「...はァ?寝取らせ?」
荒島の自室。ベッドに腰掛けた荒島は、部屋で正座をしている3人の女性隊員にそう聞き返した。
この女性隊員たち、全員が"ファンクラブ"と称した劉のハーレムの一員である。
「はい。寝取らせです」
「...いや、まァうん。わかってんだけどよ。それがどうした」
中央に位置する、クールビューティな容貌で金髪ショートヘアの隊員が、その荒島の問いに返す。
「私達が静様といわゆる恋人関係、もしくはそれに限りなく近い関係である事は荒島隊員もご存知であると思います」
「うん。知りたくないけどな」
「知ってください。...そして、日々の性生活にマンネリがある、という事もお察しできるかと思います」
ベッドから立ち上がり、自分の額に指を当てる荒島。
あまりにもあけすけなその告白に、頭が痛くなったようだ。
「.............うん...........まァいい、続けて」
「ありがとうございます。シャンプー替え、コスプレ、SM、etc...思いつく限りは全てのジャンルを試しました。そして最後の手段が寝取らせです」
「ぜってェもうちょっとなんかあるだろ」
荒島のツッコミに、黒髪おさげにそばかす顔の可愛らしい少女隊員がぐでっとした様子で、そのおさげを嗜めながら、ベージュ色の髪をウルフカットにした隊員が話す。
「しゃあないやんほんとに思いつかないんやもん〜割とうちらも議論に熱入ったんよ?」
「あたし達も考えたんだが...残った案が静様を危険な目に合わせてしまうかもしれないものばっかりで...」
「...あれ、てかあいつってネコなの?」
「そういう訳ではありませんが。私たちが静様を責めるときもあるというだけです」
「...そォれはー...あー...うん...」
友人の意外な性生活に「なんで俺は聞いてしまったんだ」と再び額を押さえる。その荒島の振る舞いにどこか疑問を覚えたのか、金髪ショートの隊員が問う。
「なぜそこまで渋るのです?」
「あ?いや、渋る...ってか...」
「確かにせやなぁ。あんたさんなら二つ返事で引き受けるかとおもたんやけど」
「お前ら俺の事どんなやつだと思ってんの?」
「性格悪いお人好し」
「静様が興味ある男の中で、1番あたし達と静様の要求に答え慣れてる人間」
「節操なし」
「おい最後」
その問答を終え、3人は立ち上がる。
「...それでは、私たちはこれで。日付と住所は後でそちらに送っておきますので」
「あー、うん。え、マジでやんの?」
「えぇ。それでは」
「......どーうすりゃいいんだ...」
そこから数日後。
荒島は、都内高層マンションの前にいた。
「...でっけェ」
自身のマンションとは違い、明らかに高級そうなエントランスに気圧され、慣れないエレベーター操作に四苦八苦し、なんとか劉の部屋の前につく。
「チャイムは...これか」
キンコーン
軽い音が流れしばらく経った後、ドアが開かれる。
開かれた先にいたのは、気まずそうに顔を赤らめる、露出の高いスポーツウェアに身を包んだ劉だった。
「...よォ、劉。聞いてるよな」
「...あ、あぁ。どう、する?まずはなにかお茶でも...「劉?」
「お前、オナニーしてたろ」
するりと中に入り込み、劉の腰を片手で引き寄せる。もう片方の手は、劉のパンツの中に。ぐちゅり、と濡れている。
「っ...」
「...そんなに期待してたのか?あいつらじゃない、しかも、男に抱かれんの」
耳元で囁きながら、荒島はゆっくりと手を動かす。ぐちゅっ、ぐちゅっ、と音にならない音が、2人だけの部屋に響く。
「く...っ...ぅ...そ、んな訳じゃ...」
「じゃあ、これは、なんだ?」
秘部をまさぐっていた手を劉に見せる。
粘ついた愛液が荒島の手と指についている。
「そっ、それは...その」
「まァいいか。俺明日明後日も休みだし。今日含めてだいたい2日くらいできるな」
劉を持ち上げ、靴を脱ぎ捨てる。
「どうせやるなら徹底的にだ。俺以外の男じゃ満足出来ないようにしてやるよ」