世界中が大変な騒ぎになっている。
他ならぬ、僕と先輩たちのセックス映像によって。
「……いや、どういう状況ですかこれ?」
思わず口をついてツッコミが出てしまう。
それくらいトンチキな状況だった。
「うわ……本当に全員との映像流れてるじゃないですか」
「フフフ」
「あの、アトラさん。世の中にはやって良い事と悪い事があるんですよ?」
テレビを点けても、スマホを開いても、映るのは激しいセックス映像のみ。
放送機器がバグったとか、プログラムがバグったとか、そんなレベルじゃ断じてない。もっと大きな力によって、この騒動は引き起こされている──邪神であるアトラさんの手によって。
「今すぐ映像を止めてください」
「おや、何故ですか?」
「このままだと人間社会が崩壊するからです」
全人類がセックス三昧。それはつまり、仕事をする人間が一人も居なくなってしまうという事だ。
畑は荒れ果て、工場は稼働せず、発電所も電気を作らない。そうなれば人間の文化レベルは著しく落ちる。というか、そのまま滅びかねない。
「フフフ……それの何が問題なのです? 私たちは邪神、人間とは全く別の存在です」
「…………」
「私の本体は、今でも地下世界で橋を作っている最中……人間がどうなろうと、何も問題はありません」
「……ふーん、そういうこと言うんですか」
だったらお仕置きするしかないな。
悪いことをした子にはお仕置きをして、反省してもらう。そうして考え方も改めさせるのも、立派な大人の役割だ。
「おっと、時間ですか」
「え」
ワキワキと手を動かしながらアトラさんの豊満な身体に手を伸ばす。その瞬間、全身から白い煙が立ち上った。
その煙と共に、アトラさんの身体がうっすらと透けていく。
「この身体は分身ですので、時間がくれば消える定めなのでございます」
「いや、あの」
ニッコリと、いっそ清々しい程の笑みを浮かべるアトラさん。勝利を確信している者の笑みだった。
なんか逆にムカついてくるな。ブチ犯させろコラ。
「それでは北条様、ご機嫌よう」
数秒後、アトラさんの身体は跡形もなく消え去った。
まさしく、煙のごとく消えてしまった。
「…………」
いや、どうすりゃいいんだこの状況。
「え、えーっと……こういう時はどうすれば……」
「まぁまぁ、落ち着きたまえよ後輩くん」
先輩の声がした方に振り向けば、ベッドに座って呑気に水を飲んでいる先輩の姿があった。
うんうん、水分補給は大事だからね──ってアホかぁ!
「なに落ち着いてるんですか先輩! このままだと本当に文明が崩壊しますよ!?」
「ほほぅ。ポストアポカリプス的な世界観で後輩くんと野外露出セックス……ふむ、悪くないかもだね」
「悪いですが!?」
そんな終末的な世界観は嫌すぎる。というか、当たり前に享受できているスマホやお風呂や食事が全部なくなるのは御免被る。
人間というのは一度便利な生活を体験してしまうと、二度と不便な生活には戻れなくなってしまう悲しき生き物なのだ。
「とりあえず、この部屋の掃除をお願いしようかな」
「いやだから、そんな事してる暇は……」
「大丈夫だとも。この家の中以外は、すべて時が止まっているのだからねぇ」
「……へ?」
反射的に、窓の外を見る。
木から飛び立った小鳥が、そのままの姿で止まっていた。
「わたしは神様だよ? よもや忘れたわけじゃあるまいね、後輩くん?」
「はは……」
そうだった、邪神ならこっちにも居たんだった。
普段こそ生活力皆無のダメダメな先輩だが、いざとなったらこんなに心強い人は居ない。
「ついでに、そこで寝てる子豚ちゃんも起こしてくれると助かるんだけどね」
「すぴー……むにゅむにゅ……もうお腹いっぱい……」
騒動の片棒を担がされたという自覚もないまま、ツァトゥグァちゃんは呑気に眠りこけていた。
責任の所在という点で見れば、アトラさんが100%悪いと思うけど……いや、今回使われたセックス映像は、全部自分で撒いた種だ。そういう意味では、僕もアトラさんと同罪かもしれない。
「ほら、起きなツァトゥグァちゃん。君の相方どっか行っちゃったよ?」
「ふぇ……?」
床に出来たミルク溜まりや愛液溜まりを掃除しながら、ツァトゥグァちゃんに声をかける。
掃除道具が押入れの中に一式揃っていたのは、運が良かった──というか、元々この部屋でおっぱじめる気だったんだろうな。
じゃなきゃ、こんな周到に用意してないだろうし。
「あー……う〜ん……ふぁぁ」
「寝起き悪いタイプですか?」
「あぁ、うん。さっきも言ったと思うけど、こいつは極度のものぐさで、果てしない面倒くさがり屋だからね」
なるほど、要するにツァトゥグァちゃんも私生活ダメダメなタイプか。確かにチャンネル内でお料理してたけど、どれも壊滅的な出来栄えだったし。
邪神ってやつは、日常生活が壊滅的じゃないといけない縛りでもあるのか?
「まぁいいや。元々戦力にはカウントしてないし、好きなだけ寝かせておこうか」
「扱いが雑ですね……」
床に寝転がるツァトゥグァちゃんへ向けて、先輩は吐き捨てるように告げる。
なんというか、同じ邪神相手だと少しだけ本性が見え隠れするんだよな。
(ダークな雰囲気を纏った先輩……ギャップ萌えがすぎるな)
まぁそれはいい。
本題に入ろう。
「どうやってこの騒動を収めるつもりですか、先輩」
「ふふ、それは簡単さ。わたしが本気を出せば、あっという間にパパっと解決だとも」
かつて無いほどのドヤ顔をしながら、先輩はその豊満すぎる胸を張って見せる。
それは頼もしい──と思った瞬間、その期待は儚くも裏切られることになる。
「しかしまぁ、今回はわたしが力ずくで解決するよりベストな方法がありそうなんだよねぇ……今回はそちらを試してみようじゃないか」
「え、そんな方法あるんですか」
強大な邪神である先輩が出張るよりもいい方法って、そんな方法が本当にあるのだろうか。
「というわけで、まずは出産といこうか❤」
「どういうわけですか?」
本格的に意味がわからない。どうして世界の危機を救うのに、先輩が出産する必要があるのだろうか。
困惑する僕をよそに、先輩は渾身のメス顔を浮かべていた。まったく、ムラムラする表情しやがって。
「というわけで、出産前の景気づけだ❤わたしの中に熱いの注いでくれるかな、後輩くん❤」
「どういう理屈なんですか……」
くるりと背を向け、ベッドに膝立ちしたままケツを突き出す先輩。両手をおまんこに添えて左右に引っ張れば、愛液でトロトロになった割れ目がくぱぁ、と広がる。
「……はぁ」
男って、やっぱり愚かな生き物だな。
意味不明な状況だってのに、チンポが勃起するとセックスの事しか考えられなくなる。
極上のメスがドヤ顔でおまんこ広げて、淫らなメスの匂いを振りまく姿が最高にチンポに響いてしまう。
「まったく……妊娠中だっていうのに、こんなにメス汁垂れ流して……しょうがないメス豚お母さんですね」
「そうなんだよぉ❤お腹にもう赤ちゃん居るのに、子宮で精液ごくごくするのやめられないんだよぉ❤」
蠱惑的に揺れる尻肉が、甘いメスの香りを振りまく。
「だからぁ❤はやくぅ❤」
快楽を懇願する声が、脳髄を甘く痺れさせる。
「おちんぽ様ぁ❤ちょうだぁい❤」
あっという間に、本能が理性で押さえつけられる限界を超えてしまった。
「んひっ❤バキバキっ❤おちんぽ様バキバキになってるぅ❤❤」
ゆっくりと、亀頭を入口に押し付ける。
もう何度目になるかわからないが、挿入の瞬間というのは胸が高鳴って仕方ない。
この穴に入れたら、どんな快感をもたらしてくれるだろうか。この穴を突き犯したら、どんな風にヨガってくれるだろうか。
先輩とのセックスは飽きがこない。入れる度に進化して、こちらを驚かせてくれる。
「あっ❤あっ❤は、はいっ──❤❤❤」
初々しい初夜。
爛れた日常。
妊娠してからのあれこれ。
「たあぁぁぁぁぁっ!?!?!?❤❤❤」
ああ、これだから先輩とのセックスはやめられない。
身体の奥で滾る欲望が、残らず噴き出してくるようだ。
「は、はひっ……❤❤ちゅぶされ……❤しきゅう、ちゅぶされたぁ……❤❤❤」
妊娠して浅くなっている膣口を蹂躙し、一息に子宮口を叩き潰す。
先輩の大好きな一撃だ。存分に味わってもらえると嬉しい。
「動きますよっ!」
「はへっ❤らめっ❤まって❤ゆっくり、ゆっくり──❤❤はぎょお゛お゛ぉお゛お゛ぉお゛お゛お゛ぉお゛お゛お゛お゛お゛ぉっ!?!?!?❤❤❤」
すみません、ムリです。
そんな言葉を口にする前に、腰は本能のままに先輩の肉を貪っていた。
敏感な肉同士がこすれ合い、快楽が背筋を通って脳に広がる。食事のように、睡眠のように。何千回、何万回繰り返しても、きっと飽きることは無い刺激。
「おながどぢゅどぢゅっで❤めぢゃくぢゃにざれるぅう゛ぅう゛う゛ぅぅう゛う゛ぅ!?!?!?❤❤❤」
腹が減ったら食べる。
眠くなったら寝る。
ムラついたら先輩を犯す。
それらはすべて、生物にとって当たり前の本能だ。
「あがぢゃんっ!❤❤あがぢゃんいるのに゛っ!❤❤❤こーはいくんのあがぢゃんいるのに゛ぃい゛い゛ぃい゛い゛ぃい゛い゛い゛い゛ぃっ!?!?!?❤❤❤❤❤」
涙とよだれをまき散らし、先輩は無様なアヘ顔を晒して絶頂する。
奥を突く度に身体が跳ね上がり、豊満に育ったおっぱいがぶるんぶるんと弾みまくる。しかも、先端から母乳まで噴き出すおまけ付きだ。
「前にも言ったじゃないですか! 僕たちの子供なんですから、そんな簡単に死にませんよ!」
「わだぢがっ!❤❤わだぢがじぬのぉっ!❤❤❤」
「先輩も死にませんって!」
「うわぁぁぁん!❤ごーはいぐんがいじめる゛〜!❤❤」
いじめてなんかない。ただ、めいっぱい愛しているだけだ。
「まず一発、出しますよっ!」
「んひぃい゛い゛ぃい゛い゛ぃい゛い゛ぃい゛い゛い゛っ!?!?!?❤❤❤」
一番奥で、熱い滾りを解き放つ。
キンタマがドクドクと脈動し、新鮮な白濁が大量に子宮内へ注がれていく。
背筋がゾクゾクと震え、鋭い快楽が全身に広がっていった──ああ、クセになる。
「あひぃ……❤はうぅ……❤」
「ふぅー……やっぱり先輩のおまんこは最高ですね」
凛花、一之瀬、アリス、名取先輩、アキラちゃん、八尋、ビヤーキーちゃん、クトゥルフさん、一号ちゃん、二号ちゃん、三号ちゃん──そしてツァトゥグァちゃん。
たくさんのおまんこを犯してきたが、やはり一番ベストマッチするのは先輩のおまんこだ。やっぱり相性って大事なんだなぁ。
「はぁ、はぁ……❤そ、そんな意地悪するんだったら、こっちにも考えがあるぞっ❤❤❤」
「ほう?」
口角を吊り上げ、何か秘策があるような顔で先輩は笑う。
なんだろう、何をするんだろうか。
「よ、よーく見ておきたまえ!❤これが初めての、母子共同作業だっ!❤❤❤」
「うぉっ!?」
まだまだバキバキに勃起したチンポの先端が、何か柔らかいものに咥えられた。
そのまま、徐々に奥の方に引きずり込まれていく。
「ど、どうだい後輩くん!❤わたしは神様だからね!❤子宮口でおちんぽ様を迎え入れるのも朝飯前なのさ!❤」
「お、ぉぉぉ……! こ、これは未知の感覚……!」
亀頭が、肉でできた輪っかをくぐり抜けるような感覚。そのまま奥へ入り込み、なにか生暖かい液体に浸るような感触。
まさか、赤ちゃんの居る子宮にチンポ突っ込んでるって事なのか。どうなってるんだ、いったい。
「さぁ❤キミをつくったパパちんぽだよ❤思う存分味わうといい❤」
「おわっ!?」
ペロリ。
何かに、亀頭を舐められた。
「ま、マジか……!」
お腹の中の赤ちゃんに、勃起したチンポを舐められた。
『ぺろぺろ……んふふ❤』
「っ!?」
頭の中に、声が響く。
無垢で幼い、まるで赤ん坊のような──いや、まさか。
『ちゅっ、ちゅっ……おっきぃねぇ❤パパちんぽ❤』
「ふぉっ!?」
声と同じタイミングで、亀頭についばむようなキスが飛んでくる。
間違いない、これは。
『んふ……❤パパちんぽ、すき……❤』
「産まれる前からっ……!」
頭の中に響く声は、僕と先輩の赤ちゃんのものだ。
普通の子供じゃないと言われていたが、まさかここまでとは。
「ふふ❤どうだい❤英才教育の賜物だね❤」
「産まれる前からそんなもん出来ないでしょうが……!」
『すき❤すき❤パパ、すき❤』
「んぐっ……!」
純真無垢な子供の声。純粋な好意に満ちたそれを受け、背筋がゾクゾクと跳ねる。
セックスとは別種の快楽──いや、満足感と言い換えるべきだろうか。本能の荒立った部分が少しだけ収まったような、不思議な感覚だった。
「遠慮しなくていいんだよ後輩くん❤わたしたちの娘に、特濃精液た~っぷり飲ませてあげるといい❤」
『だして❤だして❤せーえきだして❤』
「このっ……淫乱親子が……!」
亀頭に小さな手が添えられ、小さな舌が鈴口を這い回る。
今まで感じたことの無い未知の刺激に、再び濃い精液が登ってきた。
「いいんですねっ……!」
「もちろん❤最初から良いと言ってるだろう❤」
『のみたい❤のみたい❤せーえきのみたい❤』
激しい動きは無い。
飛び散る液体も無い。
しかし、普通では味わえないような背徳的な刺激に、精神が限界を迎えた。
「くっ、出るっ……!」
びゅぶっ❤びゅぐぐっ❤びゅーっ❤びゅーっ❤
『んふ❤せーえきいっぱいでてきた❤❤』
純真無垢な子供の喜ぶ声。
本当に嬉しそうな声を上げ、僕たちの赤ちゃんは出された精液を啜っていく。
『んむっ❤じゅるじゅる❤ずずず❤ごくごく❤』
「わぁ❤美味しそうに飲み干しちゃってるねぇ❤」
「はぁ、はぁ……!」
引っこ抜かれた。まだ産まれてすらいない赤ちゃんに、精液を引っこ抜かれた。
くらくらする。背徳感と快感で、頭がどうにかなってしまいそうだ。
「ふぅ……」
数秒してから、ゆっくりとチンポを引き抜いた。射精したおかげで、少しは小さくなったらしい。何事もなく子宮口を通り抜け、チンポは外の世界へ帰還した。
個人的に一番ヤバいと感じたのは、亀頭に小さなキスマークが付いてた事だ。マジで産まれる前の娘にチンポキスされたんだな……いや、本当に理解が追いつかないんだが。
「どうだい後輩くん❤これぞ、わたしたち親子の最強コンボさ❤」
『ぴすぴす❤』
「こんな不道徳なコンボ初めて見ましたよ……」
世界で誰も体験した事ないだろ、そのコンボ……ああ、予想外の所で正気がガリガリ削られていく。
子宮姦はギリギリエロ漫画で見たことあった。しかし産まれる前の赤ちゃんにチンポキスされるのは、流石のエロ漫画でも見なかったぞ。最高かよ。
「ふふ❤ということは、わたしはアブノーマルが蔓延る日本のエロ漫画界に勝ったわけだ❤アダ名は『エロ同人に勝った女』で決まりだな❤」
「めちゃくちゃ不名誉なアダ名だと思うんですけど……」
あと、ナチュラルに心読むの止めてください。セクハラですよ。
『パパ、すき❤ママ、すき❤』
「そして当然のように喋る赤ちゃん……」
「前からしゃべってたよ?」
「そうなんですか!?」
知らなかった。
「この子が成長した証だねぇ。やっと人間の脳波に同調できるレベルになったようだ」
『えへへ❤』
「正気が更に削れそうなんで、耳塞いでますね」
まぁ無駄なんだろうけど。
さっき脳波に同調とか言ってたし、耳塞いでも頭の中に直接聴こえてくるんだろうなぁ。
『パパすき❤パパちんぽ、だいすき❤』
ちくしょう、ウルトラ可愛いかよ。
マジ最高です、僕らの娘。
「さて……エネルギー補給もしたし、早速出産するとしようか❤準備はいいかい❤」
『うん❤』
しこたま精液を注がれ、ぽってりと膨らんだお腹。母性の象徴のようなソレを撫でながら、先輩はそのお腹に声をかける。
エネルギー補給って……精液ってエネルギーになるのか? 相変わらず邪神の生態はよく分からん。
「なぁに❤世界を救うプランの詳細は、この子が産まれてから話すさ❤」
「…………」
「それより後輩くん、君には最重要任務を任せたいのだが❤」
「最重要……ですか?」
何だろう、お産の準備とかだろうか。
一応、凛花が出産した時に側で見てたから、必要なものくらいは分かる。人肌のお湯と、へその緒を切るハサミと、胎盤を入れるビニール袋とかだ。
あと、赤ちゃんを包む清潔なタオルも必要だな。かなりたくさんのものが必要になる──と、そんな事をあれこれ考えていたのだが……先輩の口から告げられたのは、それらとは全く関係ない事だった。
「赤ちゃんの名前、ちゃんと考えておいてくれたまえよ」
「ぁ……」
名前。
名前、か。
「そうですね……確かに最重要任務だ」
「凛花ちゃんの赤ちゃんみたいな、とびっきりかわいい名前で頼む❤」
赤ちゃんに名前をつけるのは、これで二度目だ。沖縄合宿の時に産まれた、僕と凛花の子供──
あの子に負けないくらい、最高にかわいい名前を考える必要が出てきたわけだ。
「この子が産まれるまでには考えておきますよ」
「ふふ、流石は後輩くんだね❤」
先輩のボテ腹を撫でながら、早速脳内で名前を考えよう……とした所で、違和感に気づく。
「あれ、なんかお腹大きくなってませんか?」
この家に来た時より、今しがたセックスした時より、明らかに大きくなっている。
まるで臨月のようなボテ腹だ。
「そりゃあそうだろう、これからすぐに出産するんだから」
「えっ」
「産まれるまでに考えておいてくれたまえよ、後輩くん?」
「えぇぇ……」
いや、今から出産するんですか?
そんないい名前なんて、一朝一夕には思いつかないんですが。
「ほらほら❤娘の大事な名前なんだから、とびきりかわいいものを頼むよ、後輩くん❤」
「ものすごい念押ししてくるじゃないですか……」
言われなくても分かってる。
僕は大急ぎでスマホを手に取り、名付け診断アプリを起動するのだった。