誘惑禁止条例 ※性犯罪被害は条例違反にあたらない 作:大中小太郎
翌朝――
「ん……」
どこか悩ましい声と共に、コレットが目を覚ます。
体中に残る倦怠感……しかしどこか心地よい。
その原因が何なのかを、思い出す。
(あ……私……っ)
昨夜――息子に犯された。
夢でなかったことは、自分の体が教えてくれた。
「っ」
妖女の体は、寝起きに軽く発情する。
男性の朝勃ちにも似た、生殖機能を保つための、意思によらないものだ。
その火照りが、明らかに、いつもと違った。
(体に……残ってる……っ♡)
急速にフラッシュバックする、太智との情事。
最初は、わけがわからず襲われていた。
何度も自慰をするほど欲していた息子が、その妄想通りに、しかし妄想を凌駕する快感と共に、自分を貫いた。
衝撃と悦楽に翻弄されたのは、たぶん最初だけ――
二回戦目からは、言い訳ができなかった。
一度では満足しなかった太智は、体位を変えながら手練手管を尽くした。
コレットはそれを受け入れてしまった。
もう制止しても無駄なのだと、一度してしまったなら二度も三度も同じなのだと。
今晩だけ、息子の情欲を受け止めてあげれば、きっと彼も落ち着くはずなのだと。
そんな言い訳で、彼とのセックスを甘受したのだ。
何回イったかは思い出せない。十や二十ではないことは分かる。
いつの間にかキスをして舌を絡め、体面座位で抱き合ったかと思えば、バックから突かれた。
犯されているとは言えない、合意した男女のセックスをしてしまった。
その体験が、体に残っている。
「はぁ……はぁ……っ♡」
ベッドの中で静かに身悶える。
体は眠っている間に新陳代謝で変化する。
生まれて初めて男に抱かれた妖女の体も、その体験に適合するように変化していた。
(覚えてる……まだ、敏感に……体が、覚えちゃってる……っ♡)
自分の性感帯が騒いでいるのを感じる。
まるで性感帯が急成長したように、これまでそうでなかった部分まで侵食している。
広がるだけではなく、骨まで届くのではというほど深いところへ。
男を知った妖女の体が、男性の粗忽さに備えるように激変していた。
(女に、されちゃった……太智くんに、女にされちゃった……っ!)
心の対応を待たず、体はもう太智に抱かれることを全肯定していた。
妖女の生殖本能が、生まれてこの方ずっと待たされていたとばかりに、体を作り替えている。
ようやく獲得したオスを受け入れ、子を孕めるように。
(忘れ、なきゃ……)
そんな自身に抗うように、コレットは母としての務めを思い出す。
時計を見れば、もう朝食を準備しなければいけない時間だ。
(大丈夫……いつも通りにすれば、太智くんだって……分かってくれるはず……‥)
そんな、自分でも信じていないようなことを念じながら、コレットは服を着替えるのだった。
〇
太智とコレットは、いつものように朝食をとっていた。
「これからは『バイト』も無いから、早めに帰ってくるよ」
「そ、そう……」
太智は、まるで何事も無かったかのように箸を進めている。
(太智くん、なんとも思ってないの?
ううん、きっと、触れられないのよね。
触れずに、いつも通りの関係に戻すために……)
今朝、目を覚ましてからここまで、コレットは昨晩の情事には言及していない。
親として、女として、自分をレイプした彼に物申すべきことはいくらでもある。
あるのだが――それを口にした途端、また自分たちの関係が決定的に『動いて』しまう。
開き直った太智が、再び自分を押し倒すかもしれない。
逆に罪の意識に苛まれた太智が、家を出て行くかもしれない。
前者はまだしも、後者を想像するだけで、コレットは臆病心に襲われた。
(そう、よ……あれは、不幸な偶然が重なって起きた、事故みたいなもので……
きっと、他のご家庭でも、似たようなことはあって……だから、大丈夫……)
何の根拠もなく、コレットは念じるように思う。
重大な出来事を、心の中で矮小化することで、直面を避けようとしていた。
「じゃあ、行ってきます」
「ええ、行ってらっしゃい」
朝食の後、少なくとも太智に迫ってくる気配がないことを理解したコレットは、日課として息子を見送る。
玄関口まで見送りに来た頃には、コレットもいつも通りに笑えていた。
(忘れないと……あのことは、全部、忘れないと……
太智くんのためにも、私のためにも……っ)
無かったことにする。
愛しい息子を、性犯罪者なんて呼びたくない――たとえ被害者が自分だとしても。
だから自分も、あの体験を忘れるのだ。
「あ……ごめん母さん、テーブルにスマホ置いてきちゃった」
「えっ? ああ、ちょっと待っててね」
忘れ物に気づいたらしい太智の声で我に返り、コレットはスリッパを慣らしてダイニングに戻り、テーブルの上にあった太智のスマホを手に取る。
(ほら、太智くんだって、いつも通り……
だから私も、戻らなきゃ。いつもの『お母さん』に、戻らなきゃ……)
と、何度も自分に言い聞かせる。
言い聞かせる必要に駆られているのは、そうでない自分があるからだと、どこかで自覚しながら。
「はい。外で忘れてきちゃ駄目よ?」
「うん、ありがとう」
スマホを差し出すために腕を出し、太智が受け取るために手を伸ばすと――コレットの腕を掴む。
「きゃっ!?」
不意に腕を引かれたコレットは、太智の胸に抱き寄せられた。
昨夜、浴びるように感じた、逞しい胸板と両腕。
瞬間的に、そのときの快感がフラッシュバックする。
「た、太智、く……っ♡」
まさかこの場で――と身を竦ませたコレットだが、太智の手付きは思ったより優しい。
「今日は、真っ直ぐ帰ってくるからね?」
「え?」
わざわざ抱擁してまで何を言うかと思えば、食卓でも聞いたことだった。
しかし、拘束するように抱きしめる腕の強さが、言葉に別の意味を持たせている。
「帰ったら――いいよね?」
「っっっ♡」
背中を愛撫した手が尻の上辺に届くと同時に、太智はコレットのエルフ耳へ囁いた。
帰ってきたら、またコレットを抱きたい――太智は言外にそう予告していた。
「だ……だ、め……っ♡ あ、あれは、間違いで……も、もう、二度と……っ♡」
コレットは母の理性を総動員して太智を押しのけようとする。
しかし、立派に成長した息子の体はあまりに男らしく、コレットの抵抗は女にしても弱々しい。
そんな彼女の態度から本心を見抜いているかのように、太智は問いかける。
「だめ? 僕、もうこの家に帰ってきちゃ、だめ?」
「っ!? ち、違うのっ! そういう意味じゃっ」
親に捨てられかけたかのように聞くと、コレットは慌てて顔を上げた。
顔を上げたら、微笑する太智と目が合って、耳まで赤くなる。
太智が自分をからかっていることと、言葉に含めた『脅し』を理解したからだ。
「なら、いいよね? 僕、帰ってきて、いいんだよね? 帰ったら――
「――っ」
太智は言葉巧みに、コレットの意識に選択を強いる。
帰ってきていいと答えたら――言外に求められている行為を許したことになる。
だが帰ってくるなと答えたら――母親が息子を家から追い出したも同然になる。
親子関係を人質に、母の愛をテコにして、太智はコレットに『合意』を強要していた。
「……っ、……っっっ♡」
コレットは答えられず、沈黙する。
視線を落としたその顔には、妖女の興奮がありありと浮かんでいた。
母性と性欲が絡まり合い、紙一重で理性が保たれていることが分かる。
「
「あ……っ♡」
そんなコレットの理性にハサミを入れるかのように、太智は彼女を強く抱きしめる。
男の力で締め上げるような抱擁は、どこか「言うことを聞け」と脅すようでもあった。
少なくともコレットの中に、「自分は脅されているのだ」という認識を生み出した。
彼の機嫌を損ねてはいけないのだ――という、免罪符のような思考を抱かせる。
「僕のこと、待っててくれるよね?」
改めて問いかけた太智に、コレットは唇を震わせ、目を泳がせた。
「ま……」
気がつけば舌が動き、言葉を紡ぎ始める。
同時に、頭の中では、言い訳のような念が生じていた。
――これは、そういう意味ではないのだ。
――ただ単純に、額面通りの意味なのだ。
あくまで自分は母として息子の帰りを待つのであって、そこに別の意味があるなどとは欠片も思っていないし期待など決してしておらず、彼がそういう意味だと解釈したとしても自分には決してそんな意図は無くて、だから自分は悪くないこれは合意ではないこれは誘惑ではない――っ!!
「待って、る……から……っ♡」
ようやく太智を見上げた自分が、どんな顔をしていたのか、コレットには分からない。
「約束だよ? ママ」
太智の目に写るのは、目を潤ませて頬を紅潮させた、完全に発情している妖女だった。
〇
いまさら自慰をしたところで解消されないことは、する前から分かっていた。
それでも、慰めずにはいられなかった。
「んぁっ♡ んんっ♡ ふぅぅぅっ♡」
半裸になったコレットは、ベッドで仰向けになり、お気に入りのディルドで膣内を掻き回す。
片手は乳房を掴み、指が見えなくなるほど深く食い込ませていた。
「んぁっ♡ 太智くんっ♡ 太智くぅんっ♡」
息子を想い、ディルドで膣内をかき回すコレット。
(違うっ、これじゃないっ♡ 太智くんのはっ、こんなんじゃなかった……っ♡)
自慰は、いままでで一番の快感を生んでいた。
男を知った体は、劇的に快楽を肯定するようになっている。
だがそれと同時に、不満足だった。
足りない――自分の指では足りない、ディルドでは足りない。
愛する太智に抱かれ、彼の肉体を覚えてしまった体が、これは偽物だと訴えている。
(ゴミに、なっちゃった……いつも使ってたディルドも、自分の指もっ♡
太智くんに、比べたら……っ♡ ゴミになっちゃったぁ……っ♡)
じゅぶっじゅぶっ! と音を立てて、模造品が出入りする。
快感はある、達してもいる。
それでも、やはり昨夜の体験と比べれば、美酒と安酒くらい違う。
いままで自分は、こんなもので満足していたのかと、愕然とする。
(犯されちゃうっ♡ 太智くんが、帰ってきたらっ♡ 私またっ、昨夜みたいに……っ♡)
予告していった太智が登校してから、まだ二時間も経っていない。
太智が学校を終えて帰ってくるまで、六時間以上もある。
(断ら、なきゃ……私、あの子の、保護者、なんだから……っ)
服を着直して家事に戻っても、頭の中は、刻一刻と迫る太智との時間でいっぱいだ。
(引き取った子と、肉体関係だなんて……信頼を、裏切るようなこと……っ)
コレットは妖魔界出資の児童保護団体に属している。
多くの人の信頼を受けて、身寄りの無い太智を預かっているのだ。
そんな養母が、向こうから求められたとはいえ、息子と関係を持つなど、醜聞でしかない。
(私から、求めるなんてこと……絶対に、許されない……っ)
そう思いながら、何度も時計を確認していた。
彼が帰ってくる時間はまだなのか――と。
(でも……)
気がつけば、何度も鏡で自分を見ていた。
この服装は、髪型は、彼にとって魅力的だろうか――と。
(あの子から……男の子から……襲ってきたなら……)
家事の合間に自慰をして、何度も服や下着を替えながら、コレットは思う。
自分は彼を誘惑してはならない――
誘惑禁止条例が無かったとしても、母である自分にそれは許されない。
しかし、あちらから押し倒しに来たのであれば……
(仕方……ない……よね……?)
長く半開きになっていた口から涎が垂れかけるのを感じて、口を閉じる。
着替えるために手に取った下着は……持っているものの中では、一番の色っぽさだった。
〇
今日ほど放課後が待ち遠しい一日も無かった。
(帰ったら、母さんを抱ける……抱く……っ)
授業中には何度も、昨夜の感触を思い出した。
長年に渡り思いを秘めていたコレットを、我が物にした時間を。
あの爆乳を、むちむちした肢体を、指の沈む巨尻を、反して生娘めいていた膣を……!
今日からは、全て自分の思うがままにできるのだ……っ!
(いや、まだだ……)
ママ活で培った性技で、たっぷりイかせてやった。
彼女も肉体的には自分に堕ちつつあると確信している。
しかし、精神面では揺れていた。
息子との過ちを後悔して、二度とすまいとしているようだった。
それに相反する性欲も感じたが、善良なコレットのことだ、世間的に『正しい関係』に戻ろうとするかもしれない。
(もう一押し……焦らず慎重に、でも考える間を与えずに……あの人を、堕とす……っ)
様々な策を講じながら、太智は授業を終えるのだった。
「ただいまー」
足早に帰宅して玄関を潜る。
「おかえりなさーい」
思ったよりも、いつも通りの声が、キッチンの方から聞こえた。
内心、「拙いな……」と思う。
声音に余裕がある。
今朝しっかり『予告』をして帰ってきたというのに、これから犯されるという不安や動揺がない。
もしかすると、自分が学校に行っている間に、平静を取り戻してしまったのかもしれない。
母の理性と女の肉欲の狭間で揺れる状態を攻めようとしていたが……計画の変更が必要だろうか。
「母さん、ただいま」
そんなことを考えながら、太智はキッチンに顔を出す。
「あ、うん。おかえり、太智くん……」
「っ」
コレットの姿を見て、静かに驚いた。
彼女はキッチンに立ち、夕飯の下ごしらえをしていた。
白いシャツと黒のスカートにエプロンという、それほど風変わりでもない服装で、こちらを振り返っている。
ただ――スカートが、短い。
ミニというほどではない。
膝が見え隠れする程度だ。太智の目には、コレットの膝裏が裾から見え隠れしている。
それだけのことで、太智の全身に興奮が駆け巡る。
昨夜は裸をたっぷり見た。いまさら膝裏ごときで興奮はしないし、そのフェチも無い。
重要なのは――普段のコレットはロングスカートであること。
冷え性らしい彼女は夏でも薄着を好まず、品行方正な母のイメージも欲してか露出は少なかった。
それをよく知る太智の基準からすれば、膝丈のスカートというだけで珍しい。
だというのに、今日は短い。
コレット自身の意思でそうしている。
果たしてそれは、なんのためなのか――
「……っ」
気付きを得た太智の思考が、獣欲に支配されていく。
――彼女は、誘っているのではないか。
自分と肉体関係を持ったその翌日に、服の露出度を上げる。
それが何を意味するか、どんな展開を招きうるか、コレットが分からないはずもない。
分かった上で……見せている。
再び自分を襲うかもしれない男に、肌を開示している。
露出の程度がささやかであっても、そこには恋文よりも雄弁なメッセージが込められているように思えた。
「ただいま――
引き寄せられるように、太智はコレットに歩み寄って背後に立つ。
ママと呼ばれると、コレットの方がびくっと震えた。
彼女も気づいているだろうが、太智は性欲を伴うとき、コレットを「母さん」ではなく「ママ」と呼ぶ。
そうすることで、コレットにも条件付けが起きることを期待していた。
効果は、既に表われているように見える。
「た、太智くん……っ? その、お夕飯、まだ……下ごしらえの、途中だから……」
背後から腕を回されたコレットは、微かに身じろぎしながらも、後ろハグを受け入れる。
表情は戸惑っているように見えて、興奮の紅潮に彩られていた。
口をつく言葉も、まるで太智が食事をねだっているかのようだが、どこか白々しい。
太智の欲情に気づいていながら、気づかないふりをして、『次の展開』を求めているのだ。
少なくとも太智には、そう見えた。
そう見えたというだけで、もう止まらなかった。
「ママ、今日はなんだか、色っぽいね」
エルフ耳に囁きかけると、彼女の体温が上昇するのを肌で感じた。
「そ、そう? そんなこと、ない……よ?」
「嘘ばっかり」
「あんっ♡」
体を絞り上げるように抱きしめると、官能の声が上がる。
太智の股間はとっくに勃起している。
その感触に気づいたのか、コレットは逃げるように下半身を身じろぎさせた。
しかし目の前はキッチン台で逃げられない。
そもそも逃げるというより、尻を揺らして太智の逸物を愛撫しているようですらある。
(誘ってる……母さんが、僕を、誘ってる……っ!)
太智の胸に、思考を吹き飛ばすような欲情と、達成感めいたものが湧き上がる。
昨晩のように太智が無理矢理に襲って、妖女の淫乱さに漬け込んだわけではない。
明らかにコレットの方から『メス』を主張して、太智の雄性を刺激している。
そう確信した頃には、彼女の胸を背後から愛撫していた。
「あっ、んっ♡ だめっ、太智くん……っ♡ こ、こういうのはもうっ、止めるって……んあっ♡ や、約束……」
「そんな約束したっけ?」
両手に感じるシャツの生地、その下にあるブラの感触。
それ以上に広がるのは、HカップやIカップでは利かなそうな、コレットの豊乳だ。
「た、太智くぅん♡ い、いい子だから……もう、止めましょう? こういうの、よくない、から……んんっ♡」
調理を止めたコレットの手が、太智の腕に添えられ、やんわりと拒否を示す。
しかし、その態度や言葉ほど、拒否感は見て取れない。形だけの制止、体面上の断りにしか感じられない。
「ママ、僕……今日はずっと我慢してたんだよ? 学校にいる間、ずっとママのこと考えてたんだよ?」
「ふぅっ♡ んっ♡ んあっ♡」
片手で揉み回しながらシャツのボタンを外してやると、紫色の綺麗なブラが露になる。
普段使いのものではない。男性の目に触れることを想定した下着だ。
誘われている――と感じたことが、勘違いではないことの証左だった。
「昨夜のことを思い出して、何度もムラムラして、大変だったんだよ?
でも、家に帰ればママに会えるって思って、頑張って我慢したんだ」
「あぁ♡ だめ……脱がせ、ちゃ……やぁ♡ 太智くん……っ♡」
シャツのボタンを外した後は、襟を掴んで広げるようにして、両肩から下ろす。
ブラの中で窮屈そうに谷間を作っている爆乳を背後から見下ろしつつ、ブラ越しに広く愛撫した。
手の平が乳房の先端を滑ると、ブラの中で豆のように硬くなった乳首を感じ取れる。
そこを擦る度、コレットの体がぴくっと震え、手から逃れるように寄りかかってきた。
「正直、クラスの子や学校の先生を誘って、セックスしちゃおうかと思ったよ」
「っ! だ、駄目よそんなっ」
「しないよ。しなかったよ? 僕にはママがいるんだって、耐えたんだ。
ママが僕を待ってるから、寄り道せずに帰ってきたんだよ?」
他の女を意識させた途端、コレットが感情を表に出した。
しかし続く台詞を聞くと、どこか不徳な優越感を覚えたかのように、複雑そうな顔で頬を染める。
そんな彼女のブラに指を掛けて、フロントホックを外すと、圧迫されていた乳房が自らブラをふわりと押しのけた。
「だから……僕に、ご褒美、くれるよね?」
待ちかねていた生乳に、指を食い込ませる。
「んっ♡ あっ、だめ……だ、め……あっ♡」
弾力がありながらも柔らかい、そして吸いつくような瑞々しい肌触り。
重力に引かれるそれを下から持ち上げれば、ずっしりとした重みと共に柔肉の感触が手を染める。
「ママのおっぱい、やっぱりすごいね。大きくて敏感で、すごく美味しそう」
「や、やだ……太智くん、そんなこと言わないで……っ♡
女の人に、こんなことしちゃぁ……いけないんだからぁ……んくぅっ♡」
下からたぷたぷと揺らしてやると、コレットの口から切なそうな声が上がる。
「無理だよ。僕だって男なんだよ?
ママみたいなエッチな人と一緒にいたら、セックスしたくなっちゃうよ。
ねぇ、僕っておかしいのかな? ママに嫌われちゃうのかな?」
「そっ、そんなこと、ない……っ!」
卑怯を承知で問いかけると、コレットが必死の顔色で振り返る。
しかし艶然と微笑む太智と目が合うと、息子の策略に気づいて目を逸らしながらも、震える唇で言葉を紡ぐ。
「お……おかしく、ないから……男の子なら、仕方ないこと、だから……っ♡」
ここで、この状況で、男の性欲を肯定することの意味を、コレットはよく理解していたはずだ。
だというのに、濡れた瞳でこちらを振り返りながら、こう付け足す。
「太智くんのこと……嫌うなんて……絶対、ないんだからぁ……♡」
気がつけば、太智の理性は飛んでいた。
もう言葉は無用とばかりに、コレットの顎を掴むようにして首を振り返らせ、唇を奪う。
「んっ♡ んく、んぅ……っ♡」
ねっとりと舌を絡ませながら、手の平に感じるのは、コレットの胸の感触だ。
「んんんっ♡ ちゅっ♡ んあっ♡ ちゅるっ♡」
胸から広がる快感と強引なキス。
コレットの全身が、母から女へと変化していくのを、立ち上る妖女の香気が教えてくれる。
「ママ、大人しくしてね?」
太智は優しく脅しつけると、コレットのスカートをめくり上げる。
「あっ、だめぇ……っ」
コレットは口ではそう言うが、太智の手を止めることはしない。
その下から現れるのは、紫の下着。
股を覆うという機能を最低限だけ備えたような、大胆なデザインだ。
「こんなエッチな下着で出迎えておいて、なにが『だめぇ』だよ!」
下着越しに、背後から、彼女のクロッチを指で擦る。
触れた瞬間、十分に湿っていることが分かったので、責めるように強く。
「ひっ、あっ! ちがっ、そ……んぁぁっ!♡」
嬌声と共に腰が跳ねて、まな板や食器が音を立てる。
それ以上に長く響くのは、太智の指と彼女の秘所から生じる、くちゅくちゅとした生々しい水音だ。
「どうせ、僕が学校に行ってる間、オナニーしてたんだろうっ!? 僕はずっと我慢してたのにっ!」
太智の指は下着の内側に入り込み、直接コレットの膣を撫でる。
「んあぁあっ♡」
コレットの背が反り返り、指が吸い込まれるような感触を感じた。
指から溢れる蜜の量が増え、襞が指の先から腹まで絡み付いてくる。
あなたを待ちわびていた――と、おま〇こが語っていた。
「ほら、こんなに吸い付いてきてる。ここは嘘をつけないよねっ」
ぐちゅくちゅぐちゅくちゅ! と、ハイペースで指を前後させる。
弱点は昨夜のうちに把握している。
一度でも男を覚えた妖女の膣は、自慰とは比べ物にならない快感を全身に放出した。
「んあああぁぁぁっ♡ だめだめっ♡ 太智くんそれだめぇ♡ やめ、なさっ♡ ぃぃぃぁぁぁっ♡」
コレットは早くも嬌声を上げて腰砕けになり、流し台の縁を掴んで体を支える。
足は生まれたての子鹿のように震え、太智の行為に何一つ抵抗できていない。
言葉では太智を制止しながら、行動では彼の責めを甘受していた。
「はぁ……はぁ……♡」
コレットの息が絶え絶えになったところで、太智は指を止めた。
指を引き抜く途中にも、コレットの膣襞が舐めるように吸い付いてくる。
「そうだよね。ママの立場で、僕を誘惑なんかできないよね」
太智は彼女の立場に理解を示しながら、ベルトを外す。
背後で男が股間を解放する音を聞いて、コレットの方がびくっと震えたが、何も言わない。
「だから僕が、犯してあげるね? ママのエッチな体、満足させてあげるからねっ」
太智はチャックを開いて下着を下ろし、いきり立った怒張を解放した。
先走り汁の匂いを嗅ぎ取ったコレットが、呼吸を荒くする。
「ママは何も悪くないんだよ? 性欲に狂っちゃった息子を、受け止めてあげてるだけなんだ……っ」
「っっっ♡♡♡」
先端部を割れ目にあてがうと、コレットの全身が震え上がる。
昨夜の激しい絶頂を思い出すと同時に、太智の口から『言い訳』を与えられたからだ。
自分は悪くないのだと、むしろ息子の暴走をその身で受け入れる、母の鑑なのだと――
快楽を得る大義名分を手にしてしまった妖女が……犯されることを許容する。
「だから……いっぱい、気持ちよくなっちゃえっ!」
そしてついに、コレットの腰を掴んだ太智が、己の分身を彼女の最奥まで一気に突き入れた。
「んあ゛あぁぁあああっ♡♡♡」
どちゅっ! という音と共に、コレットの膣が貫かれる。
息子の怒張が、母の体に戦慄きを走らせた。
口から大量の唾液を溢れさせ、体をしならせた。
「あぁ……入れただけでイってくれたね。いいよ、でも……まだだよ!」
「ひぎゅっ♡ んおぉぉおっ♡ お、おくぅっ♡ あたってるぅうっ♡」
コレットの腰を掴んで、太智は激しく腰を前後させる。
ぱんっぱんっぱぁん! と、キッチンに響く男女の衝突音。
コレットは流し台の縁を掴み、突き入れられる度に爆乳を踊らせ、エプロンの裾を揺らした。
目は見開かれ、喉は反り返り、口からは勝手に獣めいた嬌声が放たれる。
「ほらっ! 気持ちいいよねっ! 昨日みたいにっ、いっぱい喘いでよっ!」
「あひっ♡ んおっ♡ す、ごいっ♡ あ゛っ♡ だめっ♡ これだめっ♡」
「すごい反応……さては、僕が帰ってくる直前まで、ディルドでオナニーしてた?」
「んっほぉおぉおぉぉお゛ぉっ♡♡♡」
「またイッた! 何回目? イクときは言わなきゃだめでしょ!?」
昨晩に何度もイカせたコレットの弱点を責めながら、太智が問いかける。
腰を動かしつつ、尻を叩いて叱りつけ、男の腕力と快感で彼女を支配せんとする。
そんな息子の征服欲を全身で感じながら、コレットは拒否の言葉を口にしないばかりか――
「イって、りゅぅ♡ 太智くぅんっ♡ ママっ、イっちゃってりゅのっ♡ 太智くんのっ♡ しゅごいっ♡ ママの、中でぇ♡ 暴れて、りゅっ♡ あひゅぅぅぅっ♡」
コレットはこちらを振り返り、だらしないイキ顔を息子に晒してみせた。
自分より格上であるべき母が、瞬く間にメスの顔となった事実に、太智の口角がつり上がる。
聖母のようだった彼女はいまや、自分の肉棒で喘ぎ達する淫らな雌犬と化したのだ。
「すごい、ママのおまんこすごいよっ。犯されてるのにっ、こんなに僕のを吸い込もうとしてっ!
僕のこと、受け入れてくれてるっ! ママ最高だよっ!」
淫乱さを責めると同時に、母の包容力を褒め称えると、コレットの肉壁が嬉しそうに絡み付く。
「あひゅうっ♡ だってっ♡ 太智くんがっ♡ 太智くんだからぁっ♡ わたひっ♡ 太智くんのっ♡ ママだからぁっ♡」
斜め下から突き上げてくる太智の腰使いに、コレットは髪を振り乱す。
「受け止めて、あげりゅのぉっ♡ 太智、くんがっ♡ 正気に、戻るまでっ♡ わたしがっ、頑張るのぉっ♡」
息子のレイプを受け止める。
いまコレットの中でそれは、『禁忌』から、『敬虔な自己犠牲』に意味を変えていた。
「ああ、僕も頑張るよっ! ママのこと沢山イかせられるようにっ! ほらイって! 僕が射精するまで、何回でもイってよ!」
「あ゛っ♡ おっ、おぉぉおっ♡ イって、りゅうっ♡ もうっ♡ またっ♡ 何度、もぉっ♡ イってりゅ、からぁぁぁっ♡」
自分が達するまで、女を何度イかせられるか。
男たるもの背を向けられない挑戦のため、太智は動きを加速させる。
コレットは舌を垂らしたフェラ顔でそれに応え、後ろからの恥辱を受け止める。
「ママっ! ママっ!」
「あ゛ぁぁっ♡ イって、イってぇ♡ 太智くぅんっ♡ ママの、中でぇっ♡」
やがて二人は同時に達しようとし、そして限界を超えて――
「イっ、イクっ……んあぁっ!」
太智の肉棒が脈動し、精液を吐き散らすと同時に、コレットもまた大絶頂した。
「イぐっ♡ イグうぅううぅぅうぅぅっっっ♡♡♡♡♡♡♡♡」
どびゅるるるるっ!
強烈な勢いで子宮に叩きつけられる灼熱の液体に、コレットは全身を痙攣させ、尻を強く振りたくった。
「あ゛っ♡ あ゛ぁぁっ♡ いっぱひ……でて、りゅ……♡」
口元から唾液を垂らし、舌足らずな口調でそう囁くコレット。
荒い呼吸を繰り返し、膣で肉棒を扱くようにしながら、余韻に浸っている。
「ママ、ありがとう。気持ちよかったよ」
そんな彼女の耳元で囁きながら、太智は先ほどまでと打って変わって優しげに、コレットを抱きしめた。
乱暴にした後に優しくする、大昔から男が用いてきた、女を堕とす定番の手法だ。
得てしてそういう男は、行為の度に、女の心を罠に掛ける。
「面倒見てもらってばっかりだけど……これからも、よろしくね?」
言葉だけ見れば、母を気遣う孝行息子の台詞だ。
しかし、互いに半裸なこの現状では、まったく別の意味を持つ。
「……っ♡」
コレットは、そうと分かった上で……
「――当たり前、でしょう?」
太智と同じように、字面と意味が正反対な言葉を口にする。
紅潮し、陶酔しているその笑みは――慈母であると同時に、淫らな妖女の笑みだった。
ご一読いただきありがとうございました。
ずいぶんと期間が空いてしまい、お詫びの言葉もありません。
義母編、実は未完結でした。
ちまちまと書いていたものを、本日で一気に更新いたします。