ここまで長かったです。どう考えても気付いてますよね?!ってところが沢山あったんですが、今ここでツッコミを入れます!そして、二人の距離も急接近します!
と言うノリで走り切る話なんで、またお暇な時にでもお付き合いください。
諜報戦において、敵国の諜報員を泳がせることがある。相手に嘘の情報を流したり、時には誘導尋問で真実を探ったりと、利用価値は多々あるからだ。だが、この高度な諜報戦にはとても重要な前提条件が存在する。それは、諜報員だとバレていると言う事実を、相手に悟らせないと言う事だ……
「な、何言ってんだよ……あたしが魔王軍の所属とか、流石に冗談がキツイって……」
「そうだよな。セレナほど優秀な諜報員なら、そりゃこれだけで認めるはずがないよな。でも、それならなんで魔王軍に勝ち目がないなんて言葉が出るんだ?」
「そ、そりゃ普通に考えれば勝ち目なんてねぇって!まさか、あたしが魔王軍に降るように誘導してると思ってんのかよ?!」
カズマのこの質問は、恐らくあたしが魔王軍である証拠を掴めていないからだ。それならまだチャンスはある。疑われた要因の排除により、まだあたしは無罪を勝ち取れる。だから、ここから先は慎重に、尚且つ黙秘を使わなければ……
「そりゃそうだろ?だって、セレナなら思い付いた筈だ。金でウォルバクさんとウィズを雇って、めぐみんと3人で侵攻中の魔王軍に毎日深夜の爆裂魔法を叩き込む。ウィズは中立だが、平和的解決の為なら手を貸してくれる筈だ。そして、道中の湖や農村地の井戸に片っ端からアクアの茹で汁を流し込めば、水の補給も出来ない魔王軍の心は必ず折れる……なんでそれを提案しなかった!」
「いや浮かんでもねぇよそんな鬼畜戦術?!と言うか良くそんな血も涙もない方法を思いつくなお前!お前こそ魔王軍の一員じゃねぇのか?!」
「おい辞めろ!それだと俺が鬼畜みたいじゃないか!」
鬼畜だろ?!カズマのやつ、あたしのことを同じレベルのヤバい奴だと思ってんのか?!それお前にだけは言われたくないヤツだからな?!
「それだけじゃない!俺に作らせた国家機密レベルのヤバイ薬のレシピに、普通なら職人が秘伝にするクラフトレシピ、普通のプリーストはそんなの知ってるはずがないからな!」
「そ、それは、旅の中で知る機会があったってだけで……」
くっ!やはり違和感を感じていたか!これに関しては完全に油断してた!だが、それで魔王軍なんて根拠にはならない。少し産業スパイしてお金を稼いだお茶目なプリーストの可能性も残る!いや、そんなの居ねぇとは思うが!
「そして、初めてのお尻であんなに良い反応をするなんて……これはもう魔王軍幹部以外ありえない!日本の常識から考えて間違いない!」
「いやおかしい!それに関しては本気でおかしい!魔王軍幹部は漏れなく尻が弱点とか聞いたことないんだが?!お前の故郷の常識はどうなってんだよ?!」
「なら他にどんな理由があると言うんだ!セレナの尻がエロ過ぎる理由が!ちなみに、ウォルバクさんとウィズはウォシュレットのモニターを依頼したらエロい反応をしたぞ」
えぇ……流石にこれは真面目に答える話なのか?いや、でもこのリアクションから何かを探ってる可能性もあるし、と言うか、あいつらに高度なセクハラしてんじゃねぇよ!
「お、お前があたしの身体をそんな風にしたんだろ……カズマのが気持ち良かった以上の理由とかねぇよ……」
「えっ?なに聞こえない。ちょっと大きな声でもう一回お願いして良い?」
「おい待て!お前これ言わせたかっただけだろ?ただカズマのが良かったって言わせたいだけだろ?!」
「ありがとうございます!」
「ぶっ殺すぞ?!」
何こいつ!この空気の中でふざけるか普通?!
「まぁ、本当の理由はもっと簡単でさ。セレナはウォルバクさんとやり取りする時、共同浴場を使ってたよな?」
「さぁな?あたしにはそんな記憶はないな……」
大丈夫、これはブラフだ。あたし達は別々に風呂に入っていたし、あいつは基本的にテレポート帰宅だ。今までの件は話さないと約束してるから、流石にバレることはないだろう。
「悪いが言い逃れは出来ないぞ。すっごい巨乳の美人が来たってダストが言うから、俺はこの目で二人が一緒に居る所をしっかりと見たんだからな!」
「おいこら覗き犯!!お前こそ言い逃れは出来ねぇことしてんじゃねぇか!というか待て!ダストの野郎もあたし達の事を魔王軍だと把握してんのか?!」
だとしたら、もうこの街に残るわけには……
「いや、アイツは隠密スキルがないから即御用だったし、唇の動きも読めないから安心してくれ。セレナの身体を、あいつに見せたくなかったしな!」
何こいつ最低じゃん!結果として助かったけど人として最低じゃん?!えっ?あたし今こんなのに追い詰められてんの?!史上最大のピンチをこんな奴のせいで迎えてんの?!あたしが捕まったらお前も覗き犯で道連れだからな!
「……それで、ならなんでカズマはあたしを突き出さない?今となっちゃ敵だって解っていて、庇い立てする理由はないだろ?」
「決まってるだろ?俺にはこっちの方が得だからだ」
今この戦争において、どちらの情報も掴めるのはあたしを配下に置いたカズマだけだ。それは戦況を、下手をすれば戦争の結末まで操作できる唯一の存在。魔王が勝利したとしても、その時に自分の地位は間違いなく確保される。どうやら、カズマの本性は相当な野心家ってことらしい……
「言えよ。どの道あたしに拒否権はないんだろ?お前の要求は何だ?」
「別に拒否権が無いなんて言うつもりは無いさ。でも、従っておくほうがセレナには得だと思うぞ?」
くそっ!嫌な言い方をしやがる!間違いない。こいつはやはりこの戦争を手中に……
「好きだセレナ!俺と妊娠と出産を前提に子作りしてくれ!」
……………はい?
「いや、いやいやいやいや!それはなんか違うだろ?!と言うか、なんで拒否可能なんだよ?!そこは脅してモノにするとかじゃ無いのかよ?!」
あと子作りは妊娠出産を伴うから子作りだろ?!
「馬鹿!そんな不本意な関係は駄目に決まってるだろ!俺は幸せな家庭が良い!」
「いきなり子作り要求した奴が言うな!!それならせめて求婚からじゃねぇのかよ?!」
「セレナはプリーストだろ?!最悪結婚は譲歩しても良い!」
「すんな!!どっちかと言うと禁忌は子作りの方だし!女にとってそこめっちゃ重要だからな!」
と言うかなんだこの馬鹿な交渉は?!命の危機が貞操の危機に置き換わってるじゃねぇか!と言うか街の危機はどうなったんだよ?!
「おい、ちょっと待て!カズマの気持ちは嬉しいが、この街の危機とか、もっと大事なことあるだろ?!先にそっちの話じゃ……」
「セレナより大事な話なんてない!」
「んなっ?!」
何だよコイツ!何なんだよコイツ!!今目の前に街の危機があるんだぞ?!なのにどんだけあたしの事好きなんだよ!こんなにマジで口説かれたら、あたしだって女なんだぞ……
「じゃあ……あたしの為に魔王軍に入ってくれる?」
「あっ、それは嫌です」
「ふざっけんなコラァ!!そこはあたしの為に折れろよ!」
「やだよ!絶対に生きた心地しないじゃん!」
なんでそこで拒む!今のイケた流れだったろ!そこは首を縦に振れよ!お前本当にあたしが好きなのか?!
「どう考えても魔王軍じゃ楽しい日常が過ごせる訳がないだろ?!ここはセレナが寿退社して、アクセルで俺と平和に過ごせば良いだろ!」
「どう考えてもお前の性格は魔王軍側だろうが?!一緒になってやるから、お前が魔王軍に入れよ!」
「ちょっと待て?いま一緒になるのは良いって言ったよな?!」
「あっ……いや…それは…えぇっと……」
本音を言えば、カズマの気持ちは凄く嬉しい。でも、あたしの能力や過去の経歴を考えれば、この国で安寧になんて暮らせる筈がない。カズマと添い遂げるなら、こいつには何もかもを捨ててあたしを選んで貰うしかない。だったら、もう小細工なんて辞めにしよう。こっから先は、嘘で塗り固めて勝ち取るべきじゃない。カズマとの関係だけは、嘘で塗り固めたくない。
「……そうだな。もう取り繕うのは辞めにするよ。あたしはカズマとなら添い遂げても良い。いや、叶うなら添い遂げたいとすら思ってる。だから、全部捨ててあたしと魔王軍に来てくれ。この国にあたしの居場所なんてない。でも、魔王軍ならあたしらはみ出し者の居場所だってある!こんな権力者が好き放題する国より、ずっと生きやすいって思えるはずだ!」
大丈夫、この言葉に嘘はない。ただ、カズマとあたしの共通認識を前面に出して同情は誘ったが、決してこの理由に嘘はない。だから、この言葉であたしを選んでくれれば……
「嘘だな」
「……………えっ……」
あたしが本気で絞り出した告白への返事は、予想を遥かに上回って冷たい物だった。いや、きっとこの反応は当然なんだ。あたしは魔王軍であることを隠して、今日までカズマの情報を流してきた。あたしを信じろと言われて信じられるはずがない。でも、そんな当たり前を突き付けられただけなのに、なんでこんなにも胸が苦しいんだよ……
「そう…だよな……あたしを信じられないのは、当然だよな……でも、カズマへの気持ちだけは本当で……」
ぽたっ……ぽたぽた…
交渉の延長だと思っていたこの告白は、今では感情を吐き出すだけになっていた。頬を伝っているものは、本来ならあたしに流す権利などない。でも、今だけはどうしても止められそうにない。感情って奴は、どんな冷酷な人間からも消えてくれないみたいだ……
「ずっと嘘ばっかりついてたけど…本当にこれだけは本気で……カズマとの日々は楽しくて…お前の女にならなっても良いって思えて……だから…」
ぐいっ
弱々しくカズマのシャツを掴んだあたしは、泣き顔を見られることも構わず感情的に言葉を吐き出した。カズマのこんなに驚いている顔なんて、きっと生涯見ることはないのだろう。だって、明日にはきっと別の道を行くことになる。だから……
「好きなんだよ……お前のことが、今じゃ本気で好きなんだよ!」
今は策略も何も考えない。嘘で塗り固めて後悔するなら、本音でぶつかって泣いた方が良い。嘘で塗り固めたあたしの生き方の中で、カズマとの結末だけは本音で迎えたかった。例え、それが望まない結末だったとしても……
「えっと……勘違いさせたみたいで悪いんだけどさ……俺が嘘だって言ったのは、セレナに居場所が無いって話だ。少なくとも、お前の居場所はここにあるだろ?それにギルドだって商店街だって、過去に何があったとしても、この街はきっとセレナを拒んだりしない。国家転覆罪の俺と、実はバレバレのバニルが居るんだ。きっと間違いないぞ」
「えっ……それじゃ、あたしの気持ちは……」
予想外のカズマの返答に、あたしは情けない声で質問を返した。本来ならバレバレのバニルの件とか言うべきことがあるが、今はそんなのどうでも良かった。知りたいのはただ、カズマの気持ちだけ……
「馬鹿だな。たとえ本音では嫌いだったとしても、俺はその好都合な嘘を信じるぞ。解ってんだろ?俺が欲望に忠実だってさ?」
そう言ってあたしの肩を抱くカズマは、裏切られたなんて微塵も思っていない普段の顔。あぁ、そうだったよ。お前は本当にどうしようもない程のお人好しだ。こんなあたしに優しくて、真実を知ってもいつも通りで、そんなお前だから、あたしは強く惹かれたんだ……
「あっ、でも一応確認させてくれ……嘘ってネタバラシする前に抱いたら、それは合意って事で良い?」
「いや……お前本当にどうしようもないな…この流れでそんな事言うか普通……」
どうしようもないクズって部分は、今出さなくて良かっただろ。別にそこには惹かれてねぇよ……
「うるさい!これでセレナが俺の功績を知った魔王軍の刺客だったら怖すぎるだろ!俺もう女の人信じられなくなるからな?!騙すなら生涯騙してくれ!」
「どこまで恋愛に弱気なんだよ?!」
ったく、最後の最後で弱腰になるなよ…まっ、そっちの方がカズマらしいか……
「……だったら、今のうちに全部お前のものにしろよ。後であたしが嫌になっても、腹に子供でも居りゃ裏切れねぇだろ?お前の子なら、あたしは腹痛めて産んでやるからさ……」
「えっ!マジ?!良いんだな?!それマジで良いんだよな?!なら、今夜はマジで寝かさないか……んっ?!」
ちゅぷっ…
興奮気味のカズマの唇を、あたしは自らの唇で塞ぐ。このままカズマの暴走を放置すれば、めぐみんやダクネスが起きてきてしまうかも知れない。そんなのお断りだ。今夜はただこいつの胸の中に居たい。今だけは、素直に女としてそう思う……
「落ち着けって、夜は長いんだ。あたしは逃げないから、じっくりな?」
「お、おぉ……なんか、セレナに言われるとドキッとするな…」
ふふっ、こういう所は可愛いやつだな……
……………………………
「なんか、こうして改めると恥ずかしいな……」
「馬鹿……そういう事言うと余計に恥ずいだろ…今まで通り、好きに抱けよ…」
扉の鍵を閉め、全ての衣服を脱ぎ去ったあたし達は、改めてベッドの上で向かい合う。既に何度も肌を重ねたはずなのに、こうして求め合うのは初めてだなんて、割とプリーストとしては致命的な気がしなくもない。まぁ、今から処女を捧げて完全アウトになるのだから、本当に今更ではあるのだが………
「じゃあ、本当に遠慮はしないからな……」
「あぁ、似合わないことしなくて良い……抱いてくれ…カズマ…」
ちゅぷっ…
もう何度目か分からないカズマとのキスも、実はお互いに望んでしたのはこれが初めてだ。正気で無かったり不意打ちだったり、本当にあたし達は普通に愛し合うことをしてこなかった。こんなに気持ちの良いことをちゃんと楽しめなかったなんて、今となっては損した気分だ。
「んっ…キスってじっくりすると、こんなに気持ち良いんだな……カズマの顔が近いのも、なんか安心する……」
「セレナを守りたくてここまで来たからな。それは凄く光栄だ……んっ」
ちゅっ、くちゅっ……とさっ
今までにない濃厚なキスを繰り返しながら、あたしはカズマの身体を引き倒す。こいつは見つめ合いながらするのが好きだから、きっと初体験も正常位が理想だろう。それに関しては、あたしも同意見だしな……
「以前の件は記憶が無いからな……今日は絶対に記憶に刻むぞ!」
「あっ……そ、そうだな……初体験の時は酔ってたもんな……」
あ〜……実に今更ではあるが、カズマはあたしが処女だとは知らない。いや、むしろ自分が初めての相手だと思っているので、確信を持って非処女だと思っている筈だ。だが、この身体は完璧な処女であり、出来ることなら優しくして欲しい。あのサイズのままでいきなりされたら、多分カズマの身体に復讐の加護が発生する。そんな間抜けな状態でレジーナ様を紹介するとか、信徒として絶対に避けないと……
「やっ、やっぱり今日はあたしが先にする!カズマにされたら、多分お返しも抵抗も出来なくなるし、あたしだけ気持ち良いのも悪いしさ!」
「なんだよ。今日は随分と積極的だな?でも、俺はセレナと繋がれるだけでも……」
「い、良いから!あたしがしたいんだよ!ほら、良いからソレをこっちに向けろ!」
「えっと……そこまで言われたら、流石に拒まないけどさ……がっつき過ぎじゃない?」
「い、良いだろ……カズマはあたしの口は嫌いなのかよ?」
「大好きです!」
早く抱きたいと言いたげなカズマを、あたしは少々強引に丸め込む。あたしだってサキュバスのテクニックを学んだ訳だし、それなりの機会さえあればきっとカズマを骨抜きにできる。取り敢えず、今は一発抜いて小さくしてしまえば、少しは痛みもマシになるだろう。恥ずかし過ぎるレジーナ様の紹介を避けるには、もうこの方法くらいしか思い付かない。まぁ、カズマにしてあげるのは嫌いではないし、してあげたいのも嘘ではないしな……
「ほら、あたしの口で骨抜きにしてやるよ………あ〜んっ…ちゅぷっ……ぐぷっぐぷっ…」
「おぉっ!い、いきなりそんな激しく?!」
既に限界まで張り詰めたカズマのモノを、あたしは勢い良く唇で扱く。本当ならじっくりと盛り上げるべきなのだろうが、この状況に昂ぶっているのはあたしも同じだ。こんなに大きくそそり勃つモノを向けられて、興奮するなと言う方が無理だろう。女にだって性欲はある。
「くっ!前から気になってたけど、セレナのこのエロ過ぎるフェラはどこで覚えたんだよ……まさか、これで誰かに取り入ろうとなんて……うぅ、だとしたらなんか悔しい…」
「ぷはっ……安心しろよ。口も下半身も、身体を許した相手は生涯お前だけだ。余計な不安なんて感じてないで、あたしの口でたっぷり感じりゃ良いんだよ。その為に、サキュバスに頼んで教えて貰ったんだからな……んむっ」
「そ、それって……くぅ!」
じゅぷっぐぷっ…じゅるる……
身体を許したのが自分だけと知ったからなのか、それともサキュバス仕込みだと分かったからなのか、あたしの口の中で跳ねるカズマの分身は、よりその大きさと硬さを増していく。あぁ、この感覚はそろそろだ。苦くてエグい、カズマの感じた証が溢れるまで……
「あっ……駄目だセレナ……もう出る!」
どぷっ!
「んっ!……んくっ……こくん……ふふっ、濃くて多い……こっちにいくら出しても、あたしは妊娠しないのに……」
「はぁはぁ……そんなに躊躇なく飲み込むとか、プリーストのしていいエロさじゃないぞ……」
口の中に吐き出されたカズマのモノを、あたしはなんの抵抗もなく飲み下していく。カズマの情けない声を聞きながらの精飲は、むしろ喜ばせた証明のようで気分が良い。だが、この行為には1つ弊害がある。それは……
「それじゃ、今度は俺の番だな。セレナに良くしてもらった分は……あれ?なんか、スゲー濡れてない?」
「い、言うなよ馬鹿……お前が濃いのを飲ませるからだろ…」
これを繰り返し飲んでいるうちに、あたしはカズマの味で濡れるようになってしまった。だが、結局カズマのモノは小さくはならなかったし、あたしの身体で備えるのはある意味正解だとは思う。まぁ、咥える前からトロトロだったし、これで備える必要はなかった気もするが……
「まったく、本当にエロいプリーストだな……でも、期待にはちゃんと答えるよ……」
ちゅぷっ……じゅるるっ!
「ば、馬鹿っ!いきなりそんな激しいのは……はぁん!」
たっぷりと愛液を蓄えたあたしの割れ目に、カズマの舌が割って入る。そして、挨拶代わりに優しく陰核を撫でた後、容赦なくその蜜を啜り始めた。多分これは、さっきのちょっとした仕返し……いや、こいつの変態っぷりを考えれば、むしろお礼のつもりかも知れない。カズマに愛液をがぶ飲みされて、あたしもちょっと興奮しているし……
「こ、こらぁ…人の愛液を……音立てて啜るなぁ…はぅん!」
「別に構わないだろ?これは、俺が用意したようなもんなんだからさ……ちゅるっ」
「あっ!……そ、そうだけど……でも、こんなの恥ずかし……んんっ!」
カズマのこの吸引を伴う愛撫は、いつにも増して快楽が強い。嫌らしく響く水音があたしを昂らせ、流れ出す愛液が第2の舌のように肌を撫でる。この本気の状況でこんなの味わってしまったら、抗うなんて出来るはずがない。脚が勝手に開いて、カズマの舌を欲しがってしまう……
「舐め取っても吸い出しても、奥からどんどん溢れてくるな……そんなにこっちでするのが楽しみなのか?」
「い、言わせんなよ……女っていうのは、そういうもんで……あっ…ばか、そこはぁっ!」
そんなあたしの意図を汲み取ったのか、カズマはあたしの膣内に舌を差し入れた。今までになかった内側への刺激は、より一層あたしを女として昂らせる。あぁ、もっと奥深くまで来て欲しい。舌では届かない奥深くまで、カズマのモノで貫かれたい……
「あっ…駄目だカズマ……もうあたし…あたし……んんっ!!」
ビクンッ!
「んっ…じゅるっ……ごくっ……なんだよ、セレナも沢山出すじゃないか……興奮してたのはお互い様だな…」
「うぅ…だから、それを口に出すなって……」
興奮しきっていたあたしの身体は、少しの刺激で簡単に果ててしまった。しかしまだ足りない。この身体の疼きを止めるには、もっと深くて熱いものが要る。でも、それはカズマの舌や指で満たして欲しくない。あたしの疼きを満たすのは、カズマの硬くなったソレでないと嫌だ……
「今口に出されたのは俺の方だが……なんて、そんな馬鹿なこと言ってセレナが心変わりしたら困るからな?もう直ぐに既成事実を作らせてもらうぞ?」
「言ってんじゃねぇかよ……心変わりなんてしねぇから、早くあたしをモノにしろよ……」
普段通りの軽口を絞り出したあたし達ではあるが、その表情に普段の余裕など残されていない。発情しきったカズマの顔は、もはや射精間際の時に見せる表情に近い。きっと、今はあたしも同じ顔をしているのだろう。カズマが欲しくてたまらないと、そんな意味を持って………
ぴちっ…
「あっ……い、挿れる時には口を塞いでくれ……多分、声が抑えられないから……」
「そんな可愛いこと言われたら、応じない訳にはいかないよな……じゃあ、唇で……」
ちゅっ……ぷつん…
「「んぐっ!」」
一瞬の緊張を感じたその直後、腹の中に鋭い痛みが走る。きっとこれが破瓜の痛みって奴なのだろうが、覚悟していた割には大した事はない。だが、カズマの方はそう思っては居ないようだ。明らかに顔が歪んでいて、何か言いたげな顔をしている。
「えっと……ど、童貞卒業おめでとう…卒業の痛みは個人差があるとかなんとか……」
「あってたまるかそんなもん!復讐の加護が発動するとか、初体験の件も嘘じゃねぇかよ?!」
「なんで復讐の加護まで知ってんだよ?!」
「冒険者カードを見たからだが?!」
あぁ、そう言えば最初に見られてたな。よくよく考えたら、カズマに握られてない情報の方が少ないのかあたしは……
「そんなことより初体験の話だろ?!アレが嘘だったってことは、俺の童貞はセレナの尻に捧げた事になるじゃねぇか!俺を変態性癖にしやがって!責任取れこのアブノーマルプリースト!」
「はぁ?!それなら初体験で後ろを犯されたあたしの方が被害者だろ!カズマこそ責任取れよな!」
「「ぐぬぬぬ……………ぷふっ」」
つい普段の口調が出てしまったが、それも仕方のない事だろう。あたし達は素直に安心してしまったのだ。初めての相手が目の前に居て、気持ちだけはちゃんと嘘じゃないと分かったから……
「もう平気そうだな。痛みが引いたなら続けるぞ?後ろの感触が思い出せなくなるまで、何度でも抱いてやるからな…」
「あぁ、好きにしてくれ……でも、後ろの感触も忘れんなよ…そっちもカズマに捧げた初めてなんだからさ?」
「それじゃ、生理中とかはそっちで頼むわ……」
「んっ!何だよ…お前も満更じゃ……はぁん!」
ぐちゅっ、ぐぷんっ
痛みが痺れに変わったあたしの腟内を、カズマのモノがゆっくりと行き来する。カズマはこれで慣らしているつもりなのだろうが、このじっくりとした動きはまるで、カズマの形を覚えさせられているようだ。まぁ、もう後ろで覚えてしまっているので、本当に今更ではあるのだが……
「こらっ…優しくすんなよ……もう大丈夫だから…思いっきり抱けよぉ……」
「馬鹿、初体験なんだから無理するなよ。先ずは一回、じっくりと楽しんでからだ……」
「んっ…そんな甘い抱き方は……恥ずかし……はぅん…」
ぬちゅっ…ぐちゅんっ…
カズマの形が分かるような優しい抱き方に、あたしの口からも甘い声が漏れる。男女の関係としてちゃんと繋がった事は嬉しいが、だからって甘い声で喘がされるのは少し恥ずかしい。だって、こんな甘えた声が素で出てしまうのは、カズマに抱かれている時だけだから……
「セレナの腟内って、甘えるみたいに絡み付いて来るんだな…そんなに望まれたら、期待に応えて沢山注がないと…」
「あ、甘えてない……これは、身体が勝手に…んんっ!」
初めての膣内の性交に、早くも限界が見えてきた。挿入された感触は後ろとは比べ物にならない程に甘く、まさに愛し合うと言う言葉に相応しい。このまま達して中に注がれたら、きっとあたしは女になる。本能的に抗えない程に、カズマの女に落ちてしまう……
「ごめんセレナ……そんなに締めるから、俺もう限界だ…」
「なら、早く膣内に注いでくれよ……締め付けてる理由なんて、お前が欲しい以外にないんだからさ…」
「それなら、最後は少し強くするぞ!」
「あぁん!早く!早くカズマのが欲しい!女としての悦びを、お前のモノで教えてくれ!」
ぐぢゅっ!じゅくっ!
甘く抱かれて溢れた蜜が、激しいスパートで白く泡立つ。熱く昂ぶったこの身体は、もう破瓜の痛みなんて感じなくなっている。こんなの数分と保つわけがない。愛する男にこんなに感じさせられて、堕ちない女なんて存在しない……
「逝く!カズマので逝くから!早く中に!」
「あぁ!俺も、もう!」
「ん〜〜〜!!」
びゅくっ!どくんっ!
初めて膣内で達したあたしの中に、感じたことのない熱が注がれる。それは甘い余韻と多幸感になって、ゆっくりとあたしの全身へと広がっていった。あぁ、女って奴は本当に厄介だ。こんな幸せな時間を知ったら、抜け出せなくなってしまう。魔王軍の存在も、この国の存亡も、全てがどうでも良くなってしまう程に……
……………………
「うぅ…1回だけで終わらせとけよそこは……」
「それは無理だろ?あんな可愛いセレナを相手に、これだけで済ませたのも奇跡的なんだぞ?」
「6回はこれだけとは言わねぇよ?!」
余韻と疲労で動けないあたしは、促されるままにカズマの腕の中で身体を休めている。先程の良い感じの初体験で終わっていれば美談だったのに、こいつは更に前で2回、そして溢れてからは後ろで3回もあたしを抱いた。拒まなかったあたしにも責任はあるが、それにしたって絶倫が過ぎる。まぁ、気持ち良かったし、愛されてるって実感出来て幸せだったけどさ……
「なぁセレナ。この街にはあの三人がいるし、魔王軍だって辞めようと思えば辞められるんだろ?だったら、このままここで一緒に暮らそうぜ。お前の居場所はここにあるんだしさ?」
「そう言ってくれるのは有り難いけどさ。諜報員のあたしを手放すなんてあり得ねぇよ。あたしの情報で仲違いしてる貴族もいるし、謀略がバレれば国が一枚岩に成りかねない。そうなりゃ魔王軍は終わりだ。あたしの存在はそれだけ致命的なんだ」
だから、あたしの為に戦おうとするのは辞めてくれ。その真剣な顔は、カズマが覚悟を決めた時の顔だ。だがお前がどれだけ強くなったとしても、相手が魔王軍じゃ流石に分が悪い。それに、日常も平穏も全部捨てて戦地に出るなんて、カズマが望んでいる筈が無い。
「それでも、俺はやれるだけの事はしたいと思ってる。セレナが笑って過ごせるように、使える手は全部使って……えっ?セレナ?」
「ごめんなカズマ……そうなったお前は止まらないから、こんな方法しか選べない。お前の気持ちは嬉しいけど、魔王軍を相手にするなんて、そんなの自殺と変わらない……だから……『あたしとの事は、もう全部忘れてくれ』」
「そ、それは……なんか、急に眠く…」
「傀儡化だよ。あたしに感じた恩を全部返すまで、お前への暗示は絶対に解けない。でも、あたしは今日でここを去るからさ。そのまま忘れちまってくれて良い……」
「そ、そんな身勝手な……それじゃ、セレナはまた一人に……」
カズマがあたしの為に行動すれば、それこそカズマは平穏な生活に戻れなくなる。だから、あたしはこのままカズマの元を去ろう。カズマの幸福があたしのせいで崩れないように、あたしの愛した男が、同じ地獄を歩まないように……
「大丈夫だって、あたしにはレジーナ様が付いてるし、何よりずっと一人だったから。ありがとなカズマ。お前との時間は幸せだったよ。ずっと忘れられない程に……んっ」
ちゅっ
朦朧とするカズマにキスをして、あたしはベッドを後にした。きっともう出会うことはない大切な人に、ほんの少しだけ温もりを残して……
最後までお付き合い頂きありがとうございます。
重い雰囲気に私のストレスがマッハですが、流石にクライマックスでふざけられないので頑張ります。
また不定期更新ですが、お暇な時にでもお付き合いください。