた。
そのまま強引に引き寄せられ
アルファの身体と密着させられたのだ。
二人の巨乳が正面衝突し柔肉同士が潰れ合う。
アルファの体温と心臓の鼓動がダイレクトに伝わり
ベータの体温も急激に上昇する。
「な……何を……」
言い終わらぬうちに伯爵の唇が再びベータの耳を塞いだ。
息が詰まるような接吻。
それだけではない。
右手でベータの胸元をまさぐり始めるのだ。
すでに硬くなった乳首を探り当てられて摘まれれば
思わず小さな悲鳴が出てしまう。
「ひゃ……っ」
その刹那―
アルファの身体が小さく跳ね上がり
結合部から愛液が飛沫となって撒き散らされた。
白い太腿を伝って滴り落ちる液体が
薄暗い室内を妖しく彩っていく。
「ふふ……どうだ?
大切な親友が目の前で犯される光景というのは」
その囁きは毒針のように耳孔へ刺さった。
ベータは何も言えない。
口を開けば肯定の声しか出ないことがわかっているからだ。
二人の巨乳は潰れ合いながらも形を変えずに存在を主張し続ける。
乳輪同士が擦れ合い
乳首が交差する度に未知の悦楽が生まれてくる。
これはアルファにとっても同じことだったらしく
その証拠にいつも涼しげな目元が蕩けかかっている。
ベータはようやく理解した。
伯爵が何故このような場所をセッティングしたのかを。
組織の一員として結束しなければならないはずの女幹部たちを
互いに見せつけあうことによって
忠誠心以上に依存関係を形成しようとしているのだと。
「ほれ」
伯爵の掌が回り込み二人同時に乳房を鷲掴みにする。
四つの乳房が左右対称に並んで揺れ動くさまは
まさに壮観と言うべき眺めであった。
ベータは顔面蒼白になった。
もう逃げ場がないことを悟ったからだ。
でも同時に恐怖とは別種の感情が芽生えつつあるのも否定できない。
それはきっと──背徳という名の快楽だった。
月明かりだけが光源となった室内で
四つの乳房が幻想的な踊りを披露している。
片や金糸の髪に縁どられた豊満な果実が熟れて艶めく様は
まるで禁断の園のリンゴのごとく
片や銀糸の髪から滴る汗粒が水晶の雫のように煌めきながら
瑞々しい巨乳が揺蕩う様は湖水の女神を彷彿とさせる。
その光景を正面から浴びせられる形になったベータの双眸には
ある種の諦観と好奇心が綯い交ぜになっていた。
長年付き合ってきた幼馴染兼上司であるエルフの女傑が
老練な男によって徹底的に蹂躙されるさまを見るのは
屈辱であると同時に不可解な興奮を伴っているのだ。
伯爵は満足げに嗤いながら左手で
アルファの腰を抱え込んで前後に揺さぶりつつ
右手でベータの乳房を捏ねくり回している。
二つの巨乳の感触を交互に楽しみながらも
いずれも忘れがたい触り心地であることに違いないと
確信するほどに耽溺していた。
「ああ……もうダメぇ……」
掠れた声で喘ぐベータに対し伯爵は容赦しない。
代わりにアルファの唇を貪るように重ね合わせていった。
粘膜同士が絡みつく音が狭い個室に響き渡る。
舌と舌が触れ合うたび唾液が零れて互いの顎鬚を濡らしていった。
呼吸すらも奪われるディープキスに酸欠状態になったアルファの瞳孔は
危険なまでに拡大していて
どこか病的とも見えるほどの昂ぶりを見せている。
「どうだ?」
答えられず肩で息をするしかない彼女を見て嘲笑を浮かべる老人。
しかしその実その心中には別の思惑もあるはずだった。
長年にわたって彼女たちを利用して来たことは事実としても
同時に愛憎入り混じった複雑な感情も
持ち合わせているのではないかという疑念が湧くほどだ。
ふと思い出したように跨らせたアルファの尻を掴んで突き上げる。
「~~~~~ッ!!!! はへ……ッ♡♡しょんなぁ……♡あ゙ー……っ♡」
子宮口を直接ノックされる感覚に耐え切れず
ついに絶叫のような悲鳴を上げてしまう彼女。
その拍子にさらに大量の分泌物があふれ出てきて
ベッドカバーどころか床一面を浸してしまいかねない勢いだ。
その異常とも呼べる光景を見せつけられた銀髪少女の方も
どうやら影響を免れないようで
自身の秘所から止めどなく蜜が溢れてくる感覚を感じていた。
今まで幾度となく凌辱されてきたとはいえ
こんな形で意識させられる日が来るとは想像していなかったためだ。
伯爵はそんなベータの状態を見越してか
新たなる指示を与えるべく耳元まで口を近づける。
『自分で慰めるように命令する』
という主旨の台詞を聞いて戦慄したものの
拒む理由もなく言われるがまま秘部に手を伸ばすことになる。
「んんッ♡ふぐっ……♡──ッあ゙♡」
初めこそ拙く動かしていた指先も徐々にコントロールを取り戻し
やがて自分好みの性感スポットを見つけ出しては
何度も擦り続けるというサイクルに入った。
最初こそ嫌々といった雰囲気だったものの
次第に表情が蕩けていき口からは自然と甘美な声が出るようになった。
それを見守っていた伯爵は待ち望んでいた機会だとばかり
更なる行為へと発展させる計画を考え始めていた。
アルファの口から卑猥な喘ぎ声が漏れ始めると
室内の空気が一気に熱を帯びた。
彼女は元々抑制の利くタイプだからこそ
一旦箍が外れると止まらない性質である。
今の状態ではその傾向が顕著に表れていた。
「……っ♡♡……っ♡♡い゙っ、ぎ……ッ♡イぐ……♡」
その光景を目の当たりにしてしまったベータは
自分の身に降りかかる運命を理解しつつある。
それでも動けずにいるのは恐怖のせいではない。
むしろ未知なる領域へ踏み込む高揚感が先行しているせいかもしれない。
尊敬するアルファが醜悪な老人に貪られる痴態をオカズに自慰をする背徳感。
普段なら決して許されることのないであろう背任行為。
そしてそれを強要されたことで生まれるであろう
精神的負荷も含めて全てを受け入れているつもりなのだろうか?
彼女の目には決意が宿っていたがそれが正しい選択なのか判断できる者はいない。
結局のところ誰も彼もが道化芝居の中に取り込まれてしまって
正解など存在せず
ただ踊り続けるしかない現状があるだけだということなのかも知れない……
金糸銀糸の髪が絡み合うように触れ合ったままの二人は
同じ温度で火照った肌を寄せ合う。
「ねぇ……ベータ……私のこと……軽蔑しないで……」
懇願するような声音を掻き分けて伯爵の指が
ベータの秘所に触れた。
湿り気を帯びた割れ目に沿って爪で浅く引っ掻かれるだけで
若い肢体は弓なりにしなる。
「やぁ……ダメぇ……!」
制止する言葉とは裏腹に彼女の下半身は自然と開脚し
迎え入れる準備が整っていた。
老練な手指が蠢くたびに銀髪が激しく波打ち、
その都度美しい乳房が宙を舞う。
羞恥と快感の狭間で揺れる横顔は少女の儚さと娼婦の淫靡さを
併せ持つアンバランスさに満ちている。
それを見下ろしながら伯爵は満足げに言った。
「君は私の望む通りになったな」
それはつまり彼女が自分の意のままになるように躾け終えた証でもある。
これからはどんな命令にも従順に従うことを義務付けられたも同然だ。
もちろん抵抗することも可能だがそうなった場合
待っているのはより苛烈な陵辱のみだ。
「これでようやく完成だ……」
老貴族の独白めいた呟きを聞きながらベータは考える。
もしかしたら自分は破滅への入口に立ってしまったのではないかと。
けれどそれすらも楽しいと思うくらいには精神が壊れかけていた。
「旦那様ぁ……もう一度……っ♡」
切なげに訴え、夫を愛おしそうに見つるアルファの瞳には
もう以前のような凛々しさは感じられない。
慈母のような優しさと母性に溢れているが
根底にあるのは依存心と従属性だけだ。
その様子を観察していた伯爵は
自分の教育が功を奏したことを確信する。
そうすることで二人まとめて支配下に置くことも叶うだろう。
二匹のメス猫に首輪をつけた気分で悦に入る老人に対し
若い美女たちは完全に手玉に取られていた。
やがて満足した伯爵が離れると二人は
放心状態で床に崩れ落ちた。
銀髪から覗く乳房が上下する様も
金色の毛束が股間に張り付いている様子も
どちらも極めて煽情的だった。
しかし快楽漬けになったせいで体力の消耗も激しく
すぐに動ける状態ではない。
その隙を狙ったかのように老人が低い声で告げる。
「さて、お仕置きが必要だな」
それはつまり二人同時に関係を持ちたいという宣言でもある。
無論のこと拒否権は皆無だ。
アルファは蕩けきった表情で微笑む。
「はい……お願いいたします」
ベータは怯えつつも覚悟を決めたらしい。
震える唇を噛み締めている。
「では始めるとしよう」
伯爵の命令一下、全裸の巨乳エルフが寝台の上で抱き合ったまま拘束される。
その中央には勃起したペニスがそそり立ち
血管が浮き出て禍々しい造形をしている。
これを使用してどのように遊ぶつもりなのかは
容易に想像できた。
アルファは頬を紅潮させて目を潤ませていた。
ベータは半泣きになりながらも興味津々といった様子だ。
各々異なる反応ではあったが共通している点も一つだけある。
どちらも男性器に対して強い欲望を抱いているということだ。
──ベータは己の鼓動が檻となりて全身を締めつけるのを感じていた。
己に迫る巨根に本能的な恐怖と嫌悪を感じ、反射的に逃げようとする女体。
だが逃走方向に回り込んだのは……同じ七陰たるアルファであった。
銀糸の髪を乱したベータの前に立つ金髪碧眼のエルフ少女は……
本来の毅然とした威厳を失っていた。
瞳は酔いどれのように潤み、唇は常に開き涎を垂らしている。
媚薬を常用している中毒者の如く陶酔しきっており……
伯爵邸を満たす香と混じり合う甘酸っぱい匂いが彼女から漂ってくる。
そして最もショッキングだったのが──
アルファの胸部から滴る透明な蜜だった。
巨大な乳房は既に充血し紅潮し、乳房を密着させるだけで乳汁が迸る。
ベータを羽交い絞めにして巨乳を擦り合わせる度に
迸る乳白色の飛沫が伯爵邸の絨毯を濡らすのである!
「逃げちゃダメよ……」
と蕩けた声を吐き出しアルファは友人を拘束する。
「私には……旦那様のメス嫁として……仲間を献上する義務があるの♡」
その狂態を見届けた伯爵が──醜悪な笑みと共にゆっくりと近づいてくる。
全裸の老人は肉棒を屹立させている。
ベータはアルファの巨乳に押しつぶされる形で
無理矢理拘束されたまま仰向けに倒れこむ。
「よくやったぞ、アルファ……」
老貴族が鈴を舐めるような嘲弄の声で宣告する。
銀糸の美少女は改めて直視する巨根の凶悪さに戦慄した。
自分の貧弱な腕ぐらいはありそうな大きさと肉色。
竿部には古い傷跡のような青黒い痕が浮いている。
玉嚢も握り拳ほどの質量がありそうで
脈打つたびに鳥肌が立つような不気味な生命力を放っていた。
しかし……この異形が今まさに眼前に迫ろうとしているのだ!
「いやぁ……っ!」
悲鳴をあげて逃げようとしたが
アルファが背後から胴体をしっかりホールドしている。
さらに豊満すぎる乳房を擦り合わされると
その甘美な感触に思考まで霞がかかったようになってしまう。
(どうして……こんなことに……?)
ベータは四肢を藻掻かせるものの
アルファの力によって封じ込められているため全く自由が利かない。
しかも胸板に押し付けられる柔肉の圧迫感が凄まじく
呼吸さえも阻害されそうだ。
その最中にて伯爵が肉柱を掴み調整を始めた。
「まずは口淫による儀式だ……」
彼は低い声音で宣告する。
「君の大切な友人が仕える神聖なる器官に
奉仕する名誉を与えようじゃないか……」
あまりの侮辱的内容に怒りと恐怖が錯綜するが
同時に喉元に突き立てられた灼熱の塊を思うと
全身が氷結するような寒気を覚えたのである。
(ああ……終わった……)
死を目前に控えた兵士のような心境で瞼を固く閉じたときだ。
なぜか……優しい囁きが鼓膜を擽った。
「一緒に堕ちましょう?」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
老獪なる悪辣な策略にて罠にはまった銀髪エルフ少女は
自身が生涯体験したことの無い責め苦に喘ぐことしか許されない。
伯爵家を乗っ取ろうとしたことに対する制裁なのか……
あるいは単なる戯れの延長なのか判別不能。
唯一つ確かなのは──この陵辱劇に終わりはないと云う点であった。
伯爵の寝室にて、ベータは膝立ちになったまま
アルファに羽交い絞めにされていた。
年齢を考えれば豊満すぎる女体が絡み合い
蒸れた汗と馨しい牝臭が交ざり合う禁断の風景が展開されている。
両腕を背中側で押さえつけられつつ
腋窩から溢れ出る汗ばんだ空気を嗅ぐのは
獣のマーキングにも似た倒錯的な歓びがあった。
老貴族は少女たちの痴態を嗜虐的に観賞しながら
ゆっくりと歩み寄ってきて……
逞しい剛直の先端をベータの唇へと近づける。
その瞬間──彼女の脳裏に閃光のような絶望感が炸裂する!
(──っ……来ないで……嫌ぁぁ……っ!)
この先に起こることは明白であるが
拒む手段を持たないベータはただ啜り泣きながら見つめる他にない。
そして……伯爵は無慈悲にも腰を進めると……
灼けた鉄杭の如き巨大な亀頭を
白く柔らかな唇に押し付けていく。
「おぎゅぅ゛ぃ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛っっ!?」
肉棒に口蓋を抉られる苦悶に少女の目からは涙が零れ落ちるが
構わずに挿入を続行。
口腔内を占領されて舌根を踏みつけられ
気管を圧迫される不愉快極まりない感覚が襲いかかる。
「……もっと飲み込め」
伯爵は命令口調で告げつつ更に深く刺し貫くように
怒涛の抽送を開始した。
メリメリと喉仏を通過し食道近くまで進撃してくる肉槍に
ベータは吐き気と嘔吐感が限界寸前まで高まっていく。
だが──それこそが老人の求めた反応であった。
苦しむ者の表情こそ最高の酒肴となるのだから。
「本当に可愛いなぁお前たちは……」
下卑た笑いを浮かべながら伯爵は恍惚の溜息を漏らす。
可憐な銀髪のエルフ少女が串刺し刑のように貫かれ
両眼を真円に剥きながら苦悶の呻きを洩らす姿は
サディストにとっては無上の娯楽である。
その横で───
「はぁっ♡すごぉい……♡」
アルファもまた譫言のように呟きつつ友人の身動きを封じている。
彼女は己が主人の寵愛が与えられることへの歓喜で蜜壺を潤ませていた。
巨大な乳房の頂きには乳首が硬くしこり勃ち
甘美な疼痛を与え続けている。
その乳暈からは濃厚な乳汁が滴り落ちており
恋人同士の激しい愛撫のように
ベータの女体に擦りつけられて白濁模様を作り上げていた。
(このままじゃ壊れちゃう……)
理性の灯火が風前の灯となりつつあるベータ。
しかし───
そのときだった。
突如として胸中に奇妙な異変が生じたのだ。
強烈な嘔吐感と窒息感に苛まれながらも
なぜか……その奥底から別の感覚が膨れ上がってくるではないか。
最初は些細なものだった。
舌粘膜に擦り付けられる巨大な亀頭部。
それがピクピクと微細な痙攣を起こしているのだ。
まるで独立した生物であるかのように……
そして……それに気づいた途端──
なぜか股間を中心に強烈な疼きが発生しはじめた。
先ほどまで感じていた忌避感とは明らかに違う疼痒が
蜜洞の深奥を叩き、子宮を揺さぶるのである!
(なんで……?)
混乱するベータ。
なぜ? どうして?
本来ならば嫌悪と拒絶しか覚えないはずのこの行為が……
どうしてこうも甘美なのでしょうか……?
(わからない……)
思考能力すら曖昧になる中
ベータは必死で自己分析を行う。
すると不意に理解した──
これは間違いなく快楽なのだ、と。
今現在自分が体験しているのは紛れもない愉悦なのだ、と。
無論のこと認めたくない現実ではある。
だが肉体が示す反応は嘘偽りない事実なのだった。
「ほう……」
その変化を敏感に感じ取った伯爵が口角を吊り上げる。
「やっと素直になったようだな?」
嘲笑混じりに告げられても何も言い返せないベータ。
既に意識レベルは低下の一途を辿っていて
思考回路そのものが機能停止寸前となっているからだ。
そんな瀕死の乙女に対して伯爵は最後通告を告げる。
「これより射精するので全部受け入れるんだな」
あまりに残酷極まりない宣告!
しかし現時点において抵抗することなど不可能である。
このまま飲み干すほか生き延びる方法は存在しないのだ。
「おぎょぇ゛ぇ゛っ……!」
無様な悲鳴と共に喉奥まで到達した肉茎から
夥しい量のザーメンが放出される。
勢い余って気管支にも侵入してくる白濁液に噎せ返るも
今さら後戻りすることは許されない。
口中に滞留した精水は鼻腔からも逆流して
眼球すら白濁に塗りつぶしてしまう恐るべき暴力性を有していた。
(……死ぬかも……)
意識が消失寸前となるほどの危機感。
だがその境地すら快楽に変わっていくのを感じながら
ベータは体内に注ぎ込まれたザーメンを受け入れていく……
自ら望んで……従属を選んだ女としての悦びを感じながら……
そして……その様を横目で確認しつつ……
アルファもまた妖艶な微笑を浮かべるのだった。
「素敵でしょう……?」
意味不明な問いかけと共に再び強く乳房を押しつけられると
ベータの理性の壁に致命的な亀裂が走る。
乳搾りに喩えるべき官能。
ミルクサーバーのように噴き出す白濁液。
その濃密かつ豊潤な味わいは口の中で蕩けて
更なる渇望を呼び起こすのだ。
「こんなものを飲ませたら……ベータだって堕ちるわよね?」
友人への配慮など一切感じられない冷酷な言葉が飛び出てくる。
まさに蛇蝎のごとき悪意が滲み出る声色は
以前までの冷静沈着なアルファからは想像できぬものだ。
だがそれすらも些末な問題だった。
肝心なのは──今まさに自分が受けている凌辱から抜け出せないことだ。
どれほど力を込めたところで拘束を抜け出すことは叶わない。
そうこうしている間にも伯爵による口腔レイプは続いており
どんどんと精巣内の雄汁が流し込まれてくる。
「ふふっ……頑張ってるわねぇ♡」
嘲弄するかのような口調で激励されて
ベータはなんとか耐え忍ぼうと努力する。
だが──限界を超えて尚も続く蹂躙に意識は朦朧と彷徨い……
ベータの唇をチンポ扱き専用のザーメン捨てオナホに躾ける狙い。
終わり無く続く口辱は少女をメス嫁へと開発していく。
「おご……っ、ぉ゙お……お゙ご……ぉ……ッ!?」
獣染みた嬌声で悶絶しながらも逃げることができない状況下。
精液の味も香りも、
舌触りも口の中に広がる全てが媚薬の作用で快楽を増幅させる。
(こんな……っ、おかしくなる……っ!)
──アルファが背後から抱きつき、ベータの乳房を両手で包み込む。
「大丈夫よ……私がついてるから……」
囁きと共に耳殻に舌を這わせてくる。
「一緒に気持ち良くなりましょう?」
吐息と共に吹きかける催眠暗示めいた声音に
ベータの理性が溶けてゆく。
抵抗心が萎え、受動的な被虐願望が頭角を現しはじめているのだ。
「いい子ね……」
褒め言葉とともに乳首を転がすとビクンッと震える肩。
既に全身の感度は通常時の数倍にまで高められており
指先一つ動かすだけでも凄まじい刺激となってしまう状態だ。
無論のこと伯爵もその変化を見逃さない。
少女の淫らな変貌を愉しみつつ
口内射精のフィニッシュへ向けてラストスパートをかける!
グボグボと下品な吸引音を響かせながら行われるフェラチオ。
完全に支配下にあるこの状況において
被虐的な愉悦を得る以外の選択肢はないだろう。
そうして遂に……
「──出すぞッ!」
咆哮とともに解き放たれる大量の白濁液。
ドクンドクンと脈動する肉棒から溢れ出る雄汁の洪水を
ベータは喉を鳴らして嚥下していく……
本来であれば決して受け入れることのない汚液を
積極的に飲み下すことで
伯爵に服従している現実を認識しはじめていた。
口腔いっぱいに広がる精臭は強烈な媚薬効果を持つらしく
嚥下するたびに陶然と目尻が下がっていくのがわかる。
そしてもっと欲しい……もっと飲ませてくれ……
と心の底から願ってしまうほどに淫靡な悦びが
全身を駆け巡ってゆくのであった。
──やがて長い長い射精が終わりを迎えるころ。
ベータは完全な敗北を悟る……
いやむしろ悦んでいるといっても過言ではなかろう。
初めて訪れた敗北感を堪能している最中なのだから。
「…………ありがとうございます……」
感謝の言葉を述べつつ脱力するベータ。
その眼差しは完全に蕩けきっており
虚ろな焦点の定まらない瞳孔は
廃人一歩手前に見えるほど危険な輝きを湛えている。
そんな彼女の姿をみて老貴族は満足げに微笑むのであった。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
恍惚の境地を彷徨い溺れるベータ。
老醜に貪られ、尊厳を破壊される恥辱。
自己の崩壊・喪失。
虚脱状態からの絶対的絶望の沼にこそ真の悦楽が眠っていると
わからされた銀髪巨乳メガネっ娘エルフは精液を舐め取りながら悟った。
「んちゅっ、じゅるっ、はぁっ……れろっ……♡」
銀糸の髪が頬に貼りつき、涎と涙と鼻水でグチャグチャに汚れた美貌。
その中にあって爛々と輝く眼差しには狂気すら宿っていた。
「おいひぃですぅ……♡もっろくだしゃい……♡」
ペニスに纏わりつく精液を丁寧に舐めとり、綺麗に洗浄していく奉仕活動。
それはメス猫の発情期にも似た艶めかしい行動である。
「お掃除ふぇらしちゃいますねぇ〜♡」
裏筋を舌先でチロチロ刺激し亀頭部分まで辿り着くと
パクリとくわえ込む淫売。
そして尿道口から残滓を吸い出すようにして
ゴキュゴキュと喉を鳴らして嚥下していった。
そんな様子を眺めつつ、伯爵は妖艶に微笑む。
「良い調教具合だ……」
賛辞の言葉とともにベータの頭頂部を撫でれば嬉しそうに頬を染めるメス猫。
その媚態に満足しながら、老人は次の段階へ進む決意を固めた。
そう───この少女を我がモノとし、孕ませる時が来たのだ!
そのためにはまず肉体的にも精神的にも屈服させる必要がある。
──そのために用意した秘策。
アルファの乳汁に含まれる媚薬成分を利用した催淫術は
予想通り素晴らしい効果をもたらしてくれたようだ。
彼女の胎内で生成される淫液は文字通り万能薬。
飲めば活力が漲り、触れれば性欲が増大し、嗅げば酩酊し
挿入すれば絶頂を迎え、口に含めば思考力低下し……と、
その威力は底なしであると言ってもいいほどだ。
しかもそれだけではない。
この淫乱少女の子宮の中には特別製の卵子が格納されているという。
人工授精により培養された特注品であり
簡単に言えば強制排卵装置。
一定期間おきに勝手に排卵してくれる便利アイテムなのだが
副作用として発情周期に入ると
セックスの際に卵子が活性化されて妊娠率が大幅アップするのだ。
つまり、このままいけば近いうちに孕んでしまう可能性が高い。
「はい……♡」
甘えるような声色で肯定の意思表示をするメス猫。
完全に思考能力は麻痺しているらしく
こちらの提案に従順な態度を見せている。
「良い子だ……」
老人は満足げに頷くと再度彼女の乳房に手を伸ばした。
ムニュウゥッと歪む柔肉は相変わらず柔らかい。
「まずは君の身体を使わせてもらおうかな……」
言いながら両手で円を描くようにして揉み上げると
面白いように反応してくれる膣内。
指を入れて確かめなくてもわかるほどビチョ濡れである。
「あへぇえええっ♡」
乳首を抓ればアヘ顔晒して絶叫する有様だし
膣壁を軽く引っ掻いただけでヒダ肉が痙攣する。
やはりこの子は天性のドMだ!
これからもっと調教してやろうと企む老爺に
邪な妄想を膨らませる材料としては十分すぎた。
(これでまた一人増えたぞ!)
老い先短い人生とはいえまだまだ楽しめる時間が残されていることに
安堵すると同時にさらなる野望を抱く老人。
いずれは大陸中の美女を集めたりして
ハーレム計画を実現したいと考えている。
もちろんそのためには資金源が必要になってくるわけで
今回の件もその布石となる重要な案件だったりするわけだ。
「さあ仕上げといこうか!」
宣言とともに老人は正常位の姿勢で臨戦態勢に入る。
既に隆起している愚息は天高く聳え立ち
先端からは透明な腺液が滴り落ちていた。
「では、いくぞ……!!」
囁いてから腰を落とすと同時に一気に貫通!
処女膜が破れた際の出血は僅か程度で済んだようで幸いした。
まぁ多少痛そうにはしているが
媚薬の効果も相まってそれすらも快感として受け止めてしまっている節がある。
「すごいですぅ……♡ちんぽさまぁ……♡」
ベータは夢心地といった趣でデカマラの硬度と太さを味わっていた。
腸越しに子宮口を突き上げられると背骨から脳天に向かって電流が奔る。
子宮口を穿り返される刺激と相俟って
思考回路が焼ききれてしまいそうになるほどの衝撃を受けることになる。
「ぉ゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙っ!?!?!?」
獣の咆哮のような声が上がる。
あまりの快感に瞳孔が開ききってしまっているメス猫の眼には
ハートマークが浮かび上がっており
完全に魅了されてしまっていることが見て取れた。
そんな愛らしい姿を見せてくれる玩具に対して
当然のごとく追い討ちをかけてやるのが紳士というものだろう。
そこで───
伯爵はとっておきのスペシャルメニューを披露することにした。
「お゛ぐぅッ!? ひぎゃあああぁッ!! らめぇぇぇェェェエエッ!!??」
突然の乱暴な突き込みに目を丸くする銀髪エルフ少女。
膣奥深くまで侵入してきた肉棒は
そのまま最深部にある子宮口を探り当てると
カリ首を使ってグリグリと抉り込み始めたではないか!
「ここが良いんだろう? ずっと求めていたのだからな?」
老人の優しい囁きにも反論できないベータ。
強制的に与えられる快楽によって理性が崩壊寸前となっている。
「ほおおおおおっ!?!?!?」
やがて限界を迎えたのか絶頂に達してしまい
盛大に潮吹きアクメをキメる。
ブシャァァッ!
という豪快な破裂音とともに噴出される大量の愛液。
その圧倒的な水量は周囲の人間どころか
家具類にも被害を与えているほどだ。
「おいおい……?」
呆れた様子で笑う伯爵。
しかし彼女の顔には嫌悪の色など一切見えず、
むしろ興奮しているようにさえ映る。
「まったく……困った子だよ」
言うなり抱き起こすようにして座位へ移行。
騎乗位とは違い密着度が増すため
互いの体温や心臓の鼓動などをダイレクトに感じ取ることができる
親密な体位と言える。
一糸纏わぬ男女の肉体が重なり合い、
結合部を起点にして泡立つような水音が室内に響き渡っていた。
少女は伯爵に抱え込まれ、
膝の上で激しく揺さぶられる姿勢になっている。
巨乳が潰れるほど抱き締められ
互いの唾液を貪りあっている最中で
腰使いは荒々しくも的確に弱点を攻め続けるため
ベータは為す術なく翻弄されっぱなしだった。
(私は……何をしてしまったの……?)
朦朧とする意識の中、己の過ちを悔いるように天井を見上げるメス猫。
しかしそれもつかの間、容赦なく注ぎ込まれる快楽情報によって
すぐに忘れ去られてしまうのだが……
「あっ♡ああっ♡ああんっ♡」
甲高い嬌声を撒き散らして善がり狂う性奴隷。
結合部から流れ落ちる白濁とした液体は
既に一体となった男女の情愛を象徴しているかのようだった。
(こんなの知らない……わたし知らない……!)
自分が自分でなくなっていく感覚に恐怖を覚えつつも
どこか心地良く思ってしまう辺り重症である。
(どうしてこんなことに……!?)
そう思いながらも抵抗することすらできないのだ。
何故なら──
アルファの乳汁には媚毒が含まれていたのだから!
「あああっ!!! ♡♡」
びくんっと大きく跳ね上がる裸体。
同時に膣内が激しく収縮運動を行い、
男根を引き千切らんばかりに締め上げる。
子宮口まで引き込んでしまったのか
先端部分が直接子宮内部へと入り込み
そこにある卵管を刺激してしまう。
卵巣から排出された新鮮な卵子が子宮へと招かれた瞬間
伯爵は待ち侘びていたと言わんばかりに動き出した。
パンパンッ! という乾いた破裂音と共に
ベッドが激しく軋み出す。
律動のテンポも速くなる一方で
まるで全力疾走しているかのような勢いで駆けてゆく。
「あ、あああ、あああっ!」
連続で絶頂を迎える銀髪エルフ。
膣穴から湧き上がる痙攣は治まることを知らず
常時イキ続けており
脳味噌まで犯されてしまったかのように蕩けきっている。
「出してぇ! お願いしますぅ!」
涙声混じりのおねだり。
それを聞いてニヤリと笑みを浮かべた老人は
いよいよ本格的に動くことにした。
ズドンッ!!!!
今までよりも鋭く深く突き刺さった凶器。
あまりの衝撃にベータは目を白黒させている。
「へ……?」
間抜けな声が出たのも束の間、直後に襲ってきたのは地獄級の快楽だった。
ゴリュッ!
と音を立てて砕かれる子宮口。
そのまま最奥にまで侵入し
ポルチオ性感帯をガン掘りされながら
何度も何度も打ち付けられ続けている。
「ああああああっ!!!」
狂ったように暴れ出すベータ。
全身から汗を噴き出しながら悶絶するその姿は
とてもじゃないが人間とは思えない凄絶さがあり
見る者を戦慄させるほどだった。
「出すぞッ!」
最後にそう告げると同時に放たれる灼熱の奔流。
ドビュッドビュルルル──ッ!!!!
という擬音が聞こえてきそうな程の大量射精。
尋常じゃない量と勢いの精子が
胎内を埋め尽くさんばかりに流れ込んで来る。
「おっ、おっ、おっ」
ベータは壊れた人形みたいにガクンガクンと身体を振動させていた。
瞳は完全に裏返ってしまっていて意識が飛んでいるかと思われるが
それでもなお身体だけはしっかりと反応しており
絶頂を迎えた拍子に膣壁が激しく収縮しているおかげで
未だに射精を続けていたのだ。
(もうダメ……気持ち良すぎて死んじゃう……♡)
そう思った刹那、不意に我を取り戻した彼女は
慌てて中出しを阻止しようと試みる。
「だめっ! いま出されたら孕んじゃう! 中に出さないで!!」
懇願しても無駄なのに
必死になって泣き叫ぶ姿は哀れそのものである。
無論、伯爵の方は聞く耳を持たない。
それどころか今まで以上に激しく腰を振り始める始末。
「ひぎっ!?」
悲鳴をあげて仰け反る少女の肉体。
背中が弓なりにしなって頭頂部がベッドに触れそうになっていた。
(なんで止まってくれないの!?)
愕然とするベータを見て楽しんでいるのか
嬉々として責め立てる老人。
その行為はあまりにも非情すぎた。
「イク時はちゃんと言えよ?」
「ふぁいぃっ!! イッグぅぅっ!!」
言われるがまま絶叫しながら迎えるアクメ。
子宮口をこじ開けられてしまった影響で
いつも以上に強烈な刺激となって押し寄せてくる。
その結果───
「孕んでしまえ!」
トドメとばかりに一番深い箇所で解放される膨大な量の精液。
容量オーバーとなった子宮はミチミチと拡張されていき
ついには破裂してしまいそうなくらいパンパンになっている。
「イクッ!! イックゥウウウッ!!」
断末魔のような絶叫と共に再度の昇天を果たすメス猫。
同時に注ぎ込まれた子種を全て受け止めようと
無意識のうちに下半身に力を込めてしまう。
膣内の蠕動運動によって搾り取られるようにして
更なる白濁液が分泌される。
(赤ちゃん出来ちゃったらどうしよう……♡)
絶望感に支配されつつもどこか期待している自分に気がついてしまう。
このまま孕んでしまえば自分は母親になるのだと
まだ生まれていない我が子を想像してしまう始末。
(欲しいです……♡お腹の赤ちゃんのために子作りしましょう♡)
そんな考えが自然と浮かんでしまう時点で
終わっていることを自覚しているはずなのに
どうしても否定することが出来なかった。
「おい、もう終わりか?」
不満げな口調で問いかける伯爵に対し
申し訳なさそうに答えるしかない銀髪エルフ少女。
「ごめんなさい……私だけこんな幸せで……」
謝罪の言葉を口にする度に自己嫌悪に陥りそうになるが
今はとにかく目の前の雄との子供を
孕むことに集中しなければならないのだ。
「でしたら続きを……してくださいませんか?」
消え入りそうな小さな声での懇願に応えてくれたのか
再び動き出す伯爵のイチモツ。
射精したくらいでは満足していないようで
むしろ昂ぶりが増している気さえする。
「うぐっ♡あっ♡ああんっ♡」
獣の様な唸り声を上げながら乱れ舞うベータ。
その姿はまさしく娼婦そのものであり
客にとって最高のショーを演じているかのようだった。
「俺もそろそろ限界だ!」
ラストスパートとばかりに加速するピストン運動。
次第に大きくなっていく快感の波に攫われまいと
必死に堪えている様子の雌奴隷。
しかし───
その時が訪れるのは時間の問題だった。
◆◆◆
ベータの子宮は伯爵のザーメンによって支配された。
少女の下腹部に刻まれた淫紋は孕み袋の証だ。
彼女が母体として完成された瞬間を祝福するかのように発光している。
それは少女が無垢で清廉だった証でもあった。
今後この刻印は永久的に消えることなく
一生を共にする運命共同体として寄り添うことになるだろう。
ベータの魂魄までもが蝕まれ始めている証だ。
アルファによって施された呪いが少女の身体と精神を
徐々に蝕んでいった結果がコレである。
エルフ族特有の寿命の長さなど最早関係ない。
魂魄ごと組み換えられてしまったため
もはや元に戻ることはないのだ。
「んぁ……♡ああ……♡」
虚ろな瞳で虚空を見詰め続ける。
時折思い出したかのようにビクッと痙攣するのは
身体に植え付けられた淫紋のせいだろうか?
それとも強すぎる快楽によって脳機能が狂ってしまった影響だろうか?
どちらにせよ正常な状態に戻ることは不可能である。
「いい具合になったじゃないか」
満足そうに頷きながら呟く老人。
ベータの身体と魂は二度と元に戻ることがない上に
永遠の快楽漬けとなる運命からは逃れられないというわけだ。
「これでお前も私のものだ……」
薄ら笑いを浮かべつつ宣言する伯爵。
これから始まるのは子孫繁栄を目的とした行為ではない。
自身の欲望を満たすためだけに行う
快楽追求型の行為なのだから。
(ああ……なんて素敵なの……♡)
心の中で呟くベータはすでに正気を失っており
伯爵に対する忠誠心も愛情も芽生えていない。
ただひたすら本能の赴くままに交尾を繰り返すだけだ。
アルファは友が堕ちた悲しみと悦びに悶えている。
(よかったね……♡)
自分の仲間が増えて嬉しい半面
大切な同胞を堕としてしまった後悔もあり複雑な感情を抱いている。
(これからはずっと一緒だから……)
慰めるように呟くと優しく抱擁した。
「……ありがとう」
震える声で感謝の言葉を述べる。
ベータにとってアルファは唯一無二の親友であり姉妹であり
家族以上の存在なのだ。
「いいのよ……」
微笑み返してみせる。
それだけで互いの想いは伝わるのだろう。
二人は静かに抱き合ったまま微睡んだ。
その様子を傍観しているだけの伯爵。
ニヤニヤとした表情で眺めているところを見る限り
今すぐ再開するつもりはないようだ。
(さてと……次はどうしたものかね?)
思考を巡らせながら考える老人はふと思い至る。
そうだ───
更新希望の原作
-
Lv2チート
-
侯爵嫡男好色物語
-
ようこそ実力至上主義の教室へ
-
ソードアートオンライン
-
陰の実力者になりたくて!
-
Fate/
-
ウロボロス・レコード
-
FAIRY TAIL