チャイムが鳴ったのは、陽菜が絶頂を迎え、虚しさと共にぼーっと微睡んでいた時だった。
も、もしかして、班長!?こ、こここのタイミングで?どうしよう、心の準備……はともかく!身体の準備は出来てる!は、早くインターフォンに出なくっちゃ!
「は、はぃ!」
期待感で思わず裏返った声で返事をし、飛びつくようにインターフォンのボタンを押す。
「陽菜ー。いるんだろー?」
はたして、外でチャイムを鳴らしたのは、七海だった。
インターフォンのカメラに映った七海は、打ち上げの時からいつもよりもハイペースで飲んでいたためか、だいぶん酔っぱらっている様子。想い人ではないことに、陽菜は軽くため息をつく。
「七海……。もぉ。ちょっと待ってて。すぐ開けるから」
自分の乱れた格好を思い出し、慌ててはだけた制服を簡単に整える。そして、先程脱ぎ捨てたショーツを手に取った。自らの愛液に濡れたショーツ。それをまた履くのもためらわれ、とりあえず見えないところへ隠し、陽菜は扉をあける。七海は倒れ込むように陽菜の部屋へ入ると、陽菜を抱きしめていた。
「ちょ……ちょっと、七海?どうしたの?」
「どうしたのじゃないだろー。陽菜、班長と一緒じゃないのかー?」
ギュウと抱きしめられ、七海の胸が押し付けられる。大きい。流石、班長の視線を釘付けにするだけの事はある……とはいえ、ここに来てそんなことを言うという事は、班長は七海の所に行ったのではなかったか。
「……七海こそ、班長と一緒じゃなかったの?」
「い……一緒のわけないだろ。……一緒だったら、そもそも陽菜のとこになんて来ないし……」
語尾が小さくなる七海。それもそうか、と、陽菜は肩をすくめ。優しく、七海の背中に手を回し、陽菜も七海を抱きしめた。
「今日は二人とも、フラレちゃったね」
「なんだよなー。班長も。こんなにいい女二人も袖にしてさ」
そう言いながら悪戯っぽく笑う七海。ふと、視線が合う。笑いながらも泣きそうな七海の瞳と、陽菜の潤んだ瞳。ドクン、と、陽菜の胸で鼓動が大きくなった気がした。
「ん?……陽菜?」
いつものふざけ合った時の抱擁とは違う。七海を抱きしめる陽菜の腕が、力強く感じて、七海は不思議に思い、声をかける。火照った様な陽菜の表情。まるで、欲情しているような……?
「どうした?なんか、ぼーっとしちゃ…んんんっ!」
陽菜の唇が、七海の唇を塞いだ。突然のことに、七海は目を見開くが、陽菜の唇は七海の唇を貪るように啄んでいく。
「ん、んん---っ」
陽菜からのいきなりのキスに驚きながらも、陽菜の肩を掴み、唇を無理矢理引き離す。
「い、いきなり何……」
「ごめん七海、私、身体が、疼いて……」
そう言いながら、陽菜はまた、七海の唇を奪う。陽菜の舌が七海の唇を這い、その唇を割ると、七海の口腔を蹂躙していく。くちゅ……ちゅぱぁ……。陽菜の舌をつたい、唾液が七海の口の中に流れ込んでくる。陽菜の舌は七海の舌に絡みつき、二人の唾液が混ざり合う。
ふざけてするキスじゃない、本気のキス。
陽菜の舌は、七海の舌をとらえ、吸う。歯茎の裏側を探る様に陽菜の舌が舐めていく。
んちゅ…ちゅ……じゅるり。
陽菜の舌に口の中を愛撫され、七海は息もできず、思考を奪われていく。
長い長いキス。ようやく唇が離れると、唾液が糸を引き、キラキラと光を反射して落ちていく。
はぁ、はぁ……と、二人は荒い息をつく。ぼーっとしている七海を、陽菜はベッドにもつれ込むように押し倒していた。
陽菜に覆いかぶされるようにベッドに倒され、七海は陽菜を見つめる。
「七海……気持ちいいこと、しよ……」
そう言うと陽菜はまた、七海の唇を奪う。
ベッドに押し倒され、キスをされた七海は、ぼーっとしながらも気が付いた。
まさか、これ……コ・ス・プレの不具合*1……?
七海にはまだ不具合の起こる可能性のあるコ・ス・プレを与えられていなかった……そう、総選挙で上位に入賞したにもかかわらず、未だに、だ。しかもすでに持っているコスを転生できるようにもしてもらえていなかった*2……ので、実体験としてはなかったが、噂にはいろいろと聞いていた。
だが、今回のライブでは不具合の起こる可能性のあるコ・ス・プレは使用していなかった筈。
早着替えの時も、統一感を出すためにみんなでお揃いのコ・ス・プレを使う事になっていたから……。
そこまで考えて気が付いた。
違う。
陽菜は、七海がミスったあの時に、着ていたではないか。
『フルスロットル・ギア+』。
あの
私の……せいだ……。
唇が離れ、七海は陽菜の顔を見あげる。発情しきった、雌の顔。
「お願い、七海……。私、もぅ、我慢できない……」
ドロドロに蕩けた顔で、陽菜は七海に懇願する。陽菜をこんな風にしてしまったのは、七海自身。
七海は、優しく陽菜の頬に手をやり、頬を撫でた。
「いいよ、陽菜」
陽菜の頬に伝う涙を親指で拭うと、七海は陽菜に、ちゅ、とキスをした。
「陽菜……一緒に……気持ちよく、なろ……」
二人の瞳はゆっくりと閉じられ。再び、唇が触れ合う。女の子同士の、柔らかい唇と唇が重なり、食むようにお互いの唇の感触を味わっていく。どちらからともなく、舌がお互いの唇を舐め、その舌は絡み合っていく。くちゅ、くちゅと音をたてて、唾液を絡ませ合う。
そして陽菜の手は、七海のベルトを外し、ボタンを外すと、制服の前を開けさせていく。そして黒いシャツの上から七海の胸を揉み始めていた。
「あ……」
ネクタイはつけたまま、黒いシャツのボタンを外していく。はだけたシャツの隙間から、水色の縞の入ったブラが現れる。その胸の大きさ。ブラジャーごしでもその大きさがわかる。
「七海の、おっきい……」
班長にきっと、いっぱい揉んでもらったんだろうな。
そう思いながら、乳房を撫でるように揉む。下から持ち上げるように。何度も、優しく。
「ん……っ」
七海が声を上げる
「ふふ。……感度、いいんだ……」
何度もてのひらで撫であげられ、ブラの中で固くなってきた乳首を、陽菜はてのひらで探り当てた。親指でその固くなった部分を、ブラの上から撫でる。切ない疼きに似たもどかしい快感が生まれる。
陽菜の指が、ブラをずり下げ、七海の乳首を露わにした。固くなった乳首は、大きめの乳輪の中心で小さくも確かに主張していた。陽菜は乳首を人差し指で転がす様に愛撫する。
「あ、ダメ、陽菜、それ……んんっ」
乳首を刺激されて声を出す七海の唇を、陽菜はまた唇で塞ぐ。人差し指で転がしていた陽菜の指は、今度は親指と人差し指で摘まみ、コリコリと軽く捻じる様に刺激していく。
「ん、んん---っ」
頭を振って、陽菜の唇から逃れる七海。
「おっぱい、弄りすぎだよ、陽菜ぁ……」
「だって……こんなに大きいおっぱいなんだもん。班長にも、こうされたんでしょう?」
そう言いながら、七海の背中に手を回し、ブラのホックを外してしまう陽菜。肩ひもも外すと、スルリと奪い取ってしまう。
七海の大きな双丘がその存在を主張するように、開けられたシャツを押し広げる。。
「もぉ……恥ずかしいって……あ、んんぅっ」
陽菜の唇が、七海の右の乳首を咥えた。唇で挟み込んだ乳首を舌先でチロチロと舐める。左の胸は、陽菜の右手がやわやわと揉んでいた。
「陽菜ぁ……っ。おっぱい、ばっかり……ん、んぅ、ふぁああんっ」
ちゅぱちゅぱと舌が乳首を舐める。大きな乳房が陽菜の手で形を変え、揉みしだかれる。
七海は、イヤイヤと顔を振る。二つにまとめた髪がベッドに踊る。
快感に、思わず腰が震える。七海は内腿を擦り合わせていた。
その内腿を割る様に、陽菜の右足が七海の脚と足の間に入り込んだ。柔らかい女性同士の太腿がふれあい、それがまた、お互いに快感を与えていく。
「んもぉ、私だけこんな格好なのズルいだろっ。……陽菜も、脱げよ……」
そう言いながら、ころりと寝返りを打つように七海は身体を入れ替え、七海が陽菜の上になる。
七海に見下ろされ、陽菜は、甘えるように
「脱がして……」
と囁いた。七海は自分で言ったにもかかわらず、カッと顔を赤らめる。
「な、なんだよ……。陽菜のあまえんぼ」
「うん……。今日はなんか、変なんだ……。七海に、甘えたくなっちゃう……」
きっと、コ・ス・プレの不具合のせいだ。七海はそう感じて、自責の念がわく。
そして、陽菜の制服を脱がし始めた。ベルトを外し、グレーの制服の前を開けていく。
黒いシャツの下。……陽菜は、ショーツをはいていなかった。
「ひ、陽菜、ノーパン……っ」
「……だ、だって……」
先ほど自分でしていたことを思い出させられ、羞恥に顔を赤らめそっぽを向く陽菜。
「我慢……出来なかったんだもん……」
「陽菜……カワイイ……」
七海は陽菜の上半身を起き上がらせ、ベッドの上に座らせた。ネクタイを外し、黒いシャツのボタンを一つ一つ外していく。ショーツとお揃いのブルーのブラが露わになる。それが少しだけ不自然にずれているのを見て、七海は陽菜の耳元に唇を近づけると、囁く。
「自分でして、気持ちよかった?」
「……バカ……」
陽菜の背中に手を回し、ブラのホックを外す。シャツも脱がせ、陽菜を産まれたままの姿にすると、七海も自分のシャツを脱ぎ捨て、ショーツを脱いだ。ベッドの上に、二人で座って見つめ合う。
「ほら、陽菜。ぎゅー」
大きなぬいぐるみを抱きしめるように、優しく七海は陽菜を抱きしめた。
陽菜はされるがまま、七海に抱きしめられる。七海の大きな胸が、陽菜の胸を押しつぶす。陽菜も七海の背中に手を回し、七海を抱きしめた。
お互いの肌が触れ合って、安心感がわく。でも。
陽菜の情欲はまだまだ収まらなかった。
「七海……」
そのまま、またベッドに押し倒す。
「まだ、足りないの……。もっと、気持ちよく、なりたいの……」
「いいよ、陽菜。今日はずっと、一緒にいるから……そ、その、気持ちよく、なろ……」
ぎゅうっと抱きしめられながら、七海は陽菜の耳元に囁く。
「陽菜が満足するまで、つき合うから……んんんっ」
陽菜は七海に最後まで言わさず、唇を、重ねていた。