コスモス暦3800年
ここはゲームやアニメなどでよく見る、SFの世界。人類が宇宙に乗り出して数千年、各星系を支配する銀河帝国と、それに対抗する反乱勢力との戦いは、今も続いている世界に転生した。この世界での俺の名はレイン・ゴーン、銀河帝国第一皇子である。この銀河帝国とはバガン星を首都星にした、軍事独裁国家であり、皇帝による絶対君主制で統治されている極超大国だ。「力と恐怖」による統治こそが帝国の繁栄をもたらすという思想のもと、圧倒的な軍事力をもって版図を広げてきた。反対するものを武力弾圧し、目的のためなら手段を択ばない非情な政治を行ってきている。
帝国軍は機械化兵と呼ばれるサイボーグで構成され、生身の人間では到底不可能なほどの身体能力を持ち、その戦闘能力は極めて高い。また、帝国には貴族制度があり、公爵から男爵までの六つの階級がある。しかし、貴族の階級は表向きのものに過ぎず、実際には力ある者が全てを奪い取る実力主義社会となっている。また、帝国軍には直径約200kmの大きさを誇る宇宙移動要塞『メガリス』と呼ばれる人工天体が存在する。その性能は凶悪の一言で、2000万人の人員と10万隻の宇宙艦隊を収容でき、多数の強力な兵器を内蔵しているため抜群の防御能力を誇っている。特に要塞主砲の『メガ粒子砲』は、数億度の熱量を誇るビームを放つことができ、一発でも命中すれば惑星であろうと瞬時に蒸発してしまうほど強力だ。このメガリスの主砲は、『メガ粒子砲』の他に、無数のミサイル発射装置を備え、敵艦を攻撃するためだけに建造された兵器と言えるだろう。居住空間も快適で各種インフラも充実しており、娯楽施設を備えた一つの都市としても機能している。これらの都市部や軍事施設を維持するための必要物資を独自生産できる工場や、酸素生産も兼ねた広大な食用植物製造プラントを備えているため、この要塞ひとつで自給自足をまかなうことも可能である。まさに完成された軍事都市であり、正攻法では絶対に陥落させることの出来ない難攻不落の大要塞である。
この帝国での皇帝の権力は絶大で、命令一つで惑星を破壊し、住民を殺し尽くすことさえ可能だ。そして、全ての帝国軍は、皇帝個人が所有する物で各星々に駐留する防衛軍は、皇帝に貸し与えられたという形式を取っており、実質的支配権は全て皇帝にあると言っていい。皇帝主導の元、各地に任命された総督が戦力投射による恐怖を以て人々を支配する武断政治体制を取っているのだ。また、帝国の軍事力を支えるために重税が課せられており、多くの国民が貧困にあえいでいる状況だ。
これだけの規模の国家をたった一人の個人が支配できるのはひとえにその身に宿す強大な超能力ゆえなのだ。代々皇族だけが、生まれながらにして強力な超能力を備えているのだ。それはサイコキネシスからテレポートまであらゆる能力であり、その力は強弱の差こそあれ、全員が持っているものらしい。皇族はこの力を使い数千年以上に渡って銀河を支配し続けてきたのだ。その振る舞いはまさに神々の様である者は恐れ戦き、ある者は崇め奉り「神の血族」「神の代理人」と呼ばれている。容姿も他の人間と比べられないほど美しく整っており、常に若々しいままの姿を保つ不老長寿の肉体を持っている。元々、皇帝の一族は他の人類と変わらないただの人間だったが、大昔に祖先が未知のエネルギー物質を体に取込んだ為、全ての細胞が変化を起こし、普通の人間よりはるかに超越した特殊細胞を持つようになり、その結果として超能力を備えた超人的な身体能力と優れた容姿を手に入れたのだと言われている。歴代皇帝の中にはその特殊細胞を他の人間に移植して神の尖兵を作り出そうしたが、その試みはすべて失敗に終わっている。なぜなら、この特殊細胞は他の人間とっては強力無比な猛毒にしかならず、適合したものしかその能力を発現させることができないからだ。そのため、皇帝一族以外の人間は特殊能力を持たずに生まれてくる。だが、そんな皇帝一族にも欠点があり特殊細胞のせいなのか子供がなかなかできないことだった。何代か前にクローン技術によって子供を人工的に作り出そうとしたが、遺伝子レベルで組み換えられた子供には超能力が全く備わっていなく病弱でとてもではないが使えないものだったそうだ。結局はクローン技術を諦め、人工授精に頼ることになったのだがそれも上手く行かなかったが皇帝の血統を絶やすことは許されない為、諦めずに試し続けた結果ようやく生まれたのがこの俺なのだ。そんな皇家に生まれた俺は唯一の男子で皇位継承権は当然1位であり、将来は皇帝になるのだ。両親は俺の事を溺愛し、甘やかしまくってくれたおかげで、前世では考えられないくらいの贅沢三昧な暮らしをしていた。例えば食事一つにしても最高級の食材を使ったフルコースの料理を食べていたし、衣服だって一流ブランドのオーダーメイドの高級品ばかりだった。また欲しい物は何でも手に入ったし、食べたいものはなんでも口にすることができた。また、身支度は全て使用人がやってくれたし、身の回りのことは何もかも人任せで自分でやることはほとんどなかった。そして、極めつけは誕生日に惑星一個をプレゼントされたことだ。この惑星は俺専用に作られた特別製らしく、直径約1万4000kmと前世の地球よりやや大きい物で大気汚染もなく緑豊かで美しい自然が広がる惑星だ。温暖な気候を保つため惑星軌道上に巨大宇宙ステーションを建造しており、そこを中心に人工衛星ネットワークが構築されている。その衛星一つ一つが高性能AIを搭載した気象コントロールシステムを備えていて、環境維持を自動化している。そのおかげもあってか大気の状態は常に良好だし天候も安定していて災害も少なく農作物の収穫量も多い。特にこの惑星の豊富な水資源を利用して作られたフルーツジュースは絶品だ。