異世界召喚されたユウキのスキルを知った女性達は今日も彼を愛する 作:昆布 海胆
「アリア女王!アリア女王!」
「何事です騒々しい!」
王城の王座に腰掛ける姫の元へ1人の兵士が駆け寄る。
煌びやかな鎧を纏ったアリア女王と呼ばれた女性は何かを感じ立ち上がり、窓の外へ視線を向ける。
「な、何と言うことじゃ?!」
横に立っていた老人がそれを見て口にした。
それと共に駆け寄ってきた兵士が跪き告げる。
「魔王が・・・魔王が復活致しました!!」
「遂にこの時がやって来たのか・・・召喚の儀の準備は?!」
「既に出来上がっております」
「うむ、それでは直ちに勇者を召喚するのじゃ!」
この世界に定期的に復活する魔王バラモヌ、それを倒す為には異世界から勇者と呼ばれる存在を召喚し力を借りなければならない。
何故ならば、勇者の加護無しでは人類は魔王に傷を付けることすら不可能と歴史書に書き記されていたからである。
古来より何度も復活し続けていた魔王バラモヌを倒す為に勇者を異世界から召喚し続けていた国なのだ。
「はっそれでは直ちに!」
空を覆い尽くす顔の様な黒い雲が人々の恐怖を煽ると共に世界中の魔物が活性化する。
今、世界は人類と魔族の種族を掛けた戦争の幕を開ける・・・
「あれ?っここは???」
アリア国の地下に用意された召喚の魔法陣の上に突如現れた一人の青年。
彼こそがこの世界に呼び出された今回の勇者であった。
「ようこそいらっしゃいました勇者様」
女王アリアを先頭に並んで頭を下げる兵士達。
その様子に驚きを隠せない青年は周囲の様子を確認し現状を理解した。
「まさかこれって異世界召喚ってヤツですか?!」
「っ?!勇者様!ご存知なのですか?!」
アリアが立ち上がり青年が口にした言葉に驚きの声を上げた。
鎧を来た金髪の青い目をした美女が立ち上がり尋ねた事に青年は唖然と固まる。
どう見ても日本人には見えない美女が自分の言葉を理解し日本語で返してきたのだ。
「すげー・・・まじかよ・・・」
そして、青年は状況を説明されるが驚くほどの速さで理解を示していた。
話によれば青年の世界にはこれと似た様な現象を書き記した書物が多数存在しているとのことであった。
「それでは勇者様は我々の為に力を貸してくださると?」
「えーっと・・・俺が勇者かは分かりませんが、帰る方法はやっぱり魔王を倒さないと駄目とかなんですよね?」
その言葉にアリアは無言で頷く。
本当は返す方法は無いのだ。
過去に呼び出された勇者は魔王を討伐してからは様々な生き方でこの世界に溶け込んで暮らしている。
その子孫が今でも世界各地に存在するのだ。
「やるしかないなら何が出来るか分かりませんが協力させて頂きますよ」
「感謝いたします勇者様」
深く頭を下げるアリアに慌てて青年は声を掛ける。
「ちょっと待って下さい、そんなに深く俺なんかに頭を下げないで!それに俺の名前はユウキ!相田 結城って言います!」
「ユウキ様・・・素敵な名前ですね」
その微笑みはまさしく天使のそれであった。
その後この世界の事を簡単に説明し、ユウキは個室を与えられてその部屋のベットに座っていた。
状況が異常なのにも関わらず、慌てる事無く受け入れているのは過去に見たラノベや漫画の影響だろうと苦笑していた時にドアがノックされる。
「あっはいどうぞ」
「失礼致します。今日からユウキ様のお世話をさせて頂きますメイドのハナと申します。不束者ですがどうぞ宜しくお願いいたします」
「せ、専属メイド?!」
驚くユウキに微笑みながらハナは部屋に入ってきてドアを閉める。
そして、ベットに座るユウキの横に座り恥ずかしそうにモゾモゾとしだす。
何とも言えない空気な上に、何故専属メイドと名乗った人物が並んで横に座っているのか意味が分からないユウキは完全に固まっていた。
そんなユウキの耳に息が当たる距離でハナは告げた。
「ユウキ様・・・私・・・ユウキ様の事をよく知りたいのです」
それは甘く甘美な誘惑であった。
気付けばハナは顔をユウキの肩に乗せながら腰に腕を回していた。
そして、そのままユウキはハナに押し倒される。
「うわっちょっとハナさん?!」
「お願いします。私・・・このままじゃこの城から追い出されるんです」
「えっ・・・どういう・・・事ですか?」
ハナから告げられたのは、魔王復活で国の経費を削減する為に大量のリストラが行なわれると言う事であった。
だが勇者専属のメイドとしてならばこの城に残ることが出来るのだと言う。
「お願いします・・・私、ここを追い出されたら・・・生きてはいけない身なのです」
「わ、分かりました!分かりましたから専属メイドとしてハナさんを指名しますから!」
「本当ですか?・・・うれしい・・・」
恥ずかしがりながら体を起こしたハナは突然その場でメイド服を脱ぎ始める。
「ちょっいきなりなんで脱ぐんですか?!」
「言葉だけではもしもの事があります。ですから・・・証拠が欲しいのです。ユウキ様が私を側に置いて下さると言う証拠が・・・」
言動が一致しないハナ、言葉は控えめなのだが行動が積極的過ぎるそのギャップにユウキは内心ドキドキしながら、そう言う行為に経験が無いので躊躇していた。
「大丈夫です。私がリードしますから、私にユウキ様を愛させて下さい」
下着姿になったハナはそのままユウキに抱き付くのであった・・・
王座に座るアリアは魔道士から差し出された書物を眺めていた・・・
「ふむ・・・果たして今回の勇者の力はどんなものなのであろうか・・・」
「出来れば我々にとっても価値の高い力であれば良いのですが・・・」
アリアが眺める書物に記さていたそれは過去にこの世界にやって来た勇者が持っていた力の一覧である・・・
『最強の戦闘力』
『魔力と科学の融合魔法』
『無限成長』
『神掛かった戦術』
『戦闘時の仲間の戦力増強』
『未来視的予言』
『聖なる異世界魔法』
『子孫に最強の人間を作り出す能力』
「まずは試せる事から試していかねばならないからな・・・」
「それでハナを孕ませる為に向かわせました」
「そうか・・・悪い事をしたかもな・・・だが人類の存続の為にも・・・」
そんな会話が成されている事など知りもしないユウキはハナに衣類を脱がされて襲われているのであった。
次回は水曜の正午をお楽しみに。