誘惑禁止条例 ※性犯罪被害は条例違反にあたらない 作:大中小太郎
妖魔界ほどではないが、最近の人間界でも男性は希少だ。
特に若い世代では、半数以上が妖女かその混血の女子で、学校の教室に対して男子の割合は三分の一ほどとなっている。
近所に住んでる同世代の子供は女子ばかりというのも、幸太にとっては当たり前だった。
根室さんの家の姉妹は、そういう幼馴染寄りのご近所さんである。
根室家の旦那さんは人間で、奥さんは獣人系妖女が三人という、平凡なご家庭だ。
妖女が続々と移住している現代日本では、平凡である。
先日『お昼寝』をしていたリナは、三人の奥さんのうち一人の子だ。
「幸太くん。幸太くんっ」
そしていま、眠っていた幸太を呼び起こしたのは、また別の奥さんの子である。
「もー、また制服のままソファーで寝てるぅ」
「んあ……レンカ?」
根室レンカ――獣人系妖女の少女だ。
幸太とは同い年で、同じ学校に通う同級生でもある。
赤茶色の髪を伸ばす可愛らしい子で、頭部からは三角形の犬耳が、スカートのスリットからは髪と同色の尻尾が出ている。
身長は150と小柄だが、スタイルは豊満で、異母妹のリナに負けず劣らずのロリ巨乳体型だ。
ソファーで仰向けになっている幸太の視界も、下半分が制服の胸元に埋め尽くされそうである。
「皺になっちゃうから、着替えてきて?」
「うぃーっす」
生あくびを噛み殺しながら部屋に行き、制服から簡素な部屋着になる。
今日もレンカと一緒に下校して、居間のソファーで息を吐いたら、そのまま眠ってしまった。
家の前で別れたレンカがまた来てくれなければ、四時間は確実に寝ていただろう。
「幸太くん? 冷蔵庫にあった豚バラ肉、何かに使った?」
居間に戻ってくると、レンカが米を研いでいた。
肩の出たトップスにデニムスカートという服の上から、愛用のエプロンを装着している。
動きに合わせて巨乳と尻尾が揺れる姿だけで、ご飯がおひつ一杯はいただけそうだ。
それはさておき、豚バラ失踪事件の真相だが――
「あー、昨夜ちょっとインスタントラーメン食って、そのトッピングにぶち込んだ」
「お肉を一パック丸ごと!? もー、それならせめてお野菜も加えようよっ」
いま風間家の冷蔵庫は、実質レンカの管理下にある。
冷蔵庫に限らずティッシュやトイレットペーパーなど、何があって何が足りないかを、自宅以上に把握していることだろう。
「ごめんごめん、お肉、使う予定だったなら買ってこようか?」
「それは駄目、もう暗くなるし」
日没後に男性を一人歩きさせてはいけないと、妖女であるレンカは言う。
最近の日本は、女性は夜道を一人で歩けても、男性は一人で歩けないからだ。
流石にちょっと大げさだが、『ピンクハザード』の頃は本当にそうだったらしい。
「罰として今日のポークカレー、幸太くんはお肉抜き!」
「育ち盛りにご無体なっ!」
若い男にベジタリアン向けのカレーとは酷である。
ただでさえ若い男は、妖女のために何かと体力を要するというのに。
「せめて味だけでも……焼肉のたれとか混ぜたら行けるかっ」
「たれの味はしてもお肉の味はしないと思うよ?」
呆れ顔で研ぎ汁を捨てるレンカだった。
「いーい? 幸太くん。男の子に一番大切なのは『健康』なんだよっ?
顔の善し悪しでも、背の高さでも、お金を稼げることでもないのっ。
健やかに長く生きてくれるのが一番なんだからね?」
なんと優しい言葉だろうと、涙がちょちょぎれそうな信念だが、
「それ、希少な男にできるだけ子作りさせるための、妖魔界ルールだよな?」
「きゃうんっ!? そ、そういう意味じゃ、ないよ……?」
顔を赤くして、気まずそうに目線を外すレンカ。
男が希少なら自然とそうなる生活風習だろう。
「レンカさんや。今時はそういうのを『ヘルスハラスメント』って言うそうだぞ?
妖女の彼女ができたら酒ダメ煙草ダメと拘束が激しいって、世の男性は嘆いてるらしいぞ?」
「な、なんでもハラスメントって付ければいいというものじゃないと思うのっ!
自分の彼氏さんに体を壊してほしくないっていう気持ちを汲み取るべきだよ!」
男性不足な妖女に溢れる現代ならではの、男女間あるあるだ。
「もう、こっちは心配してるのに……」
レンカが『世話焼き幼馴染』をしてるのも、そういう理由だ。
妖女にとって、自分のパートナーとなりうる男とは、とにもかくにも健康あるべし。
体調不良を理由にセックスが減ってしまったら大変だからだ。
つまり、レンカが幸太の世話を熱心に焼いてくれるのも、そういう心の働きであって……
「怒るなよ。いつもありがとうな」
「きゃうっ♡」
背後から抱きしめると、レンカは耳をピンと立てて驚いた。
「こ、幸太くんっ? お米、零しちゃうから……」
「ごめんごめん、新妻みたいなレンカを見てたら、つい」
「きゅうんっ♡」
獣耳の間に鼻先を埋めて、耳元に囁きかける。
レンカが身じろぐたび、シャンプーやボディーソープなどの香りがした。
「レンカが世話してくれるおかげで、俺はこの通り元気いっぱいだよ」
肩を抱いていた手を、さも当然のようにレンカの胸へ滑らせていく。
エプロン越しにも感じられる柔らかさと質量に、股間がすぐさまいきり立つ。
「あんっ♡ 幸太くん……だめぇ♡」
レンカが身を捩りながら、幸太の腕に手を沿えて制止する。
「エッチなことは、しないって……約束、でしょ?」
頬を紅潮させながらも、レンカはしっかりと幸太の求めを拒否していた。
妖女にありがちな、嫌よ嫌よも好きのうちとは違う、NOの表情だ。
「だって、レンカがフェロモンをまき散らすから
料理だって、妖魔界の精力食材をたっぷり使ってるし」
「きゅぅぅ♡」
尻に股間を押し付けると、逸物の硬さを感じたレンカが身を震わせる。
幸太の腹とレンカの背の間で、尻尾が幸太へ絡まるように踊っていた。
「また、昔みたいにしたいな。覚えてるだろ? 二人で思春期に入ったときのこと」
「あ、あれは……っ♡」
幸太が口にしたのは、昔というほどでもない過去の一時期だ。
同い年の人間男児と妖女子がいれば、二人は同時に年頃になる。
人間の男女なら、男はムラムラするが、女は男を遠ざけるので、間違いには直結しない。
しかし妖女は――互いを憎からず思う幸太とレンカがどうなったかは、説明するまでもない。
「あのときは……仕方なかったから♡ エッチなことで、頭いっぱいだったから……♡」
幸太の腕の中で身じろぎしながら、レンカは過日を思い出して頬を染める。
「そうだったよなぁ。二人で盛りがついたみたいにセックスしまくったよなぁ。
レンカが俺を押し倒して、『誘惑』して、獣みたいに腰を振らせて……」
「だめぇっ♡ 言っちゃだめだからぁ♡ 悪いって、思ってるから……っ」
情熱的な日々を思い出させられて、レンカは抵抗を強めた。
それでも、体は明らかにYESと言っている。
「誘惑は……いけないことだって、知らなかったから……っ♡ だから、もう止めようって♡ 約束っ、んんっ♡」
あるとき、爛れた関係に理性と良識が待ったをかけた。
誘惑禁止条例だ。
その対象となることを怖れて、レンカは幸太との関係を見直すことにしたのである。
「やくそく、したでしょ♡」
濡れた瞳で懇願するレンカから、手を離す。
「ああ、そうだったよね。ちゃんと、大人になってからね」
「うん……」
解放されたらされたで、寂しそうな顔をするレンカ。
理性では拒めていても、体の方は妖女の本能に忠実だ。
実際、妖魔界であれば、レンカくらいの歳になれば精力的に子供を作ろうとするらしい。
だからといって、幸太はそこに漬け込まない。
その必要がないからだ。
「あ、幸太くん……」
「ん?」
離れる幸太を、レンカの紅潮した横顔が呼び止める。
「カレー……チキンカレーにするから」
お肉は食べていいらしい。
「それと……常備薬、買い足しておいたから……棚に、補充しておいて」
レンカが一瞥したのは、キッチンテーブルに置かれた紙袋だ。
食材の買い物だけではなく、常備薬にまで気を回してくれる、よくできた幼馴染である。
ただし――
「……これ?」
――
手にとって見せると、レンカは尻尾を揺らしながら、くすりと微笑む。
「だって……幸太くん、いつも眠そうだもん。きっと、睡眠が浅いんだよ」
先ほどは断っておきながら、いまの顔は、男を誘惑する妖女の顔だった。
「それ……私も使ってみたけど……効き目、すごいんだよ?
飲んだら、こてんって眠っちゃって。しばらく、何されても気付かないくらいだったよ?」
「へぇ、そいつはすごい」
「うん……だから、幸太くんも……
白々しい会話だ。
レンカがこの睡眠薬を持ってきて勧めるのは、今日が初めてではない。
あえてそこは指摘せず、幸太はその睡眠薬を、常備薬用の棚に補充するのだった。
――誘惑禁止条例は、妖女のセックスを禁じている。
誘ってはならない、誘われても断らなければならない。
だが……眠っている間に悪さをされることまでは、禁じていない。
○
「本当だ……効き目は抜群だな、この薬」
食後、幸太はリビングで呟いた。
ソファーで眠りに就いている、レンカの姿を見下ろしながら。
「すぅ……すぅ……」
夕食後、幸太が出した食後のお茶を飲んですぐ、レンカはうとうとし始めた。
ソファーで休んでいいと言うと、「うん……」と寝ぼけ眼で横になり、いまは熟睡している。
豊満な胸を寝息で上下させ、乱れたスカートから肉付きのいい足と、白い下着が露になっていた。
「っ」
幸太はそんなレンカの無防備な姿を見つめて、ごくりと生唾を飲み込んだ。
「レンカがいけないんだぞ? あの頃よりも色っぽくなってる体を、俺に見せつけて……
なのに、キスもろくにさせてくれないから……」
「んん……」
眠るレンカに語り掛けると、あどけない寝顔がぴくりと動いたように見えた。
「将来は結婚して、いっぱい赤ちゃん産んでくれるって、約束したじゃないか」
肉体関係があった頃、レンカが半ば勢いで口にしたことだ。
妖女であれば、相性のいい男に抱かれれば、誰でもそんな心地になる。
なのにいまは……求めれば必ず応じてくれたレンカが、自分の手を拒む。
レンカの方から誘ってくることが多かったくらいなのに、いまはまるで、友達以上恋人未満のラブコメ幼馴染だ。
一度でも色を知った自分たちが、そんな甘酸っぱいもので――
「我慢できるわけ、ないだろ……?」
幸太はレンカのシャツのボタンを外していく。
起こさないよう慎重に、爆発物でも扱うように恐る恐る。
「んっ♡」
その指先を布越しに感じる度、レンカの口から甘い声が零れかけた。
しかしすぐに押し殺されて、何事もなかったかのような寝息に戻る。
やがて幸太の指が、シャツのボタンを全て外し終えた。
「相変わらず大きいよなぁ……」
ゆっくりとシャツを開くと、ブラに包まれた大きな乳房がまろび出る。
「ぁ♡」
指先を撫でる程度に這わせると、レンカの体がぴくんっと震えた。
もちろん、この程度では目を覚まさない。
「わざわざ薬まで盛ったんだ……ちょっとくらい乱暴にしても大丈夫だよね?」
「っ♡」
確認するように耳元で囁くと、獣耳が小さく動いた気がした。
それに小さく笑いながら、レンカのブラを外していく。
「ああ、すごいな。ブラを外したら、ふわって大きくなったぞ?
こんな窮屈そうにして……前より、大きくなってるんだな」
フロントホックを外しただけで、押し込まれていた乳房の内圧により、ブラのカップが浮かぶ。
布地を指で抓んで退けていくと、新雪のように真っ白な丘陵と、先端の突起が目に飛び込んだ。
それはもう、男の欲望を煽るためだけに実った果実のようで……
「んあっ♡ はぁぁ……っ♡」
幸太がためらいなく乳首を口に含むと、レンカはソファーの上で背筋を反らす。
「なんだ? 起きたのか?」
「っ♡ すぅ……すぅ……♡」
レンカはいまだ眠りの中にあるようだ。
しかしその体は敏感に反応していて、内股を擦り合わせている。
幸太は眼前の爆乳を吸い、もう片方を愛撫しながら、スカートの中にも片腕を侵入させた。
レンカの下着はすでに湿っていて、ショーツの中はぬかるんでいる。
「んんっ♡ んっ♡ ふぅぅっ……♡」
「すごいな、レンカ。触ってもないのに、もうぐしょ濡れだ……
もしかして、台所で抱き付いたときには濡れてた? その後からずっと?」
「っ♡ っっっ♡」
眠っているレンカから返答はない。
しかしその手は、無意識に幸太の頭を抱き寄せ、豊乳の谷間に招き入れている。
「待たせてごめんな。いま、慰めてやるからな……っ!」
幸太はレンカの乳首と秘所を同時に責め始めた。
「ああんっ♡ ふあっ♡ ひぅっ♡ きゅぅぅぅっ♡」
ソファーの上で、レンカは身をよじる、
その横側、床に膝をついて上半身だけ覆い被らせた幸太が、左右の乳首と秘所を味わう。
ちゅぱ、ちゅぷ――くちゅくちゅくちゅっ――と、胸を舐める音と膣口を愛撫する音が、レンカの鋭敏な獣耳に響く。
獣人は音や匂いに興奮することが多いが、レンカは音に弱いことを、幸太はよく知っていた。
だから意図的に音が立つよう、唇と指の動きを工夫する。
「んっあぁっ♡ だ、めぇっ♡ 幸太、くぅん……っ♡」
「んー? 寝言は聞こえないなー」
レンカの声に構わず、幸太は舌先で乳首に唾液を絡め、手淫の指を二本に増やした。
「あっあっあんっ♡ あうんっ♡ きゃうぅぅっ♡ きゅぅぅぅんっ♡」
獣人系妖女がしばしば奏でる、子犬が泣くような喘ぎ声。
「そう、その声だ。イキそうになってるときの鳴き声、可愛いよ。聞かせて?」
「んんっ♡ きゃうっ♡ んあっ♡ らめっ♡ きゅぅぅぅっ♡ 幸太くぅぅぅんっ♡」
くちゃちゅぷぐちゅぢゅぱっ! と、激しい手淫の音。
逸物を挿入されているかのような騒々しさに、レンカの鳴き声が重なる。
いつの間にかレンカは足を突っ張らせ、腰を浮かばせていた。
「イけっ! レンカっ! 俺の手で、イってくれよ……っ!」
情熱的な言葉と共に手を加速させると、レンカの全身が絶頂へと導かれる。
「くぅぅぅぅぅっ♡ んあああぁぁぁっっっん♡」
レンカの体がびくんっと跳ね上がり、同時に膣壁がきつく締まる。
両腕でソファーの手すりを掴み、『ブリッジ』をするように腰を上げて、愛液を噴いた。
「おぉ……っ」
予想以上の反応に驚いていると、レンカの腰がぽすんとソファーに堕ちた。
「すげえな、レンカ。そんなに良かったのか?」
「はぁ……っ♡ はぁ……っ♡」
レンカは薄目を開けて、ぼんやりと天井を眺めていた。
「…………」
「…………」
お互いの目が合う。
レンカが、自分がなにをされたか理解するには、充分な時間があった。
なのに……レンカは何も言わない。
幸太を睨むこともなく、濡れた瞳で見詰めている。
幸太を制止することもなく、熱い吐息を繰り返している。
幸太の手を振り払いもせず――きゅっ――と、幸太の手を握って、
「……まだ、寝てるよね?」
「っ♡」
レンカの返事はなかったし、体からも力が抜けた。
それこそ、安心して眠りについたかのように、幸太の腕に背を預けている。
「まったく、レンカはしょうがないな――」
あたかも、世話の焼ける幼馴染を面倒見てやるかのように、幸太は白々しく口にする。
「こんなところで寝たら風邪を引くから……ベッドに運ぶぞ?」
レンカの背中と太股に腕を回して、お姫様抱っこする。
小柄なレンカの体は軽々と持ち上がった。
本来、意識が無い人間は、脱力していて運びにくい。
しかし、レンカは持ち上げやすいように体を丸めて、目を閉じたまま幸太の肩に頭を乗せる。
目覚めていなければできない反応だが……いまさらそれを指摘するのは、ただの野暮だった。
○
ベッドに寝かせたレンカから、邪魔な衣類を取り除く。
半脱ぎになっていたシャツに、愛液で濡れたスカート、ブラやショーツが床に散らばる。
一糸まとわぬ姿となったレンカは、仰向けになって顔を横に向け、薄目で幸太を見ていた。
「よく眠ってるね。いい子だよ、レンカ」
服を脱ぎ捨てた幸太は、胸の谷間から下腹部にかけてを、指先で撫でる。
「きゅうんっ♡」
くすぐったそうに身をよじるレンカ。
まるでお腹をくすぐられた犬のようだ。
それも発情したメス犬だろう。秘裂からは愛液が流れ、シーツに大きな染みを作っている。
「ごめんねレンカ。これから思いっきり犯しちゃうけど、許してくれるよな」
頬に優しく手を触れて、問いかけながらのキス。
「んっ♡ ちゅっ♡ んふっ♡ んんっ♡」
舌を差し入れると、レンカの舌の方が絡め取るように引き込んできた。
「っ!?」
「ぢゅるっ♡ れるぅ♡ ちゅぱっ♡ んんっ♡」
レンカの手が後頭部に添えられ、舌がこちらの口内を暴れ回る。
舌の動きまで犬のようだ。
そして、引き摺り込むようなディープキスは、先ほどの『犯す』という発言への返答でもあった。
「ぷあっ♡ 幸太、くぅん♡ またぁ、お薬、盛ったでしょ♡」
レンカは幸太の首後ろに腕を絡めたまま、蕩けきった顔で咎める。
「睡眠薬、まだ効いてて……体、動けない♡ 抵抗、できないの♡
意識も、もうろうとしちゃって♡ 夢なのか、現実なのか、よく分かんないよぉ♡」
口元を涎で濡らしながら、レンカの足がこちらの足に絡んできた。
「こんな有様じゃ、襲われても、逃げられない♡
だから……幸太くんが、満足するまで――」
レンカの片手が、幸太の右手を取って、乳房に触れさせた。
自らの手で胸を握り込ませる淫らなメス犬が、口元をぺろりと舐めて、オスを誘う。
「――頑張って、我慢するの♡」
つまり……『好きなようにしていい』と、レンカは言っていた。
「こ、のっ!」
幸太は紳士的になるのを止めた。
両手で左右の乳首を摘まんで引っ張ると、レンカは嬉しそうな声を上げた。
「きゃうぅぅんっ♡ ちくびっ♡ やんっ♡ 伸びちゃうっ♡ 取れちゃうっ♡」
「妖女はずるいなぁ! そうやって、気持ちいい思いをするために、男を悪者にしてっ!」
「ひゃああんっ♡ 違うもんっ♡ 私はただ、襲われた、だけでぇっ♡」
「そんな言い訳が通るかよっ!」
幸太はレンカの乳房を掴み、指を深く食い込ませて揉みくちゃにする。
その度にレンカの口から甘い鳴き声が上がり、秘裂から愛液を噴いた。
「俺のせいだって言うなら、もう手加減しないからなっ。
昔は怖がるからしなかったけど、レイプだって言うなら、気絶するまでイカせまくってやる!」
「きゃうっ♡ 幸太くんっ♡ お顔、こわいよぉ♡ オオカミの顔、してりゅぅ♡」
レンカが、背筋にぞくぞくとした快感を走らせているのが、顔で分かった。
どうやら本当に遠慮はいらないようだ。
「そうさ。昔より大人になったからな。レンカみたいな可愛いワンちゃんなら、この通りだ」
レンカの両脚を強引に開いて、充血したペニスを陰唇にあてがう。
「きゃふぅっ♡」
少し擦ってやっただけで、レンカは大きく震えた。
擦りつつ、陰唇の間に深く入り込ませ、入口だけ出入りするように焦らすと――
「きゃぅぅぅんっ♡ 幸太くんやだぁっ♡ 焦らすのやなのぉ♡ きゅぅぅぅっ♡」
「なら、あれやってくれよ。おねだりのポーズ、できるだろ?」
幸太が催促すると、レンカはしばらく唸ると……
「うぅ……♡」
両手を軽く握って顔の前に、腕で巨乳を挟んで強調しつつ、両膝も揃えて持ち上げた。
「こう……でしょ♡」
メス犬が交尾を求めて服従するポーズだった。
「よくできました」
一気に奥まで突き込んだ。
「きゃふぅぅぅっ♡」
レンカが背中を反らせて達した。
子宮口を突かれて絶頂したのだ。
しかし、幸太は構わず覆い被さり、上から下へとプレス気味に抽送する。
「くぅんっ♡ 幸太、くぅん♡ まだぁ♡イったばっかりなのにぃ♡」
「だからだよ。レンカのここ、きつく締まって、気持ちいいんだ。ほら、もっと締め付けて」
「きゅうっ♡ だめぇ♡ また、イクッ♡ イッちゃうっ♡」
挿入したばかりだと言うのに、レンカは早いペースで絶頂を繰り返す。
性感が深く広い妖女にしても、かなり感じやすい状態だ。
「ほらっ、ポーズを崩さないっ! メス犬おねだり続けるんだ!」
幸太はレンカに『命令』し、更に激しく責め立てる。
「きゃんっ♡ あっ♡ しゅる、からぁ♡ きゃふっ♡ 怒鳴らない、でぇっ♡ あうんっ♡ 幸太くんのっ、おっきな声っ♡ あああんっ♡ ドキドキ、しゅるからっ♡ ぞくぞくしてぇ♡ 逆らえないからぁっ♡ あっあっあっあっあああんっ♡♡♡」
レンカは健気に姿勢を維持し、幸太のピストンを受け続けた。
ちょっと強気に命令しただけで従うのは、相変わらずだ。
犬は自分より大きな声を出すものを、自分より強者だと判断するという。
獣人のレンカにもそういう本能があるのかもしれない。
なんにせよ屈服したなら――後は思う存分に犯すだけだった。
「あんっ♡ きゃうっ♡ ひゃうんっ♡ ああんっ♡ あんっあああぁぁぁっ♡」
幸太は腰を振りながら、片手でレンカの乳房を掴んだ。
レンカは嬉しそうに尻尾を振ると、自ら幸太の手首を掴んで、より強く押し込ませる。
「らめぇっ♡ おっぱい苛めないでぇっ♡」
「こいつ、自分で揉ませておいて……っ!」
彼女は犯されているという体裁で、より激しい刺激を欲していた。
妖女の性欲は人間男性より強い。
誘惑禁止条例で関係を制限され、欲求不満が蓄積するのは、妖女の方だ。
一度でも男の荒々しい快感を知ってしまえば、自慰なんかでは決して満足できない。
「ほら、こうか!? ここ弱かったよな!?」
「あ゙あ゙あ゙っ♡♡♡ そこっ♡ ごりごり擦りながら子宮突いちゃだめなのぉっ♡♡♡」
だから、犯されてでも欲しいのだ。好きな人からの肉体的な愛が。
むしろ犯すような強い刺激を受けたとき、妖女の性感がいかにマゾ向きなのかを思い知る。
「きゃふぅっ♡ 幸太くぅんっ♡ だめだよぉ♡ そんな、力尽くで、イかせ続けないでっ♡
幸太くんのことっ♡ かっこよく見えちゃうっ♡ すごい人だって思っちゃうからぁっ♡
んおっ♡ おっ♡ いぐっ♡ またっ♡ イグのぉっ♡ んおおおぉぉぉっっっ♡♡♡」
レンカが絶頂して膣内を痙攣させる度に、幸太の肉棒に得も言われぬ快感が伝わる。
「っぐ!」
「きゃふぅぅぅぅぅぅっ♡♡♡」
どぴゅ! と我慢できずに炸裂する射精感。
レンカの子宮口にぴったり押し付けて放った精子は、彼女に目を虚ろにするほどのオーガズムをもたらした。
「はひゅう♡ はぁぁぁ……♡」
レンカは幸せそうな表情を浮かべている。
絶頂の余韻に浸っているようだ。
幸太はレンカに覆い被さったまま、彼女の胸を枕にして息を整えた。
「レンカ……」
「ふぁい?」
「まだ……薬、効いてるよな?」
「っ♡」
一発で終わらせたくないという、幸太の求めを聞いて、レンカは頬を染める。
自分の体はきっと、一度目よりも激しい快感に襲われるだろうと、分かっていながら。
「うん……♡」
幸太の背中に腕を回して、こくりと頷くのだった。
○
日が沈みきり、月が昇る。
秋の訪れを感じさせる満月が、部屋の窓から室内に差し込み、交わる男女の影を床に描く。
月を背景にオオカミが遠吠えでもするかのように、四つん這いのレンカが喉を反らしていた。
「きゃふっ♡ あっあっあっあっ♡ んおふっ♡ おおっ♡ おっおっおっおっ♡」
夕食からどのくらいの時間が経っただろうか。
延々と絶頂させられたレンカは、もはや人語を失った獣のように、ただ喘いでいる。
「くはっ。まだ、もっと、イかせてやる……っ!」
幸太はレンカの腰を掴み、背後から乱暴に打ち付けていた。
パチンッ! パァンッ! と音を立てると、レンカの尻尾が激しく振られて幸太の腹筋を叩く。
両手をベッドに突いたレンカが突かれる度に、リズミカルに巨乳が揺れる。
「はっ、はっ、はっ!」
「おほっ♡ あひぃっ♡ きゅぅぅぅぅっ♡ んおぉぉぉっ♡」
どちらも獣だった。
一心不乱に快感を追及し、それ以外の全てを忘れたような、一対の性獣だった。
無我夢中になった若い男女などそんなものだろうが、燃え尽きるまでが長すぎる。
妖女は人間女性よりも体力自慢だし、妖魔界食材を振る舞われ続けた幸太の体も底無しだ。
「あへぇ♡ あひぅ♡ はふっ♡ はふっ♡」
幸太が息を吐くと、レンカは顔の前に腕を交差させて、ベッドに突っ伏す。
やがてレンカの方から、続きを催促するように、自分から尻を幸太の腰へ打っていく。
経緯こそレイプだったが、そうするように仕向けたのがレンカならば、さもありなんという光景だ。
「ったく、意識もほとんど無いくせにっ、自分から腰を振りやがって!」
幸太はこらえ性のないメス犬の尻を叩きながら、少し角度を変えてピストンを再開。
「んあああぁぁぁっ♡ おっおっおおおぉぉぉっ♡」
レンカがまた猛獣のように悦びの声を上げる。
近所迷惑もいいところ――ということはない。
防音が効いているのもあるが、それ以上に、この時代では男女のまぐわう声など、野良犬や野良猫の声も同然だ。夜になればどこからでも聞こえる。
むしろどこかが騒がしくなると、他の家々でも事が始まる。
同じ町に住んでいる犬の遠吠えが、連鎖するように。
誰が最初の声を上げたのかなんて、誰も気にしない。
どうせどの声も、夜遅くまで鳴り続けるのだから。
「うわ……もう、こんな時間かぁ」
精根尽き果て、ベッドに倒れた幸太は、時計を見て呆れかえる。
隣ではレンカが、幸せそうに寝息を立てている。寝たふりではない。
「掃除と……学校の課題も、やっとかないと……」
ふらふらとベッドから抜け出して、幸太は今日の予定を片付ける。
「まったく、なにが『睡眠が浅い』だ。元凶め」
幸太はレンカにそう言い残して、水を飲むためキッチンに向かう。
キッチンの棚には……一度も開封されていない睡眠薬の箱が、どっさり積み重ねられていた。
ご一読いただきありがとうございました。
狸寝入りとは別の寝たふり誘惑でした。
セオリーを考えるなら同い年の幼馴染を先に出すべきだったかな?
次回はお姉さんが登場します。
また、語脱字報告をくださった方々、いつもお世話になっております。