※この作品はR-18です。

ダンまちはもっと肌色が多い方がいいと思うんだ。   作:黒のトビ

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ベルくんの”ベルくん”についての反応その3

リリルカさんは素直

かもしれない


OVA(蛇足3)

 未調査区域の温泉で起こったハプニング、後に「リトルガネーシャ事件」もしくは「白いファイヤボルト事件」と女性陣の中で呼ばれることとなる出来事。

 衝撃的体験をしてしまった彼女達の、地上に戻ってからの物語である。

 

 

 

【リリルカの場合】

 今現在、リリルカは自室にいた。

 つい数時間前までダンジョンに潜っており、壮大な冒険を乗り越え、先程帰ってきたばかりだった。

 小人族(パルゥム)の小柄な身体は、ダンジョンでの大騒動でくたくたに疲れ切っていて、ベッドに入れば、一秒と掛からず安らかな眠りへと落ちていくだろう。

 本日の騒動での彼女の活躍を顧みれば、それは当然と言える。

 

 しかし、本来いて当然のベッドの上には、彼女の姿はなかった。

 リリルカは今、自室に入ってすぐの床の上にうつ伏せで倒れていた。

 もし今の光景をベルやヴェルフなどの彼女と親しい者が目撃していたら、大慌てで助け起こすか、医者の下へと連れて行ったことだろう。

 あまりの疲労に、ベッドに辿り着くこともできずに倒れてしまった。

 そう考えるのが自然な流れであろう。

 

「……ぅぅ。」

 

 しかし、そうではなかった。

 床に倒れ伏すリリルカの口からは、明らかに寝息とは異なる音が漏れ出ていた。

 

「……ぅぐぅぅ。」

 

 それは大声で叫びだしそうな身体を、必死に抑え込んでいるような声だった。

 他人が聞いたら唸り声や呻き声と称するだろう。

 

「ぅぐぅぅぅぅぅぅぅ!」

 

 一際大きい唸り声を上げると同時に、床に接吻していたとでも言える状態のリリルカが顔を上げる。

 

「ぅぅぅぅぐすっ」

 

 彼女は泣いていた。

 愛嬌のある大きな目から、ぼろぼろと大粒の涙を流していた。

 

 何故彼女が泣いているのか。

 その理由は当然、本日の出来事に由来している。

 今回のダンジョン探索は、今までリリルカが経験した中で、最も波乱万丈な内容だった。

 怪物進呈(パス・パレード)やら、ロキファミリアやら、覗きやら、階層主との戦闘やら。

 事件が起こってはまた別の事件へと、目まぐるしく事態が移り変わっていった。

 そんな中でリリルカは、己のできることを精一杯やり遂げた。

 もっとできたのではないかと思うことは多分にあるが、それは反省するべき点であり、涙を流す程に後悔することではない。

 

 では何が原因か。

 水浴びを覗かれたことであろうか。

 否である。

 

 仮に覗いた者がベル以外の男性であれば、裸身を見られたことにショックを受け、涙も流していたかもしれないが、見られたのは自身の想い人であるベルのみだ。

 今となっては、むしろアピールの場になったのではないかとすら思う。

 最も、そのベルの視線は、殆どが剣姫(想い人の想い人)に注がれていたが。

 

 では、階層主との戦闘であろうか。

 これも否である。

 

 たしかに、階層主との戦いにおいて、リリルカにできたことなどほとんどなかったが、強大な敵に果敢に立ち向かうベルの姿が見れたのだ。

 勝利したことも相まって、リリルカにとっても喜ばしい出来事だ。

 

 では、温泉で自身の水着が溶けてしまったことだろうか。

 かなり惜しいが、これも否である。

 

 たしかに、水着が溶けてしまった時、ヘルメスにほぼ裸と言える姿を見られてしまったが、それは一緒にいた者も同じであるし、赤く色づいて半透明になった温泉に浸かっていた上、すぐに隠したため、肝心な部分は見られていないはずであった。

 

 では、彼女の涙の原因は何か。

 それは、ベルの水着が溶け落ちて、その恥部を目の当たりにしてしまったことに関係していた。

 

 温泉でそのハプニングが起こった際、彼女が感じたことは、羞恥と歓喜であった。

 露わになったベルの【ガネーシャ】(おちん〇ん)を誰よりも真剣に見ていたのは、間違いなくリリルカだろう。

 目をかっ開いてそれを脳裏に焼き付けたリリルカは、時間が経った今でも、その細部までもを思い浮かべることができる。

 

 一見、毛が生えていなくつるつるに見える股間部には、ちょろっとした僅かな毛が生えており、お湯で濡れて張り付いていただけであること。

 毛の色が頭髪と同じ白であり、相当しっかりと観察しないと気が付かないだろう部分のため、これにその場で気が付いたのはリリルカのみである。

 

 メインと言える【ガネーシャ】。

 大きさ、色、形、【鼻】の長さに太さ、先端の余り具合、【顔】の皺にその中身(たまたま)の形状まで。

 

 さらに、自分達に見せてはいけないであろう可愛らしい部分が露わになってしまっているということに一切気付かず、それ以上に可愛らしく微笑むベルの顔。

 

 嘗てない集中力をもって観察したそれを忘れることはもはやないだろう。

 

 ベルの【ガネーシャ】を見たことで感じたのが羞恥。

 そして歓喜は、そのベルの【ガネーシャ】が想像よりも小振りであったことによる。

 

 リリルカは、別に性知識が豊富というわけではない。

 一般的なことくらいしか知らないし、異性の恥部を見た経験など、時たま居酒屋などで酔っ払って自ら股間を放り出している冒険者(バカ)のモノを見たくらいだ。

 

 ヒューマンの平均サイズなど知らないリリルカでも、ベルのモノは小さく可愛らしいものに見えた。

 

 小人族(パルゥム)であるリリルカにとって、ヒューマンであるベルの【ガネーシャ】が小振りなのは喜ばしいことなのだ。

 知っての通り小人族(パルゥム)は他の種族と比べると、とても小さい種族である。

 体格が小さいということは、相応に股間のモノのサイズも小振りになる。

 小人族(パルゥム)の立派が、ヒューマンの並程度である。

 小人族(パルゥム)の平均サイズなど、ヒューマンにとっては馬鹿にされても仕方のない程度でしかないのだ。

 将来的にベルとそういう関係になりたいと望んでいるリリルカとしては、下手にベルが巨大なモノを持っていると大変なのだ。

 最悪、挿入らないかもしれないし。

 

 しかしそうなると、いよいよもってリリルカの泣いている理由が見当たらない。

 ここまでの内容は、ベルにとってはともかく、リリルカにとっては素晴らしい記憶である。

 結局のところ、その理由とは――――。

 

 

「絶対。絶対になにかあったんです!リリが気絶した後!」

 

 

 そう、リリルカはベルの【ガネーシャ】が露わになった後、ほどなくして気絶してしまったのだ。

 想い人の恥部を見てしまったことで、頭がオーバーフローを起こしてしまったためであった。

 そのため、その後に起こった【レベルアップ】(ぼっ〇)や、ましてや【ファイヤボルト】の発射時には夢の世界に旅立っていて、何も見ていないのだ。

 

 リリルカが千草によって起こされた時、ベルはすでに服を着ていた。

 しかし、そのベルは涙こそ止まっていたものの、いまだ噦り上げながらリュー達によってあやされていた。

 その光景を見たリリルカは、直感的に悟った。

 

 自分が気絶している間に、もっと凄いことが起こったのだと。

 

 【ガネーシャ】を見た程度で満足してしまった自分は、それを見逃したのだと。

 

 リリルカは盛大に落ち込んだ。

 だが、それ以上に悶々とした。

 

 地上へ帰還する道中、自分と一緒にベルの【ガネーシャ】を目撃した、女性陣にそれとなく、自分の気絶中に何が起こったのか尋ねてみたが、全員顔を赤くしてはぐらかされてしまった。

 その態度で、より大きな事件が起こったという確信を得たのだが。

 

 そのまま悶々とした気持ちのまま地上に戻り、謎が解明されぬまま自室へとたどり着いたのだ。

 部屋に入った瞬間、疲労や安堵や後悔や疑問などが混ざり合い。

 混沌とした状態で床に倒れ込み、涙を流したのだった。

 

「リリだって……リリだって、いつか絶対にベル様の全部を見てやりますからね!」

 

 まるで誓いのようにそう宣言するリリルカであった。

 もっとマシな決意をしろと言ってはいけない。

 ちなみに、リリルカの予想では、気絶中に起こったのは【レベルアップ】までであり、【ファイヤボルト】まで出していたことは想像もしていなかった。

 

 

 

 

 

 




男の子が恥ずかしければ、女の子も恥ずかしがる。

それが平等ってものだろう。
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