誘惑禁止条例 ※性犯罪被害は条例違反にあたらない 作:大中小太郎
一目惚れした女性の養子となった。
幼い太智がその失敗を悟ったのは、性の目覚めが起きる頃だった。
年齢的にも、異性の裸というものに不可解な情動を覚える年頃だ。
そんな無垢な少年に、成熟した妖女は刺激的すぎる。
勃起や精通も知らない未熟な性欲を自覚した太智は、子供心に思う。
これはきっと……「いけないこと」なのだ。
コレットとの間に育むべきは、健全な親子関係。
彼女もそれを望んでおり、自分はその願いに応えるべきなのだ。
だから――性欲は他の女で解消することにした。
童貞卒業は、近所に住んでいた妖女のお姉さんだったか。
コレットと似た金髪のエルフ系だった。
無邪気な少年を装って声を掛けた太智が、その妖女をショタに目覚めさせるまで、さほど時間は掛からなかった。
才能か、子供ゆえの吸収力か。
太智はコレットの目を盗んで、男児に劣情を催す妖女を誘惑するショタコンキラーと化す。
学校の女教師、近所のJKやJD、母子家庭の母親――そんな妖女たちを、何人も抱いた。
誰彼構わず、ではない。
金髪だったり、エルフ系だったり、どこかしらコレットと共通点のある妖女を選んだ。
優しく神聖な母であるコレットの代替としては、面倒になる前に乗り換えていった。
太智にとって『家』とはプラトニックな場であり、ママ活スポットである漫画喫茶などが肉欲に基づく狩り場だった。
――そんな狩り場に、聖母は来てしまった。
聖母などではなく、
こちらはずっと……神聖なあなたを汚さないよう自分を律してきたというのに!
裏切られたかのような衝撃、それと同時に噴出する悪魔のささやき。
これは好機だ。千載一遇の好機だ。
手が届かなかった聖母が、自ら卑しい妖女になりに来たというなら、それを手中に収めるのは誰だ? 決まっている。自分以外にいない。
積年の欲情を晴らすのは、今夜をおいて他にないのだと――そう理解した太智は、気がつけば静かにケダモノと化していた。
「きゃっ!? た、太智くん……っ!?」
かくして、太智はいま、コレットを押し倒している。
ベッドの上で仰向けに倒されたコレット、その両肩を掴むように上を取る太智。
コレットの顔は驚きと怖れを描きながらも、発情の朱が差している。
それを見下ろす太智の目が、男の情欲で爛々と輝いた。
「ママが悪いんだよ? あんな場所に来るから……男とセックスしたがってる女の顔を、僕に見せるから……っ!」
「っ、うそ、太智くん……やだ、冗談、よね……っ?」
目の前の現実が信じられないという顔をするコレット。
息子に押し倒された母としては、叱るべき反応だろう。
しかし、余分なものがある。
発情――セックスを予感した妖女の肉体が火照り、香気を立ち上らせている。
太智の鼻をくすぐったそれは、媚薬のように脳と下半身を昂ぶらせた。
「本気だよ」
「んあっ♡」
太智の手が、コレットの胸を掴む。
強すぎず、されど優しくない、太智の葛藤が表れたような手付きだ。
しかし、自慰しか知らないコレットには、男性の手指が胸に触れたというだけで、思わず甘い声が出てしまうほど衝撃だった。
「っ!」
コレットの口から、女の声が出た。
自分の手で、あの義母が、清らかな聖母が、メスになっている……!
妖女を抱き慣れたはずの両手が、童貞のように制御できなくなった。
「やあっ♡ た、太智く――んぁっ♡ やめっ、なんでっ、ああんっ♡」
「胸っ、ママの胸っ! ああ、大きいなぁっ!」
服越しに感じるコレットの乳房、その感触は電流のように脳まで届き、思考力を肉欲に染める。
これまで他の妖女に尽くしてきた加減や手管なんて、頭から吹き飛んだ。
ただ触りたいから触って、揉みたいだけ揉み回す。相手の負担なんて考えない。
「太智くんっ、だめぇっ! んあっ♡ 落ち、ついてぇっ♡ こんなっ、こんなことしちゃっ。あぁんっ♡ だめ、だからぁっ♡」
息子がケダモノとなって、自分の乳房に頬ずりしながら指を食い込ませている。
あまりの事態に混乱しきったコレットだが、肉体は過去最大に敏感だった。
服越しに感じる太智の手指、その逞しい刺激はすぐさま快感となり、乳房から脳天へと、電流のように駆け上がる。
襲う男と拒む女。
言葉と行動は相反しているが、体に走る快感は同じだった。
「ごめん、ママ、抵抗しないで!」
太智は、胸を隠そうとするコレットの手を掴み、ベッドに押さえ込む。
懇願するように声を荒げると、コレットはびくりと震えて、放心気味に太智を見上げた。
「いまだけ、今日だけでもいいっ!」
濡れた瞳で、荒々しく訴える太智。
間近に見たコレットは、いつの間にか子宮が激しく鳴動していたことに気づく。
ああ、これじゃまるで、毎日のオナニー妄想が現実になったみたいじゃないか……
「終わった後、どうなってもいいから――」
そんなコレットの胸中を肌で感じながら、太智は宣言する。
「ママと、エッチしたい。セックスしたい」
「っっっ」
コレットの顔が耳まで赤くなり、脳内に未知の興奮が広がる。
「嫌がっても止めない。怒られても、叱られてもっ、今日ここで、ママを抱きたい!」
「あ……ぁぁ……っ♡」
コレットは現実であることを疑った。
実は自分は自慰の途中で気絶していて、妄想の続きを夢に見ているのではないか。
だって、これでは、あまりにも――自分の卑しい部分が望んでいた通りの展開で――
「できるだけ、優しくするから……大人しくしてね?」
耳元で囁く太智に、コレットは答えない。
体を小さく震えさせている姿は、犯されることに怯えているように見える。
何も答えないことも、抵抗を止めたことも、脅かされているがためと見える。
――濡れた瞳と紅潮した頬で、女の性欲に火がついたことを物語ってさえいなければ。
「あっ」
太智の手が、コレットの服をめくり上げる。
露になったのは、紫色のブラに包まれた爆乳と、それが作る深い谷間だ。
「ああ、もうっ! こんなにエッチな下着、持ってたなんて!」
太智の中で、『母』がまた『女』になった。
清らかな聖母であったコレットの、妖女としての面を見る度に、苛立ちに似た獣欲が湧き上がってくる。
それを自覚するより前に、彼女の胸を掴んで顔を埋めていた。
「ふぁんっ♡ だめっ♡ 太智くんっ、お願いっ♡ こんなのだめぇっ♡」
「だめなもんかっ! この下着で、男を誘惑するつもりだったくせに! このおっぱいを、誰かに触らせるつもりだったくせに!」
ママ活を咎められたコレットが、罪悪感から反射的に口を紡ぐ。
太智はその弱みを利用して主導権を握り、ブラを剥ぐように双丘からずらして、とうとう彼女の乳首を暴き立てた。
「ほら……こんなに、乳首が勃ってる……エロい、いやらしい……」
先端を尖らせた桜色の乳首に、太智の理性が奪われる。
幼い頃、風呂に入れられたときに見て以来、ずっと忘れられなかった、彼女の乳首だ。
それがいま、手の届くところで、男を待ちわびている。
「っ」
コレットは。目を爛々と光らせる太智と、勃起した自分の乳首を見て、息を呑む。
息子が、愛しい男が、自分の胸に無我夢中になっている。
そのことに、言いようのない興奮を覚えている自分がいた。
「これは、僕のだっ!」
ぢゅぅぅぅ! と音がするほどの強さで、太智はコレットの乳首に吸い付く。
「あぁぁぁんっ♡」
鮮烈な快感に、コレットは仰け反りながら嬌声を上げた。
太智は止まらず、もう片方の乳房を右手で掴み、思うがままに指を沈ませ、柔肉を弄ぶ。
「ひあうっ♡ やんっ♡ ああぁぁっ♡ らめっ♡ たいち、くぅんっ♡」
コレットは、自慰とは比べものにならない快感に身悶える。
刺激する場所は同じでも、女の指と男の手では、性感の規模が違った。
逞しい指が乳房に深々と食い込んでくるだけで、声を堪えきれない。
だというのに、太智の手は指を食い込ませたまま暴れ回り、鮮烈な快感を継続させる。
鉄砲水に押し流されるような性感の嵐で、思考力を粉砕される。
(吸って、るぅ♡ 太智くんがっ♡ わたしの、おっぱいっ♡ 吸ってるぅ♡)
夢中で乳首を吸う太智の姿に、母性が爆発する。
この行為を止めさせなければならない理由が、なにも思い出せなくなる。
気がつけば、コレットは太智の頭を抱いていた。
彼女の中では、「必死の抵抗」をしているつもりだった。
(デカいっ、柔らかいっ! なんだよこれっ! 指が沈むっ、乳首美味いっ!)
太智もまた、正気を手放している。
妖女は何人も抱いてきた。胸なんて浴びるほど味わってきた。
なのになんだ、この興奮は。
まるで、人生で初めて女の肌に触れたかのよう。
「これだっ、これだよっ。ママっ、僕はずっと、これが欲しくて……っ!」
いままで抱いてきたどの妖女よりも、この乳房が欲しい。
感触や大きさはそれほど違わないのに、誰よりも美味しくて心地良い。
自分はきっと、最初から、コレットの乳房が欲しかったのだ……っ!
だから飢えた獣が獲物の肉を食いちぎるように、両手で左右の乳房を絞り、二つの乳首を同時に吸い上げる。
「やぁぁぁっ♡ だめだめっ♡ おっぱい取れちゃうっ♡ 潰れちゃうぅぅっ♡」
被捕食者感を伴う激しい快感に、コレットは髪を振り乱した。
自慰の中でなら、太智にこのように求められることを何度も想像してきた。
全部、ままごとにもならない、薄っぺらな妄想だった。
現実の、生きた男の体で貪られる衝撃は、女の想像力を凌駕していた。
(痛い、のにぃ……なんで……やめて、ほしくない……っ♡
止めてって、言わなきゃ、いけないのにぃ……言えないっ。
気持ちよすぎて、言えないっ♡ 言わなきゃっ♡ やだっ♡ イ――)
男の荒々しい手付きに、妖女の性感帯が呼応していた。
人間女性よりも丈夫で、性感帯が広く深く分布している妖女の体が、女の手指では決して得られない重厚な刺激に、早くも味を占めてしまった。
(イ……っちゃうぅぅぅ♡)
「んっ♡ あああぁぁぁっ♡」
やがて、限界を迎えた体が痙攣する。
覆い被さっていた太智も、達した女の愛らしい震えを肌で感じた。
「イった……ママを、イかせてやった……っ」
「はっ♡ はぁ……はぁ……っ♡」
太智は強い達成感を覚えた。
自分の手で、この義母を、聖母のように不可侵だった女性を、淫らに果てさせた。
いままで数々の妖女を抱いてきたのは、この瞬間のためだったのではないかとすら思う。
「た、太智くん……もう、おしまい……おしまいに、しよう?
こんなの、やっぱり……私、怒らないから。お願いだから……っ」
息子に乳イキさせられたことを自覚してか、コレットは紅潮した顔を隠しながら懇願する。
その姿は太智に、自分がコレットを辱めてしまったのだということを実感させた。
ただ嘆いているだけなら、太智の熱も冷めただろう。しかし――
「そんなエッチな顔して、なに言ってるの? ママ」
太智が腕を掴んで暴いたその顔は、艶やかな恍惚感に染まっていた。
「ママだって、ずっと僕のこと、そういう目で見てたくせに!」
太智はコレットの服を剥ぎ取り始める。
「やっ、違……違うのっ! そんな、こと――」
「嘘だっ。気づかないわけないじゃないかっ!」
コレットは否定しようとしながら、最後まで言い切れない。
抵抗しようとした腕も、太智の強い口調に止められて、上着の袖を引き抜かれていく。
「だから、ママには、僕を拒む資格なんか無いんだよ?」
上半身が裸になったコレットを、嗜虐的な笑みで見下ろす。
ブラも剥ぎ取られ、華奢な肩幅には不釣り合いな爆乳が、ある程度の張りを保ちながら左右に流れている。
反射的に隠そうとしたコレットの手は、太智の手に捉えられ、頭上に揃えて片手で拘束された。
「ごめ……ごめんなさいっ。私が、私が悪かったからぁ……もう二度と、あんなことしないからぁ……っ」
ママ活に走ったことを詫びているのだろう。
もはやそんなことはどうでもいいのだが、太智はその負い目に容赦なくつけ込む。
「なら、大人しくしててね?」
太智は強引な理屈を並べると、コレットのスカートをまくり上げ、ブラと同色の下着に包まれた秘所に手を伸ばす。
「ひあっ♡ そこ、は……っ」
コレットは反射的に脚を閉じようとした。
しかし太智は膝を使ってコレットの足を開かせ、ショーツの上から割れ目をなぞり上げる。
「んぁっ♡」
すでに湿っていた。
淫裂に沿って指を前後させると、下着に愛液が染み出てくる。
「ほら、やっぱり、こんなに濡れてる……っ」
「っっっ」
太智の指摘を聞いて、コレットが耐えかねたように顔を逸らす。
恥辱の色もあるが、それ以上に興奮を隠し切れていない。
「んっ♡ あっ♡ あっあっあっ♡」
女芯を引っ掻いてやると、僅かな指先の動きひとつで、コレットの全身がびくびくっと震える。
かなり敏感になっていた。
母の矜持から拒んではいるが、体はとっくに、太智をオスとして認識して、求めているのだ。
そう確信した太智は、右手を彼女のショーツの中へと侵入させる。
「ひぅっ♡ あっ、やだっ。だめだめっ♡ そこっ♡ そこはっ♡ あああぁぁぁっ♡」
下着越しにも分かる濡れそぼったそこに指を添えると、太智は躊躇なく膣内に中指を挿入した。
驚くほどあっさりと、指の根元まで滑り込んだ。
「ああ、すごい……ママの中、どろどろに熱くなってるよ?」
「ひあぁぁっ♡ だめっ♡ いわないでっ♡ ああぁっ♡」
挿入した中指をくすぐるように動かしてやると、コレットの体が歓喜に震える。
指先と連動するように膣内が蠢き、咥え込んだ指を肉壁で絞り上げてくる。
コレットの体が太智を求めていることを、極めて雄弁に物語っていた。
「いいんだよ、ママは何も考えなくて。僕が勝手に、ママを犯すだけだから……っ!」
指先で弱点を探り当てた太智は、手の形を膣内と陰唇にフィットするよう整えると、手淫の速度を上げていく。
「ひゃうっ♡ あああっ♡ んああぁっ♡ らめっ、それらめぇぇっ♡」
ただでさえ敏感になっているところに、弱点を集中して責め立てる。
コレットは目尻に涙を浮かべ、呂律を崩しながら嬌声を上げた。
大きく跳ねるように身悶えるが、両手をベッドに押し込まれているため、逃げられない。
身悶えるコレットの動きによって、爆乳が左右に揺れ動き、目にした太智の獣欲を掻き立てる。
「イって、ママ。僕の手でイってよ! もっと、エッチなところ見せてよっ!」
くちゅくちゅくちゅくちゅ! と、水音が激しさを増していく。
淫裂は粘液にまみれ、太智の指に粘りつき、膣襞が痙攣を始めている。
「イ……く……っ♡ イッ、ちゃうぅぅぅ……っ♡」
コレットの膣内が緊張し始めると、弓弦でも弾かれたかのように、全身が跳ねた。
「んあああぁぁぁぁっっっ♡」
膣奥から、蜜液が潮を噴くように勢いよく噴き出す。
太智の手をびちゃびちゃに濡らしたことにも気づかず、コレットは余韻に浸っていた。
「あ……っ♡ あ……は……っ♡」
蕩けた顔は、深い絶頂に到達したことを示していた。
放心しているその隙に、太智はベルトを外してズボンを下ろす。
(やる……このまま、最後まで……! この人を、犯す! 僕のものにする!)
妖女など何度も抱いてきたというのに、いまは一秒も我慢できない。
「ぁ……ら、め……たい、ち……くん……や、めぇ……♡」
朦朧としながらも太智が何をしようとしているのか見たコレットが、うわごとのように制止する。
しかし太智は彼女の足を開かせ、クリトリスを軽く擦ってやった。
「んぁぁぁぁ……っ♡」
抵抗するなと命じられるような愛撫に、コレットの抵抗が緩む。
(そうだ……ずっと、ずっと……こうしたかった。最初から、こうすればよかったんだ……っ!)
コレットが自分を性的な目で見ていたというなら、自分も躊躇う必要はなかった。
ママ活で他の妖女と出会い代替にすることもなく、義母への劣情に苦悩することもなかった。
そんな積年の回り道を経て、長い登山の終わりを迎えるかのように――
「ママっ!」
「あっ♡ あっ!? あああっ♡ ぁぁぁあああんっ♡」
ずずずずっ――と、
早くも遅くもないが、決して止まることなく、太智の剛直はコレットを貫くのだった。
「っ、くぅ!?」
初めて感じるコレットの膣内に、太智は目を剥く。
(なんだ、これ、母さんの膣内、全体にぴったり絡み付いて……っ)
陰茎の先端から根元まで、満遍なく掛かる膣圧。
カリや裏筋の凹凸まで、まるであつらえたかのように、ぴったり嵌まる。
例えるなら鍵と錠前が一致するかのように、膣壁と肉棒がミリ単位で噛み合っている。
「あ……っ♡ ひぁ……っ!? はふっ♡ あっ♡ あ、あ、ぁぁぁ……っ♡」
それはコレットにとっても同じだったのだろう。
気がつけば自分の中を埋め尽くしていた息子の分身に、驚きの交じった放心顔をしている。
こんなことが、あるんだろうか?
血縁の無い自分たちの性器が、ここまで一致するなんて。
血縁があれば具合がいいというわけでもないだろうが、まるで初めから結ばれる運命だったかのように。
端的に言って、相性がいい――
同時にそれを理解した二人は、その瞬間、ただの雌雄のケダモノと化した。
「動くよっ! ママっ!」
「え……待っ、んっ、あああぁぁぁっ♡」
太智が本能に従って腰を突き入れ、コレットの膣内を往復する。
「ふおっ♡ んぁっ♡ あああらめぇぇぇ♡ こんなっ♡ おっき♡ 熱いのっ♡ 奥ぅっ♡」
「すごいっ……ママの中、すごすぎる……!」
膣襞をカリで引っ掛けるたびに、脳天まで稲妻が走るほどの快楽が生まれる。
コレットの方は、もはや言葉すら失いかけていた。
とうとう息子のものを受け入れてしまったのだとか、初めて感じる男性器の感触だとか、そういうものに意識が行ってない。
「すごっ♡ なに、これっ♡ んあっ♡ あっあっあっああぁぁぁんっ♡」
ただ、膣内を前後する肉棒からの快感が凄まじくて、思考力すら消し飛んでいた。
相性の良さはコレットの快感にも繋がり、膣内のいいところを最適に擦る太智の逸物で、体が弾け飛びそうなほどの悦楽に襲われる。
(イって、イってる!? 私、いつからっ!? 太智くんの、おちんぽっ♡ 動く、度に――)
コレットは太智のピストンを受ける度、脳内がスパークするのを感じていた。
絶対値の大きすぎる快感は、男を初めて知るコレットにとってはもはや、快感以上の何かだった。
「んあ゙っ♡ あ゙っ♡ あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙っっっ♡」
口から出ている自分の雄叫びめいた声すら、別の誰かのものに感じる。
もはや太智を拒むとか受け入れるとか、そういう段階ではない。
ただ全身を襲う悦楽が鮮烈すぎて、溺れるように太智にしがみつき、赤子のように鳴いた。
(母さんがっ、母さんがイってる! 僕のセックスで、こんな下品でエロい声でっ!)
太智の理性も既に飛んでいた。
慣らすような抽送からペースアップしていこうなどという思考は、とっくに消え失せた。
ただ本能のまま、一心不乱に、相手の負担も考えず、ひたすら腰を打ち付ける。
「あっ♡ ああぁっ♡ あ゙あ゙っ♡ んあああぁっ♡」
子宮を突き上げられる度に、コレットの体が絶頂に震える。
すでに数え切れないほどイかされているが、終わりが見えない。
絶頂している瞬間と、そうでない時間との境界ですら、曖昧になっている。
(だめ――気持ち、いい――なんて、もんじゃない――こんなの、死んじゃうぅ♡)
コレットは忘我の中で、歓喜と恐怖が入り混じるのを感じていた。
相反するはずのそれは化学反応を起こし、神経を灼き焦がす悦楽へと変わる。
(でも――太智くんが――こんな、夢中に――私の、中で――男に、なって――る♡)
方向感覚すら失ったコレットに感じ取れるのは、抱きしめ合う太智だけだった。
犯されているとか、誰が悪いのかとか、そういう思考はもはや無い。
ただ、愛しい息子が、ずっと抱かれることを妄想していた彼が、自分の膣内で果てたがっている。
いまコレットに認識できるのはそれだけであり――
(受け、止めて――あげ――な、きゃ♡)
雄々しくも可愛い息子を満足させてやりたいという、母性があった。
「んおっ♡ おおおっ♡ たいち、くぅん♡ あふっ♡ んぉぉぉおおおっ♡」
この子のためなら自分の身を犠牲にしても構わないという聖母めいた慈愛、
この逞しく荒々しい男性に完膚なきまでに征服されたいという妖女の性愛、
二つの熱情はコレットの中で混ざり合い、このセックスを肯定させた。
「ああ、イクよ、ママっ! もう、僕……っ」
太智は悔しそうに訴える。
早漏だった覚えはないが、コレットの名器によって、最短記録で射精させられそうになっていた。
「んあああぁぁぁっ♡ いいっ♡ いいのぉっ♡ もうっ、我慢しないでぇっ♡♡♡」
連続絶頂の最中でコレットが叫んだのは、太智の射精を受け入れたいという思いだった。
コレットは思う――この子はずっと、こんな熱い想いを溜め込んできたのだ。
自分を母として慕うと同時に、許されざるオスの念を隠し、悩んでいたのだ。
自分も、そうであったように。
母として、女として、それを許してあげなくてどうするのか――と。
そんな母の慈愛を見て取った太智の腰使いが、限界まで加速する。
「うあ゙ぁっ♡ あ゙あ゙っ♡ んおっ♡ ふあぁぁぁぅぅぅっっっ♡♡♡」
「出るっ!」
太智が膣奥を突き上げると、コレットの体が跳ね上がると同時に、熱い粘液が迸った。
二人の視界が同時に白む。
「…………っ!」
「――――っ♡」
最後にして最大の絶頂を迎えた母と息子は、ここに来て無言だった。
言語に絶したオーガズムに、どちらも腰を震わせ、魂が抜けたように脱力する。
「はぁ……はぁ……っ」
「んっ……はぁ……♡」
荒々しい太智の呼吸と、いまだ快感に染まっているコレットの吐息。
覆い被さった太智は義母を強く抱きしめ、コレットはそんな息子を優しく抱擁する。
襲った男と、犯された女であるはずなのに――まるで初めから愛し合っていたかのようだった。
〇
およそ二時間後――
太智とコレットは、ホテルから家に帰ってきた。
「着いたよ、母さん。大丈夫?」
「う、うん……大丈夫……よ」
太智はホテルからの帰り道、コレットの肩を抱いていた。
激しい情事で足腰が立たなくなったコレットは、太智に寄りかかるような形で、どうにかマンションに帰ってきた。
道中、コレットは太智の話を聞いていた。
引き取られた当初から、ずっとコレットを想っていたこと。
その気持ちを忘れるため、数々の妖女と関係を持ったこと。
趣味と実益を兼ねてママ活をしていたら、コレットが客として現れたこと。
そのこともあって気持ちを抑えられなくなり、あのような行為に至ってしまったこと。
犯してしまったことを謝りながら語られた本心に、コレットはある意味、犯されたとき以上の衝撃を受けた。
(ずっと、私のこと……)
そう想うと、レイプされたことに対する抗議の念も薄れてしまった。
体が許容してしまっていたこともあるし、自分もまた太智を想っていたこともある。
ママ活をして多数の妖女と関係を持っていたという話も、ショックではあったが――
『母さんの代わりに、と思って』
男としての熱情をコレットに向けないためだったと言われて、怒れなくなってしまった。
(私が、もっとちゃんと、気づいてあげれば……っ)
いつしかコレットの思考は、犯された女のそれではなくなっていた。
そこまで思い詰めてしまった息子を、何とかして救わなければという方向にシフトしていた。
だから、太智が自分を襲ったことについては、もう触れなかった。
二度とするな――と、言うべきはずのことを、言えなくなってしまった。
そんな自分を見た太智が、一瞬だけほくそ笑んでいることに、気づくこともなく。
気がつけば無言のまま、こうして自宅の前に辿り着いたのである。
「今日はごめんね、母さん」
太智は玄関の鍵を開きながら、コレットに声を掛ける。
「ううん……いいの……でも、その……」
コレットは言葉に迷いながら、肩を抱く太智の腕を見る。
力強い腕と指が、自分を離してくれない。
お前はもう俺の女だ――とでも主張するかのように。
「母さんを悲しませたくないし、もうママ活は止めるよ」
「う、うん……」
それを聞いてほっとする。
だが、太智の言葉と、より強く抱き寄せてくる腕に、強い含みを感じた。
「だって……これからは、一番の『ママ』が一緒だもんね」
「っっっ」
それが、どういう意味なのか、頭よりも本能が先に理解した。
つまり太智は……今後は自分を『ママ』にすると言っているのだ。
ママ活をもうしないというのは、代替物となる妖女を漁る必要が無くなったからで、性欲を堪えて倫理的に生きるという意味ではないのだと。
ホテルでの一件を、あの一度きりで終わらせる気はないと――体を通じて伝えていた。
「た、太智くん……」
「一緒に、居てくれるよね?」
太智は玄関口を開きながら、被せるように確認する。
大人っぽくて色気のある目付きに、コレットの心臓どころか子宮までもがざわついた。
「…………」
視線を前に向けると、住み慣れた我が家の玄関がある。
敷居をまたぐことに、一切の迷いも躊躇いもいらないはずの、自宅の玄関だ。
(この扉を、通ったら……)
しかし、太智の言葉が、火照るコレットの体が――その意味を変えていた。
(これからも、太智くんと……っ)
自分を完全に『女』として認識している太智と共に、この家で暮らすということ。
この扉を潜るということは『同意する』ということなのだと、心理的に結び付けられていた。
明言はされていない、考えすぎかもしれない。
だが太智は、明らかに考えさせた上で、コレットにも言外の返答を求めている。
『これからは、自分の女になると、誓え――』
ただ帰宅するというだけのことに、太智はそういう意味を持たせていた。
「それとも、もう嫌になっちゃった? 僕なんかとは、一緒に暮らせない?」
「ち、違……っ」
「そうだよね……もう僕なんか、息子じゃないよね。
「っっっ」
寂しがってみせる太智の言葉が、悪魔のささやきのようにコレットを揺さぶる。
――脅迫だった。
親子愛を人質に取るような、脅しに等しい懇願だ。
太智を拒むことは、親子の縁を切ることと同義であると、コレットに錯覚させていた。
「だ、め……っ」
コレットは涙ぐみながら、太智の服を掴む。
それこそ、捨てられることを怖れる恋人のように。
「そんなこと、言わない……で……っ」
ここで自分が彼を責めたら、彼はこの家を出て行ってしまう。自分を捨てていってしまう。
コレットの頭を支配するのは、その恐怖だった。
――犯されるよりも、恐怖だった。
「なら……」
打って変わって微笑を浮かべた太智が、コレットの肩から手を離し、腰を軽く押すように玄関へ進ませる。
ぴくんっと体を震わせたコレットは、胸を隠すように手を組んで、玄関に足を踏み入れる。
「これからは、ずっと一緒だね――ママ」
『同意した』――そうであると宣言するように、太智は語り掛ける。
卑怯な話術から強引に取った同意だ。契約とは到底言えない。
だがここで重要なのは、コレットに同意した認識があること。
今後、隙あらば自分を犯すだろう太智と、一緒に暮らす。
そのことに、言外だろうと何だろうと、自分の意思で選択させることに、意味がある。
聖母のように純粋だったコレットは、いま悪魔のような息子の言葉に心を絡め取られて――
「…………っ♡」
――発情していた。
目は濡れて、耳まで赤くなり、半開きになった口から荒い呼吸を繰り返す。
興奮した妖女のフェロモンが香り、服の下で乳首が勃ち、秘所が湿っていると分かる。
同意していないのは言葉だけなのだと、誰の目にも分かる、淫らな妖女の姿であった。
かくして――太智とコレットが、玄関を潜る。
いつもと同じ音を立てて、玄関扉が閉じられる。
それでも――もはや二人の住むこの家は、いままでと同じ家ではなかった。
ご一読いただきありがとうございました。
二話から間が空いてしまいましたが、三話と同日更新です。
ご感想、誤字報告をいただき、まことにありがとうございます。