ダンまちはもっと肌色が多い方がいいと思うんだ。 作:黒のトビ
ベルくんの”ベルくん”についての反応その2
命さんは無垢
千草さんは耳年増
おそらくそう
未調査区域の温泉で起こったハプニング、後に「リトルガネーシャ事件」もしくは「白いファイヤボルト事件」と女性陣の中で呼ばれることとなる出来事。
衝撃的体験をしてしまった彼女達の、地上に戻ってからの物語である。
【命・千草の場合】
ダンジョンから無事生還した命達は、自らのホームであるタケミカヅチファミリアへと帰還した。
主神であるタケミカヅチに出迎えられ、大いに無事を喜ばれることとなった。
その後は、ダンジョン帰りの疲れもあるだろうと、生還の宴はまた後日に行うとなり、それぞれの部屋へと戻っていった。
団長の桜花も、一時は湯当たりでふらふらになっていたが、温泉からダンジョンへ戻るとすぐに体調を持ち直し、しっかりした足取りで歩いていたが、やはり疲労は大きかったようで、主神への挨拶が終わるとすぐに自分の部屋へ戻り、眠りについていた。
対して命と千草は、疲労こそ大きかったもののすぐに寝入ることなく、命の部屋に集まり、本日の出来事について話し合っていた。
「今日は大変な一日でしたね。」
畳の敷き詰められた床に座布団を敷き、その上に正座しながら千草の淹れてくれた茶を啜る命。
緊張を強いられるダンジョンから帰還し、自室の畳の匂いを嗅いでリラックスしたためか、その声は普段の真面目一辺倒な彼女にそぐわぬ、だいぶ緩んだものであった。
「うん。いろんな人に迷惑かけちゃったね。」
対する千草も、その顔にゆったりとした笑みを浮かべている。
表情とは裏腹に、彼女は本日の出来事に僅かばかりの自責の念を感じていた。
今回の出来事の発端となったのが、自身が怪我をしたためであり、それがなければヘスティアファミリアに
怪物進呈はよくあることであるし、全てが自分の所為だなどとはさすがに思っていないが、申し訳ないことをしてしまったとは思っている。
「まぁ、後日改めて皆でヘスティアファミリアの皆様へ、ちゃんと謝罪に参りましょう。」
決して一人の責任ではなく、ファミリア全員に責任があると、優しい声色で慰めてくれる友達に、胸の内が軽くなっていくのを感じる。
温かい雰囲気のまま、談笑を楽しむ二人。
話題はそのまま、本日のダンジョンであった出来事についてだ。
神と共にダンジョンに入る大変さを愚痴交じりに共有したり、階層主の強大さや、それを討伐したベルの凄さなど、様々な内容で盛り上がっていく。
「温泉も気持ちよかったね。」
「そうですねっ!あの温泉は広さ、雰囲気、お湯の温度、お湯の味に至るまで素晴らしい物でした!また今度一緒にあの温泉に行きましょう!」
話題がダンジョン内の温泉に差し掛かったことで、命のテンションが急激に跳ね上がる。
「で、でも、水着を溶かしちゃう温泉はちょっと……」
一段と声が大きくなり、目を輝かせる命を見て、若干引きながら一つの懸念点を上げる千草。
序でに、命のおかしな入浴の作法をやるのも嫌だったが、それは言葉に出さずに心の中に仕舞い込んだ。
「そ、そうですね。あれはちょっと問題ですね。」
自らもタオルを溶かされて恥ずかしい経験をしたため、薄く赤面してテンションを落とす命。
「ですが、あれの原因は温泉の主だったのですから、クラネルさんが退治したのでもう大丈夫なのでは?」
「クラネルさん、すごかったね。あんな大きなモンスターを一発で倒しちゃったんだから。」
「そうですね。とても冒険者になって一年も経っていないとは思えません。」
話を逸らすように、話題はベルの戦いの内容へと切り替わる。
二人の脳裏に浮かぶのは、温泉の主である巨大なアンコウ型モンスターを、魔法の一撃で木っ端微塵に吹き飛ばしたベルの姿であった。
あの時のベルの魔法の威力は、とてもではないが低レベルの冒険者に出せる威力ではなかった。
階層主との戦闘も含めて、二人が畏怖の感情を抱いてもおかしくはない。
「「…………」」
ついさっきまで、ベルについて話が盛り上がっていた二人の言葉が途切れる。
温泉の主をベルが倒した話をしたことで、その後に起こった事件を思い出してしまったのだ。
今、二人の脳裏に浮かんでいるのは、モンスターを倒した時の凛々しいベルではなく、その後の可愛らしい股間を露わにした、恥ずかしいベルの姿だった。
先程よりも顔を赤く染めた命が、頭に浮かんだ光景を洗い流そうとするかのようにお茶を飲む。
そのタイミングで、沈黙していた千草が口を開いた。
「…………見ちゃったね。クラネルさんの
「ぶふぅ!?」
あまりにもどストレートな千草の言葉に、思わず口に含んだお茶を吹き出してしまう命。
たしかにお互いに何が思い浮かんでいたかは想像できていたが、ここまではっきりと口に出すなどと思いもしなかった。
「げほっ!ごほっ!」
お茶が変な所に入ってしまい、盛大に咳き込む命。
そんな命の背中を擦って労わる千草。
こうなった原因は彼女自身である。
「ちちちち、千草殿!?」
ようやくまともに声が出せるようになった命だが、混乱の所為でうまく呂律が回らなかった。
「命も見ちゃったでしょ?」
顔を真っ赤にして慌てる命を見ながら、彼女ほどではないにしろ、同じように顔を赤くした千草が問いかける。
「な、ななななにを!?」
「だから、クラネルさんの【ガネーシャ】」
やはり聞き間違いではなかった。
友人の口から発せられたのは、本日ダンジョンで見てしまった、男の子特有の部位の名称だった。
まさか、友がそのようなことを口走るとは思っても見なかった命は、口をパクパクと開閉するだけで、それ以降の言葉が出てこなかった。
「命も見たよね?」
「いや、その……」
「見たよね」
「あの……」
「ばっちり見ちゃったよね?」
「…………はい、ばっちり見ちゃいました。」
幾度も詰め寄られ、ついに命もベルの【ガネーシャ】を見たことを白状させられた。
見ていないなどと誤魔化すことはできない。
なにせ【ガネーシャ】が露わになった時、視線を向けては、顔を見合わせるといった行動を二人同時に行っていたのだ。
自分が見た光景は相手も見ている。
千草がばっちり見たのであれば、命もばっちり見たのだ。
「ああいう物が付いていると、知識では知っていましたが、見るのは初めてでした。」
「可愛かったね。」
「はい。とても可愛らしかったです。」
一度口から零れてしまってからは、二人とも止まらなかった。
羞恥心こそ多分に残っているものの、言葉は滑らかに紡がれて、歯に衣着せぬものとなっていく。
もし、ベル本人が二人の会話を聞けば盛大に赤面するだろう。
自身の【ガネーシャ】に対する評価を聞けば盛大に落ち込むだろう。
二人は容赦など一切なく、ベルの【ガネーシャ】の話題で盛り上がっていく。
「後日謝罪に行く際には、見てしまったことも一緒に謝るべきでしょうか?」
ふと思いついたことを口にする命だったが、もし実際にベルがこの謝罪を受けた場合、ただの追い打ちになることは想像に難くない。
「それはいいんじゃないかな?」
その悲劇は千草によって防がれた。
「それに私たちも水浴び覗かれたんだし、お互い様ってことでいいんじゃない?」
「そうですか?……そうですね。」
ベルが18階層で行った覗きに関しては、多少思うところがあるらしく、命もすんなり千草の言葉を受け入れた。
後で話を聞いて、ベルが望んで覗きを行った訳ではないとは理解していたが、僅かなりとも裸を見られたことは心のどこかに引っかかっていたらしい。
それをお互いに裸を見たということで相殺することにした二人であった。
過激度でいえば、圧倒的にベルに軍配が上がるが、それは男と女の差ということでとんとんとした。
「それに態々見ちゃいました、なんて伝えたら嫌がるよ。特にクラネルさんは
「?たしかにクラネル殿は私たちより年下とお見受けしますが?」
千草が何をもってベルのことを子供と評価したのか、理解できなかった命が首を傾げる。
命の様子を見て、自身の含みが理解されなかったことを察した千草は、さらに言葉を続ける。
「その、クラネルさん先まで被ってたじゃない?」
「被って……?」
あ、これそういう知識がないんだ。
命の知識の薄さに気が付いた千草は、より詳細にベルの【ガネーシャ】の形状にについて説明する。
「えっとね?クラネルさんの【ガネーシャ】の先って、ちょっと窄まって余ってた部分があったじゃない?」
「はい」
「あれって、大人になると窄まりがどんどん広がって、最終的に最後に見たピンク色の部分が常に出ている状態になるの。」
「そうなんですか!?」
「うん。でもクラネルさんはそれがまだ全然だったから。」
「それでクラネル殿は
言葉だけでは説明が難しかったであろうことも、実際に見た物を想像できれば容易になる。
ましてや、それを見たのは本日のことだ、瞼を閉じずとも詳細に思い描ける。
「後、ちょっと小さかったしね。」
「あれって小さいんですか?」
そういった知識に乏しく、実物を見たのも覚えている限りでは初めてな命では、記憶の中のモノが大きいのか小さいのか判断などできない。
むしろ、一目見ただけでそれの大小を見抜ける方が少数派であろう。
「あの年頃の男の子の平均からするとちょっと小さ目って言っていんじゃないかな?凄く小さいってわけではないけど。」
なぜそんなこと知っているんですか。
そんな疑問が浮かんだ命であったが、懸命にも口に出すことはなかった。
千草とて、別に経験があるわけでも、男慣れしているわけでもない。
そういった方向性ではないが、命の方がよっぽど男慣れしていると言えるだろう。
しかし、彼女は本を読んだりすることが多く、いろいろな知識を溜め込んでいるのだ。
性知識もその溜め込んだ知識の一端でしかない。
……その割にはかなり膨大な知識を持っているのだが。
「まぁ、大きさは置いといて。途中から【ガネーシャ】の形が変わってたでしょ?」
「はい。大きくなっていましたね。あれには驚きました。」
「あれは
ほえぇ。
と関心の溜息を吐く命。
本日見た出来事についての知識がほとんどなかった彼女にとって、千草から齎される情報は、あれはそういうことだったのかという発見につながる、得難いものだった。
教育機関などが発展していないこの世界において、知識を得るためには、他者から教わるか、書籍などで調べるしかない。
命があまりものを知らないということもあるが、元々こういった知識を豊富に持っている者がそんなにいないのだ。
「本当なら【レベルアップ】すると剥けるって書いてあったんだけど。やっぱりクラネルさんのが小さいのが原因なのかな?」
大きくなってなお被っていたベルの【ガネーシャ】について、そんな呟きを漏らす千草。
本人の前ではないと言っても、下手をすれば心に致命的な傷を付けかねない言葉を吐いている。
実は天然の毒舌家なのかもしれない。
それでそれでと表情で先を促す命に、思考を切り替えて話を続ける。
「それで【レベルアップ】後もヘスティア様がやったみたいに触り続けると、あの白いのが先端から飛び出すんだ。」
「あれって何なんですか?」
「赤ちゃんの素みたいなものかな?あれを女の人の中に出すことで子供ができるんだよ。」
ほへぇぇぇぇぇ!
本気で感心した声を上げる命。
そんな彼女の反応に気をよくした千草は、さらにその知識を披露していく。
タケミカヅチファミリアの女性陣による、ベルを教材とした性教育の授業は、疲れによる眠気が限界になるまで続けられることとなる。
(桜花は、きっともっと立派だよね……?)
恋する乙女は、ベルの股間を思い浮かべながら、想い人の股間にも思いを走らせるのだった。
恋する乙女というより、思春期の乙女と言えるのかもしれないが。
大抵の主人公のモノは大きいとされることが多いが、ティーンエイジャーがそんなに立派なモノを持っている者ばかりのはずがない。
主人公のモノが小さいのは間違っているだろうか。