虹のエロフェスタ ~公とEと笹~ 作:ナルキケーネ(ハーメルン支店)
特設ステージから拉致された笹木は、会場内の関係者専用エリアにある収録室へと連れてこられていた。
多数のモニターとカメラに囲まれたそのミニスタジオには、ぽつんと椅子が設けられており――そこには、不気味な存在感を放っている人型の何かが座らされていた。
「……あの~……うち、ここで何をすればええんですかね……? カメラがあるってことは、誰か見てます……よね……?」
――ククク……アホ面を晒してるなぁ。あたしは今、お前の耳に付いているイヤモニから話しかけているぅ……。
「あっ。ステージで着けてたヤツ、そのまんまや……そんなら普通に通信しとるだけやんけ。なに悪の組織っぽく語っとるんや」
――おめーなぁ、ノリ悪すぎやろ……。こういうときは普通空気だけでも合わせねーかぁ?
「っていうかそのカスカスなのにもちもちした声……お前椎名やろ!? 何してんの!?」
――へへーん、今のあたしは椎名じゃないんだな~、これが。『裏方やってたらタレントたちのサポートもせんでええ』って聞いてさぁ、慌ててシフト入れたらここだったわ。
「マジぃ!? おいおい、いいじゃんけぇ……!スタッフさーん、うちもそっち行きたいなー♪ うちのエロいASMRなんて需要ありませんよ!ね!!わかるよな!? また『さw笹木のASMR!!!??!!?????(笑)』とか言われますよ!?」
――今さら媚びても無駄やよ~。フェスが始まってからのシフト変更は受け付けてくれんから。
「……チッ……。まあ、わかってたことだからそれはええ……だが!言いたいことは言わしてもらうぅ!」
――苦情の受け付けはこちらですが、要望を聞くとは限りませんのでよろしく。
「あっ、これもう何を言っても聞かんヤツや……!! 運営さん、なんでこいつをスタッフ側に入れたんですか……!? そいつ、マジでとんでもないヤツですよ……!?」
――そんな子供みたいにやいやい言わんで、さっさとそのマイクに音声吹き込んでよ~。あたし、早く部屋に帰りたいわぁ。これ終わったら撤収していいらしいからさぁ。
「っていうかそもそも!なんやねんこのマイク――いやホンマか!?マイクなんかこれ!? マネキン違うんか!?」
笹木がゴツゴツと側頭部を殴るのは、椅子に座っていた怪しいブツ――かなり良い体型をした全裸の男をそのまま人形化したような、黒マネキンじみたデカい装置だった。
黒い表面はプラスチックのようにツルツルとしており、人工物のものだとなんとなくわかるのだが――微妙に柔らかくて、生々しい温かみがある――どうしても〝ヒトの身体〟に触れているような感覚に陥ってしまう、不思議すぎる触感だった。
「しかもなんで……その……チ×ポまでリアルに作られてんだ……? しかもやけにリアル志向っていうか……あのふるふる具合、もうマジモンですよアレ……!?」
――えー、それはですね……なんやっけ……超高性能なマイクと感度センサーを備えた、超高性能感覚共有型次元移行永久保存記憶装置……だから、らしいでーす。
「ちょーこうせーのう……かんかく……え? ごめん、なんて? 覚えきれんかったけど?」
――あたしもよく知らんけど、向こうの事務所さんから借りた、バイノーラルの録音と感覚と刺激の保存ができる装置なんやって。耳舐めとか手コキ……セックスの感覚もデータ化して疑似体験できるようになるらしいよ。
「へー、わかんねぇー。なんで作ったのかも、なんで許されてるのかもわかんねぇーよー! わかりたくもねぇー!」
――ちなみに、そいつの名前は『しゃちく君』です。モデルになった人から名前を貰いました。
「はっ――ふ、ふざけとんなぁ……名前も、お前もなぁ……!! なんやの、もぉ……この……ギャグみたいな肩幅はよぉ……!」
笹木はやたらと広くて肉厚な肩に、憎らしさを込めたパンチを何度も放つ。そのうち、自分の拳の方が痛くなってしまい……がっくりと肩を落とした。
「うち、コイツに……やしきずに……耳舐めと……て、手コキ……せなアカンの……!?」
――罰ゲームですから。あ、嫌ならモデル変えますー? 細身ながらに意外とガッチリ体型なイケメンタイプ『シェリソ・バーガソディ君』なら交た――交換できるらしいですけど。
「えっ、あー、はい。それは無理ですね。無理。ノーチェンジです。完全にパチモンでもイヤです」
――あいよ。まあ、『最近女にフラれたのか、やたらと荒れている』と噂される社畜さんの耳とアソコを癒やしてあげな~。それじゃ、はよスタンバイしてくださーい。
「…………そんなの、うちには関係ないし、急すぎるし……なにもかも雑やな……。どんだけ巻きで収録させ…………ん……? なんかそっち、裏で泣いとるヤツおらんか?」
――気のせいやって。ほら、収録始めるから男は出ていけー! 『なんのためにダッシュで戻ってきたのか』とかボヤいてんじゃねーよ!
「……今……もしかして、シェリンおった……? いや、それはアカンな……さすがに、あとで謝っとくかぁ……」
――ほいほい、笹木は余計なこと気にせんでええから。それじゃカウントダウンな! 2、1……はい!!
「カウントダウン意味ねー!早いって!早すぎます! まだぜんぜん心の準備…………ああ、もぉ~っ……! さ、さささっ……笹木咲やよ~……♡ あはっ……えへ……」
引き攣った笑みを浮かべながらも、パーカーの袖を握り締めて収録モードに移る笹木。公式番組でタレントパワーを鍛えられたプロの演者は、室内のモニターに映されるカンペと指示に目を通し、セリフを自然に読み上げていく。
「んー、そっかー。おしごと、大変なんやねぇ……そしたらぁ、うちがその疲れを融かしてあげよっかな~……♡」
――うわ、エッ……んっ!こほんっ……! う、うーん……さすがに生真面目な優等生やな……おめーアレだな、風俗とかに行ってもすげー人気になれそうじゃね?
(す、好き勝手言いやがって……後で覚えとけよ、椎名ぁ……!)
――イヤでーす。笹木のモノローグとかも全部聞こえてるから、滅多なことは思わん方がいいよー。
(マジですか……!? うわ、一気にめんどくなってきた……もう帰りたい……! っていうかさぁ、やしきずっぽい人形のチ×ポなんか触りたくねぇって……! もうやめませんか……!?)
――そうは言っても、この企画ってわりと笹木の要望に合わせてるけどなー? ほら……フェスの辞退で事務所に告白した〝理由〟にちゃんと沿っとるやん?
(…………っ……! あ、悪趣味やな、ホンマに……そこまでして、うちを辱めたいのか……!?)
――あらあら~♪顔真っ赤にしてかわいいねぇ。初めてあたしのふたなりチ×ポ見たときみたいな顔やなぁ、懐かしいなぁ♪ 処女だった笹木、しおらしくてめっちゃ可愛かったな~♪
(…………そんな昔の――終わったことなんか、言わんでええから……! いつまで過去のこと引きずってんだ……!)
――……ほら、次の指示出てんで。早く終わらせんと、ブースから帰ってきたライバーたちに……男どもにも、これのナマ収録見られることになるよ? それでええんか? 『好きな人以外に痴態を晒したくない』んやろ?
「……ぇっ……!? ~っ……えふ、えふんっ……! そ、それじゃ……おみみ、失礼するやよ……♡」
咳払いで気を引き締めた笹木は、ぎこちない仕草ながらも女の子らしい〝しな〟を作り、やけに見慣れた体型の人工物に身体を寄せる。
その無機質に感じる冷たい体表に、衣服越しの温もりを押し付けると……自分の高まっていく体温と早まる鼓動を強く感じてしまった。
生々しい衣擦れの音と感触。衣服を挟んでも伝わる、甘い香りと温もりが――笹木の音吐とともに収録されていく。
――おっふ……イイねぇ……。でも笹木って、アホみたいにやよやよ言うと笹木っぽくなくなるよな。日頃の行いが悪いんじゃね?
(うるせぇーよ!! そこまで気にしてられっかよ……こっちはもう頭パンクしそうなんだよ……! なんやねん、ホンマに……うち、こういうの向いてねぇってぇ……!)
――ま、笹木はあたしのおかげで手コキめっちゃ上手くなったし、自然体でええんちゃうの? そっちのがASMRっぽいし……〝そいつ〟も喜んでくれると思うけどな~。
(……そいつ、って……録音マイクに喜ぶとかないやろ……。まぁ、アレか……パトラちゃんが言ってた、気分の問題ってヤツか……?)
以前事務所の大型企画にてASMRの収録をしたときには、椎名の友人である『ASMRの女王』からいろいろと学んだ勉強家の笹木。そこで得た知識は、今も頭に刻まれている。
ダミーヘッドマイクを人の頭として意識したように、人型のそれを優しい手つきですりすりと撫でて……ぎゅっ♡と糖分が漏れ出るほどに温かいハグをする。
――うひゃぁっ……♡ ちょっ……笹木、おめぇ……やっぱり、めっちゃテクニシャンやな……♡ はぁ……♡デロ甘やぁ……あうっ……♡
(……椎名……? もしかして……収録してるデータ……全部感じてんの……?)
――もちろん、感じてるけど……はぁ……♡ 所詮は笹木のASMRだかんな、気張らず聴かせてもらってますわ……ふぅ……♡
「……んっ……♡ なんや~……? うちに抱きつかれて、緊張してんのかー?♡ いっつもキッズみたいに煽ってくるクセに、意外とウブやんな……♡」
笹木は小悪魔チックに口元を歪めて、赤らんだ頬を緩ませる。しいn……謎の声による実況が、笹木の加虐心にジリジリと熱を加えていた。
抱き締める力を強めて、そこまで大きくはないが確かにある膨らみを押し付ける。とくん、とくん……と緊張で強まっていく鼓動を響かせ、音を通じて心を揺さぶった。
耳元で囁き、「ふぅ~……♡」と吐息を吹き掛け……しゃわしゃわと音を立てて、ややごわついている短髪の頭を撫で回す。
その手つきは、人肌に触れることに適した柔らかさを知っているものであり……リアルタイムで体感している少女は、最も自分に馴染んでいるその温もりに、心までとろけさせられていた。
「はぁ……ふぅ~っ……♡ はぐ……かぷっ……♡ んっ……ふぅ……むぅ……♡ みみ……意外と、硬いんやね……♡」
耳の窪みに合わせて舌をたわませ、唾液を塗り広げるようにコリをほぐしていく。ちゅぴちゅぴっ♡と勝手に鳴ってしまうリップ音と、銀色の橋が切れる感触が……笹木の喉に恥じらいを呑ませた。
震える唇で耳を食み、反対側にも触れて耳たぶを優しく揉んでいく。かぷかぷと音を立てるように甘噛みを繰り返して……濡れた吐息を耳孔にそよがせた。
――あぁ……たまらんわぁ……♡ 咲ちゃんに、こんなに……デロデロに愛してもらえるの……最高やぁ……♡
(……ったくよぉ……こっちの気も知らねぇで、気持ちよくなりやがって……)
笹木は元恋人もついでに籠絡しながら、指示とカンペに従って耳を愛していき……雰囲気が急転したカンペに、一瞬だけ息を詰まらせる。
「……おいおーい……。なんで、耳舐めとるだけやのに……そんなに、チ×ポギンギンにしちゃってるんですか~……?♡ 性欲、強すぎるんとちゃいますの~……?♡」
役に入れ込みすぎたのか、その場の雰囲気に流されてしまったのか。自然と見せてしまった犬歯を妖しく光らせて、笹木は上向き始めていた陰茎に手を添える。
(うっ……ぁ……♡ なんや、これ……? ゴツゴツした感触も、ぶよぶよした肉感も……ドクドクって脈打ってるところも……ホンモノにしか思えん……)
――あぁっ……♡ この、手の感触……すっごい、懐かしい……っ……♡ おしっこ……漏れちゃいそう……♡
(……でも……ちょっと、おっきいな……♡ やしきずのって……こんな感じ、なんやろか……? 女の子のナカに……こんなぶっといの、ちゃんと入るんか……?)
握り慣れていた肉棒よりも一回りほど大きい竿に触れ、興味深げに弄り回す。にぎにぎと肉幹の硬さを確かめ、脈動の強さに熱い体温を感じて……パンパンに中身が詰まっていた陰嚢を持ち上げ、その重たさに驚いた。
「……わぁ……♡ ねー、きんたまがすっごい重たいんやけど……♡ どんだけ溜めてたんや……? そんなに、さぁ……うちに……しゃせー、させてほしかったの~?♡」
笹木は勃起を育てるように幹をしごき、芯が通った陰茎の内側まで刺激を浸透させていく。ぶよぶよの皮をたわませて亀頭を露出させ、また被覆を戻して……敏感すぎる亀頭から、とろとろに熟れた我慢汁を吐き出させた。
「ふぅっ……ふぅっ……♡ んっ、くぅ……はぁっ……♡」
(このマイク、身体がアホみたいにゴツすぎるって……腕、普通にしんどいやけど……)
――はぎゅっ……うぅ……♡ さ、笹木の耳舐めと手コキなんて、ゼンゼン……あっ……ばかっ……♡ 待って♡みみっ、そんなに深くっ……ぅっ……♡
(…………椎名……相変わらず、チ×ポ弱すぎるだろ……。それに、耳もクソザコって感じもするな……)
勃起したペニスをしごくたびに聞こえる切ない喘ぎ声に悩まされながら、笹木は耳の奥へ……にゅぷぷっ……♡と舌を挿入していく。
他人が触れてはいけない、その人の内側まで侵食するように。ぐじゅぐじゅと脳を融かす音を響かせて、粘膜同士を触れ合わせて、唾液の糸で膜を張って……ぷちゅっ♡ぷちっ♡と理性が切れるような音を立てていた。
「くぷっ……ぁっ……♡ はぁ……んふっ……♡ そろそろ、反対側のおみみも……トロトロにしてやろっかな~……♡」
笹木が身体をずらして反対側の耳を舐め始めた頃には、陰茎をしごく手つきも激しいものに変わっていた。湯気が立つほどに温まった亀頭は完全に露出させられ、先走り汁でぬるぬるになった粘膜を、笹木の小さな手によってぐちゃぐちゃに混ぜられていく。
ぷにっとした感触の手指が、淫らな蜜音を響かせて男の敏感なトコロを弄ぶ。その粘着質なハンドセックスの音は、より強調された音質で収録されていた。
「んちゅ、ぷっ……♡ ふぅ……はふぅ……♡ 亀さんの頭、ビクビクしとるけど……そんなにイイんかぁ……?♡ そしたらぁ、もっとシてやんよ……♡ うりゃっ……うりゃっ……♡」
バキバキに勃起したペニスの全体をしごく動きから、亀頭を操縦桿のように手で包んで弄り倒す動きにシフトする。男根の跳ねる強さが増したことを感じた笹木は、くすくすと笑って陰茎が上げる蜜のような悲鳴を味わっていた。
――あぁ~っ……♡ 咲ちゃ――さ、笹木……♡ それっ……好きっ……♡ もっとシてっ……♡
(なんでおめーが一番感じてんだよ……!? もぉ~……なんやの、これ……? やしきずに恥ずかしいことシて……椎名の喘ぎ聞かされて……頭、おかしくなりそうなんやけど……!)
椎名の嬌声で思考がぐるぐると絡まり始めた笹木は、身体が覚えていた陰茎の弱点を捉える。きのこの笠のように張ったエラを手の平で包み、人差し指と中指の指先を――裏スジの突起に、こりゅっ♡ぐちゅっ♡と引っ掛けた。
――あっ♡ああっ♡ やばっ、ごめっ……も、だめっ――あっ♡あっ――ぁあああああああっ……!!♡
イヤモニから甲高い声と、ガタゴトと何かが揺れる音が響いたかと思えば……少女の倦怠感に満ちて切れた息まで聞こえ始めた。それと同時に、震えていたペニスからビュクビュクと白濁液が溢れていく。
(こっ……この人形、射精まですんのか……!? とんでもねぇ技術やな……)
「ん……すんっ……♡ せーえき、くっさぁっ……♡ もぉ……どんだけ溜めてたんよ……♡」
笹木は勝手にゆるんでしまう頬の上がりを押さえられず、射精を見て悦ぶ痴女のような上機嫌を声音に孕ませてしまっていた。
その恥ずかしいミスを隠すように、ダマになった子種を吐き出しているペニスを強く握り、ゴシゴシとしごいて尿道に残った精液まで搾り取っていく。
「んー、この生意気おち×ぽ、まだ硬いなぁ……♡ しゃーないから、うちが全部……きったねぇミルクを……ゆっくり、時間をかけて搾ったやるか~……♡」
――はぁっ……はぁっ――あっ!?♡ さ、咲ちゃん、待って……今は――あ゛っ♡んゃっ、ああああああっ……!!♡
イヤモニ越しに聞こえる、限界に近い嬌声のことを気にせず――いや、それすらも愉しんでいた笹木は、優秀で真面目なタレントらしく、台本を順調に読み進めて耳舐めと手コキの収録をこなしていく。
規定となっていた2時間を超えた頃には、イヤモニからは『へっ……へひっ……♡ も、でない……しぬぅ……♡』と潰れた猫のような悲鳴しか聞こえてこなくなっていた。