【電子書籍販売中】ずっと好きだったメカクレ巨乳幼馴染が、知らない間に野球部のオナホ肉便器になっていた。 作:幻闇
季節は移り変わり、俺たちは高校生になって三回目のクリスマスを迎えていた。
センター試験を来月に控えているが、模試の結果は二人とも万全だ。希望する大学は合格ラインに大分余裕があったので、受験に対する不安は無かった。
夏休みの終わりに気持ちを確かめあって以来、お互いの気持ちがわからなくてやきもきする事もなくなったからな。集中して勉強に打ち込めた結果だろう。
10月にあった学園祭やハロウィンは楽しかった。追い込みとばかりに勉強漬けで頑張った11月と12月は苦しかった。特に、想いが通じたおかげで大胆になったマユが事あるごとにしてくる誘惑に耐えるのがきつかった。
いやマジでさぁ……。以前のマユの無防備なスキンシップはまだ序の口だったんだなって……。必要以上におっぱいを押し付けてきたりパンツをチラチラ見せてきたり、新しく撮った動画をこっそり俺のPCに転送してたり、もう隠す気も無いって感じだ。
でも俺は耐えた。田舎のばあちゃんから送られてきたばかりの梨が、食べ頃になるまで熟すのを待つように、小学生が昆虫飼育ケースの中で蛹になったカブトムシを眺めるように、その時をひたすら待ち続けた。
それだけ特別な事だったのだ。とても大事な事だ。俺にとって大切で、特別であるほど、まるでモノのように他の男に扱われる彼女が美しく見えたから――。
毎年、俺とマユの家族はクリスマスの日に合同でホームパーティを開くのが恒例行事だ。
イブの夜は遅くならない程度にマユを連れ出し、二人で夜景を見たりクリスマス限定のイベントを見に行ったりする。でも、今年はイブの夜は帰らないと伝えたのだ。
一般的な高校生カップルの親としては、あまり良い目はされないだろう。それどころか、学生にはまだ早いなどと怒られても仕方ない場面だ。しかし、こういう場面で一番怒るであろうマユの父さんは、「おっ! ようやくか! あんまり手を出すのが遅いからケイ君は不能なのかと疑うところだったぞ。はっはっはっ」ときたもんだ。
両親たちは完全に俺たちが交際しているものだと誤解していたらしい。むしろ冗談でたまに言ってた許嫁うんぬんってのも、もしかしたら本気だったのか? 他の親たちも口々に、孫の顔を早く見たいとか、巧くリードしてやるんだぞとか、鬱陶しい事この上ない。あと、リードされるのは間違いなく俺だ。
「ケイくんおまたせー」
「別に待ってないが」
二時に家の前に待ち合わせ。というかそもそも、これは待ち合わせなのか? お互いに時間を合わせて玄関を出ればいいだけなのだし、だけどマユの意見は少々違ったらしい。
「クリスマスに恋人同士でデートに出掛けるなら待ち合わせでしょ! わかってないなぁ」
「要はマユが恋人っぽい事をしたかっただけでは?」
「文句あるの?」
「無いです」
「よろしい」
細かい定義はともかく、マユがそう言うなら否定など出来る訳も無い。この辺の力関係は昔から変わらないな。つまり俺は一生尻に敷かれ続ける事が決定しているという事か。まったく構わないけどな。
恋人同士になってからは二人で出掛ける事をデートと呼ぶようになり、キスを交わすようになった。
以前との違いは本当にそれだけだ。手を繋いだり腕を絡めたりは以前もしていたし、身体はまだ重ねてはいない事もあって、自分でも驚くほどに今まで通りといった感覚だ。すこしは意識して照れてしまったりするのだろうかと思ってたんだが、まったく無い。それはマユも同じようだ。セックスをすればまた違うのだろうか?
「ケイくん少し緊張してる?」
「うっ……。いやまぁそりゃあな……」
という訳で俺は緊張していた。
もしかしたら……。いや、もしかしたらではない。間違いなく今夜、俺とマユはセックスをするのだ。何かが変わってしまうかもしれない。という漠然とした予感に、俺は少しだけ緊張していた。
「えへへ、実はボクも少し……。でも大丈夫。ちゃんとリードして上げるからね♡ ケイくんは安心してボクに身を任せてね♡」
「それ普通男女逆なんだけど……。つーかあんだけその……そういう事してても緊張するのか?」
「むっ! 当たり前じゃん。だって大好きな人とするのは初めてなんだもん。それともケイくんにとっては、オナニーとボクとするのが一緒の事なの?」
「いくらまわりに誰もいないからって外でオナニーとか言うな現役女子高生。つーか部員たちとするのはオナニー感覚なのかよ……」
そんなに大きな声ではないとはいえ、公共の場所でする話ではない。あと、その理論はいくら何でもアレすぎる。
「凄く気持ちいいし一人でするのとは段違いだけど……それでも大好きな人とするのはきっと別だと思う。なんていうか、ドキドキしないもん」
「むしろこれで実際にしてみて、みんなとあんまり変わんなかったって言われたら俺はショックで死ぬかもしれん。胃が痛くなってきた……」
「それはきっと大丈夫だよ。えへへ……だって今、凄く心臓がドキドキしてるから……触って確認してみる?」
「そんな度胸は無い」
俺の顔を見上げて胸元を強調するマユ。前髪に隠されたその両目が、ニヤニヤと悪戯っぽく輝いているのが、見えなくともはっきりとわかった。
「それよりこの後はどうするんだ? 泊まる所は予約してあるけど、夜までどうするかは決めてないよな」
いつもであればわりとカッチリと予定を立てたがるマユが、何故か今日に限っては予定を立てていなかった。一昨日くらいにもどうするのかを聞いたんだが、なんだか曖昧にのらりくらりと言葉を濁すだけだったのだ。
「あっ! そうだね。えっとね……」
いきなりスマホを取り出して、操作し始めたマユ。
「あーっ! ごめーん忘れてたぁ……今日の夕方から部活の特別練習だったぁ。後から合流するから、行ってきてもいいかなぁ?」
棒読みな上にわざとらしすぎる。そもそも、いくら部活動とはいえイブの日にまでやるのは普通に考えておかしい。
「そっ……そうか。まぁ仕方ないよな。約束は大事だし、俺はどこかで時間でも潰してるよ」
「ごめんねケイくん。予約したホテルの近くにネカフェがあったよね? そこで待っててよ。終わり次第合流するからさ」
「ちなみに何時くらいに終わる予定なんだ?」
「部室の使用許可は六時までだから、七時には合流できると思うよ」
「あと五時間くらいか。まぁマンガ読んでればあっという間か」
「じゃあ行ってくるね。またあとでねー」
何気ない振りを装いつつマユを見送りながら、俺はこっそりとポケットに手を忍ばせた。
イブの日に学校の部室で、集まった男子たちに使われるマユの姿が鮮明に心に浮かび上がったからだ。
恋人との初めてのクリスマスイブ。そのデートのさなかに彼女は自分を置いて、持て余した男子達の性処理に向かうのだ。そして、その身を汚されたまま……俺との聖夜に臨む。
はぁ……。
心の中で溜息を吐いて、異常な状況に興奮が溢れ出してくる己に呆れてしまう。すっかりマユに調教されちまったぜ。
最近じゃ自分のスマホで取った動画を俺に見せながらオナニーを強要してくるんだぜ? 「ボクの痴態を散々楽しんだくせに自分の自慰も見せないのは不公平だ」とか、よくわからん理屈でさ。
目の前でいやらしく笑うマユと、映像越しに喘ぎ悶えるマユを交互に見ながら自分を慰めるのは……とても気持ち良くて……すっかり俺は寝取られプレイの沼に嵌り込んでしまった。
※
「くあー……」
リクライニングの個室で数時間近く、マンガを読破して強張った身体をほぐすために、思いっ切り背伸びをして身体を伸ばす。固まっていた筋肉が引き伸ばされる感覚に思わず声が漏れた。
スマホを確認すると今の時刻は六時。そろそろマユからラインが来るはずなんだけど――。
その後さらに二時間ほどをそわそわとしながらマンガを割んでいたが……やはり返事はない。今の時刻は八時だ。ちょっと遅くないか?
――ブルッ
スマホががぶるりと震えた。マユからだろうか? 確認してみよう。
『連絡遅れてごめん。絶対いくからまってて』
ようやく連絡が来たと思えばこの文面。せめて理由ぐらい……。
『何かあったのか? それと何時くらいになるかわかるか?』
返信した文章にすぐに既読マークがつく。けれどマユからの返信が中々来ない。なんだろう……何か怒らせるような事でもしちまったかな。
そして、30分くらいしてからようやくマユからの返事が来た。
『部長に誘われて断れなくて ごめん ばれたかも』
ばれた? 何がばれたんだ? 俺か? でも、名言はしてないまでもマユは恋人の存在を匂わせて牽制していた筈だ。別にバレても問題は無いだろう。
部長が強引に誘ったようだけど、返信の文章も慌てて打ったような感じだし、そこからは何の音沙汰も無い。ちょっと心配だ。今夜は彼氏の所へは行かせないとかなんとか、そんな感じでマユを独占しようとしているのでは……。
瞳に涙を浮かべて俺の所に行きたいと懇願するマユを無理やり抑えつけ、あの巨根で朝まで荒々しく犯し続ける姿が脳裏に浮かぶ。くそっ……特別な日だってのに、こんな大事な日でも俺は……こんな妄想で興奮しちまう。
段々と抵抗する気力を無くし、快楽に堕とされて俺との約束などどうでも良くなっていくマユ。やがてその震える腕が部長の逞しい背中に回されて……二人は濃厚なキスを交わしながら愛欲に溺れていく。
そしてマユは言うのだ。あんな男もうどうでもいいの……部長の……ううん、あなたの大きなおちんぽでボクを孕ませて……ボクを一生あなたの専用肉便器妻にしてください。
くうう……。下半身が爆発しそうだ。くそっ……くそっ……。悔しいのに……こんなに心が苦しいのに……なんで俺はこんな――。
マンガを読む気にもならず、悶々とした妄想に取りつかれているうちに、ホテルの予約時間が近づいてきた。マユからの連絡は途絶えたままだ。
溜めたバイト代をはたいて高めの部屋にしたのだし、遅れてくるかもしれないマユの為にもキャンセルする訳にもいかない。
俺はネカフェを出て一人寂しくホテルに向かい、連れは後から来ると受付に伝えて部屋に入る。
「うおっ! すげぇ……」
初めて入った、そういう目的のための部屋の凄まじさに、思わず感嘆の声を上げてしまう。
三人は余裕で寝っ転がれそうな程におおきいベッド。
透明度の高いアクリルガラスで仕切られた石造りの浴室。
ベッドの手前に置かれた大きなテレビモニター。
呆けた様に部屋を眺めていると、ベッド上部にセットさせた二つの枕が目にはいる。そうだよなあ……二人で使うんだもんな。今は一人だけどさ……。
「ん……? あれはなんだろう」
枕のすぐ上、ベッドフレームの所に場違いなパネルがある。幾つかのスイッチやダイヤルがついたSFチックな見た目のパネルだ。こんなもん見た事ないが。
「ええと……。光量と色、足元に室内、全点灯にアラーム……。照明と目覚ましか?」
近付いて調べてみると、どうやら照明の調節と目覚まし時計が一体化したような物らしい。スイッチやダイヤルを弄ると、それにあわせて照明の色や明るさが変化していく。
「すげぇ……。でもこんなんどう使うんだよ……。ムード作りってやつか? レインボー……? まんま七色かよ! 落ち着かねえええ」
暗めの照明でムードを出す。くらいにしか俺には使えそうにないな。レインボーモードなんて何のために使うのかもわからん。
「あ……零時……過ぎたな」
初めて見るホテルの室内を調べていたら、いつのまにか零時を跨いでしまっていた。聖夜は終わりをつげ、クリスマスが始まったのだ。だというのに、俺はいまだ独りぼっちだ。
彼女とイチャイチャ過ごす筈の聖夜を、ネカフェとホテルで一人きりで過ごしている。望んだ事とは言え……流石に堪えるな……。寂しいし辛い……。はやくマユに会いたい。いつも傍にいてくれた愛する幼馴染。大切な彼女が今、この場に居ないという事だけで、俺は打ちのめされていた。
「はぁ……――あ?」
溜息をつくと、聞き慣れた着信音が室内に響いた。ラインの着信音だ。マユか?!
画面を見ると、マユからビデオ通話の着信が来ていた。なんでビデオ通話? いやまさか――。
俺は不穏な予感に心をさざなみ立たせながら、緑のアイコンをタップした。
「んああああッ♡♡ またイくっ♡♡ イカされちゃう♡♡ 射精してっ!! ボクのナカでザーメン死ぬほど射精してえええええっ♡♡♡♡」
逞しい雄の肉体に圧し潰されながら、まるで杭打ち機のような勢いで巨根に犯されるマユが俺の眼に飛び込んできた。
「くひぃぃぃ……♡ オクまでデカちんぽ押し付けられてぇ……ザーメンびゅるびゅる射精されてるぅ♡♡♡ 子宮ぱんぱんになっちゃうよぉ♡♡♡」
真っ白でむっちりとしたマユのお尻が男の下半身でぎゅむっと押し潰されて変形し、その左右から突き出された両脚がピンと伸ばされてビクビクと震えていた。中に射精されて絶頂しているのだ。
「うほっ! ガバガバだと思ったらイく瞬間メチャクチャ締め付けてくるじゃん! 最高だなこの便所マンコ。おらっ! 一滴残らず注ぎ込んでやる!」
「だろ? ウチのマネージャーのマンコは最高なんだよ――って繋がったじゃん。ほらっ水野! 愛しのカレが見てるぜ? 寝取られマゾって奴なんだろ? 喜ばせてやれよ」
「ひああッ♡♡ ケイくんに見られてるのぉ……? ふあああンッ♡♡ まだザーメン射精てるぅ♡♡ やだぁ……♡ こんなのいきなり見せられたらケイくんがショック受けちゃうよぉ♡♡」
今まさに汚されているのか? 複数の男たちに……。
マユの様子を見るに、嫌々とかムリヤリ拉致されてといった感じではない。どう見ても望んで抱かれに行ったという雰囲気だ。まさか、さっきの妄想が現実になるなんて……そんなこと……。
「ほらマネ、説明してやれよ。イブの夜にほったらかしにされてる可哀想な彼クンによ」
「はぁい♡ ケイくんあのねぇ……♡ 部活に行くってのは嘘なのぉ♡♡んうっ♡♡ ホントは部長に誘われててぇ……♡ 部長の大学の人たちに夕方からずっと輪姦されてるのぉ♡♡はぁん……♡♡ ずっと男の人が新しく入れ替わってぇ……♡ もう何十人に犯されたかわかんないよぉ♡♡♡イクっ♡♡♡ なんかぁ……知り合い全員が満足するまで帰さないって言われちゃってぇ……♡♡♡ ケイくんのところ……戻れないかもぉ♡んあっ♡またイくぅ♡♡♡♡」
俺の為なんだよな……? 俺を好きだから、愛してるからわざとなんだろう? その為に肉便器として部活で性処理をしてたんだろ? なのになんで……そんなに嬉しそうに犯されてるんだよ……。部員でも無い男たちに犯されて……そんなに悦んで……。くそっ! くそぉっ! やっぱりマユは……単に肉便器にされたいだけのマゾなんじゃないのか? 俺への愛を言い訳にして単に犯されたいだけの……どうしようもないクソビッチなんじゃないのか?
「ケイ君だっけ? そういうわけだからまだまだキミの彼女借りとくわ。いつになるかはわかんねぇけど終わったらちゃんと返してやるから安心してくれや。俺のデカチンで拡げてあいつらが二本同時に突っ込んだりしてっからマンコはユルユルだろうけどな」
部長と呼ばれていた男の言葉に、俺はなにも言えずに唇をかみしめる。返すだと? もともとマユは俺のモノだというのに。そう叫び返したいのに。画面のむこうで男たちに犯されて悦ぶ彼女の姿を前にして、そんな当たり前の事ですら言葉にできなくなってしまう。
だって……恋人の筈の俺は……一度もマユを抱いた事が無いのだから。彼女のカラダを何百回と使い込んだであろう男の言葉に、いまだ童貞である俺がそんな事を言った所で、説得力の欠片もない。
「ひああんっ♡♡ 新しいおちんぽきたぁ♡♡ これ凄く長くて凄いィッ♡♡ 子宮の入り口ガンガン突かれてるぅ♡♡♡ おまんこ引き伸ばされて壊れちゃう♡♡♡んああああッ♡♡♡♡ 輪姦セックス気持ちいいよぉ……もっとボクを犯してぇ……おまんこ壊してぇ……部長のデカちんぽに釣られてぇ……♡♡ イブの夜にケイくんを放って来ちゃった悪い女のボクを滅茶苦茶にしてぇ♡♡♡ 寂しくホテルにいるケイくんが泣いちゃうくらいヒドイ事してぇ♡♡♡♡♡」
「うっわ……ひっでぇ女だなぁ……。こんな女が彼女とか、流石にケイ君に同情しちまうぜ。まぁこれくらいでいいだろ? じゃあな、ヘンタイ彼氏くん――」
そうして、ビデオ通話は切れた。
頭がぼんやりする。
血流が足りていないのだろうか。
それもそうだろう。
痛いくらいに張り詰める下半身が、それを証明していた。
今すぐズボンとトランクスを脱ぎ捨てて己を慰めたい。まるで、砂漠で渇きに苛まれた旅人がオアシスを見つけた時のように、抗いがたい欲望が俺の中で暴れ狂っている。
けれど……その行為は、致命的な何かを認めてしまいそうで……。俺は、爪が食い込むほどにこぶしを握り締めて……耐えた。
愛されているという実感が欲しかった。彼女の腕でいつものように抱き締められて、本当に愛しているのはあなただけなのだと、囁いて欲しかった。
心だけでしか繋がっていないというあやふやな関係が、ひどく頼りなく思えて……むしろ本当に繋がっていたのかと不安になる。
俺が……俺だけがマユと肉体で結ばれた事が無い。本当は愛されてなどいなくて……単に彼女の玩具になっているのではないかと疑う。
そして、それでも良いから捨てないでいてほしいと、酷く臆病な俺の心が軋む。認めてしまえば楽になれるのかもしれないのに、それだけは嫌だと心の奥底で小さな俺が慟哭するのだ。
ただ、時間だけが無為に過ぎていった。テレビを眺めてもソシャゲで遊んでも、脳裏を支配するのはマユの痴態だ。愛を求める渇望は耐えがたい程に高まっていく。
悶々とした感情を持て余したまま、時計の針は刻々ときざまれていく。一時……二時……三時……四時――。
「ううっ……マユ……マユ……」
傍らには誰もいない。俺だけしかいない。孤独な部屋の中で一人。パンパンになった下半身と引き裂かれそうな心が限界を訴える様にずくずくと痛み、ぎしぎしと軋む。
けして手に入らない夜空の星を求めるかのように……虚空に手を伸ばして君の名を呼ぶ。
「くるしくて…つらい……なのに俺は諦められない。マユ……マユ……お前がいない事に耐えられない。戻って来てくれ……マユ……俺の傍に居て……ううっ……マユが欲しい……恋しい……助けて……マユ……――あっ……」
ベッドの上でうずくまり、みっともなく弱音を零していた俺の耳に、聞き慣れた電子音が響いてきた。
「マユ?」
震える手でスマホを取り、画面を見る。マユからの音声通話だ。俺は躊躇う事無く応答アイコンに触れた。
「マユか?!」
「よおっ! ケイ君! すまんがマネは今、
「あんた……確か、竹田さんだったか? 出られる状況じゃないってどういうことだ? マユは無事なんだろうな!」
スピーカーから聞こえてくる男の声には聞き覚えがあった。マユに執拗に執着していたこの男の事だ。なにをしたって不思議じゃない。
「まぁそう慌てるな。言ったろ? 返す時に連絡するってよ。いまから返品してやるから安心しろよ。まぁ……あの後だいぶムチャしちまってなぁ……ケイ君ケイ君うるせぇからムかついてよぉ……。どうせ俺の女にならねぇならどうでもいいやってさぁ……ぶっ壊しちまったわ」
「てめえええええっ!!」
「おお怖い怖い。まぁそういう訳だから、あんな穴もういらねぇんだわ。良かったなぁ……ケイ君。愛しのマユちゃんでやっと童貞捨てられるぞ? つっても俺らが散々使い込んだ使い古しの中古マンコだけどよぉ……締まりが戻んなくなってたらごめんな? 一生ガバガバのゴミマンコで我慢してくれや。ひゃはは!」
「クソ野郎! てめぇマユに何しやがった! おい!」
「もうちょっとの辛抱だぜケイ君。 じゃあな――」
「待て! 返すってどうやって――おいっ!」
言いたい事だけ言って切りやがった! あの野郎。
どうする? 警察に通報するべきか? いやでももうすぐ返すって……それにマユの事がおおやけになるのは……クソッ!
奥歯にキリキリと痛みが走る程に噛み締め、ぶるぶると震える手で頭を抱える。くそっ……くそっ……俺はどうすれば……。
――ピロン♪
懊悩する俺のスマホから、聞き慣れた通知音が鳴る。まさか……もう? 五分も経っていないぞ。
『おまたせ♡ 開けていいよ』
ふざけた文章だ。わざわざマユの文章に似せやがって……ちくしょう。
怒りに胸を滾らせ、もしも部長とやらがいればぶん殴ってやると心に決めて俺は部屋のドアに向かった。
一体……マユはどんな事に……。ゴミ箱にでも詰められているのか? それとも全身を白濁にデコレーションされて、悪趣味なクリスマスケーキのように飾り立てられて放置されているのだろうか。
虚ろな瞳で人形みたいに脱力し、女の部分をこれでもかと壊されたマユの姿が脳裏をよぎる。
ははっ……すっかり変態になっちまったみたいだな。こんな絶望的な妄想でも……下半身が痛いくらいに張り詰めて……今にも射精しちまいそうだ。ちくしょう。
俺は……、小刻みに震える手で鍵を廻して、金属の重いドアをゆっくりと開けた――。
「じゃーん! マユサンタさんでーす! イブの夜を寂しく過ごしている童貞の男の子にクリスマスプレゼントだよー♡」
「――――は?」
「プレゼントは勿論……ボクでーす♡♡ 大勢にたっぷり寝取られてきた愛しのボクをたっぷり堪能してね♡♡ とっても食べごろだよ♡♡♡」
「え……? えええええええッ??!!」
扇情的過ぎるドスケベなミニスカサンタ服に身を包んで、小悪魔のように笑うマユがそこには居た。
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