※この作品はR-18です。

新解釈!!真・女神転生!?〜世知辛えサマナー〜   作:グリーヴ

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世知辛名言

人間、お金がないとちょっとずつバカにになっていくよ。

リリー・フランキー氏 某所より抜粋




第二話 世知辛さよりも遠くへ

 

 

〔ペコリーヌ〕

「覚醒しちゃいました☆」

 

テヘペロと頭に手を置き、舌を出す行為。

ぶりっ子めいた行為だが、彼女がやると中々様になる。

 

当然と言えば当然だな。

 

冥界という現世とは異なる世界に滞在し、かつ生きて帰ってきたとなれば、愚者であっても何らかの形で覚醒者に変わるということだ。

 

浄めの湯浴みをしている途中、予め連絡しておいたマダム銀子がやってくると、ズカズカと浴室へと入ってはペコリーヌの身体を隅から隅まで確認されたとか。

 

〔ペコリーヌ〕

「もうお嫁にいけません……(シクシク)」

 

貰い手なんて引く手数多なのだから其処まで泣かんでも良いと思うのだが…。

 

〔ペコリーヌ〕

「リンノスケさん。もし私が行き遅れたら貰ってくれますか?」

〔二宮〕

「あっ、うん、良いけど?」

〔ペコリーヌ〕

「イェイ」

 

ちょっとしたリップサービスを受けつつ、銀から脇腹を小突かれた。

 

〔銀子〕

「率直に言うなら…貴方は"転生者"よ?」

〔ペコリーヌ〕

「転生者?」

 

あまり聴き慣れない言葉にペコリーヌが首を傾げる。

 

〔銀子〕

「神話がまだ現実として存在していた時代。神々の血を継ぐ人々や神との間に子を宿した人々が居た。そして現在にかけて何らかの形で覚醒すると、その先祖の由来する神の転生をするのよ」

〔ペコリーヌ〕

「なるほどぉ〜☆」

 

多神教、特にギリシャ神話にはポセイドンやゼウスの色欲話がよくあり、カイウスがポセイドンに強姦されてから男へと性転換した話もあれば、過去にある処女の懐妊は神によるものとも言われてたりする。

そう言った経緯で脈々と継がれてきた血族は少ないながらもこの業界では珍しくないのだった。

 

〔銀子〕

「…で、肝心の転生元だが…」

〔ペコリーヌ〕

「ゴクリッ…」

〔銀子〕

「………ペ(・)ル(・)セ(・)ポ(・)ネ(・)ー(・)だ」

 

通りでケルベロスが通したと思った。

ペコリーヌの転生元はまさかの主人の妻、ハーデースが連れ去り、地上に冬が出来た原因であるデメテールの娘、ペルセポネー。

 

その後、ハーデースの人柄に惚れ、妻になったがだいぶ重いらしくハーデースの恋人に嫉妬して別れさせたとか。

そのくせ、自分は別の恋人作ってハーデースに有無を言わせなかったとか。

 

〔ペコリーヌ〕

「ペルセポネー…ですか」

〔銀子〕

「ただ。まぁ覚醒したてだから其処まで強くはないし、覚醒元からすれば、ちょっとした内情知れてる親戚程度。其処まで重要視されていない。ただ……」

 

マダムが少し言葉を溜めてから吐き出した。

 

〔銀子〕

「他の悪魔からしてみれば格好のMAGタンクだ。食料保管庫代わりに使うことだって有り得る」

〔ペコリーヌ〕

「では、どうすれば?」

〔銀子〕

「ちょうどよく面倒見の良い先達と住まいがあるでしょ?」

〔二宮〕

「………えっ?」

 

半ば理解に追いつかない言葉が突きつけられる。

 

〔銀子〕

「彼女は今ニッチもサッチもいかない赤ん坊のような状態。其れを野に放って悪魔達の食い物にするのが貴方の主義かしら?」

〔二宮〕

「うグッ…!?」

 

こう、全く面識のない100人中100人が完全に同意する様なド正論を刃の如く突きつけるスタイルに俺は応じるしかない。

 

責任を取れ、其れが良い大人の手本だ。

 

銀を預かることになった当初、マダムから言われた言葉が反芻し、多分厄介事になりそうだと思いつつ、彼女を自衛出来るまでに育成することと、裏社会から守れる様にすることを決めた。

 

〔銀子〕

「では………後、未婚女性なのだから避妊具はちゃんと使いなさいよ?」

〔二宮〕

「ブフゥッ!?」

 

何やらトンデモナイことをぶっ込み、部屋から去っていった。

 

 

 

 


 

 

 

 

そんなやり取りの後、ペコリーヌは銀と共にヤタガラスが管理する修練場へと赴き、自身の能力を試してみたり、使いこなせる訓練を行う。

 

対する俺は、BAR蜘蛛の巣のあるテナントビル1階(所有者が蜘蛛の巣のマスター)のカフェテリアに入っていく。

中はかつてビアホール的な居酒屋が展開されていたが、新しい形の純喫茶が営業されている。

 

木製の丸テーブルには《don't talk to me》と《you can talk to me》と裏表に書かれた札があり、その日に組む簡易チーム等の勧誘から、情報交換を主とする会話等を出来るシステムだ。

 

ちなみに、俺達退魔士は限定的でかつ秘密的にであるが、行政的には認められており、許可されていたりする。

まぁ、大概は税金申告等の諸問題や適正価格の依頼料を滞りなく行える様に半ば認める形になったのだろうと思われる。

 

〔Cafe reversi 店員〕

「いらっしゃいませ、二宮さん」

 

オーナーの趣味なのだろうか、某パン屋制服をモチーフにした青と白チェック柄のエプロンと白のブラウスが清楚感を漂わせる。

いや、決してやましい事を考えているわけでは無いけど?

 

〔二宮〕

「どうも。千川さん居る?」

〔店員〕

「ハイ、カウンターへどうぞ」

 

差し出された手の先に、店主とコミュニケーションを取れるカウンター席がある。

カフェテリア兼パン屋なのにと最初は思ったが、実際は此処で退魔士達が早朝、依頼を受けてからパンとコーヒーを買って向かうのだろう。

そんなコンセプトが売りの店から紹介状が来ていると言われて来店した。

 

カウンター席の椅子は若干高めだが、座り心地のいい革張りで、少しの間ならば腰の負担なども気にならない。

他にもカウンターで依頼を待つ同業者がチラホラとおり、丸テーブルの席でも異界内の情報交換がされている。

 

〔店員〕

「お飲み物はどうしますか?」

〔二宮〕

「あ…アイスティーとミルク。後今日のオススメって?」

〔店員〕

「はい、今日は揚げたてカレーパンとホットドッグ、そしてイチゴのクリームデニッシュです」

〔二宮〕

「じゃあ、其れを3つ共にお願い」

〔店員〕

「かしこまりました。ホットドッグのマスタードとケチャップは?」

〔二宮〕

「たっぷりめでオニオンとピクルスはダブルで頼む」

〔店員〕

「はい。少々お待ち下さい」

 

こうやってトッピングも豊富にあるのは嬉しいところだ。

此処のコッペパンは恐らく起源的なクーペ(切れ込みというフランス語)等のバケットスタイルとのハイブリッドコッペパンだ。

 

外側は硬めだが、フランクフルトソーセージの皮の硬さと相まってしっかり噛みごたえありつつ、中はふんわり柔らかいので噛みしめれば肉汁とトッピングが混ざり合って素晴らしい組み合わせになる。

しかも提供前にパンとソーセージを焼いてくれるので、熱々で食べれて嬉しい。

 

これにはアイスミルクダブルも頼まざる得ない。

 

〔Cafe reversi店主兼斡旋屋 千川ちひろ〕

「どうも、おまたせしました。お久しぶりですね二宮さん」

 

ちょいとこれから来るホットドッグ等の妄想に浸っていたら、奥からこの店の店主、『千川ちひろ』がいらしてた。

 

〔二宮〕

「おっと…。お久しぶりです千川さん」

〔ちひろ〕

「別に下の名前で言っていいんですよ?燐(・)之(・)助(・)ク(・)ン(・)?」

〔二宮〕

「…………千川さん」

〔ちひろ〕

「もう〜!」

 

彼女に色々ノセラれたりしたら何があっても可笑しくない。

とりあえず、踏み込まない姿勢をしつつ本題に入る。

 

〔二宮〕

「其れで、俺にどのような紹介状が?」

〔ちひろ〕

「……ええ。仲介者はガイア教、白蓮派の『猗窩座(アカザ)』氏です」

〔二宮〕

「猗窩座さんから?」

〔ちひろ〕

「ええ、本人スマホとか使わないそうなので此処へ書面を置いておけば良いと言われました」

 

テーブルの上に置き、其れを目の前まで滑らせる。

筆で書かれた猗窩座の名と俺のフルネームが書かれている手紙を手にし、開けられていない証拠であるシーリングスタンプも『聖白蓮』氏が使う紋様であった。

 

〔二宮〕

「開けてみても?」

〔ちひろ〕

「どうぞ。内容は此方も把握していません」

 

スタンプを剥がし、封を開けてから中の手紙を開く。

中々達筆だが、明朝体めに書いてくれているのでよく読める。

 

拝啓から始まり、今年の新茶を今妻と摘んでいるとか、其れを紅茶に加工してみてるとかの世間話が入る。

奥さんとは仲良くやっている旨を語りつつ、今回の紙面に書き記した理由を綴られていた。

 

『近年、ガイアーズ関連企業で奇妙な噂が出ている。なんでもその薬を飲み続ければ理想の若さを手に入れ、其れを保つことが出来るとか』

 

見るからにロクでもない話だ。

ガイアーズ穏健派である白蓮さんの愛弟子である猗窩座さんからしてみればそのような噂は真偽兎も角、不愉快極まりないだろう。

 

不老不死は生者に対しても死者に対しても冒涜的所業であり、命は有限であるからこそ儚く美しく尊いと彼はかつて語った。

 

故に、老いる事を逆らって美貌を得る者達に何らかの怪しい影を感じ取ったと書いてある。

其れをどうするべきか、相談に乗ってほしい。

それを最後に手紙を読み終えた。

 

〔二宮〕

「……不老不死って言ったら何を思い浮かべますか?」

〔ちひろ〕

「そうですね…インドのソーマ、アムリタとかアスガルドの黄金のリンゴとか…後は徐福の蓬莱の薬、萬葉集のオチミズですかね?」

〔二宮〕

「不老不死って本当に人類の夢ですかね?」

〔ちひろ〕

「正直、求めてもしょうもないですけどね?」

〔二宮〕

「信長より長く生きてない身としてはまだ欲しい物に該当しないなぁ…」

 

少々気になる言葉を聞こえたけど、其れは聞かなかったことにする。

千川さんはとてつもなく謎の人物だ。

此処ではガイアでもメシアでも過激派でも皆ルールを守って正しくカフェを楽しみ、穏便な情報交換を勤しんで居る。

 

かつては両者の最も強い奴をぶつけたが、返り血しか浴びずに半殺しにしただとか。

実は悪魔の宰相《ルキフグス》の人間態だとかと言われている。

 

兎に角、恐ろしい美人なのは間違いない。

 

〔ちひろ〕

「そういえば、今日は"ガチャ"しませんか?そろそろ手持ちに強い仲魔を増やしたいとか思いません?」

〔二宮〕

「へっ?」

 

彼女の悪魔な微笑みが此方に向かう。

 

ガチャ。

ソーシャルゲームや近年のゲーム内にも実装されているキャラクターや武器装備、その他アイテム等を手に入れられるガチャガチャの様な物。

但し、これは社会問題にもなっている低確率で手に入る高ランクのキャラクターや装備等を集める行為は、金がまるでインフレーション並みに使われる事態を呼び寄せてしまった。

 

確率が低いからコンビニの電子ギフトカードの上限一杯まで買うだとか、クレジットカード使用制限されるほど注ぎ込んだりするギャンブル中毒そのものと一緒な状態にされるのだ。

 

ちなみに此処でのガチャとは、少なくともゲームのガチャとは違う。

 

この店内に居るサマナーの中には、このガチャの為に稼いできた"マッカ"を全ブリしようとする大馬鹿者達が居るのだ。

 

〔ちひろ〕

「今日のラインナップは……何と!?(デデドン!!)」

〔二宮〕

「何と?」

 

勿体ぶってから番組等で使うフリップを取り出し、書かれた内容を見せた。

 

〔ちひろ〕

「SSRは何と《地母神:ダヌー》!《魔神:アメン・ラー》!《大天使:アブディエル》となっております!!」

〔二宮〕

「ぜってぇ使いこなせねぇじゃねぇか」

 

コストとパフォーマンスが全く合わない。

確実に【Lv80】以上の悪魔なんて放出出来るわけがない。

いや、低確率でも出来るからやってるのだろうけど。

本当に何者だと思う。

 

〔ちひろ〕

「ガチャ産の悪魔でしたらちゃんと会話してれば契約に則って仕事してくれますよ?無理矢理だとか怒らせるような事をしない限りは」

〔二宮〕

「……やっぱり止めとく。今の身の丈合わん事をしたら死にかねん」

〔ちひろ〕

「ちなみに《魔王:ロキ》もピックアップです」

〔二宮〕

「………二十連だけお願いします…!!」

 

スキル表見たら引き当てたくなっちゃうじゃない…!!

 

 

【1D100✕20*1⇒10,46,29,79,62,19,84,29,74,1,30,22,4,46,13,76,85,16,100,91】

 

【1D4*2⇒3】

 

※あくまでもフレーバーですので、ストーリー上影響は特に無し。

 

 

 


 

 

 

    \カカカッ!!/

〔大天使:アブディエル Lv80〕

「我が名は熾天使アブディエル。宜しく頼もうか」

〔二宮〕

「工エエェェ(´д`)ェェエエ工…」

〔アブディエル〕

「なっ…何だ?私では不服だったのか!?」

〔二宮〕

「いや!?そういう訳じゃないよ!今後ともヨロシクですよ!!」

 

ヴィクターに見られたら改宗迫られないかなこれは?

いや、流石に100出るとは思わんよ流石に。

 

   \カカカッ!!/

〔女神:イズン Lv42〕

「ねぇ?私も居るのだけれど?」

〔二宮〕

「アッハイ」

 

SR枠に出ていたのは女神イズン。

かのロキの妻だったとか言われてる愛らしい女神様だ。

赤ずきんの様な格好であるが、ふわりとフリルのたっぷり織り込まれたスカートを翻す動作等が可愛いと思う。

 

〔二宮〕

(銀もこんな格好してくれたら良いのになぁ…)

〔アブディエル〕

「全く、口元が緩んでいるぞ」

〔二宮〕

「うぉっ!?」

 

首元に剣を突きつけるのは少々止めてほしいと感じつつ、COMP内には新たな仲魔が増えた。

 

神の奴隷の名を持つ〔大天使:アブディエル〕

ジョン・ミルトンの《失楽園》に登場する天使で、かの大天使長の反乱に加わらず、神の創造物だと説いて神の元へと飛び去ったとされる。

背に生えた翼とラテン系を思わせる肌の色。

何より、女性型の天使というのは何故だか露出が激しい部分がある。

スタイルの良い腹部はへそ出しで胸部の実りは大変素晴らしい。

…いや、大変風紀的に宜しくない。

 

〔イズン〕

「良いじゃないアブディエル。それだけ私達に好意的に見てもらえるって事ですし」

〔アブディエル〕

「しかし、人は直ぐに悪魔の甘言を受けるもの。後々の為にも締めるところは必要だ」

〔イズン〕

「でも、締めすぎてしまって犯罪を起こすケースもあるわ?例えばアメリカの銃撃事件だって、大概は親と学校のせめぎあいやルールの厳罰化が問題視されてるのだから」

〔アブディエル〕

「………其処はある程度見てみて許容の余地も考える」

 

流石はロキの奥様。

堅物系のアブディエルを説得し、とりあえずは様子見をすると約束した。

 

〔二宮〕

「それじゃあ、改めて…宜しく頼む、《アブディエル》《イズン》」

〔アブディエル〕

「うむ、見届けてやろう」

〔イズン〕

「宜しくね、サマナー♪」

 

運が良かっただけかも知れないが、世の中運もまた実力であり、其れがなければ他の能力も使われない。

埋もれた天才というのを何人も見てきた『爺さん』の事を思い出しつつ、新たな仲魔達と握手を交わした。

 

 

 


 

 

 

 

都心から離れ、かつてはニュータウン開発で賑わっていた都市がある。

しかし、建物の老朽化や住民の高齢化等を含めた諸問題が押し寄せては頭を悩ませる様になっていた。

 

そんな都市の中で、一つ古い時代から続く寺がある。

 

白蓮寺。

ガイア教最大勢力、白蓮一派の本山だ。

ガイアーズ内でも穏健派の勢力であり、純粋に修行と鍛錬を行うまとも中のまともな所。

 

だが、ある一部を除いては…。

 

〔トレーナー〕

「ハイ!い~ち、に〜い、さ〜ん、し〜い」

 

修練場と言うか、最新のトレーニング機器やマットレスといった何処ぞの会員制高級スポーツジム・フィットネスクラブな設備が置かれつつ。

 

〔男性修練者〕

「あのっ!?まだですかっ!?」

〔女性修練者〕

「|爾時 一切如來 及持金剛 菩薩摩訶薩《じし いっせいじょらい きょうちきんこう ほさんばかさっ》」

〔トレーナー〕

「ハイ、まだ途中ですので」

〔男性修練者〕

「ウソダドンドコドーン…!!」

 

身に一切何も纏わず、双方の裸体を晒しながら、肉と肉のぶつかり合いが行われている。

これは一体何なのか?

セ(・)ク(・)サ(・)サ(・)イ(・)ズ(・)と(・)言(・)う(・)か(・)性(・)交(・)渉(・)に(・)よ(・)る(・)解(・)脱(・)で(・)あ(・)る(・)。

 

〔二宮〕

「相変わらず、理趣経の取得は大変だな…」

 

一応、他のトレーニングに邪魔にならない別の一室にて、床ずれ等を防止する緩衝材は防水と抗菌効果を保つ素材で出来ており、どんな激しい行為でも十二分に発揮できるだろう。

まぁ流石に彼処まで激しいと所々水溜りが出来るからアシスタントがスポンジらしい物で吸収し、バケツへと絞る作業に入っている。

 

しかし、男性修練者にとっては前半極楽後半地獄だろう。

 

最初は豊かな乳房とずっしりと豊満な臀部を楽しんでいただろう。

しかしいざ挿入と前後運動による抽送は精神力をフルに使っても難しいことこの上ない行為だ。

理趣経の文を言い切り、かつ一定の時間歯を食いしばって耐えた後に放出することで解脱を知ると言う。

 

互いに互いを昇りつめた先にある解脱は器(レベル)を上げるために必要な双修法の一つである。

 

〔二宮〕

(とはいえ、行為的には今のところ不向きっちゃ不向きだな)

 

但し、これを行うにはそれなりに強い相手からでないとレベルを上げるのは殆ど不可能。

互いに絶頂しないとこれを発動は出来ないし、本来の目的である回復も行わない。

 

故に訓練しないと行えない秘技?である。

 

〔???〕

「懐かしいですか?貴方もあちらの部屋にて手取り足取り、其れこそ互いの肌の隅々見たことを…」

〔二宮〕

「まさか、こういう修行とは思っても見ませんでしたがね?」

〔白蓮寺住職聖白蓮〕

「あらあらうふふ」

 

悪戯っ子のようにケラケラと微笑む女性が、此処の住職の『聖白蓮』。

金と紫色のロングウェーブ。

法衣とは異なるドレス調の服と其処からでも見え隠れする胸部はたわっと……いかん、ちょいと当てられてるな。

 

〔聖〕

「あら?銀ちゃんとエッチはしていないのかしら?」

〔二宮〕

「一応、節度を持った形でしております…」

〔聖〕

「ちゃんと避妊具も使ってください。まだあの子には出産などは大変ですからね?」

〔二宮〕

「そもそも、良くてオーラルセックスなので本番はしていません!!」

〔聖〕

「あらあら、そうなの」

 

若干、何か言いたい感が出ているが其処にはツッコまないでおく。

 

かつては祖父に連れられ、この白蓮寺に一年程修練を受けていた。

毎朝夜明け前に起きては掃除洗濯朝食準備に修練者へのサポートと真言を叩き込まれた後に理趣経の術を彼女から教わった。

 

教わるということはつまり、裸体になって唱えながらセックスを行うこと。

時間が足りなくなると管理された異界で時間延長されながらしていた記憶がある。

仏門に入ったはずなのに何故か爛れてた毎日を送っていたような気がするなぁ……。

 

〔二宮〕

「……猗窩座さん居ます?」

〔聖〕

「あら、猗窩座君に用事だったの。またあの時みたいに求め合って昂ぶらせて、昇りつめた先の法悦をと思ったのだけど」

〔二宮〕

「もう、俺には銀が居るのでそういうのは止めときました」

〔聖〕

「ふぅ…。それでは仕方がありません。あの子は奥の座敷に待っていると思います」

〔二宮〕

「ありがとう御座います。では」

 

聖さんに頭を下げ、奥の座敷に足を運ぶ。

 

〔聖〕

「三ノ輪さんの娘さんが羨ましい…」

 

途中、何か言ってたように聴こえるが途切れ途切れなので分からなかった。

 

 

 


 

 

 

 

奥の座敷に到着し、正座をしてから口を開く。

 

〔二宮〕

「猗窩座さん。失礼します」

 

特に声が返ってくることはない。

とてつもなく静かで、生活音が聞こえてくることは無い。

 

しかし、尋常じゃない殺気が薄っすらと漂い、此方の位置も恐らく理解しているだろう。

生唾を呑み込み、鼻で呼吸を整え、歯を噛み締めては戸を引き、座敷内を目配せる。

 

誰もいない。

 

お香のように周りを漂わせる殺気は感じるものの、まるで何もないかのように振る舞う態度は少々不快さを呼び起こす。

 

これが、猗窩座氏が行う後進への試練。

 

相手をおちょくるように行い、怒りのままで中に入ろうならば、一撃で頭部を砕く剛拳が放たれるだろう。

もしくはライダーキックばりの飛び蹴りが炸裂するかもしれない。

 

〔二宮〕

「……入ります」

 

一つ断りを入れた後に部屋へと足を踏み入れる。

縁を踏まずにゆっくりと足を畳にへと体重を掛けようとしたとき、肩から冷たい風が吹いたように感じた。

 

〔二宮〕

「…!?」

 

何かが首筋を目掛けて疾走り、ギロチンのように刈り取る。

一瞬そんな感覚を受けたが首は繋がったままだった。

だから、次こそは本(・)物(・)の(・)首(・)刈(・)り(・)だ(・)と(・)判(・)明(・)し(・)て(・)し(・)ゃ(・)が(・)み(・)込(・)む(・)。

 

〔???〕

「ふむ…」

 

案の定、空を切るように頭上を何かが通り過ぎる。

対物ライフルの弾丸を思わせるような瞬速が空気の流れを掻き乱しては存在感を釘付けにした。

 

〔二宮〕

「…ふぅ」

 

一度、前転で場を移動し、襲撃者へと向き直って構えを作る。

このようなことを何も知らせずに行うのは自分が知る中でただ一人であろう。

 

〔二宮〕

「……いきなり止めてくれ、猗窩座さん」

〔???〕

「うむ…。中々器(ソウル)を研いたようだな。燐之助」

 

天井か何処かに貼り付いていたのか、上から降りてきた人物を見る。

 

上半身全体に藍色の奇怪な文様を持つ筋肉質の男性。

若干幼さを持つ見た目からは想像出来ない長らく鍛え上げられた筋骨隆々の肉体と何処か達観したような瞳の彼は『猗窩座』と呼ばれている。

元は別の名前を持っていたが、今は其れを名乗っており、白蓮寺でも謎の多い人物として畏れ多いとか。

 

しかし、それに反して指導方法や鍛え方については一介の指導者よりも遥かに上手であり、自身にもストイックな立ち位置を持っており、周りからは慕われている。

 

〔猗窩座〕

「実は先程のは本気で刈ろうと思った一撃だ。中々良かっただろう?」

〔二宮〕

「流石に死んじゃいますってコレは」

 

いくらなんでも腕試し代わりのアンブッシュにはやり過ぎだ。

削れかけた首筋の皮膚も若干痣になってるし、ヒリヒリしてきた。

 

〔猗窩座〕

「まぁ、もう少しキレが欲しいと思っているが、其れは贅沢な注文だったか」

〔二宮〕

「アンブッシュ受けてダメ出しされるなんて何それ怖い」

 

あくまでも目標は高くと想定してる所が本当に怖い。

刈られなかった首筋を撫でつつも、とりあえずは座布団の敷かれた下座へと座る。

 

〔猗窩座〕

「さて、久しいな…去年の暮れ以来か?」

〔二宮〕

「ですね。確か、銀を預かる前ですので」

〔猗窩座〕

「三ノ輪の娘は息災か?あれも一族としては短命になりやすい部類故にあれだけ良い女に死なれると苦を背負ってしまいかねん」

〔二宮〕

「銀は元気ですよ。入学式も終えて今は仲のいい里の子達と授業をしています」

〔猗窩座〕

「そうか。ならば良い」

 

銀の事を心配してくれている。

とても面倒見の良い先達であることを再確認しつつ、今回の呼び出しについて問いかけた。

 

〔猗窩座〕

「うむ、書面では簡素にしておいたからな。くれぐれも内密に…聖殿には特に」

〔二宮〕

「分かった」

 

聖さんには秘密にと言う辺り、恐らくガイアーズ関連であろう。

そもそもChaos陣営ともなれば、ある程度派閥に分けられるけれど、直ぐに空中分解する。

主義主張が妥協出来るレベルでないからだ。

 

そのため、ガイアーズの内部抗争は日常茶飯事。

 

メシア教の抗争が冷戦とすればガイア教はホットな世界大戦レベルだろうと思う。

 

そんな内部抗争の話が此処白蓮寺にまで上ってくるということは。

 

〔二宮〕

「件の不老不死案件?」

〔猗窩座〕

「そうだ。そしてコレが…その不老不死の妙薬と謳う代物だ」

 

ため息交じりに取り出し、机の上に置いたのは小さな黒い玉。

大きさはBB弾や腹痛止めの漢方薬程度で、その薬と見分けがつかない程である。

 

〔二宮〕

「なんですか?それ?」

〔猗窩座〕

「黒玉(コクギョク)という物だ。此処一月程から裕福な中間層に流行っていると聞いている」

〔二宮〕

「コクギョク…」

 

これが不老不死の妙薬というのか。

てっきりソーマやアムリタのような飲み薬を想像していたが、どうにも何か妙な雰囲気が漂っているのは分かる。

 

〔猗窩座〕

「お前にはこれの出処と…徹底的に粉砕して欲しい」

 

今は其処まで想像していなかったが、とんでもない依頼であったと、終わった後に思うのだった。

 

 

 

 

                    続く…。

*1:
SSRは100、SR99〜91、それ以下は魔石などの粗品

*2:
1ダヌー、2アメン・ラー、3アブディエル、4ロキ






銀ちゃんのエッチ度

多いほどエッチ、少ないほど純愛
1D100⇒14
【純愛派ですな】

ペコリーヌのエッチ度

1D100⇒73
【夜な夜な性的に狙っている】


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