新解釈!!真・女神転生!?〜世知辛えサマナー〜 作:グリーヴ
世知辛名言
人間には生まれ持った能力で差があり運でも差がある
諦めたほうがいいんだよなぁ
ホリデー車検法隆寺氏twitterにて抜粋
とりあえず、このままではどうしようもないので近くのラブボに入った。
最近のは自販機で鍵を買うシステムなので直接人に会わないから彼女の状態を見て通報等もされなくて済む。
〔???〕
「……あの…///、此処は所謂…」
〔二宮〕
「風呂は先に入っててくれ。服を調達しとくから」
〔???〕
「あっ、ちょっ!?」
彼女が何か言いたげだったが、直ぐに出てからコンビニへと急ぐ。
女性用のブラウスとかあれば良いのだが…。
〔アカネ〕
「近くに24時間スーパーあるから其処で買ったら?衣類も結構揃ってるみたいだし」
〔二宮〕
「ナビゲーションサンキュー」
無線機越しに伝えてくれたので其処へ向かおう。
〔アカネ〕
「しかし、結構良いの持ってる
〔二宮〕
「そういうのは止めてくれ」
あれだけ魅力的な外見してるんだ。
誰か良い人居るだろう。
そもそも、そんな事はさらさら思ってもいない。
ナビされたスーパーにはブラウス以外にニットやらなんやらあったので其れ等も含めて買っていく。
サイズ違いも考えて、少なくとも大きいサイズとワンサイズ下の2着ずつ買っておけば大丈夫だな。
〔???〕
「ちょっと胸元がキツイですが…大丈夫でしょう!!」パァン!(ブラウスのボタンが弾ける音)
なめていた。
近代女子のバストサイズを俺はなめていた…!!?
体格的に大丈夫かと思ってたら胸部装甲か…!!?
〔???〕
「シクシクシク…誠申し訳御座いません…かくなる上はこの稽古や修練でも邪魔であったこの乳房を切り落として!!」
〔二宮〕
「それを捨てるなんてとんでもない」
〔???〕
「しかしっ!!」
〔二宮〕
「それをっ!捨てる!なんて!!とんでもない!!!」
〔???〕
「アッハイ」
必死の説得がこうをせいして、とりあえずおっぱい切り捨ては回避された。
部屋へ帰ってきたら、上がりたての彼女の裸体を見てしまったハプニングはあれど事を収め、だいぶ遅れた自己紹介をし始める。
〔二宮〕
「二宮燐之助。私立探偵です」
\カカカッ!!/
〔
「中原巴と申します。元主婦です」
〔二宮〕
「元主婦…」
〔巴〕
「はい。元主婦です」
元主婦。
何やら言い辛い過去があるみたいだ。
〔二宮〕
「それじゃあ…中原」
〔巴〕
「巴と呼んでください」
〔二宮〕
「なか…「巴」……巴さん」
〔巴〕
「はい♪」
何ゆえに名字で呼ばれたくないのか分からない。
何か本当にありそうなので聞き辛いが…。
〔二宮〕
「とりあえず、飲みます?」
〔巴〕
「おビール様ですねイェイ!」
〔二宮〕
「ハイそうです。あとツマミ幾つか買ってきたので」
〔巴〕
「中々気が利いてて嬉しい限りです」
とりあえず、恵比寿マークの500ml缶を数本と自分用のハイボール缶の入った袋を下ろし、巴さんに渡す。
〔巴〕
「うーん。どのような形で乾杯しましょうか?」
〔二宮〕
「別に良いのでは?乾杯しなくても?」
〔巴〕
「……では、久々のおビール様に乾杯と」
〔二宮〕
「そーですっか…」
久々のアルコールに乾杯と缶の下部同士で触れ、プルタブを引いて開ける。
プシュっと音と共に白い泡が少量吹き出し、巴さんがそれを口につけてから傾けて喉を鳴らす。
自分も同じ様に傾け、中のハイボールを口に含み、喉を鳴らして飲んでいく。
確かに俺も久々のアルコールだ。
少々度数の高い酒を選び、含んでいくと血管などの拡張がなされて流れも良くなる。
体温が適度に上がることもあって、次第に肌の色合いが赤く紅潮していくのだった。
〔二宮〕
「……美味い」
〔巴〕
「おビール様…やはりおビール様は勝つ…!!」
互いに久しぶりのアルコール。
アカネは既に寝落ちしているのか、ツッコミも何もない。
こうなると止める役が居ないわけだから。
〔巴〕
「恵比寿様もいいですが、やはりシンプルに麒麟様が好きです!」
〔二宮〕
「基本ハイボール派なのでビールの銘柄は特に気にしてないなぁ〜!」
〔巴〕
「でもプレモルもアサヒ生ビールもいいです!!」
〔二宮〕
「全部じゃないか!!?」
既に買ってきた分は飲み干してしまった。
しかしまだ足りない。
〔ヒーホー便配達員〕
「ヒーホー!生ジョッキとチューハイボトルお待ちだホー!」
〔二宮&巴〕
「「イェーーイ!!」」
〔配達員〕
「15マッカだホー」
〔二宮〕
「へい!釣りは取っとけ!!」
駄賃込みで20マッカ置いて受け取る。
キンキンに冷えてやがるジョッキサーバーとほぼ氷点下のチューハイに割材の強炭酸水。
他にも焼き鳥やら柿ピー、もつ煮、その他etcが並び始めるともうこの場はChaosの極みとなっていた。
〔巴〕
「https://youtu.be/Ob-LbfTa0qI」
遂にはカラオケにまで手を出した。
ラブホにカラオケってあったんだなぁ…。
〔二宮〕
「https://youtu.be/kIdd_KVRI98」
俺も十八番歌っているけども。
???
固定電話の受話器を持ちながら、ある男は青ざめた顔で事を聞く。
〔男〕
「…倉庫が燃えた?」
〔?〕
「えっ、ええ。納入業者が向かってみると複数台の消防車と救急車、しかも警察車両まで出張ってたとのことです」
電話の主もまた、歯をカタカタと鳴らす音が漏れ、事の重大さを物語る。
倉庫の中に入っていた黒玉の数はおおよそ3ヶ月1000人分の顧客に渡される量だった。
しかしそれら全てが灰燼と化し、納品するには数が足りなさ過ぎる事態が今起きていたのだ。
〔男〕
「この件は上層部は知っているのか?」
〔?〕
「いいえ。まだ報告はしていません」
〔男〕
「……今残りはどれほどある?」
〔?〕
「……どう分けても、全員には行き渡りません…!このままではっ!!」
〔男〕
「待っていろ!優先的に回す顧客を直ぐにピックアップしとけ!」
〔?〕
「はっ…はっ!」
指示を受けて直ぐに電話が切られる。
男は固定電話の受話器を置き、机の上の物を手で払った。
〔男〕
「クソがぁっ!!」
こんな筈では無かった。
男の思考はそれ一色となる。
元々、この黒玉は死にかけの老人達に売り、脅し材料として活用される予定であった。
しかし、上層部は販路を拡大し、年齢の折返しに来ていた女性達にも、需要を見込んで売買し始めたのが問題であった。
〔男〕
「販路拡大してたくせに、バレる可能性を考えやがったせいで倉庫を分散させなかったのが裏目に出たじゃねぇか全く!!」
今回のように火災や災害にあった場合の対処である倉庫のリスク管理がなされていなかった。
其れが敗因であり、厄介な事態が発生する。
今回納入する黒玉は全く無い。
彼等が恐れているのは、常飲せねばならない購入者達の末路。
《屍鬼》になり、近くにいる人間を襲ったりすれば増えかねない。
そうなれば、阿鼻叫喚の地獄が地上に開催されるであろう。
〔男〕
「とにかく、所在地と睡眠中の時間を探って処理しなければっ!!」
少なくとも数十人がセキュリティの高いマンション等に住んでいるのをどうやって中へと入るのか、其れが問題であるが。
〔猗窩座〕
「その顧客名簿。渡して貰おうか?」
男の後ろから声がした。
今は自分しかいない筈のオフィスでどうやって忍び込んだのか。
それを理解する前に、身体中の全神経が強張り、警告を発する。
『今、渡さなければ無惨に殺され、名簿を盗まれる』と。
〔男〕
「……今、引き出しを開けますので…」
後ろの人物は答えない。
怪しい行動はしないと言わんばかりにゆっくりと机の引き出しを開け、中にあるファイルを手にとって机に置く。
〔猗窩座〕
「間違いはないか?」
〔男〕
「はっ、はい!」
〔猗窩座〕
「もし、また会ったならば今度は首をもぎ取る」
その言葉と共にファイルは無くなり、重苦しい雰囲気も消え失せたのだった。
男は命拾いしたと同時に、これからも生き長らえるため、此処から逃げるのであった。
〔二宮〕
「……ふぅ…」
アルコールが入った状態で風呂に入るのは禁物。
だから熱いシャワーのみで済ませる。
身体中の交感神経を刺激させ、適度な覚醒を促していく。
疲れも若干ながら取ることが出来るので、必ずシャワーは浴びたほうが良い。
シャワーを止め、風呂から出て身体を拭き、ボクサーブリーフとズボンを履いてから脱衣所を出る。
〔巴〕
「…スゥ…スゥ…」
〔二宮〕
「………」
酔いが回り、ベッドの上ですやすやと眠りにつく彼女を見る。
絹糸のように透き通った長い髪。
未だに重力を逆らって呼吸の度に動く乳房。
身軽にするために脱げたズボンとショーツが露わになる白い陶磁器のような足は、剣術等で鍛え上げた瞬速を生み出す結晶にも見える。
つまりは、ここで頂いても良いのでは?ということだ。
これは中々見れないシチュエーションだと思う。
〔二宮〕
「………」
ベッドまで歩き、寝息を立てる彼女の前まで迫り、腕をついて顔前まで近づける。
〔二宮〕
「…このままだと、
酔っている。
自覚はしているが、久々の陶酔状態で気持ちの栓が緩みっぱなしになってしまうのだろうか?
未だに起きない彼女の顔を見ると俺の中で黒い欲望がフツフツと湧いて噴き出しそうに思えてくる。
白い肌と相まってぷっくりと膨らんだ唇が杏仁豆腐の上に添えたさくらんぼをイメージした。
生唾を飲み込む。
今ならばと思う。
合意ではないと考えつつも、この時点で最早止められる物では無い。
徐々に顔を近づけ、鼻息を止めては口元へと重ね合わせようとした。
〔巴〕
「よし…なか…さま」
〔二宮〕
「…!?」
頭に冷や水をぶち撒けられた様だった。
寝言で男の名前が出てくるなんて想定してなかったと、まだ未練が残っていては、余りにも悲しいことであろう。
やめた。
彼女が眠る中で、シーツを直してベッドのすぐ横で寝ることにした。
〔巴〕
「義仲様?ああ〜!前にやっていた乙女ゲームの攻略対象ですね。ビジュアルがとても好きで推しなのです!!」
〔二宮〕
「…………」
〔巴〕
「二宮様?」
翌朝、寝言に出てきた人物の名前を聞いたら、まさか乙女ゲームの男キャラとは思わんかった。
チクショウ。
その後、寝落ちしていたアカネから連絡が入る。
どうやら俺が潰した倉庫に、半分以上の出荷数量が保管されており、焼失したことで形振り構わず生産することとなった。
〔アカネ〕
「原材料が異能者…つまりサマナーやバスターといった業界人を攫って製造してるみたいだからタチ悪い」
〔二宮〕
「それって俺等の仕事の範疇越えてない?」
〔アカネ〕
「さぁ、どうだろ?ぶっ潰す範囲にギリありそうだけどね?」
それを言われると
やっとかないと後々苦労しそうで、今何とかしなきゃならない。
重い腰を上げて、きっちりと仕事を終わらせるべきだな。
〔巴〕
「どちらへ向かわれるのですか?」
〔二宮〕
「やるべき仕事です。やらなきゃ不味いのでして」
〔巴〕
「では私も」
〔二宮〕
「いやいや、相手はヤクザですよ?何があるか…」
〔巴〕
「ですが妹弟子の事で関わっている可能性がある以上、黙って見過ごすことは出来ません」
だいぶ拗れそうだ。
彼女が彼処に居た理由は、行方不明になっている女の子のことについて。
その少女とは通っていた道場の姉妹弟子関係である。
年齢は離れてはいるが、同じ道場で一緒に汗を流して稽古してきた事と、様々な相談をし合った仲であるため、。
そんな妹弟子が数日前に親と喧嘩し、家を出たと耳にして冷却期間を兼ねた居候を提案しようとした矢先。
〔巴〕
「最初は駆け落ち等と聞いていましたが、そのような話は一切耳にしておりません。それで知古の人に聞いてみたところ…」
〔二宮〕
「阿修羅会が関与していると?」
〔巴〕
「ええ。少なくとも誰にも内緒でいなくなるとは思えず、阿修羅会が関わっているとすれば…と思い調べて此処に辿り着いた次第です」
〔二宮〕
「………うーん…」
とはいえ、このまま関わらせていいとは思っていない。
というよりも一般人である以上流石に不味いと思うのだ。
〔巴〕
「ご心配には及びませぬ。私これでもちょっとした怪異等は単独で討ち滅ぼしてきたので!」
〔二宮〕
「其れは
〔巴〕
「……不覚でした」
〔二宮〕
「対魔忍かな?」
自分よりはフィジカル強いのは分かるけど、流石に緊縛*1に弱いとキツイって…。
〔巴〕
「今度はちゃんと装備も耐性等を考慮した物を着けておりまする!場合によっては戦装束も運んでもらいましたから!」
〔二宮〕
「うーん……」
此処まで来ても引き下がらない強情さがあると依頼に支障が出かねない。
一応は強いと思う。
〔二宮〕
「分かりました…但し、俺の指示には従ってくださいね?」
〔巴〕
「ハイ!この巴!戦働きで汚名返上名誉挽回させていただきます!!」
〔二宮〕
「元気があって宜しい」
であれば、早速。
〔二宮〕
「では今夜、名誉挽回の機会を」
〔巴〕
「今夜ですか……で、場所はどちらに?」
〔二宮〕
「場所は……」
COMP内の情報を見て見る。
〔二宮〕
「……日本海越えて、800km以上離れた諸島とのこと」
〔巴〕
「……はい?」
うんうん、その疑問に満ちた顔はよく分かる。
とりあえず、"友人"に相談してみるか。
午後11:25
〔パイロット〕
「ガッハハハ!!リンノスケから頼みとありゃ仕方がねぇな本当に!」
けたたましい羽音が響く中で、たくましい髭と屈強な肉体を持つ偉丈夫が負けじと高笑いする。
MH-53ペイブロウ。
アメリカ陸軍や海軍で使用されていた大型輸送ヘリコプターを退役後、民生品としてこのパイロットが購入したもの、
若干装甲などは引っ剥がされたが、代わりに航続距離は大幅に伸びており、最大2000km迄は飛んでいられるとか。
〔二宮〕
「アンタには感謝してるよ!何せ大分違法スレスレだったりする話なのに聞いてくれて助かってる!」
〔パイロット〕
「なに!ホコリ被っているくらいなら思いっきり働きたいに決まってるさコイツも!」
〔二宮〕
「そりゃ良かった!」
輸送ヘリも仕事が出来て嬉しいのか、随分と御機嫌がよろしい感じがする。
日本海を渡り、北朝鮮とロシアが隣接する諸島群が地図に書かれていないが存在する。
何でそんな訳の分からない場所なのか?
理由を考えると、少々厄介な感じがしてくる。
〔巴〕
「後どれほどで着くのですか?」
〔二宮〕
「一応もうすぐだな。出れる準備は?」
〔巴〕
「いつでも構いません」
〔二宮〕
「みたいだな」
太刀に薙刀らしき得物と弓。
肩には大袖といった甲冑の重装備に展開され、時代錯誤な格好であったりするが。
〔二宮〕
(的外れってわけじゃないんだよね…)
彼女の言葉通り、自身の弱点等を補う防御相性と全体的に防御力を引き上げられる装備であり、しかも着慣れているので恐らく普段着並みに跳躍出来そうだ。
何故装備しなかったんと言ってしまったら多分駄目なのだろう。
口を噤むのは理性的な人間の嗜みだな。
〔巴〕
「……では二宮様」
〔二宮〕
「んっ?どうかしたの?」
彼女が握り拳を前に突き出す。
どういう意味なのか、ピンとこないでいると。
〔巴〕
「小さく小突いて下さい」
なるほど。
フィストバンプってやつだな。
〔二宮〕
「…ホイ」
小さく彼女の拳と突き合わせる。
最初はどうであれ、今日ばかりは互いに協力し合う。
巴という人物が信頼に足る人物である以上、彼女と共にこの件を解決する。
そんな誓いの印であった。
午後11:39
島内では慌ただしい雰囲気が漂う。
理由は唯一つ。
〔構成員A〕
「あの薄気味悪い悪魔に喰われる奴らも不幸だネ…アテクシはアレの養分になるのは少々ゴメンアルヨ」
〔構成員B〕
「同感ニダ」
〔構成員C〕
「だが、今の俺たちも充分悪党だがな」
国籍は様々。
白い肌と金髪碧眼の構成員と細い目をしては独特の発音で喋るアジア系、漁業ではやっていけない為に無法者にすり寄る事が多いタイなどの東南アジア系、そして…今現在、着いてきている阿修羅会構成員等が島内の作業員である。
この島に住む殆どが不法入国等の流れ者であり、少なくとも殺人を犯した経験のある者も居るだろう。
そんな悪逆無道の人間達が作業するのは、虚ろな目をした全裸の男女をある部屋へと連れて行くこと。
人の手では決して開けることの出来ない巨大なシャッター式扉が開かれていき、構成員達が自分の頭一つ分上に上がってから中へと入る。
周りは鉄筋コンクリートと合金製の板が貼られた頑丈に出来ているだだっ広い広場。
巨大な卸売市場や生産工場の主要エリアを思い浮かべるような場所だが、幾つか違うことがある。
〔構成員A〕
「まさか《トウテツ》のクソから原材料になるとは思ってもみないだろうな…」
〔構成員B〕
「猫のフンから出てきたコーヒー豆とかあるから別にアレじゃない?」
〔構成員C〕
「いやいや、発酵させた豆とクソそのものとはちげぇってwww」
この排泄物を精製、加工したものが不老不死の妙薬として出回る。
金と地位の為に蹴落としてきた者達にとって、この薬は必須な代物であろう。
しかし、其れ等がどれほどあろうとも、永遠には続かない。
飲み薬である黒玉を一日断てば忽ち身体が変化し、屍鬼へと変わり果てる。
それを承知しており、本来であれば生命維持を外部に頼るような老人達に処方し、定期的な献金と地盤補強に手を貸させる事が目的であった。
だが、販路拡大を狙った阿修羅会幹部によって若さを保つ等と触れ回って渡したことで不必要な生産増を迫られる結果となり、素材となる異能者を別の組織の領域にまで手を出したのだ。
最早形振り構わず、《邪神:トウテツ》に人間を喰らわせ、その排泄物を得ることしかない。
地獄に墜ちても文句の言いようがない悲惨さを生み出しながら、構成員達は働く。
島の海岸にて自然消滅するボートに乗って辿り着く。
闇に紛れながらの到着は俺も巴さんも緊張感に包まれていた。
〔巴〕
「此処ですか…」
〔二宮〕
「ああ。熱源感知も工場そのものと言っていいな」
最早国内活動が多いヤタガラスや公安も近づけない非合法な製造施設は大規模な物だった。
アナライズをしてみても、上位の悪魔がゾロゾロと辺りを彷徨き、正面突破は難しそうだと考える。
さて、どうするべきか。
〔アカネ〕
「ニノさん。ちょいと不味いことが発生したみたい」
〔二宮〕
「何?」
無線からアカネが至極危うそうな声を発し、言葉を続けていく。
〔アカネ〕
「三沢基地から哨戒機、キャンプコートニーに高速飛行してる輸送機が確認されてる」
〔二宮〕
「………オイ、それって…」
〔アカネ〕
「恐らく
開いた口が塞がらない。
それもそうだ。
メシア教の所持する米軍特殊作戦部隊は、
サイボーグ率80%以上のほぼ全身義体であり、デモニカスーツと同素材でコーティングされた対悪魔仕様となっている。
武装についても、各属性弾に無視相性の《しんけいだん》や《ハッピーショット》等の状態異常弾を使う自動小銃持ちばかり。
しかも全員がテトラカーンやマカラカーン、テトラジャ等の防御は完備、陣形編成をすれば高位の悪魔ですら屠ると言われている。
〔二宮〕
「多分先鋒に大天使クラスは出てそうだな…」
〔巴〕
「恐らく呪殺無効の理不尽系は出ますね」
〔アカネ〕
「後、渡しておいたUSBメモリを警備室とかのサーバーに差し込んどいてね?そうすればシステム掌握出来るんで」
〔二宮〕
「ラジャラジャー」
真正面から戦うのは愚の骨頂。
正面ゲートの守衛室らしい場所を見つけ、巴さんと共に忍びながら近づく。
幸い生い茂った草と吹いている海風で紛れ込ませるのにうってつけだ。
パトロールする悪魔達の目を掻い潜り、守衛室の扉まで到着後、ドアを3回ノックする。
〔守衛?〕
「あっ?何だよ…」
〔巴〕
「ハッ!」
〔守衛?〕
「はえっ?ギャッ…」
首が180度回転し、血の混じった泡を噴いて倒れる。
名前に違えずの怪力と容赦ない一撃にちょっと背筋が寒くなる。
〔巴〕
「コチラにゆーえすびーぽーとが御座います」
〔二宮〕
「あっ、ハイ」
早速入って警備用のPCを見つける。
これにUSBメモリを差し込めば、あら不思議。
瞬く間にウィンドウが大量に開かれて、プログラムとシステムを書き換えられていく。
そのスピードはもう自己診断プログラムや攻性防壁の類も使用する前に掌握されていくのだった。
〔アカネ〕
「ホイ、これで二人共VIP対応だよ」
〔巴〕
「これは凄い」
〔二宮〕
「高い金払って雇いがいあるなこれは」
これで道中の憂いは無くなる。
後は制圧しにくる連中に陽動を頼むとするか。
〔二宮〕
「向こうの予定地点は?」
〔アカネ〕
「うーん。多分この端っこじゃない?一番離れてて見つかりづらいと思うけど?」
〔二宮〕
「じゃあその手前側に施設中の悪魔を集結させておこう。予定地点変える暇も与えさせない位にさせておけばなお良し」
〔アカネ〕
「全く面倒くさい注文だねぇ~。まぁホイホイ出来ちゃうけど♪」
アカネが再度プログラムにアクセスし、召喚されている悪魔達に指示を下す。
実際に敵勢力が来るものだから間違ってはいない。
〔アカネ〕
「機械化歩兵到着、各隊に大天使級と座天使っぽいのを確認」
〔二宮〕
「ますます面倒くさいな…」
少なくとも、喚び出すには厄介な存在が出てくる出てくる。
〔アブディエル〕
「正面から同胞殴るのは御免被りたい」
〔メリジェーヌ〕
「わがままだなぁ…」
〔イズン〕
「仕方がないと思うのだけど…」
流石に其れだけは此方も避けたいな。
早く中へと入り、主要箇所の破壊と生き残っている人々を助けねばならない。
裏手の扉が開き、俺と巴さんは施設へと入っていった。
一方その頃。
悪魔達の阿鼻叫喚が辺りに撒き散らされる。
理由は簡単だ。
【天軍の剣*2】
周りの天使達からの支援が乗った攻撃が《デカラビア》を貫き、討ち滅ぼす。
機械化歩兵の銃撃は機械式アナライズで耐性の無い悪魔を選び、撃ち抜いて滅する。
虎の子の呪殺ですらまるで意味が為さず、押し合いへし合いを繰り返す悪魔達の行列を淡々と対峙していくのだった。
\カカカッ!!/
〔高町なのは《大天使:ミカエル(転生体)Lv97》〕
「滅ぼす…。我等が主の奇跡をこうも踏み躙るような蛮行は許すまじ…!!」
\カカカッ!!/
〔フェイト・テスタロッサ《大天使:ラファエル(転生体)Lv89》〕
「だね。これは万死に値する」
恐らく誰もが知る四大天使の転生者。
その強大さは並の悪魔のみならず、魔王に座する悪魔ですら消沈し、召喚の契約が無ければ逃げ出してもいただろう。
白を基調とする砲撃を使う大天使と、黄金に輝く光刃を振るう大天使が先鋒を務め、機械化歩兵が残存悪魔を均等に射殺す。
死ですら生温いと言わんばかりの布陣は、相手からすれば死のサークルにも見えただろう。
〔機械化歩兵A〕
「左右に敵影無し」
〔機械化歩兵隊長〕
「進め、我等には天使長の加護がある!!」
〔機械化歩兵's〕
「イエス!ヘブンリーラヴァー!!」
メシアンであることを誇り、自身の存在意義とする者達はその身体と心を持って、進軍を開始する。
続く…。
中原巴(巴御前)のエッチ度
1D100⇒82
多分元夫は枯れ果てた可能性がある。