そこで馬車を乗り継ぐということだ。
そしてその村の宿場の風呂はなんと露天風呂だった
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「露天風呂なんだね~……ってヨハン! き、君ね……見すぎじゃないのかい……?」
ヨルシカがそんな事を言って来るが、見られたくないならそもそもなぜ胸を隠さないのか疑問だ。
「いや、君の体は綺麗だなとおもってな。まず俺達は結構死線を潜り抜けてきたように思う。君も少なからず傷を負ってきただろう。だが君の体は傷1つない……。やはりそれは君に流れる王家の血が影響しているように思える。王家の血という特別な血統は、共通意識界において大きな力を引き出しやすい。更に、開祖アシャートの血もあるのだろうな……」
俺がそういうとヨルシカは“いわれてみれば怪我をしても暫くたつと痕も残さず治っちゃったな……”と言っていた。
「なあヨルシカ、いやだったらいいのだが、君の血……今度少しわけてくれないか? もしかしたら特別な術の触媒となるかもな。俺は君を憎からず想っている。この感情と君の血、これらは俺や君を強く守護する力となるだろう」
ヨルシカは真剣な表情で頷いた。
「私達はどうにもトラブルに巻き込まれやすいというか、そういう星の元に生まれてきてしまっているというか……身を護る手段があるなら1つでも多くもっていくべきだね……」
あ、でも……とヨルシカは続けた。
「特別な血に意味があるなら……なんていうか、変態だとおもわないでほしいのだけど、いや、やめた! やめ!」
ヨルシカは赤面して首を振った。
露天風呂で想像以上に血管を拡張されてしまったようで、彼女も少しのぼせ気味なのだろう。
俺は地面へ置いてあった術腕をはめ、ヨルシカへ掌を向けた。
──水流渦巻け、水渦放散掌
「ちょっと! ヨハン!? わわわわわッ!!」
触媒消費も最低限、込める魔力も最低限、それこそちょろちょろとした水を出すつもりだったのだが、魔力の増大を余り自覚していなかったせいでやらかしてしまった。
結構な勢いの水流がヨルシカを襲う。
だが彼女はなんとか風呂に飛び込み、水流の掌撃をかわしてくれた。
ざばりと風呂から出たヨルシカの目が痛い。
「す、すまない……間違えた……のぼせてはまずいだろうと水を出すつもりが……」
術をしくじるなど何年ぶりだ?
己の無能さが憎らしい。
「どういうつもりだい? ううーん……もしかして体力が有り余っているとかなのかな? だったらどうすればいいとおもう?」
ヨルシカの目が痛い。
どうすればといわれてもな……
「本当にすまなかった。他意はなかった。次からはその辺のチンピラで試し撃ちを……「違────う!!!!」」
ヨルシカが全身を真っ赤にして叫んだ。
「体力が余ってるなら消費すればいい。合理的な考えじゃないかな?」
確かにそうだが、こいつまさか……
「おい、風呂場では」
うるさい、と俺はヨルシカに動きを封じられ……
よくみたら腕がないんですけど、これは後ろにまわしているというていでお願いします