※この作品はR-18です。

とても都合のいいオナホ先輩   作:九龍城砦

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春、出会いの季節

 一方その頃。

 

「うぇへへぇ……❤しぇんぱぁい……❤」

「みんとせんぱ〜い❤ちゅっちゅ〜❤」

「アキラくぅん……❤」

「すぴー……くかー……」

 

 ストーカー四人衆は、全員揃って仲良くラブホのベッドで居眠りをかましていた。

 

『ふふ❤』

 

 しかし実のところ、この眠りが、かの無貌の神──ニャルラトホテプによってもたらされたということは、本人以外に知る由もない事実なのであった。

 

 

◆◇◆◇

 

 

 濃いような、いつも通りなような──そんな特に変化のないピンク色の毎日を送っていたら、いつの間にか四月になっていた。

 時が過ぎるのは早いものだ。

 

「ふぁ〜……眠いねぇ」

「しっかりしてください、先輩」

 

 春、それは出会いと進級の季節。

 他の大学生たちの例に漏れず、僕たちも無事に進級を果たしていた。

 と言っても、特に変わったことは無い。研究室に集まり、いつものメンバーで会話に花を咲かせている。

 

「そんなこと言ったって、しょうがないだろう。実験が大詰めだったんだ……ふぁ」

 

 先輩は四年に。

 

「本当ッスか〜? 先輩と朝までしっぽりヤッてたんじゃないんスか〜?」

 

 二宮は二年に。

 

「あぁ、あくびをする仕草でさえ美しいです、ミント先輩……!」

 

 一之瀬と僕は三年に。

 

「相変わらずミント狂いね、一之瀬ちゃん」

 

 名取先輩も四年に。

 

「今日はこれから顔合わせなんですから、もう少しシャキッとしてください」

「あぁ……確かゼミに新しく新入生の子が入るんだっけ?」

「珍しいッスよね〜。一年から、しかも入学して早々ゼミに入るなんて」

 

 二宮の言葉は尤もだ。

 普通、ゼミに入るのはニ年以降から。入学してすぐゼミに入る子は中々居ない。単純に講義を優先する子が多いからだ。

 

「どんな子なの?」

「んふふ、いい子よ」

 

 一之瀬の問いに、名取先輩は笑って答える。そりゃまぁ、名取先輩が面接したんだから知ってるだろうけど。

 補足しておくが、ウチのゼミの面接官は名取先輩だ。その理由は……まぁ察してほしい。

 先生があんなだから、お鉢が生徒に回ってきたというだけの話だ。ホントはダメなんだけど。

 

「具体的には?」

「そうねぇ……人好きのする性格で」

 

 ふむふむ。

 

「一人称がボクで」

 

 ん?

 

「珍しいピンク色の髪と目をしてたのよ」

 

 おいおい。

 

「……先輩」

「……ああ。猛烈に嫌な予感がするね」

 

 明るい性格で、一人称がボクで、ピンク色の髪と瞳。そんな人物と、つい最近どこかで会ったような気がする。

 具体的には、セックスまでして妊娠させたような気がする。

 

「ピンク髪って……染めてるんスか?」

「いや、地毛って言ってたね。色素異常だって言ってた」

「色素異常……ね」

 

 髪がピンクになる色素異常なんて存在するはず無いだろ、いい加減にしろ。

 

「これ、確定ですよね」

「ああ、間違いなくクロだね」

 

 どうやったのかは知らないが、確実にあの子が入学してきている。

 しかも、九条研にまで来るだなんて。

 

「お、お待たせしました……」

 

 ガラリ、と研究室の引き戸が引かれ、アリス先生が入ってくる。

 その後ろには、いつか見たピンクの髪。

 

「こちら、今日からゼミに入る一年の……」

「先輩のみなさ~ん! こ〜んに〜ちわ〜! 新入生のハス──じゃなかった、八尋寧々(やひろねね)で〜す! よろしくお願いしま〜す!」

 

 ピンク色の髪に、アクセントの黄色いリボン。俗に言う童貞を殺す服──胸元が派手に空いたセーターに白衣という、なんとも破壊力の高いコーディネート。

 それらを視界に収めることで、嫌な予感は確信に変わった。

 

「はぁ……」

「はぁ〜……」

 

 僕と先輩はため息をつき。

 

「ホントに髪ピンク色なんスね! かわいいッス!」

「ミント先輩に似た顔つきしてるわね……親戚かしら」

「ね、元気ないい子でしょ?」

 

 二宮と一之瀬と名取先輩は呑気な感想を抱き。

 

「あわ、あわわわわ……!」

 

 アリス先生はひたすら狼狽えている。

 

「アハッ❤」

 

 そんなカオスな空間の中で、ハスターちゃん──もとい八尋ちゃんは、渾身のメスガキ顔を浮かべてみせた。

 

「これからよろしくお願いしますね❤せ〜んぱいっ❤❤」

 

 僕と先輩を、しっかりと真正面から見つめながら。

 

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