【R-18】男女比率がおかしい貞操観念逆転アカデミアだけど強く生きよう 作:hige2902
先生は勤務時間外の時とかはたぶん本名呼びです。ごっちゃになってたらすみません。
波動先輩の横髪は、特に左側はわけわかんないので目を瞑ってください。
「お疲れさま~~!」
例の体育倉庫の近くで彼と波動、甲矢がローテーブルを囲んで乾杯していた。椅子も百均で売っている数百円くらいのキャンプグッズで揃えたものだ。
すぐそばではガスコンロの上にスキレットが置かれており、スーパーで買った少し高めのウィンナーがじゅうじゅうと焼かれている。
学校でなにやってんだコイツらって感じだが、最初はなんとなく天気のいい日は外でダベりたいという目的だった。が、手ごろに買えた椅子やテーブルがキャンプ用品だったのでなんとなくキャンプっぽい事がしたいだとか、何か温かいものもつまみたくなったとか……このあたりの動機はふんわりしているが、甲矢がアイテム科からちょっとしたコンロなどを融通してもらううちに秘密基地のようになってしまった。
端材で物干し台も作ってもらったので洗ったタオルを枝に掛ける必要もなくなったし、自然に囲まれているので人目に付かず落ち着けて、水道も近いので言う事は無い。
甲矢が甲斐甲斐しくウィンナーの世話をしながら、ぼんやりと口を開く。
「いやーにしてもヤバかったね。あんなにヴィランが蜂起するとは思わなかった。初めてだよ、大規模な市街地における個性戦は」
話の内容はもちろん、先の異能解放軍によるヴィラン連合を装った同時多発テロ、供儀聖典と呼ばれる偽旗作戦である。異能の無制限自由行使と異能第一主義を最終目的としたその謀略は、求心党党首である花畑が関わっている事が露見し、決着した。
社会が負った深い爪痕も復旧の兆しが見え始め、ようやく一段落ついたところだ。
「そだねー。でもみんな無事でよかったよ」
波動がペットボトルのジャスミンティーを一口やって彼に視線を向ける。
「それに、【扇動】の個性使いが捕まったから大多数は異能解放軍から離脱したんでしょ?」
「みたいですね。捕まってない人も多いみたいですけど」
「証拠不十分だもんな、ねじれが倒した氷使いは。アイツは強かったの?」
「ん~、どうだろ? 苦戦はしなかったけど、ふわふわの無重力ちゃんとのコンボがあったし、そもそもの相性勝ち感もあるかなあ」
「凄い強かったですよ。気配とか消してましたし、俺なんか手も足も出なかったな」
ふざけ半分の自嘲気味に笑う彼に、二人はヒーロー免許を持つ雄英生としての視線を向ける。
供儀聖典は止まった。しかし立法、行政、ヒーローに異能解放軍が食い込んでいる可能性が高い現在、事件の詳しい内実は公にされていない。もちろん、二人もその例に漏れない。
ただ、二つの事実により推測は出来る。
彼が花畑を追っていた事はネットに晒し上げられており、花畑の逮捕で供儀聖典の幕は下りた。
この始まりと終わりを単純に繋げるなら、彼が花畑を捉え切ったという事になる。
この説はネットで一瞬持ち上げられたが、すぐに廃れた。表向きは善良な政治家を装うヴィランを、果たして仮免も持たないヒーローの卵が抑えられるのか? 一考の余地も無い。
上記の理由で、支持する人間はほとんどいない。いないが、少なくとも甲矢はあの惨劇を最前線で駆けた彼が何者でもないとは思っていないし、波動は
もちろん、恋仲という立場で委細を聞こうとは思わなかった。今はただ、じぶんの事のように彼が誇らしかった。それで十分だった。
「ほい、焼けたよ」
甲矢があつあつのウィンナーを、彼の紙皿に置いてやる。後輩に対する面倒見の良さをアピールしたいというのもあるが、野外炊飯でなぜか張り切り、男性に野性的な面を見せようとする謎のアレも含まれる。
「ありがとうございます。甲矢先輩が鎮圧にあたった場所はどうだったんですか?」
「あー、そりゃもう大変だったよ」
「へえー
彼が純粋な尊敬の眼差しを向けてくる。ここで言う
「お、おう。いいよ」
(エッチした後に自語りを喜んで聞いてくれるとか、どれだけ女心をくすぐってくるんだ。この後輩、もろもろを除いても可愛すぎだろ)
「ねえー有弓、わたしも食べたーい」
「あーはいはい。でもあれだ、入試とか訓練であんなにボコった仮想敵ロボが頼もしく思えたのは初めてだったかも」
異能解放軍が突いた社会の隙は、AFOの逮捕と引き換えに、オールマイトの引退と多くの一線級ヒーローの負傷による、ヒーローの不在を狙ったものだった。
その人手不足を補うため、仮免を持った学生が雄英の誇る仮想敵ロボという物量と共にテロ集団を制圧したのだ。
「ちっちゃいヤツとか交番に置いといてもいいかもですね」
「それいいね。やっぱある程度は行政組織も対抗策を用意しとかないとだなーって。今回みたいなことが起きるとさー。ま、とにかくなんとかなってよかったよ」
「ほーだねー」
はふはふとウィンナーを咥えた波動が同意する。不意に彼と目が合って、薄く笑みを浮かべる。甲矢がマスタードを付けるのに一生懸命なのを確認してから、れろりと舌で先端を一周舐め回した。すぐに何事も無かったかのようにモグモグと食べている。
チンピクしたズボンを目ざとく見つけた甲矢の目元が笑う。まあ腹が減ってはこの後の戦は出来ないので、ウィンナーをパクリと頬張る。
脂をお茶で流し込もうとし、ふと木々の遠く向こうで巨大な自動工機がせわしくなく動いているのを目にした。何日か前から稼働しており、雄英の敷地内に大きな建物が出来るようだ。
「そういえば全寮制になるってホントかな」
「へえ、そうなんですか。通学が楽になるのはいいですね」
他人事のように言うが、実のところ要因は彼にある。今回の件で拉致されてしまった事を鑑み、雄英は士傑とも協議した結果、防止策として両校の全寮制が決まった。
「じゃあここも使わなくなるのかな?」
波動が少し寂しそうに背後を振り返る。この体育倉庫にはずいぶんとお世話になったし、いろんな思い出や汗と汁が詰まっていた。
最初は埃っぽかった倉庫内も大掃除をしてきれいにした。一応、出入り口から直接ヤっている所が見えないように模様替えもした。甲矢がアイテム科の伝手を頼って手に入れた冷暖房機やちょっとした発電設備。少しずつクッション等を買って居住空間として充実させてきた青春の隠れ家兼ヤリ部屋。
思い入れが無いわけがない。
「けど寮になったらさ、自室に男を連れ込むってのが出来るな」
二本目を頬張って、甲矢が憧れを口にする。なんとなくやってみたいシチュエーションだ。
「それはどーだろ。棟が学年で違うからお互いの部屋に行くのは目立つんじゃないかな。わたしは気にしないけど」
確かに三年の自室に一年の男子が頻繁に出入りしていてはすぐに噂になるだろう。逆もまたしかりだ。
「んー、それもそっか。まあわたしは全然ここでもいいんだけどね、冬は寒いかもだけど、暖房付ければいいし」
ヤる頻度が下がるのは嫌なので、男心としては快適な空間で過ごしたいであろう彼の気持ちを先回りしてフォローする。
そんな焦りと必死さを滲ませた甲矢を察した彼が、気付かない振りをして言った。
「おれもここ好きですよ、みんなでいろいろ持ち寄ったから思い入れがありますから。先輩がアイテム科からいろいろ手配してくれるから過ごしやすいですし」
甲矢は先輩として頼りなると思われている気がして、なんだかいい気分。
「そ、そお? あんまりそういう意識は無かったけど。えへへへ。あ、そだ。マシュマロも買ってあるから焼いてあげるよ。クッキーで挟むとおいしいんだって」
そんな二人の仲を波動はしっとりとした瞳で眺めていた。
やがて小腹も満たされ、甲矢がそわそわしだすとだいたい合図だ。今日は交代制ではなく3Pの気分。前からたまに興じたプレイだが、供儀聖典という
それと肉欲的な面はもちろんだが、ピロートークで今回の活躍を彼に聞かせるのもかなり楽しみだ。男子に武勇伝を語ってスゲーって言われたい欲求は、実はめちゃくちゃデカい。
体育倉庫に入ると、彼はすっかり発情し切った二人に挟まれた。慎重さがあるので箱に座った甲矢が息を荒くして後ろから彼を強く抱きしめ、胸と腹を撫でまわす。背中に感じる柔らかな胸と腹の胎動がなまめかしい。
前では波動が膝をついてズボン越しに苦しそうにする男根にやわらかい頬を擦り付け、その熱と僅かに香る臭いを楽しむ。頬から伝わる男根がビクビクと跳ねる感覚は自分に性的に興奮している証拠であり、それが女性としてたまらなく嬉しかった。
慣れた手つきで彼のズボンと下着を脱がすと怒張した肉棒がぶるりと出てきた。ぺろりと舌なめずりする。大きく口を開けて熱い口内ではぷりと先端を咥え込み、先走り汁を舌先で味わう。
そしてもっと出してと言わんばかりに、先ほどのウィンナーを食べる時に挑発した時と同じやり方で、舌を使ってゆっくりと亀頭を舐め回す。
「あむぅ。んちゅ、んれ~。れおれろ」
その様子を、いいな~といった表情の甲矢が見下ろす。器用に彼の制服のボタンをはずし、インナーシャツをずり上げて乳首を弄ぶ。すぐにビンビンになった。首筋に顔を擦り付けて、オスのフェロモンをたっぷりと肺に入れる。
「相変わらず……すーっ、はあー。感度イイな、乳首もチンポもすぐ勃起しちゃって……あー嗅いでるだけで甘イキしそ」
耳元で囁き、そのまま何度も首や頬に短く口付けした。
彼に行われる親友の愛撫を見上げながら、波動は胸の奥に仄暗い小さな火が灯るのを感じた。太くて硬い肉棒を一気に喉奥まで咥え込む。
「んぐっ! ごっ! んぢゅるるるっ! っんぅううぢゅ、じゅるるっ!」
喉奥が酸素を求めて苦しそうにパクパクと開閉してカリを締め付け、亀頭はその奥の柔らかな喉粘膜に絞られた。今度はぷるりとした唇をすぼめて、引き抜くようにシゴく抽挿を繰り返す。
がっしりと彼の腰に手を回し、うまそうに肉棒をしゃぶりあげる姿を見て甲矢がぽつりとこぼした。
「あーあー、あの雄英のBIG3がこんなえっぐい音立ててフェラするなんて、未だに信じられないよ。ふだんのねじれを知ってるわたしとしては」
「らっれえ、じゅぼっじゅぼっ、ん“ぢゅぅ~~じゅるんっ! っぷあ♡ こんなに感じてくれて、ぐぶうぅぅぅぐっぼ、ぐっぽ! 嬉ひぃし、ちゅうぅう、美味ひぃ、からあ♡」
波動は甲矢の賛同を得ようと、いったん口を離して舌先でレロレロと筋裏をくすぐる。すると鈴口にぷっくりと我慢汁の珠が出来上がった。貴重な果汁を扱うような繊細さで、それをそっと舐め上げる。舌に広がる淫猥で甘美なオスの味に瞳をとろけさせ、たまらず求めて激しい口淫を再開する。
「ま、そりゃそーだけど。あー旨そう……ちゅ♡ ん~ちゅっ。ね、次はわたしだからな? いいよな? な? すぐイかせるからさあ」
甲矢は箱の上で膝立ちになって身を乗り出し、彼の顔を向けて口付けながら言いくるめるように小声で懇願した。すでにメス穴からはとろとろの愛液が滴っており、目の前でああも男根を味わわれては我慢できない。はやく射精させて自分の番にしようと、彼の乳首をクニクニと弄る。
感じている彼の表情を見上げながら、波動は喉マンコで激しく搾り取り、舌を別の生き物のようにうねらせる。
「んっ、ぶぢぢゅゅぅううう、べろぉべろっ! じゅるっじゅるるるるっっ! んうううぅ、んろっんろっ!」
「イキそうかー? 喉奥でごりゅごりゅされるの好きだもんな。どうする? ねじれの顔にかけてどれだけフェラが気持ちよかったか鏡で見せてやる? それとも大事な精子を飲ませる?」
射精が近い事を知ると、二人の女の火照った全身からじっとりと甘く香るメスの汗が滲みだした。オスをイかせるという優越感、支配欲にも似た本能的感情がそうさせる。
彼の長いイチモツを気持ちよくしてあげたくて、なんの躊躇いもなく何度も何度も喉奥へ突き刺しては、くちびるでカリ首をがっちりと掴むまで引き抜くのを繰り返す。
「おごっ! ぐぅっ、ふうぅうんん、グボグボッ! むぅうううぅうう! ぢゅぼッぢゅろろろ! んぅっぐぅうう!!」
甲矢がオスの性を受け止める親友に艶羨を込めて、両手両足でギュッと彼の身体を強く抱きしめた。
限界まで張り詰めた肉棒が波動の口内で跳ねると同時に、じゅぼんっと引き抜かれた。そのまま手でぐちゅぐちゅとシゴかれながら、重く濃いザーメンを妖精のように無垢な顔にぶちまける。
長い大量射精が終わると、口を大きく開けた波動の顔はほかほかと茹っているかのような白濁液でべっしゃりと覆われていた。
「っぷあ♡ はあーはぁっはあぁ~。すご~い、こんなに♡ んっ、ちゅ」
口元の精液をぺろりと下で舐めとり口に含む。濃厚なそれを味わうと、子宮がズクズクと疼いた。目の前には、淫液で妖しくぬらめく剛直がそそり勃っている。目元が性欲で歪んだ。荒い息遣いで男の性の臭いを肺一杯に吸う。これだけで甘イキしそうになった。
「すぅーっ♡ ふぅーっ♡ あー、エッチな匂い。くらくらする。クラスの女の子が嗅いだら、みんな発情しちゃうよ?」
順番が回ってこない事を危惧した甲矢が、彼を一際強く抱きしめて耳元で小さな声を懸命に繰り返す。
「次わたし、次わたしだから、約束した、次わたしって言った」
こういった状況は珍しくなく、どっちとヤるかは彼によるが、波動の
何の気配も無く、ガラリと扉が開けられた。ずかずかと迷いなく、不自然に積まれた目隠しの箱を迂回する。
やべっ! と甲矢が露骨にマズそうな顔をした。こころの中で頭を抱える。なぜ? おかしい、彼女がいない日をわざわざ選んでいたはずなのに。
現れた侵入者には特徴的な兎の耳があった。白銀色の長髪が窓から入る光で輝く。ピンクのスカジャンをラフに羽織り、タンクトップにホットパンツと網タイツという挑戦的な装いをしていた。
体術の外部講師として招かれているラビットヒーロー ミルコこと兎山 ルミが仏頂面で、不遜に両手を上着のポケットへ突っ込んでいる。
彼も顔をこわばらせ、振り返った波動も困ったように笑うしかない。頬を伝った精液の塊が、ぼたりと太ももに落ちた。慌ててタオルで顔を拭う。
三人に嫌な思い出がよぎった。職場体験後にここで腰を振っていたらいきなり現れて、でっかいたんこぶ付きの説教をくらった苦い思い出が。
ただまあ、学校の敷地内でなにやってんだという反論できない主張だったので、なにも言い返す事は出来ない。
そして二度目なのでさらに怒られるだろう。さすがの彼のちんちんも恐怖で小さくなった。
「……これは、ですね」
甲矢が意を決して言葉を紡ぐ。
「その、わたしたちが無理やりってわけじゃないですけど、頼んでヤらせてもらってるだけで彼は悪くないんですホントに」
うんうんうんうん、と波動が慌てて同意する。
さすがに男に責任を持たせるのはマズい。とはいえ、この理屈が相手に通用かは怪しい。幸いなのは、前回の件で乱交は波動と彼の性癖によるものなので強漢のような犯罪性は無い、という事は理解してもらえているという事だ。
つまり、事情を知っている数少ない人間の一人でもある。
兎山が縮みあがった彼の愚息を一瞥する。
「おまえって誰が相手でもヤるのか?」
「え、いえ、そういう訳では……さすがに見ず知らずの人とすぐにエッチしたりとかは無いです。ていうかその、この人なら受け入れてくれそうだなーとか、人間的に素敵だなーとかはちゃんと考えてるので、誰とでもっていうのとは違うかなーって。あ、甲矢先輩は波動先輩の紹介で信頼できるってのがあってですね」
道徳的にマズい寄りな事は理解しているので、しどろもどろになりながらも本心を答える。
「ふーん。じゃあ仮にそこの浮くヤツが初対面でヤろうっつったら断ってたって事か?」
言われて二人は顔を見合わせた。
「たぶん、ですけど。はい。波動先輩が頼りになって、強くて、尊敬できる素敵な人だから好きになったというかエッチしたいなーっていうか」
言われて波動は少し照れた。
「んじゃわたしはどーなんだ?」
「え?」
らしくなく顔を赤らめながら言う姿に、ちんちんがピクリと反応した。
彼女の言わんとするところをなんとなく察すると、抱き枕にして寝たいほどの太ももに目が行く。さっきまで死んだように静かだったちんちんが息を吹き返す。
その様子に気付いた甲矢が感心したように言う。
「わ、またチンポで返事してる」
暴力的なほどにいきり勃つ男根にしばし目を奪われた後、兎山はずんずんと近づき、背伸びして彼の身体を抱き寄せて唇を奪う。押しつぶされた大きな双丘に、陰茎がびくりと跳ねる。
「ちゅ、んちゅっ……んむ!? じゅむぅ、ぞちゅぅっ、んあっ」
彼が舌を入れると兎山は口淫するように吸い付く。ぬろぬろと舐め回して、とろんとした瞳で涎を味わった。彼の指がホットパンツのチャックを下ろし、下着の上から割れ目に指を這わせる。すでに濡れており、期待でヒクついてた。
「じゅるっ、んじゅるるっ。っぷあ、ちゅばっちゅっぱっ。んあ、もっと涎出へ。ん、ごくっ、ぢゅる、はぷ」
うっとりと目を細めて、彼の唾液を直接味わい、飲み下す。
「……いやあの、次はわたしっていうか順番っていうかその」
甲矢は弱々しく異議を唱えるが、二人は濃密に舌を絡めながら互いの性器をゆっくりと擦っている。そんなぁ、と波動に助けを求めるが、彼女は彼女で目の前で行われている教師による生徒への淫行に目が離せない。これはもう無理そう。
兎山が彼にひっそりと耳打ちする。
「悪いが、続きは後になる」
「?」
すっかりヤる気になっていた彼がきょとんとすると、再び体育倉庫の扉が開かれた。今度こそマズいと慌てて兎山と距離を取ろうとするが、無理やり押し倒される。愛液でぬるぬるになったムチムチの太ももで勃起したチンポを挟まれた。
「鍵かかってないし。誰かいるー? ……てかこの匂い……」
再びの侵入者に、今度こそ波動たちは終わったと思った。
「んなッ!? なっ! あ、おま……」
現れたミッドナイトは顔を真っ赤にし、目の前の痴態に言葉が出ない。取り分けて、褐色の太ももにずりずりとシゴかれてヒクつく男根の先端には。
全員怒られた。
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香山は職員室──といっても普通の学校と違い、教員数が少ないので個室──で頭を抱えていた。
一応は全ての事情を聞き、犯罪性が無い事は理解した。しかしつい先ほどまで、男女共用の寮生活が始まってもそうそう風紀が乱れる事など無いと高を括っていたのに、現実では想像よりも遥かに乱れていた。
(最近のこどもは経験も早いって聞くけど、まさかこんな事になってるなんて……)
まあヤりたい盛りの女子高生に彼氏がいるのなら、なにがなんでもエッチに至りたいと思うのは自然だ。寝取られという性癖を現実のものとするのも百歩譲って飲み込もう。避妊もしっかりしているようだし。
しかし、どうも妙だ。と香山は顎に手をやって一番の問題点を思索する。それは外部講師として招かれているとはいえ、教師の立場にある兎山の処遇についてだった。
兎山の異形型個性『ウサギ』の能力は脚力を主とした類稀なる身体能力の他に、広範囲に及ぶ聴力の発揮がある。
もちろん、無制限に周囲の音を聞き取ってしまうほど雑な力ではない。そうでなければ脳に無数のノイズが溢れるストレスにまいってしまうだろう。
平時は遠くの悲鳴や破壊音を微かに拾える程度で、それに気づくと集中して耳を澄まし場所や距離、現場にいるおおよその人数や状況を聴き取る。
(わたしの接近を感知しようと思えば可能なはず。逃げるなり体裁を取り繕って誤魔化す事はいくらでもできた)
普段のモードが事件性に特化しているとしても白昼堂々、それも学校内で教師が生徒とエッチをするのなら第三者の接近を警戒するのが普通だ。しかも直前まで香山と会話していて、不自然に消えたのなら後を追われる可能性は無視できないだろう。
なぜ、そうしなかった。色事に夢中になって冷静な対応が出来なかった?
(いえ、それは無い。仮にもビルボード級がそんなミスを犯すはずがない)
ふうむと頭を悩ませる。兎山は必ず警戒していたという前提で物事を組み立てた。
(……逆ね。とうぜん予期しない来訪者は警戒していた。なら、わたしの接近も感知していた。その上で逃げも隠れもしなかった)
つまりあの痴態は主張なのだ。『今後わたしはこいつとヤる、文句あるか』という。宣誓ならば隠す必要は無い。
波動たちのように隠れてエッチをする上で一番の障害はやはり教師の存在だろう。仮に兎山がこっそり彼とヤっている事が香山にバレれれば、当然咎められる。けど注意されるのを避けてコソコソするのが面倒だし気に入らないので、ならば一番最初から『おまえの言う事を聞くつもりは無い』と表明して、堂々と胸を張ってエッチするつもりなのだろう。そういう性格だ。
「ん~、これはまいったわね」
香山と兎山はプロとしての活動時期が被っていた時期もあるが、特別に深い仲という訳では無い。せいぜい同僚の飲み仲間くらいだ。それは社会人的に言えば強めの結びつきがあると言えるかもしれないが、所詮は他人。命令されるいわれも無ければ、忠告を聞く義務も無い。
校長からの警告ならばさすがに無視はできないとと思いたいが、彼の性癖をバラすことになってしまう。
(ていうか、ガチなのかな)
う~ん、と唸って腕を組む。ブラウスに包まれた大きな乳房がむにゅりと持ち上げられた。
兎山の男の好みは、じぶんより強くて女気のあるヤツ、というワープ系の個性使いよりもレアな狭すぎるストライクゾーンだ。
彼の女気は職場体験で見せ、供儀聖典においてという限定的状況ではあるが誰よりも強かったと兎山自身が認めていた。
つまり彼は現時点で、完全に兎山の好みの男という事になる。
(いやいや、歳の差があるでしょ、たぶん十歳くらいは。それはさすがにキツいっていうか……たぶん
仮にじぶんならと考えて苦笑する。兎山よりも年上のいいオバサンが若い男に言い寄るなんて、誰がどう見てもセクハラだ。さすがの彼だって嫌だろう。
とりあえずの沙汰としては、学生には厳重注意くらいか。男女の交際は自由としても、使われていないとはいえ学校の施設を私物化し、あまつさえそこで性行為に及ぶのは問題だ。
(ということは、今後は寮の自室でヤるって事か……早々に風紀が乱れたわね)
その様子を想像してしまい、体育倉庫で見た彼の勃起チンポが脳裏に浮かんだ。兎山の太ももに挟まれてもなお主張する男の象徴。倉庫に入った時に感じた、男の汗と精の匂いも。自然と鼓動が速まる。なんとなしに眼鏡をはずして、クロスでレンズを磨いた。
(あんなバキバキになってて、しかもサイズも……見間違い?)
香山とて女だ。男性経験が無いわけではない。だからつい、今までの男のモノと比べてしまう。
(精液の匂いがしたし、一回出してアレって事は絶倫なのかしら)
それは女性の間でまことしやかに噂されている都合の良い男性の事だ。相手を何度もイかせればエッチが上手いという自尊心が満たされるし、行為そのものも長く楽しめる。
マンガの誇張表現やAVの疑似精液を真に受け、男性は平気で何度も射精するという誤った知識により、本番で「まだ出来るよね?」と言ってしまい微妙な雰囲気になってしまう事もままある。
稀にだがそういう男性も実在するというのがまた罪づくりだ。
(いやいや、十代のエロガキの妄想じゃあるまいし……彼が絶倫ってのは都合良すぎ)
自身の性欲に苦笑しつつも、身体には期末の実技で抱きしめて悪戯した彼の肉感が思い起こされていた。ヒーローコスチュームの下はセックスシンボルと評して差し支えないほどの、生でかぶり付きたくなるような、若く瑞々しい果実。
股ぐらに太ももを入れた時に微かに感じた、程よい弾力のある男性器と柔らかな陰嚢らしき部位。
むわりと性欲が立ち上るのを自覚して、戒めるように咳払いした。
(ま、兎山の気持ちもわかるけどね。あの身体を好きに出来るのならわたしだって……)
とは言え、教師としての立場がある。大ごとにならない内に、年長者として兎山には釘を刺しておくべきだろう。
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その日のうちに、香山は兎山を屋上に呼び出した。学校によくある殺風景な所ではなくテラス付きの休憩所になっていたが、座って語る雰囲気は無かった。
夕陽を背にする兎山が、どこか突き離した物言いをする。
「なんだよ、わざわざ」
「なにってそりゃ今日の事に決まってるでしょ」
香山は呆れたように短く笑って続ける。
「あんたは注意する立場にあるんだから、その場の誘惑に流されないでって話」
「……それ、おまえに関係あるのかよ」
「あっ!? あるに決まってるでしょっ?」
「わたしが誰とヤろうが関係無ぇだろ」
「はぁ!? あんたそれマジで言って──15よ、彼。じぶんがいくつだと思ってんの?」
「だからなんなんだよ」
言うまでも無く周知の事柄として、成人向けコンテンツは15歳からである事が公然の事実*2である事から、15歳の少年と成人の交際に法的な問題は無い事の推察は極めて容易であるので、わざわざ書き記す必要はないだろうが、必要そうなので書き記す。
【この世界では15歳の少年と成人がエッチしていいんだよ】
とは言え所詮は文字の上では許された行為であって、万人の理解を得られるかと問われればまた別の話だ。
不遜な態度を続ける兎山に、香山は内心で苛立ちを覚えた。一言二言注意して、それで終わりだと思っていたのに。
「だいたい、外部講師とはいえ生徒と関係を持ったら成績上で正当な評価が下されてるかだって怪しくなる」
「わたしが贔屓目なんてつまんねぇ事するわけないだろ」
「周りもそう思ってくれるとは限らない」
「知るかよ。勝手に思わせとけ。悪く思うヤツは何だって悪く言うさ。わかってるはずだ、そういう個性だろ? わたしらは」
言われて少しばかり口をつぐんだ。小森の個性に同情的になった事を思い出す。
『眠り香』は、肌から放たれる香りで相手を眠らせる個性だ。こういった中学生が妄想するような悪用方法が可能な個性は、性的なレッテルを貼られやすい。
『ウサギ』も好色だと思われているのでミルコの男性人気は低い。メス兎はオスほど性欲が強くないにも関わらず。
「個性と、今回の事とは、違う」
「へえ。けど法的に問題は無いだろ」
「そりゃ法には触れないけど……」
兎山の言う通り、外部講師あるいは教師と生徒が関係を持っても合法だ。
けれど世間はそれを好まない人間が大勢いる。立場を利用して関係を迫る地位関係性利用等罪を疑う者もいるだろう。年齢差だって、高齢の女性が若い男と結婚すれば、やれショタコンだ遺産目当てだと批判される事はままある。
事実がどうあれ、感情論で攻撃されてしまうのだ。プロヒーローにとってそのリスクはあまりにも大きい。また客観的に見れば、オールマイトが引退した今、ビルボード級の一人である彼女が火種を抱え込むのは社会的にもマイナスだと言える。
「とにかく、露見すれば学校だって批判は免れない」
「知らねーし。てかさっきからさあ、年齢がどーだ立場や学校があーだって事を引き合いに出してるけどよ、結局のところ」
小首を傾げ、責めるような冷たい眼差しを向ける。
「おまえに関係あるのかよ」
真っ向から視線を交わし、香山が重く言った。
「……あんたの為に言ってるのがわからない?」
「おまえの為に言っとくけど、余計な世話」
「一応聞いとくけど……
「それ、おまえに関係あんのか。あるんなら、答えてやるけど」
香山は口を開くことが出来なかった。逆光を受ける兎山を眩しそうな瞳で見つめる事しか。
それで話は終わりだと言わんばかりに、兎山は塔屋に向かって歩き出す。
いつものように『ウサギ』の個性でひとっ跳びせず、地に足を付け歩いていた。