一般向けです。
因みにタイトルは、漫画『サイレントメビウス』第1話「CYBER PSYCHIC CITY」が元ネタです。
又、文部科学省解体と防災省、脱原発の件は、僕が北海道新聞に投稿した内容を元にしています。
2024年。
東京都や関東地方は、雨が何年も降っていた。
2021年からの雨は、雨脚が弱まる事や、森嶋帆高と天野陽菜の『100パーセントの晴れ女』の件で、一時は晴れる事はあったが、雨は降り続け、いつしか、東京都は『Rainy City』『Water City』と呼ばれている。
更に、排水が追い付かない為、東京都の多くは水没した。
日本政府は、対策として、省庁再編を行った。まず、国土交通省、環境省、復興庁、気象庁が統廃合され、国土海洋環境省、都市住宅社会資本省、交通省、防災省に再編された。又、文部科学省は解体され、教育省、科学技術省、文化・スポーツ省に再編された。総務省は企画総務省に改称された。そして多くの省庁は東京都の市町村部や埼玉県や群馬県に移転した。
更に、海岸沿いの工場、施設は閉鎖や移転。北海道、千葉県、神奈川県、新潟県、兵庫県にその多くは移転した。
発電についても、改革が進められた。資源エネルギー庁は省に昇格。東日本大震災以降は原子力発電から自然エネルギーへの転換が進められたが、その流れは一気に加速した。東京湾や外房では、潮汐力発電や洋上風力発電が導入された。関東地方では太陽光発電が使えない、という問題点は解決した。
天気予報も改革があった。関東地方は、雨の確率がなくなり、雨が一時的に止む予報や、雨脚レベル予報等が発令される様になった。
但し、日本の首都は東京のままではある。
次に文化財保護法と国立国会図書館法が改正され、東京都及び関東地方の絵画、彫刻等の有形文化財や古文書や図書等が安全な地域に持ち出された。
更に、お台場、『船の科学館』に係船されている南極観測船・砕氷船『宗谷』は移設される事になり、『国際水産・海洋都市構想』を推進する北海道函館市が誘致に成功、タグボートに曳航され、東京都を去った。
東京都庁も住民の避難に尽力、JR東日本やJR東海、私鉄に東京メトロも急ピッチで対策工事を行った。
その変わってしまった東京都を、フェリーから見つめていた少年がいた。
東京農工大学に合格して、上京した帆高である。
上京してアパートを借りた後の事。
晴れ女の件で依頼人の老婦人に筋を通し、そして、彼は、ずっと想っていた陽菜と再会した。
そして、再度、指輪を陽菜に渡した。
その日から、二年半の間出来なかった事を、二人は始めた。
放課後デート、休みの日のデート、陽菜の手料理、そして凪の勉強をみる。
そんな平穏な日々は、二人にとって何よりも宝物だった。
たまに帆高が陽菜のアパートに泊まる事がある。その時には、帆高が料理の腕を振るう。
「帆高、一体、いつの間に…?」
「一人暮らしをしていると、ね。食費はある程度バイトで稼いでいるからね、センパイ」
「意外とやるわね、帆高って」
「うん、ありがとう。陽菜」
そう言って帆高は頬を紅く染めた。
「何照れてんだよ、帆高」
「からかうのは無しにしてくれよ、センパイ」
そう言って帆高は笑った。陽菜も凪も笑った。
こうして、帆高と陽菜、凪達の日々は過ぎて行く。これが何よりも幸せだった。
インターミッション1 終わり
インターミッションは後もう1回を予定しています。