服飾文化研究会にようこそ!~僕が女装させられて先輩方にオモチャにされる日々~ 作:桃ノ木ネネコ
主人公白石圭太は美人保険医が顧問の
『服飾文化研究会』に強引に入れられる。
しかしそこは服飾研究とは名ばかりのコスプレHを楽しむ場所であった。
そこで祥太は言われるがままに女装して、
顧問の沙由美と先輩部員の葵たちに
オモチャにされる日々を送って、いろいろ開発されまくる。
ある秋の日、保健室で沙由美は、先日の惨劇を振り返る・・・。
(あー失敗したわ・・・圭太君があんな壊滅的な
味覚の持ち主だったなんて)
沙由美はあの時のことを思い出すだけで、
胃液が込み上げてくるほどの後悔に襲われていた。
あの時圭太にもらった激辛弁当のせいで、ここしばらくの間、
体調を著しく崩していたのだ。
(なんであの子はあんなもの平気で食べてるのかしら・・・
おかずに赤いもの掛かってたら
普通にケチャップだと思うじゃないのよぉ・・・)
そんなことを考えていると
その弁当の作り主が保健室にやってきた。
「失礼します」
そういって入ってきたのは圭太が入ってくる。
「翠ちゃんなら今日は来てないわよ。」
「知ってますよ。今日は文化祭のことで相談があってきたんです。」
圭太の話はこうだ。
圭太のクラスで模擬店をやることになったのだが、
クラスでの意見が、「メイドカフェ」か「執事カフェ」を
やるかで別れたというのだ。
なら教室の中で両方やろうこと言うことになったのだが、
誰かが「いっそ性別入れ替えない?」と言い出したせいで、
女がやる執事カフェと男がやるメイドカフェに
決定してしまったとのこと。
「別にいいんじゃないの。特に君は得意分野でしょ。」
と沙由美が興味なさそうに言った。
「なのでしばらく部活には参加できないかなと」
「なるほどね、わかったわ。
ちなみにカフェでは何の係になったの?」
「うーん・・・俺としては調理場希望したんですが・・・」
「死人出す気!!」血相を変えて沙由美が叫ぶ。
「いえ、皆から『お前は何もしなくていい!』
となぜか無理やり接客に回されました・・・」
「あ~もう、あんた絶対キッチン入っちゃだめだからね!」
「・・・なんでみんな先生と同じこと言うんだろう?」
本気で分からないという感じで圭太が首をかしげる
「あの~・・・ひょっとして自覚ない?」「何がですか?」
(あなたがキッチン入ったら、デスソースオムライスとか
平気で作りそうだからよ!)
「自信作があったんだけどなぁ・・・」と本当に残念そうな圭太。
恐いもの見たさで沙由美が聞く「ちなみになに作る気だったの?」
「ええとデスソースを使った・・・」「普通のものを作りなさい!」
「・・・うーんあの舌のしびれる感覚がいいんだけどなぁ」
(だめだわ、この子料理のこととなると
舌というか頭おかしい・・・)
「よかったら今度先生にもふるまいますよ。」
「いい加減にしないと今すぐ裸にひん剥いて
体中にワサビぬりたっくって、
生きたままわさび漬けにするわよ!」
「え~そんなぁ」残念そうな圭太にふぅとため息を吐く沙由美。
「・・・ワサビがもったいない」「そっち?!」
(こいつは・・・いつか裸エプロンで
何か作らせようかと思ったけど
やめておいた方がよさそうね・・・)
初めて圭太から敗北感を感じてしまう沙由美だった。
そんなこんなで文化祭の準備が進んでいき、当日を迎え、
クラスの人間に用意された衣装がそれぞれに配られた。
皆(特に男子)でお互いの姿に
ゲラゲラ笑いながら着替える中、
何と圭太が思わぬ苦戦を強いられる。
(うわ・・・この服縫製がすごく甘い。
しかも材質もペラペラで着にくい・・・)
これは圭太が普段から翠の作る出来のいい衣装に
慣れてしまっていたからである。
今回皆に配られたのはパーティグッズ等で
1着数千円の簡素なものだ。
当然クオリティなどたかが知れている。
(ウィッグもゴワゴワでなんか気持ち悪いし・・・
調子が出ないなぁ)
そんなこんなでどうにか着替え終わった圭太は、
教室のドアを開ける。
「みんなおまたせ。」
一瞬教室が静まり返る。そしてすぐにざわつき始める。
「いや・・・なんというかさ・・・うん」
「こういうのって笑かすのでやってるわけであってさ・・・」
「あまりに笑えないのが来るのはなぁ・・・」
などと口々に言い始めた。
「ちょ、ちょっと待て、なんだその反応は!笑えよ!」
そこに雄一がポンと背中を押して、
「ハイハイ、ガチ勢はさっさと接客に回る!」
「なんだよガチ勢って」
と雄一に引っ張られて接客に行く圭太の後ろでは・・・
「いや、似合いすぎだろ」「ああ・・・」
とクラスメイト達の反応は上々だったようだ。
というわけでいよいよ開店。
最初はなかなか客足が伸びなかったが、
しばらくして1人、2人と生徒が入ってくる。
やがてそれは徐々に増えていき、店内に人が溢れてきた。
特に男装した女子生徒に人気があり、
次々とお客さんがやってくる。
圭太の方にも何人かやってきたのだが、
なぜか男性客ばかりで、それも妙に熱い視線を送ってくる。
それに対しては
「ハイ!うちそういうお店じゃありませんからね~」と
内田がフォローを入れてくれたおかげで
接客には支障は出なかった。
「ありがとうございました~」
その後も接客を続けるが、
なぜか圭太のもとにだけどんどん人が集まってきた。
「ねえ、君かわいいね、写真撮らせてくれない?」
などと男子に声を掛けられる。その度に自分で
「あ。俺一応男子なんで」と訂正していた。
そんなこんなで大忙しな午前中が終わり、
それぞれ交代で昼休みに入った。
「そんなわけで今大盛況なんですよ。」
と昼食を食べながら沙由美に報告する圭太。
本来なら別に休憩室があるのだが、人混みが激しいため、
圭太は保健室に来て休憩していた。
「そういえばうちの部って
文化祭で何か出すものあるんでしたっけ?」
無いとは思いますけど・・・と続けようとしたところに
沙由美が「あるわよ」と言ってきた。
「今年は冊子を出すだけだから、
歴史研究部の展示場に置かせてもらってるだけだけど」と続けて、
見本となる冊子を見せてくれた。冊子は2冊あり、
それぞれ「日本の学生服の歴史」「世界民族の服装と風俗」
というタイトルが書かれていた。どっちの冊子も内容がとても細かい。
「葵ちゃんと翠ちゃんの力作よ。」と沙由美が言う。
「へぇ・・・これすごいですね。
ちゃんと研究してる感がすごいです!うちの部って
俺オモチャにして遊んでるだけじゃななかったんですね!」
「・・・あんた本当に最近一言余計よ。」
「あはは。でも真面目な話、
こんなしっかりした内容だとお客さんもたくさん来てくれますね。」
「まぁね。普段の私達の活動が
こんなところで活きてくるなんてねぇ。」
と、ここで沙由美が圭太の違和感に気が付いた。
「圭ちゃん、今の君「俺」って言ってる。」
「!?」圭太は思わず口を押える。
「あれ?なんででしょうね?いつも女装の時は
いつの間にか「僕」に変わってるのに・・・」
「何か変わったこととかなかった?」と沙由美が聞く。
「・・・そういえばこの衣装普段と違って
着にくくて調子が出ないというか・・・」
「それだ!!!」と突然声を上げる沙由美。
「え・・・何ですかいきなり・・・」と驚く圭太。
「出来の悪い衣装のせいね・・・
普段出来のいいものばかり着てるせい」
「ええ・・・そんなこと言われても・・・」
「私としてはそんな圭ちゃん本来の魅力を
発揮できないのは嫌だなぁ」とニヤリと笑う。
「え・・・・」
圭太は猛烈に嫌な予感がしてきた。
つづく