誘惑禁止条例 ※性犯罪被害は条例違反にあたらない 作:大中小太郎
藤次もかつては妻がいた身だ。
セックスについては、それなりに場数を踏んでいる。
だというのに――シーアの唇を奪うことには、かつてない興奮を覚えた。
「ちゅぷ……れるっ、んっ♡ ぴちゃっ」
舌と唾液を交換し合う水音が、部屋の中で響く。
シーアは目を半開きにして、藤次にされるがままになっている。
「ぷぁっ♡ あむっ♡ ちゅるるっ」
長身の藤次は、シーアに上から覆い被さるように。
小柄なシーアは、精一杯の背伸びをしながら見上げるように。
二人の唇は、水平方向というより垂直方向で重なり合う。
「んんっ♡ ぷあっ♡ あむうっ♡」
藤次はシーアの後頭部に手を回し、貪るように唇を
シーアは目を潤ませながらそれを受け入れ、藤次の背中に両手を回した。
彼女の舌も唇も、藤次を拒んでいない。
ぎこちなく舌を絡め、唇を
「ぷぁ……っ」
シーアの足が、藤次に押される形で後退する。
膝裏がベッドの縁に触れると、自然と腰を下ろし、そのまま背中からベッドに倒れた。
「はぁ……っ、はふぅ……っ♡」
呼吸も忘れていたのか、頬を紅潮させたシーアは、放心気味にこちらを見上げている。
「楽にして。全部任せていいからね」
「はい……♡ 旦那様の、お好きなように……」
シーアは献身を口にするが、この様子からして、男性経験はないのだろう。
妖女は成長過程で処女膜を失うので、破瓜の痛みは心配ないが、それでも男に身を預ける怖さはあるはずだ。
だから藤次は理性を総動員して、赤子を扱うような慎重さで、シーアの体に手を伸ばす。
「あっ♡ はぅっ♡」
耳や首筋にキスをしつつ、服の上から壊れ物を扱うように愛撫していく。
童貞のような焦りのない紳士的な手付きに、シーアの表情が蕩け始めた。
「旦那、さまぁ♡ あぅ♡ そんな……キス、たくさん♡ お手々、優しい……っ♡」
シーアは藤次の頭を抱いて、キスの雨と愛撫のそよ風を甘受した。
いつの間にかメイド服の胸元が開かれ、白いブラに包まれた丸い乳房が解放される。
一般的な妖女に比べれば慎ましいが、華奢な小柄に比べれば十分に豊かな胸だ。
「はふっ♡ 旦那様……どうぞ、ご遠慮なさらず……シーアは、平気ですから……♡」
「いいんだよ。無理をしなくても。慣れてきたら、おねだりしてごらん」
シーアが男の手に慣れるまで、藤次はゆっくりと事を進める。
強張りがちな体を解すように、冷えた体を肌の熱で温めるように。
それでいて少しずつ服をはだけさせ、ブラが外され、スカートがまくり上げられる。
「そんな……旦那様ぁ♡ これじゃ、駄目です……♡
これじゃ、私が……奉仕、されてるみたいで……っ」
シーアはもっと粗忽なものを想定していたのだろう。
妖魔界では、女性の身分によって、男による『丁重さ』が変わるらしい。
彼女の常識だと、人間男性が人間女性にするような前戯は、『献身的な奉仕』となるようだ。
「私……できます♡ ちゃんと、旦那様を、受け止められますからぁ……♡
我慢、なさらないで……?」
シーアは女として、藤次の劣情を正面から受け入れたいようだ。
操を捧げることを決めた女の誇り――その中に隠れた『おねだり』。
藤次はそれを読み取り、シーアの乳房を小猫のように撫でながら、
「いい子だな。じゃあ、ちょっとだけ雄になるぞ?」
シーアの乳首を口に含んだ。
「んぁうっ♡」
びくんっ! と、シーアの体が軽く跳ねた。
そのまま唇と舌を使って、片方の乳首を可愛がっていく。
「あっ♡ んんんっ♡ んっ♡ んっ♡」
シーアは藤次にしがみつき、喉の奥を鳴らす。
「旦那、さまぁ♡ 旦那様が……私の、胸ぇ♡ 吸って、るぅ♡」
母性が刺激されたのか、シーアの声音から怖れが消えてきた。
「もっとしていいか? シーア」
「はい♡ どうぞ……ううん、ご命令ください♡
旦那様の、奴隷に……お役に立てって、命じてくださいませ♡」
あくまでも奴隷として、主人に乳房を捧げたい。
そんな献身の恍惚を感じる言葉に、いよいよこちらの理性も品切れだ。
「シーアっ」
藤次は乳輪に歯を立てるようにしゃぶりつき、もう片方の乳房を鷲掴みにする。
「ひゃあんっ!? はぅ、あうっ♡ 旦那様っ、力強いっ♡」
シーアは藤次の頭を抱きしめて悶える。
藤次は構わず、シーアの柔肉を揉んでいく。
「んぁあっ♡ 旦那様っ、そのままっ♡ どうかそのままっ♡ あんんんっ♡」
シーアの言葉は、奴隷として主人の好きにさせているようにも聞こえた。
だが、それだけではない。
刺激に慣れてきた妖女の体が、「もっとして欲しい」と、快感に食いついているのだ。
「そうか、ならこっちもしてやろうな?」
藤次は左右の乳房を刺激しながら、片手をシーアの下腹部へ運んでいく。
「ひぁうっ♡」
下着のクロッチを手で包むと、シーアは嬌声と共に震える。
驚いたような表情は、藤次の手がゆっくりと愛撫していくことで、瞬く間に陶酔へ変化した。
「ああぁっ♡ だんな、しゃまっ♡ そこっ♡ はぁうぅっ♡」
藤次はシーアのショーツの中に手を突っ込み、直接秘所を触診した。
「ふわぁあっ♡ あっ♡ あっ♡ うそっ♡ こんなっ♡ 感じ、ひぁぁぁっ♡」
指先で割れ目をなぞるだけで、この乱れよう。
男を知らなかった体が、妖女の本能に目覚め、急速にセックスの準備を始めている。
シーアにとっては、自分の肉体が内側から作り替えられているかのような衝撃だろう。
「あうっ♡ あぁっ♡ 旦那しゃまっ♡ 指っ、いいっ♡ それっ、好きぃっ♡」
シーアは無意識のうちに腰を上げ、自ら股間を押し付けてくる。
その動きに応じて、藤次も深く指を食い込ませていくが、痛がる様子はまるで無い。
肉体が慣れてくれば心もついてくるもので、シーアは藤次に与えられる快感を歓迎し始めている。
「痛かったら言うんだぞ……っ」
藤次は一度指を止めて、ショーツの中に滑り込ませていく。
「言い、ません……っ。ちょっと痛いくらい、我慢して……ふぁぁぁっ♡」
シーアが何かを言いかけた瞬間、膣内へと中指を突き入れた。
「ふぁぁぁっ♡ 旦那様の、手がぁ……♡」
「よしよし、ゆっくり解してやるからな?」
「あぅぅっ♡」
シーアは甘い声で鳴きながら、藤次に抱きつく腕の力を強めた。
やはり処女膜はないようだが、拒むような膣の締まりを見るに、器具を使った自慰はあまりしていないようだ。
慌てず慣らすのが男の務め。藤次は内壁を撫でながら、少しずつ奥へと指を侵入させていく。
「んく……っ♡ 中に、入って、きて……るぅ♡ ひぁんっ♡」
早速、よい反応を示す部分が見つかった。
「大丈夫だぞ? シーア……声を我慢しなければ、苦しくなくなるぞ?」
藤次はシーアの耳元で囁き、背中をさすりながら、見つけた弱点を愛撫してやる。
「んぁぁっ♡ 旦那様っ♡ そこっ♡ そのままっ♡ はぁっ♡ あっあっあっあああぁぁぁっ♡」
シーアは堪らずといった様子でおねだりを口にする。
それを指摘せず、くすぐるように弱点を擦り続けると、甘い声は嬌声へと変わっていき――
「ぁぁぁぁぁっ♡」
ガクン! と大きく震えて、絶頂した。
「はふっ♡ はっ♡ あぁ♡ いま、私……なに、が……♡」
「イってくれたんだな。可愛いぞ、シーア」
自分に何が起きたか分かっていない様子のシーアに、藤次は額へのキスを送る。
自慰をしたこともない、というわけではないだろう。
ただ、男の手で達したことは、これが初めてのようだ。
その絶頂は、彼女の想像を超えるものだったらしい。
「気にせず、少し休んで」
「……だめ、です」
気を遣う藤次の言葉を、シーアが遮る。
目を合わせると、頬を紅潮させ涙目になりながらも、シーアは真っ直ぐ藤次を見上げていた。
「私、奴隷なのに……っ♡ 私ばっかり、よくされちゃ、だめなんです……
ちゃんと、旦那様を……お慰み、させてください♡」
自分への心配は無用だと、シーアは続きを促す。
強がりなのは明らかだが、シーアの目は真剣だ。
「可愛がられてばかりじゃ、嫌です……ちゃんと、シーアを、旦那様の女にしてくださいませ♡」
彼女が口にしていた、奴隷の誇り。
というより、稚児のような扱いを拒む、大人の女のプライドか。
「そうだな……」
どちらにせよ、これ以上の甘やかしは、彼女に失礼というものだろう。
藤次は上半身を起こすと、ズボンの中から、ずっと窮屈に我慢していた逸物を取りだした。
「あ……っ」
初めて見る男性器に、シーアが息を呑む。
「そんなに怖がるな。俺のモノも、お前に負けないくらい熱くなっているぞ?」
藤次は逸物の根を手に取ると、シーアの割れ目に触れさせる。
「あん……っ♡」
シーアは震えるも、腰は引かない。
大陰唇を擦るようにして探ると、濡れそぼったそこは、いつでも受け入れられそうだ。
少女の外見に反した淫らさは、彼女がもう一人前の
「いい子だ。力を抜きなさい」
藤次はそう言って、亀頭を秘所の入り口にあてがい――
「はい……お願いします、旦那様♡」
シーアの返事を待ってから、ゆっくりと腰を押し進めていく。
「んっ……ふぁっ♡ 入って、あぅぅっ♡」
シーアは顔をしかめて、藤次の体にしがみつく。
「痛いか?」
「いえ、平気……です……っ♡ 続けて……下さい……っ♡」
亀頭を受け入れた程度だが、シーアの顔には興奮の色が濃く見えた。
膣圧は半ば拒むようでいて、奥へと吸い込もうとするようでもある。
「旦那様……来て……きてぇ……♡」
しばらくそのままにして、シーアが慣れるのを待っていると、藤次の腰に彼女の足が絡み付く。
流石は妖女というべきか、膣が早くも肉棒に適応し始めた。
それでも藤次は、シーアの負担を軽くするよう、ゆっくりと腰を進めていく。
「あぅぅ♡ おっきぃ……旦那様のっ♡ くるっ♡ 来てますっ♡ なのに、優しい……っ♡」
シーアは小刻みに震えながら、藤次の服の背中を握り込む。
亀頭が膣内の各所を擦るたび、彼女の体に快感の紫電が走っているのが分かる。
「もうすぐだ。もうすぐ一番奥まで届くぞ?」
「はいっ♡ 旦那様ので、埋め尽くしてくださいませ……っ♡」
シーアの表情は、すっかり蕩けきっていた。
藤次は彼女にキスをすると、シーアの膣が許すように緩んだ瞬間、音もなく腰を沈める。
「っっっ、んぁぁぁっ♡」
子宮口に触れる感触がすると、シーアが目を見開いて嬌声を上げた。
人間の女性なら、ポルチオは時間を掛けて開発しなければならない。
しかし妖女であれば、最初から最も鋭敏な性感帯だ。
「ここだな? わかるか? 今、俺のが、お前の奥に届いた」
「は、はひっ♡ わかりましゅっ♡ シーアの中っ、旦那様でっ、いっぱいにぃ……っ♡」
奥に当てたまま腰を止めると、シーアは小刻みに震えながら息を荒げる。
始めて受け入れた男性器のもたらす快感に、認識が追いついていない様子だ。
「あっ♡ はふっ♡ これぇ♡ すごい♡ あっ♡ お腹からっ、体中にっ♡ びりびりって♡」
膣壁は感触を確かめるように絡み付いており、時間が経つほど意識が快感を拾っていく。
男根を「気持ちのいいもの」と学ぶなり、膣内のうねりは貪欲になっていき、シーアの腰が自然と動く。
「あっ♡ あっ♡ あっ♡ なにかっ♡ なにかくるっ♡ きますっ♡ きちゃうぅぅぅっ♡」
あろうことか、藤次が腰を動かすまでもなく、シーアは絶頂を迎えた。
指の愛撫による軽い絶頂ではない、肉棒による、子宮口での、「奥でイク」と呼ばれる大絶頂だ。
「かふっ♡ はふっ♡ あああぁぁぁっ♡ いま、なにが……ひゃうぅ♡
旦那様っ、ごめんなさい♡ こんなっ♡ こんなに、なりゅなんて……私、知らなくてっ♡」
シーアは恥ずかしそうに顔を覆いながら、自分の体に起きた未知の絶頂に驚いている。
(初めて男を受け入れて、これか……っ)
妖女の体が淫らであるとは聞いていたが、噂以上だ。
処女なのに、簡単にイキまくって乱れ狂う、生まれつきセックスが大好きな種族。
シーアはいま、そんな妖女として、秒刻みで覚醒していっている。
「旦那、さまっ♡ どうぞ、動いてくださいっ♡ 私、もう十分、気持ちよすぎて……っ♡
だから……旦那様もぉ、気持ちよくなってっ♡ シーアを、お役に立たせてくださいっ♡」
シーアは藤次の顔を包むように手を伸ばし、腰を動かす許しを与えた。
男性がそうするものだという知識はあるのだろう。奴隷の誇りを語る彼女らしい献身でもある。
しかし、藤次の見間違いでなければ――もっと大きな快感を得たいと、望んでいるように見えた。
「ああ、動くぞシーアっ!」
できるだけシーアに負担を掛けないようにという理性が、とうとう底尽きた。
藤次はシーアの太ももを掴んで足を開かせ、斜め上から腰を突き落とす。
「ひゃあうんっ♡」
シーアは目を大きく開き、喉を仰け反らせて喘ぐ。
「あんっ♡ あっ♡ 旦那様っ♡ しゅごい♡ あふっ♡ わたしっ♡ またっ、きちゃうっ♡」
「イクって言うんだっ。イクときはちゃんと言いなさい!」
「は、はひっ♡ イキますっ♡ シーア、旦那様にっ♡ 突かれてぇ、イっちゃいますっ♡ あああぁぁぁ~~~っ♡♡♡」
シーアは藤次に言われるまま申告すると、再び全身を痙攣させた。
「はふっ♡ ふーっ♡ ふぅぅぅ♡」
「大丈夫か?」
藤次が尋ねると、シーアは小さく首肯した。
「はいっ♡ 平気です♡ 私のことより、旦那様です♡ シーアは、ちゃんと、できてますか?」
絶頂で意識を朦朧とさせながらも、不安そうに聞いてくるシーアは、あまりにいじらしい。
藤次はそんなシーアを力強く抱きしめて、再び腰を突き落とす。
「当たり前だろうっ、こんなに気持ちいいことは初めてだ!」
「あぁんっ♡ 嬉しいっ♡ あぁうぅっ♡ 気持ちよく、なって、いただけてっ♡ ああっ、そこっ♡ 奥にいっ♡」
実際、シーアの膣内は名器だった。
藤次が知る、人間女性だった妻のものとは、まるで違う。
ひどい例えだが、これまで雑巾しか知らなかった人間が、シルクの質感を知ったかのようだ。
「ああぁぁイクッ♡ 旦那様っ、ごめんなさいっ♡ また、私ばかりっ♡ んぁぁぁぁっ♡」
「いいんだっ! いくらでもイっていいんだ! 男はな、自分とのセックスで女が感じてくれるほど嬉しいんだ!」
本心からの言葉だったが、シーアは衝撃を受けたように首を振る。
「そんなっ♡ そんなのだめぇっ♡ これじゃ、立場が、逆ですっ♡
わたしがっ♡ 旦那様をっ、気持ちよく、しないと、いけないのにぃっ♡」
言葉を交わす間にも、二人のまぐわいは激しさを増していく。
ベッドが軋む音を上げ、結合部の水音と衝突音が部屋に木霊していた。
「なら命令だ! もっと乱れろっ! 俺のセックスで、イキまくって気持ちよくなれ!」
奴隷の首輪が反応した。
感情を操るようなことはできないが、己の快感に対して正直にさせることはできる。
「あひゅうっ♡ 気持ちいいっ♡ 気持ちいいのぉっ♡ 旦那様の、セックスっ♡ どんどんっ、好きになるっ♡ 私の体がぁ♡ 旦那様のことっ♡ 大好きになってるのぉっ♡」
シーアの顔が歓喜を隠さなくなり、言葉は肉体の変化を白状する。
「命令だ。して欲しいことがあるなら言うんだ!」
「あぁぁぁっ♡ もっとっ♡ もっとしてぇっ♡ 優しくなくて、いいのぉっ♡ 旦那様のっ、雄々しい姿っ♡ もっと見たいっ♡ 感じたいですっ♡ シーアのことっ♡ もっとぉ、求めてくださいっ♡ 強くっ、深くぅっ♡」
シーアはより強い刺激を求めていた。
人間女性より性感帯が深く広い妖女の体は、自然と力強いセックスを求める。
それは男を獰猛にしなければ得られないから、結果として被虐の先に悦びを見出してしまう。
シーアはいま、そういう貪欲な妖女として開眼したのだ。
「いいぞっ。さあ、後ろを向いて四つん這いになるんだ!」
「はい♡ 聞きますっ♡ 旦那様のご命令、聞かせてください……っ♡」
シーアは嬉々として従う。
妖女の被虐趣味と、奴隷の忠誠心、その二つがすっかり混ざり合っていた。
「膝を立てて、お尻を上げるんだ」
「はぅぅ♡」
言われた通りにしたシーアの尻を撫でつつ、メイド服のスカートをまくり上げ、可愛らしい貝殻のような割れ目に剛直をあてがう。
「あぁぁぁ~~っ♡」
シーアは、正常位とは異なる角度で肉棒に貫かれ、喉を仰け反らせた。
藤次はシーアの腰を掴んで引き寄せながら、背後からのピストンを開始する。
「あふっ♡ はぁんっ♡ んふっ♡ ううっ♡ あふっ♡ ふあぁっ♡」
藤次の激しい突き入れに、シーアは言葉を紡ぐ余裕もなく、喘ぐことしかできない。
しかしその嬌声は、彼女がより大きな快感を得ていることを、如実に物語っていた。
「ああぁイクッ♡ イクイクイクぅぅっ♡」
そうして瞬く間に絶頂し、背中を大きくのたうたせる。
「はは、バックが気に入ったみたいだなっ。男の味を知った途端これかっ、エッチな子だ!」
「ひぁうぅ♡ お許し、くださいっ♡ 勝手に、イってばっかりでぇ♡ ごめんなさいっ♡」
銀髪を振り乱しながらこちらを見るシーア。
目は涙目でありながら欲情に染まり、口からは涎と嬌声が止まらない。
「いいぞ、許してやるっ。その代わり、もう俺も遠慮しないぞ!」
藤次はシーアの細い腰を掴むと、自らの快感のために腰を振る。
ぱんぱんぱんぱんっ! と、シーアの柳腰には過剰なくらいの衝突音を、短い間隔で打ち鳴らす。
「あああぁぁぁっ♡ しゅごいっ♡ 旦那様がぁっ♡ 私をっ、征服してりゅっ♡ 征服してましゅっ♡ あぁぁイクッ♡ イってりゅのにぃっ♡ またイっちゃいますっ♡」
シーアはもはや、自分が何度達しているのか、数えることさえできなくなっていた。
「いいぞ、お前は最高の奴隷だな、シーアっ」
「ああぁぁ♡ 嬉しいっ♡ もっとぉ♡ 旦那様ぁっ♡ もっとぉ、支配してくださいっ♡
可愛がるだけじゃなくてっ♡ 私のっ、心も体もっ♡ 従えてくださいませっ♡」
シーアは完全に、蹂躙されるようなセックスを愉しんでいた。
自分は無遠慮な手付きで弄ばれるほど快感なのだと、心身ともに理解してしまった。
「いいぞっ。このおまんこも、おっぱいも、体中全部! 今日から俺のものだ!」
背後からシーアの胸を掴み上げ、膝立ちにさせて高速ピストンを打ち上げる。
「あひゃあっっ♡ すごっ、すごいですっ♡ 旦那様っ♡ なるっ♡ なりましゅっ♡
シーアのからだっ♡ だんなさまのものなのぉっ♡ 旦那様のっ♡ 慰み者に、してぇっ♡」
シーアは喜悦に咽び泣きながら、自ら尻を押しつけてくる。
「もちろんだっ! 望み通り、滅茶苦茶にして、ずっと可愛がってやるっ!」
気がつけば藤次の理性も焼き切れ、性獣としか呼べない情欲に支配される。
それがシーアを服従させたというより……シーアの魔性に、そうさせられていた。
両者とも、それを自覚することもなく――
「っぐ、出るぞ!」
「ああっ♡ 来てっ♡ 旦那様ぁっ♡ シーアの中でっ、イってくださいっ♡」
同時に絶頂を迎えた。
どくんどくん、とシーアの膣内で脈打つ肉棒。
「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ っ っ っ ♡♡♡」
雄叫びのようなシーアの嬌声が、寝室の壁を震わせた。
「はぁ、はぁ……っ」
「はひっ♡ はぁぁ♡ あっ♡ ああぁぁ……っ♡」
藤次は半ば放心状態で荒い呼吸を繰り返し、シーアはほとんど意識を失っている。
(ああ……やってしまった……)
結局、シーアを抱いてしまった。
いいや、主人と奴隷の立場に漬け込んで、犯してしまった。
もはや言い訳も後戻りもできない――彼女やその家族が望んだ通りの展開だ。
(まったく……妖女というものは、聞いていたより恐ろしいな……)
この日、シーアの体を支配したのは藤次だが――
藤次の欲望を支配したのは、間違いなくシーアだった。
○
翌日、シーアがどうなったかというと――
「~~♪」
とても上機嫌だった。
「朝から豪勢だな……」
「はいっ。旦那様には精を――こほん。
主人の健康を保つのも奴隷の務めですのでっ」
朝食の席には、妖魔界の食材をふんだんに使われた料理が並んでいた。
それでいて味付けには味噌や醤油が使われ、日本人にも食べやすい。
人間界に来てから、人間界の料理を学んできた成果だろう。
「疲れているだろうに。せめて午前中くらい休んでいいんだぞ?」
「はぅ♡」
疲れを指摘されたシーアは、昨夜のことを思い出してか赤面する。
メイド服の中で内股気味になり、僅かだが身をくねらせていた。
「お、お気遣いありがとうございます……ですがその、むしろ元気をいただいたといいますか、興奮冷めやらぬと申しますか……と、とにかくっ、お休みになるのは旦那様の方ですのでっ!」
昨日はあの後も、シャワーを浴びた後にたっぷり愉しんだ。
「命令だ」と言われる度に燃え上がるシーアとは、もう一通りの体位を試してある。
体に疲労はあるだろうが、それ以上に多幸感が残っていて、じっとしていられない様子だ。
「そうか、ならゆっくりさせてもらおうかな」
「はいっ」
シーアの言葉に甘えさせてもらうと、彼女は喜色を隠さない。
流石に学んだ。
シーアにとっては仕事が楽になるより、仕事をさせてもらう方が安心するのだろう。
「はぁ……これです。これが奴隷のあるべき姿なんです。
姫のように可愛がられるなんて言語道断っ。身を粉にして尽くすことでしか得られぬ誉れがあるのですっ」
なにやら身を抱きながら独白しているシーアを見て、藤次は小さく溜息を吐く。
肉体関係を持ったことで、気付いたことがある。
「ですから旦那様も、どうかご遠慮なく……『ご命令』、くださいまし♡」
以前は、シーアはその立場から、藤次に対して過度の忠誠を誓っているのだと思った。
もちろんそれもあるのだろうが――たぶん、一番の理由は、当人の性癖だ。
求められたり、頼られたり、必要とされたりすることが嬉しい。
粗略な扱いを受けても、「これは自分にしかできないことなんだ」と苦痛を快感にすり替える。
平たく言って、少し屈折したMである。
「なら、早速だが――」
「はいっ、なんなりとっ」
目を輝かせたシーアに微苦笑しつつ、藤次は箸を置く。
「今日は君の服を買いに行くから、ついてきなさい」
「はいっ、旦那さ……ま?」
こてん、と首を傾げられた。
服を買い与えることについては、先日も抗議を受けたばかりだが、
「勘違いをするな。いつもメイド服ばかりじゃ飽きるからだ。
夜の相手をしてくれるなら、色んな服装で愉しまないとな」
「はぅ……そ、そういうこと、なら……♡」
わざといやらしい顔で笑うと、シーアは身を抱きながら従う。
「食事も休息も俺と同じものをしっかりとるように。
痩せて肉付きの悪い女では抱き心地が悪いからな」
「はい……仰せのままに♡」
「勉強も怠らないように。学のない女は飽きも早い」
「はい――え?」
なんだかおかしいと気付いたのだろう、シーアは小首を傾げた。
「ああそうだ、ご両親にも改めて手紙を書かないとな」
「旦那様?」
シーアが頬をぴくぴくさせながら、問いかける。
「鬼畜なご主人様っぽく命令しつつ、実際は私を可愛がろうとしてしませんか?」
「俺の奴隷をどう扱おうと、俺の勝手だろう?」
悪役みたいなことを言うと、シーアは嬉しさ半分お怒り半分といった表情で赤くなる。
「もうっ! それじゃ肝心なところが変わってないじゃないですかぁぁぁっ!」
シーアの抗議する声が、窓からマンションの外へと響き渡るのだった。
ご一読いただきありがとうございました。
今回の主人公は大人なので、なかなか手出ししませんでしたね。
この主従を描く奴隷編は、もうしばらく続きます。