七海建人「私の黒閃記録は53万です」 作:天間緑茶
あとは任せます
閑静なマンションの一室。早朝は平凡に挽き立ての豆からコーヒーを作る。最近忙しいのか爪が伸びていることに気がつき、ベランダで爪を切る。
ぱち、ぱち。
『おはようございます!渋谷レディオ〜。今日のお相手は私、あなたの隣人 不愉快原田。今朝の一曲はこちら』
ユー・アー・マイ・スペシャル。
ぱちぱち。爪を切る音が鳴り止む。
食卓にはシンプルなパンとエッグとベーコンのモーニングが並ぶ。
「さぁ、頂きますか。そうそう君たちにプレゼントがあるんです」
♢
「ナナミン!作戦実行前に飯食いに行こう!」
「すみませんが私にはまだやる事があるので」
「やめときな悠仁。七海は付き合いが悪いんだ。どこかに行こうぜって誘っても楽しいんだか楽しく無いんだか。七海建人28歳独身。仕事は真面目でそつなくこなすが今一つ情熱のない男。悪い奴じゃないんだが、今一つ特徴の無い影の薄い男さ」
「(イヤ、悪い男でしょ、影も薄くないし)」
野薔薇は五条に絡まれるとめんどくさいと思い突っ込むのをやめた。
♢
渋谷で人気のサンドイッチ屋で待ち合わせしていると野薔薇がやってきた。ここのサンドイッチは人気で直ぐに売り切れてしまう。今回はお昼前なので運良く買えた。
「で?何で私裏で呼ばれたの?この間の続きがしたいなら残念ね?もう媚薬効果ないから」
「2人分買えました。どこかで食べましょう」
「話聞けよ」
ビルの屋上。風音で少しでも距離を離すと声が聞こえなくなる。
「ここは戦場になります。それも類を見ない大災害が故意に起こされます」
「はぁー、今更何?だから私だけ逃げろって言うの?アイツらや渋谷の人達を見捨てて?冗談じゃないわね」
「釘崎さんが死ねば悲しむ人がいますが、言って言う事聞く子ではないのは重々承知しています。しかし私も切羽詰まっています。五条悟ならば負けないと思いますが、相手の持つジョーカーが何枚あるか計り切れていない。だから……」
「はぁ?だから私をここで潰していくって訳?」
「勝った方が負けた方の言う事を何でも聞くシンプルでしょう」
「私がめちゃくちゃ不利じゃない!
でもわかりやすい!私が勝ったら一生奴隷ね!」
芻霊呪法。術式はシンプルな呪い。後方支援に向いた術式であるが本人の性格ゆえに全て自分でやろうとする。術式の付与には相手物の触媒、もしくは直接釘を打ち付ける必要がある。
「私が勝ったらこの間の続きといきましょう」
「(疾い)」
「加えてハンデで貴方が全裸になるまで服を剥き続けます」
普通に戦えば野薔薇は前回のような無惨な敗北が必至だ。
「野球拳ハンデかよ」
「一枚」
野薔薇の学ランはボタンが弾け飛びワイシャツから薄紫のブラが透ける。私が服を手にした隙を狙って釘が多数射出される。剥がされたと言うより技と隙を作らされた。
「しかし、2、3」
生地の薄いワイシャツと黒のタイツを引き裂く。たわわに実った谷間が外気にさらされる。
「うっらぁ!」
野薔薇はプライドが高いが自分の弱さを受け入れる強さを持っている。しかし下がる脳みそが無い蛮勇故に勝てない相手にも挑んでしまう。
ハンデ?そんな物ではない。そもそもこれは勝負ですら無いただ。女体を顕にする前戯に過ぎない。
空中で鍵を射出する牽制で相手を動かしてから対応するのは単純な機動力が弱い野薔薇の悪癖だ。回避と寄せは同時にできる。
「4、これで下着一枚になりましたね。誘うような薄紫……何と言います下品なんですが、勃起してきました」
「っひゃ」
武器のハンマーと釘の入ったポーチを弾き飛ばす。もうここからはただの仕置きだ。コンクリートの床に寝かせて覆い被さる。
ズブッ。
「ハンマーが無いと刺せないとでも思った?くらいなさい!
簪」
野薔薇の手に握られた釘が脇腹に刺される。といっても勢いが足りず先端しか刺さっていない。そこからの簪ならば軽傷で済む。
この強気な態度。儚くも美しい魂の輝き。
「ですが、貴方が私に与えられるダメージはこれが限界です。呪術の才能無いですよ。さぁ、大人しく舌を出して下さい」
「誰が!ふんぐッ!」
ジュル、クチュクチュ。
青が澄んだビルの上。誰の邪魔は入らない。野薔薇の細腕を片手で吊るし抑え丁寧に下着を剥がす。
「ふぁわン、やめろ、レイプよこれ……」
「呪うなら自分の弱さを呪いなさい。ただただ死にゆく貴方を見過ごすならいっそ私の手で犯します」
自分のワイシャツを脱いで野薔薇の簪で傷ついた体を治しす。
「反転術式……」
「血で汚れたままやるのはお互い気分が良く無いでしょう」
「まだ胸……好きなの⁈ッあッンあ乳首やめッン」
口では抵抗しているが目に強い意志はない。育ち盛りの胸に唇と舌を這わせて突起をなぶる。唾液と粘膜の音が風に掻き消され野薔薇がしとしとと喘ぐ。
ビルの屋上に人の足音とは思えない着地女がなる。
「はぁ、折角の盛り上がるシーンが台無しです」
「見つけたど…、兄ちゃんの仇!」
血塗。八十八橋の事件で野薔薇が倒した呪物の受肉体。その見た目から呪霊とのさは分からず脳の位置も分かりづらい。倒した後に窓が回収が追いつかずに死体が消えていた。
「受胎九相図ですか……野薔薇さん、仕留め損ねましたね……」
「私は倒したってば、ヒン!」
「倒した敵は、ちゅぱ、完膚なきまでに消滅させる!ぢゅゆゆ!」
「な、七海さん!敵!敵!吸ってる場合じゃない!」
高々特級下位程度に私の至高の時間を邪魔されてたまか……!何でこのタイミングで出てきた?こいつは目立つから駅の中に入らないから屋外をそれもビルの上を移動していたのか?
「なにしてんだ!! おまえッ!理解不能!理解不能!」
「君1人かね?他の兄弟たちも来ているのかね?」
「お前ッ!近づくんじゃあねえど!!得体の知れない穢らわしい気分がするど!!ヒイ!」
血塗は受肉体のため駅構内では行動できないためビル群の上を1人行動するしかなかった。そして兄の仇である野薔薇を見つけた嬉しさで七海への警戒心が足りていなかったのだ。
「私は七海建人28歳。自宅は港区の高層マンションで結婚はしていない。仕事はフリーの呪術師で毎日遅くとも夜8時までには帰宅する。夜11には床につき、毎日セックスをする。寝る前に暖かいミルクを飲み、20分ほどストレッチをするとほとんど朝まで熟睡です」
「へぇァァァァー」
「赤ん坊のようにストレスを残さずに朝目を覚ませるんだ。家入さんの健康診断では異常無しと診断されましたよ」
「何を言ってるんだど!」
「つまり血塗君。君は私のセックスを妨げてるトラブルであり敵という訳です。そして、私は常に黒閃を放てる体質であり例え空気を殴っても発動可能です」
野薔薇を抱きながら右手が空を切る。鞭を引いたときの様に空気の破裂音がすると呪力が黒く光り大気が歪む。
ブォォン!
「トンバッ!」
「ふぅ、これで続きができる」
拳圧による肉体の蒸発。血塗の体は跡形もなく消滅した。呪霊も呪物も呪詛師もこの手に限る。
「この異常者!本当にイカれてるわね。この状況でなんでまだ勃ってるのよ」
「あの程度敵は前戯にもなりません」
特級を祓ったからか感じる自身の生存力。この世界で生きている実感が私を奮い立たせる。
カチャカチャ。
「咥えなさい。屈服の時間です」
野薔薇の歯の間に指を食い込ませて顎を強制的に開かせる。野薔薇の抵抗は虚しく弱々しい。自分が死ぬ思いをして倒した敵が紙切れの様に消し飛んだのだ。魂の畏れが体を萎縮させ動きを鈍らせる。
野薔薇の頭を掴み逸物を顔に叩きつけ口まで促す。
「ハァハァ!ゆっくりで良いですよ、そうそのまま歯を立てずに……いい子だ野薔薇さん」
彼女は何を思っているのだろう。自分の弱さか?あの時の過度の性的興奮か?私への畏れか?だが何でもいい。この生意気な娘が私の逸物を咥えて侵されている。それだけでリビドーが止まらない。
「何ですか?その反抗的な目は?チ⚪︎チ⚪︎がイライラする態度ですね?まったくこの後に及んで……君と言う心の強さには呆れます」
「ふぐがんがふぁいわ゛」
野薔薇の顎力では私の指に跡を残すことすら出来ない。喉マ⚪︎コに亀頭を押し付け口内をノックする。そしてさらに説教臭いセリフを並べて優越に浸る。
「強気で居られれば強い訳じゃない。貴方のそれは弱者の去勢です。小動物が捕食者に威嚇しているに過ぎない」
「ふんっ。ふぐっ。ふーっ、ふーっ!」
「何をっ!言ってるんですっ、もっと!そう!もっと私を気持ちよくさせなさい!ほ 自分のも触りながら!」
唾液が充満した口内に白い液体が広がる。白閃。
「ふぁぐぁ、うぇっぷぁ」
「まだですよ。自分の弱さと思い飲みなさい。」
「んぐ、ングァ」
ゴクッ。
「うぁー、苦いし臭いし。ーーーーでもっ……やられっぱなしは、むかつくのよね」
白閃を出したばかりの敏感な皮膚を野薔薇の舌がうねる。
「レロレロ……結局っンぽ、やりたいだけでしょ。やってやろうじゃない……チロチロ……くっさぁこれ、何よ?私を屈服できるってまじで思ってた?絶対無いから……はんっぷ、じゅぽ、じゅぽっ……」
だめだ。この小娘をわからせられる事なんかできる気がしない。言っても聞かない。そもそも馬鹿はこちらの話など聞いていない。
僅かな賢者時間の隙を野薔薇に攻められる。
「私さぁ、負けたからって大人しく犯されるってたまじゃ無いのよね」
色恋を知らない少女は処女に固執していると思っていた。だが野薔薇に取って処女は神聖でも何でも無く、ただ相手が居なかっただけである。変態への拒否反応が当初はあったかも知れないが、慣れとは恐ろしい物で野薔薇は軽く順応していたのだ。
白閃。
「何?もうイった?ざっこ♡」
プッツン。
小娘が……。この状況に持ち込まれた時点で敗者が女側なのは確実。犯されるという認識では既に無くなっている?切り替えが早すぎる。つい最近まで私の事は変態で忌諱する存在だったはずだ。まさか……。
「私の事がーー「好きじゃ無いけど」
だとは思うが好意がない相手と性交するのに嫌悪感が無いってわからない。
「七海さんってさ。童貞じゃないのに思考が童貞くさいわよね。今だってほら?私にち⚪︎ぽ弄られて無抵抗に勃起してるじゃん♡普段自分優位な状況しか作らないから受けに周るとザコすぎるのよ♡」
確かにそうだ。冥冥、家入硝子、九十九由基……勝てる気のしない勝負はしていない。おそらく裏梅も無理だ。やれるならやりたい。しかしやった後にはきっと敗北感が残るだろう。
だが、今のこの状況は敗北か?むしろ勝者の報酬。いやご褒美ではないか。
「ほらほら、おっぱい吸いなさいよ♡しゅーこしゅーこしてぴゅッぴゅッてしていいわよ。どう?イヤイヤ言う私を犯すつもりが情け無い姿で手コキされてる気分は?」
「最高」
「変態……ちぇ、もっと卑屈な顔するとおもったのにニヤけ面見せられるとは……じゃあイキなさいよ♡ほらッ!」
「ふがっイクーー」
白ーーーー。
「はーいダメェ♡いかせてあげな〜い。イキたいわよね?じゃあこっち」
野薔薇の蜜壺が騎乗位で初めてこじ開けられる。
ズブッズブッ。白閃。
「あッ♡入れただけでイッた♡もっと頑張りなさいよ」
野薔薇は弱りかけた陰茎をぐりぐりと腰を回して煽ると萎びかけが再度隆起する。白濁とした粘液が潤滑剤となり膣内の抵抗が和らぐと野薔薇は腰を大きく打ちつけた。
パンッパンッパン!
腰が止まらない。野薔薇の肉尻に打ち付けようと腰が思わず迎えに行く。
白閃。
「はぁ♡はぁ♡私の勝ち♡」
その後も行為は続いた。野薔薇がイキ狂うくらいに長時間スローストロークをして焦らしに焦らして奉仕する事でようやく勝つ事ができた。