七海建人「私の黒閃記録は53万です」 作:天間緑茶
この世界は最悪だ。呪術霊が居て呪術師がいる。それが私たちの世界の全てだった。姉である真希が党首の息子で次期党首筆頭である禪院直哉にいびられ、足蹴にされる。その姿に歯痒く思い、いつ自分に降り掛かるか怯える毎日を過ごしてきた。幸い呪術しとして出涸らしの姉に比べればいくらかマシだが、息苦しさは拭えない。あの男がやってくるまでは……
党首の禪院直人から呼び出された私たちは金髪の少しくたびれた成人男性を紹介された。なんでも一族内政治を確実なものにするため、実父から私たち二人を引き離し実権を確実なものとする算段らしい。
どうでもいい。憤怒でしか接する事のない実父も、守ってくれない母も、見下してくる親族も、その全てを是とする党首も、このよくわからない七海健人も……
「私は納得できない!だったら私の今までは何だったんだ!今更一般に馴染んでこの蟠りを残して生きて行くなんて!」
姉が何でそんな事をいうのか理解できない。苦しい思いなんかもう沢山だ!私はもうこんな場所から解放されたいのに
「と言うのはあくまで建前です。貴方達二人を単純に呪術から遠ざけても呪力の波に飲まれて死ぬ運命でしょう。最低限の術は学んで頂きます。まぁその最低限が軽く特級を祓える程度という目的はありますが」
こいつか何を言っているのか理解できない。魂への干渉だとかアストラル界だの言っているが私たちを実験動物の様にしか見ていない。
「けったいなな男であろう?何、そこ以外はお前たち二人にも理は大きい事は保証させよう」
「できんのかよ」
「と言うよりもやらねばならない縛りの様なものです。で、どうしますか?妹さん」
男は語りたい事は全て語ったと言わんばかりに茶を啜り一息ついていた。
決めていいのか。何も持たない私に決定権があるのか?わからない?何かを選ぶなんて未知なのだ。
「こういう時指針となる名言などで後押しをする方が良いのでしょうが、生憎臭いセリフは持ち合わせてないので、メリットを、提示しましょう。この下らない世界での抗い方を身をもって教えましょう」
私たちは……私はこの男に着いて行く。少なくとも今とは違う景色を見る事ができる。結局は真希は私を置いてでも七海に着いて行くと言い出し、更に私を顧みない様を腹立たしく思ったりもしたが、新居に着いて、普通の学校に行って、普通に友達と遊んで、あったかいベッドで寝る。
これが私の知らない新生活。新しい景色。
閉じていた瞳を開けると、真希がキンタマに吸い付き、私は七海の逸物を加えて69をしていた。
――ちゅっ、ぷぅ……
淫猥なリップ音を奏でながら、膣を指で弄ばれる。真希は心底嫌そうな顔をしながらアナルに舌を這わせ、伸ばした髪をたくし上げていた。
「アッァ、イキます。全部飲んで下さいね」
頭を股間に押し付けられ、えずきながら首を痙攣させ白濁とした精液を受け止める。
「次は真希ですね。安心して下さい、私の連続射精記録は4回です」
「うるせえわ、後押さえつけたら蹴るからな。嫌いなんだよアレ」
私たちは七海の胸に顔を押し付け頭を抱える様に撫でられる。こいつの性欲の餌食になっているのは分かっている。しかしあの家にいた時の頃に比べれば…
「(悪くねぇ)」
「っふあ!?これは!読める!読めるぞ!魂がこんなに近くに!」
七海健人は真希の耳の後ろから頭を固定させ容赦なくディープスロートを促す。真希の破顔した姿を見下しながら七海の横に抱きつく。私が微睡の深みな進む度に真希の表情は険しくなっていく。
「うぇっぷ、ふっンンンンン、ぐぅぇッぽ」
「ぁあ真希さん、受け止めて下さい!出ます」
ちゅっ、ちゅぷ。じゅるっ、ちゅるっ。ぴちゃ。白閃。
「ふぅンぐ!?……はぁ、はぁ、ッッてっめえ」
「白閃を経験した者と経験した者とそうで無い者は魂への理解に大きな違いがある……なるほどやはりこれが真理か、さぁ真希さん続きをしますよ」
「おぃ、ひゃンん!いきなり触ん♡な!わかったから強く引っ張んなよ!おい真依!笑ってないで手伝え!この陰獣の相手や一人でするのは無理だ」
笑ってる?頬を触ると確かに口角が上がっていた。思わず笑うだけでなくそれに自分で気が付いてすらいなかった様だ。知らずに笑うとでも言えばいいのか。
自覚すると大きく声に出して笑ってしまった。
「あっははっ!ハハハッハ!」
「呪術師はイカれてるほど良いと聞きます。貴方も届いた様ですね」
届いた?確かにこれが呪術師の見える世界というならなのと澄んだ心なのだろう。迷いや澱みを感じない。
私は狂喜のまま真希と七海をベッドに押し倒して快楽の波に飲み込まれていった。