褐色外人美女と入れ替わってイチャラブセックスする話 作:てぬてぬ@TSF
昼下がり、徐々に春の陽気を感じるようになった街の一角。俺、土山昇二はとある骨董屋で働いていた。
と、言っても。今の俺は俺として働いてるのではない。実は、今から数か月前、ひょんなことからブラジルから日本へ来た褐色美女、ラウラ・サラザールさんと入れ替わってしまい、そのまま生活することになってしまったのだ。
骨董屋を営む親戚とは子供の頃に会っただけだったらしく、そこまで怪しまれることは無かった。しかし、他人の体での生活というのは中々に大変なもので・・・・・・。俺とラウラさんは、二人で相談した結果学生寮の部屋を引き払ってアパートに一緒に住むことにした。当然金銭の問題が付きまとうわけだが、ラウラさんは結構な貯金があるらしく、男として情けないが全部負担してもらった。うぅ、本当に情けない・・・・・・。
それでまぁ、今に至るというわけだ。俺はラウラさんの親戚の骨董屋を手伝いつつ、ラウラさんは俺の代わりに大学に行く。奇妙な入れ替わり生活は、いまだに続いている。
「はぁ・・・・・・」
売り物であるよく分からない置物の埃を払いつつ、溜め息をつく。一体、いつになったら元の体に戻れるんだろう。別にラウラさんの体が嫌なわけではないが、早く元の体に戻って、男としてラウラさんと接したい。実際、その、恋人同士のあれこれはラウラさんにやられっ放しな気がするし・・・・・・。
そんなことを思いながら売り物の埃を払っていると、店の奥から初老の男性が顔を出す。ラウラさんの親戚で、この店の店主でもあるルーカスさんだ。
「おう、ラウラ。ちと商談に出てくるでな。二日もすりゃ戻るで、店は開けとっても閉めとっても好きにしたらいい」
妙なイントネーションの日本語で話すと、スーツにステッキ、山高帽というスタイルで店を出ていく。
「はい。いってらっしゃい、ルーカスおじさん」
ルーカスさんはこうして商談や取引で店を開けることが多い。なので実質一人で店番をする時間が長いわけだが、この数か月で店を訪れた人は両手で数えられる程度だけだ。ルーカスさん自身は快活で昔気質の面倒見がいい人だが、経営が大丈夫なのか心配になってしまう。でもお金に困ってる様子も無いし、きっと商談で稼いでいるんだろう、多分。
ルーカスさんを見送ってしばらくすると、夕焼けが辺りを染め始めた。今日も、入れ替わってる以外はなんの変哲もない一日だったな、と思いながら早めの店じまいをしようとする。と、
「ラウラさーん」
手を振りながらこちらに歩いてくる一人の男・・・・・・ラウラさんだ。俺と入れ替わっているので普段の呼び方は肉体に合わせているんだけど、時々混乱してしまう。
ラウラさんはニコニコと笑いながら駆け寄ってきて、急に抱き着いてきた。
「ちょっ、ショージさん」
「講義が早く終わったので迎えに来ちゃいました!」
そう言いながら頬にキスをされて、顔が熱くなる。いつまで経っても慣れないラウラさんのスキンシップに、周りからはラブラブカップルとか思われているのだろうかと考えてしまって赤面が加速してしまった。
「オゥ、大丈夫ですか、ラウラさん。風邪でも引きました?」
「あっいえ、大丈夫です!体調は全然いいんで!」
誤魔化しつつ、ラウラさんと一緒に店じまいをする。シャッターをラウラさんに下ろしてもらった所で、俺はラウラさんに尋ねた。
「帰りにスーパーに寄るつもりですけど、夕飯に食べたいものとかありますか?」
「あー・・・・・・あれが食べたいです。日本の白くて太い麺・・・・・・おでん?」
「うどんですか?」
「それですそれです!前学食で食べた時美味しかったので」
ラウラさんはその時の出来事を楽しげに語る。俺が大学に通ってた頃は友人と言える人も殆どおらず、灰色のキャンパスライフを送っていたが、ラウラさんはしっかりと楽しめているようだ。
「じゃあ、今日はうどんにしましょうか。具材とかはスーパー行ってから決めましょう」
「はーい。楽しみです」
二人で手を繋ぎながらスーパーへ向かう。まるで幸せを絵に描いたような生活だけど、俺としてはやっぱり元に戻りたい気持ちがある。まぁ色々と試しても結局戻れなかったから今の暮らしがあるとも言えるんだけど。複雑な気分だ。
「はー、美味しかったです。ショージさん、やっぱり料理上手いですねー」
「ちょっと自炊が出来るだけですよ。でも、ラウラさんの舌に合ったなら嬉しいです」
アパートに帰り夕飯を済ませた後。食器を片付けながらラウラさんと団らんする。誰も見ていないので名前も元に戻しているけど、やっぱりこっちの方がしっくりくるな。
「ショージさんの作る料理はどれも美味しいですよ?」
「いやまぁ、今のラウラさんは俺の体ですし・・・・・・自分好みの味付けは分かってるんで」
実際、ラウラさんの体で食事をすると、前食べた料理でも違った感じの味わいになっている気もする。人によって好みが違うのは体が違うからなのか、と妙に納得してしまった。
「私も料理、出来るようにならないとですね」
ガッツポーズのようなことをしながら気合を入れるラウラさんを苦笑しながら見つつ、手早く食器を洗っていく。一通り終わらせると、ラウラさんが後ろから抱きしめてきた。
「ん・・・・・・ラウラさん、どうしました?」
「ねぇ、ショージさん・・・・・・今晩、いいですか?」
来た。入れ替わってから、数日に一回はラウラさんが、その、そういうことに誘ってくる。別に嫌なわけではないのだが、ラウラさんの体で乱れてしまうのはかなり恥ずかしい。だけど、
「・・・・・・はい。いいですよ」
俺は後ろから回された腕を抱きながら答える。愛する人と体を重ねることが出来るのは嬉しいし、たとえ入れ替わっていても、お互いを思う気持ちはきっと変わらない。・・・・・・まぁ、入れ替わってからの時間の方が圧倒的に長いんだけど。
布団を敷き、その上に座って向かい合う。どちらからともなく、唇を合わせた。
「んっ・・・・・・」
自分自身とキスをしている形なのだが、不思議と嫌な気持ちは湧いてこない。中身がラウラさんだからだろうか。
啄むようなキスを繰り返しつつ、互いに服を脱がしていく。一糸纏わぬ姿になる頃には、キスだけで随分と出来上がってしまった。
「ふふ。濡れてますね」
おまんこを優しく撫でながらラウラさんが言う。
「んっ・・・・・・言わないでくださいよ、恥ずかしい」
「恥ずかしがってるショージさんも素敵です。なんだか、とても女の子らしくなりました」
「うぅ・・・・・・褒められてる気がしない」
「もっと自信を持っていいんですよ。いい子、いい子」
ちょっと落ち込むも、ラウラさんに頭を撫でられるだけで幸せな気分になってしまう。やっぱり俺、チョロいんだろうか・・・・・・?
「えっと、じゃあ、今日はどうしましょうか」
尋ねてみると、ラウラさんははにかみながら言ってくる。
「今日は、シックスナインというものがしてみたいです」
「し、シックスナイン?」
シックスナインって確かあれだよな、性器を舐め合うやつ。
「はい。なんだか、快感のキャッチボールをしているようで、やってみたいと思ったんです」
独特な例えを聞きながら、そういえばラウラさんはどこでこういう知識を仕入れてくるんだろうかと思う。まぁ、今は別にいいか。
「えーっと・・・・・・俺が上になればいいんですかね?」
前に見た動画では女性が上になっていた気がする。そう考えラウラさんに言ってみると、
「そうですね。横になるやり方もあるみたいですけど、任せてもいいですか?」
とのこと。よし、じゃあ、やってみるか・・・・・・!
お尻を仰向けになったラウラさんの顔の方に向けて上に跨ると、俺の目の前に既にギンギンにそそり立っているちんこが現れた。相変わらず、元が俺のものだと思えないくらい大きい気がする。握ってみると、熱とともにドクドクと脈打っているのが伝わってきた。と、
「んっくぅ!」
おまんこをペロリと舐め上げられる感覚。不意打ちに思わず大きく喘いでしまう。お返しとばかりに、俺も亀頭の部分をペロペロと舐めた。
「んぅっ・・・・・・これ、いいですね。なんだか面白いです」
言いながら、ラウラさんはクリトリスを刺激してくる。
「っんっくぅ!ちょ、ちょっとラウラさん、最初から飛ばし過ぎじゃないですか?」
「うふふ。折角なので、どっちが早くイってしまうか勝負しましょう。負けた方は一つ言うことを聞く、でどうですか?」
ラウラさんがとんでもないことを言い出した。最近気付いたけど、この人結構やんちゃだな!?
「いや、勝負って・・・・・・別にそんなことしなくてもっあぁんっ!」
クリトリスを指先か何かで弾かれる。そのままくにくにと刺激を続けながら、ラウラさんが悪戯っぽく言ってくる。
「いいんですか?このままだと負けてしまいますよ?」
ええい、仕方ない。
「あぁもう、分かりましたよ!負けて後悔しないでくださいね!」
そう言うや否や、パクリとちんこを口にくわえる。しょっぱいような、ちょっと苦いような味とゴムのような触感が口いっぱいに広がった。
「オゥッ!やりますね、じゃあこっちは・・・・・・」
「うわっんんぅっっ!!!」
既にグチュグチュのおまんこに吸い付いてくるラウラさん。普段あまりされることの無い愛撫に鋭い快感が走る。
「んむぅっ!ずっじゅるっ!」
身をよじらせながらも、こちらもちんこを口でしごき上げる。舌を這わせながら深くくわえ込んだり、頬の内側に押し付けるように擦ったり。しかし、ラウラさんから与えられる快感で中々思う通りにしゃぶれない。
「んむっ・・・・・・ふふ、おつゆが沢山出てきますね。じゅるるっ」
「んむっむぅっっっ!!?!?!?」
ラウラさんが、俺の愛液を啜ってさらに舌を膣内に挿れてくる。軟体生物のような舌がぐにゅぐにゅと暴れまわり、その度にびくびくと体が反応してしまう。ヤバい、イかされる。
なんとかしようと、むせるギリギリまで深く飲み込み、一気にストロークを早くしてちんこの全体を刺激した。裏スジに舌を這わせるのも忘れない。
「ぐぷっぐぽっぐぽっ!!」
下品な音が部屋中に響く。防音はしっかりしているので音が漏れる心配は無いはずだが、それでも羞恥心が疼き、ただでさえ熱を持った体がもっと熱くなる気がした。
互いに性器を刺激し合い、どんどん高みに昇っていく。セックスとはまた違う、コミュニケーションを含んだ性行為。なるほど、快感のキャッチボールというのもあながち間違ってないかもしれない。
「っくぅ・・・・・・!そろそろ・・・・・・っ」
切羽詰まった声を上げるラウラさん。しかし、こちらも限界が近い。涙で視界がにじみながらも、必死にしゃぶり射精を促す。
また舌が入ってきた。さらに指先でクリトリスも潰され、快感のボルテージが一気に高まる。喉奥の亀頭はぷっくりと膨らみ、今にも爆発しそうだ。そして、
「「───っっっっっっっっ!!!!!!!!!!」」
俺たちは、同時に絶頂した。精液を喉奥に叩き付けられながら、快感で頭の中までも真っ白に染まっていく。俺のおまんこは悦びを示すかのように、大量の潮を吹いていた。
快感の嵐が吹き荒れた後、俺は大きな息をつきながらぐったりと横にもたれた。飲み切れなかった精液が口の端から零れ落ち、既に体液で染みだらけの布団に垂れる。と、
「大丈夫ですか、ショージさん」
ラウラさんが覗き込みながら口の精液を拭ってくれる。よく動けるなと思ったが、そういえば男は余韻で動けなくなるようなことは無いんだった。
「ふぅ・・・・・・はい、なんとか」
答えるが、口の中が精液でべたついて喋り辛い。バラついた髪を整えながらもごもごとしていると、
「どうぞ、ショージさん」
丁度よくラウラさんがペットボトルを差し出してきてくれた。
「ありがとうございます。んぐ・・・・・・」
キャップを開け、お茶で口の中をすすぐ。かなり汗をかいたからか、随分と水分が美味しく感じた。
「こっちにも、くれますか?」
「あ、はい、どうぞ」
半分くらい飲んだ所で差し出すと、ラウラさんは悪戯っぽく笑って言う。
「ショージさんから、貰いたいです」
「えっと・・・・・・?」
意図を掴めず困惑してると、ラウラさんは俺の唇に人差し指を当てて、にっこりと微笑んだ。・・・・・・あぁ、そういうことか。
お茶を口に含み、ラウラさんにキスをして流し込む。ゴクゴクという飲み込む音が、妙に耳に残った。
「んぷはっ。こうするとすごく美味しく感じます」
「もう、ラウラさん。こういう知識どこから仕入れてくるんですか」
キス・・・・・・水分補給の合間に気になっていたことを聞いてみる。
「大学の友達が色々と教えてくれるんですよ」
サラッと答えてくれたが、友達って・・・・・・。
「俺、大学では友達殆どいなかったと思うんですけど・・・・・・」
「最近いっぱい出来ました。皆さん、ショージさんのこと美人とか綺麗だって言ってましたよ」
「え、ちょ、それってどういう」
詳しく聞いてみた所、どうやら大学で外人の美女と付き合ってると噂になっており、その流れで友達が複数人出来た、とのこと。まぁ、ラウラさんの人懐っこくて明るい性格なら友達が何人出来てもおかしくはないが・・・・・・なんだろう、この敗北感は・・・・・・。
「それで、この後はどうしますか?」
問いかけてくるラウラさんだが、さっきの話を聞いた後だと、どうにもそういう気分にはなれなかった。
「・・・・・・すいません、ちょっと予想以上に疲れちゃったんでまた今度でもいいですか?」
普段はしない俺の申し出に、ラウラさんは残念がりつつも了承してくれる。
「オゥ、それはしょうがないですね。じゃあ、ここを片付けておくので先にシャワー浴びてきていいですよ」
そう言ってテキパキと動き始めるラウラさん。な、なんか俺が凄い心が狭い奴みたいだ・・・・・・いや、実際そうなのか・・・・・・?俺はうだうだと悩みながら、言われた通りにシャワーを浴びに行くのだった。
翌日。軽い朝食を二人で食べながら、他愛もない会話を交わす。ラウラさんは昨日のことをなんとも思ってないようで、俺はもやもやとする気持ちがばれないように覆い隠していた。
「あ、そうだ。ショージさん、今日はちょっと遅くなります。飲み会に誘われてまして」
そんな所に、ラウラさんから追撃の言葉が放たれた。俺、新入生の時しか誘われたことないぞ・・・・・・。
「あっ、はい、分かりました。夕飯はどうしますか?」
「多分食べてきてしまうので、先に休んでいてくれれば大丈夫ですよ」
・・・・・・なんだろう、なんか分からないけど落ち込みそうだ。いや、別にラウラさんを束縛しようとかそういう気は無い。無いけど、やっぱり人間中身なんだなぁと実感してしまったというか・・・・・・。
「あの、大丈夫ですか?少し顔色がよくない気が」
ラウラさんが心配そうに言う。いけない、ラウラさんに迷惑はかけられない。
「いえ、気のせいですって!楽しんできてくださいね!」
口早に言って、食器を片付ける。気遣わしげな視線が向けられていることは分かったが、あえて気付かないふりをした。さっさと食器を洗い、外出用のカバンを掴んで部屋を後にしようとする。
「じゃあ、俺先出ますんで!行ってきます!」
「あ、ショージさんっ」
引き留めるような声にも構わず、俺は部屋を飛び出してしまった。
「はぁ・・・・・・」
店先を箒で吐きながらため息をつく。最悪だ。ラウラさんにあんな態度を取ってしまうなんて。
確かに俺と違ってラウラさんはコミュニケーションが上手というか、誰からも好かれるカリスマめいたものを持っている気はする。だけど、それに嫉妬して素っ気ない態度を取るのは違うだろ、俺。
「はぁ~・・・・・・」
元々、俺が大学で大した友人を作れなかったのは俺の内向的な性格のせいだし、それをラウラさんに八つ当たりするのは間違ってる。それなのに、俺はどうして・・・・・・。
「はぁ~~~・・・・・・・・・・・」
入れ替わってからはあまり湧いていなかったネガティブな気持ちが津波のように押し寄せてくる。ヤバい、完全に駄目な流れだこれは。
骨董屋の中に入り、奥の古めかしいお茶の間まで行く。そこで俺は発散するように思いっきり叫んだ。
「あぁーーーーーーーーもーーーーーーーーーーーー!!!!!」
駄々をこねるようにジタバタとしながら叫ぶ。ラウラさんの美声がお茶の間に響き、彼女の体で情けないことをしている自分に嫌悪感が湧いてしまって堂々巡りだ。と、
「あれ?」
骨董品を並べてある店先が暗くなっているように見える。確認に行くと、どうやら蛍光灯が寿命を迎えてしまったらしい。このタイミングで切れるなんて、やっぱりツイてないというかなんというか・・・・・・。
いや、逆に考えよう。蛍光灯を買い替えつつスイーツでも食べて気分転換出来るチャンスが来たと!うん、きっとそうに違いない。
「よーし!」
空元気でも気合を入れて、骨董屋を店じまいして出掛ける準備をする。蛍光灯を買った後、適当な店で甘味を楽しもう。次にラウラさんと会う時にはネガティブな感情を全部吹き飛ばしておかないとな!
「はぁ・・・・・・」
人生、そう上手くはいかなかった。蛍光灯が随分古いタイプだったらしく、何軒か店を回っても適したものは見つからず。無駄に時間ばかりが過ぎて、気付けば正午を過ぎていた。せめて小腹を満たそうと、手近な移動販売のクレープ屋でクレープを注文しようとしたが、俺の前に並んでいた人までで売り切れ。仕方ないのでコンビニの菓子パンで我慢し、蛍光灯探しを続けると今度は雨が降り始めてしまう。またしてもコンビニに寄ってビニール傘を買って・・・・・・と、時間を無駄にしまくった結果蛍光灯を入手出来たのは辺りが暗くなる頃だった。
お手本のような踏んだり蹴ったりで泣きそうになってしまう。ラウラさんの体は健康的で体力はあるが、それでもあっちこっちに移動しっぱなしだったのでお腹も空いている。でも今からどこかの店を探すのも、料理をするのも面倒だ。今日はもうコンビニ弁当でいいかな・・・・・・。
ビニール傘を差しながら、とぼとぼと歩く。今頃、ラウラさんは大学の友人達と楽しんでるのだろうか。まぁ、俺なんかといるよりよっぽど気が楽かもしれないな、ははは・・・・・・。
「・・・・・・あれ?」
心の中で空しい笑いをあげていると、ふと視界の片隅に俺の姿・・・・・・今のラウラさんが映った気がした。人恋しすぎて幻覚でも見えたのだろうか。
雑踏に目を凝らすと、確かにラウラさんが傘を差してどこかに歩いていくのが見えた。飲み会が終わって帰る途中なのだろうか。と、
「え?」
ラウラさんの横に、女性が連れ添っているのが見える。しかも、その姿には見覚えがあった。
「せん、ぱい?」
俺がラウラさんと会う前に告白しようとしていた大学の先輩。彼女は、ラウラさんと楽しそうに喋っている。どうして、二人が?いや、同じ大学だから飲み会で一緒になることだってあるだろうけど、でも。
ぐらぐらと揺れるような感覚。視界が歪み、頭の中が真っ白になっていく。咄嗟に二人に見つからないよう路地に駆け込んでしまった。
「なんで・・・・・・」
呟く。様々な感情が濁流のように流れてきて、全然思考がまとまらない。そもそも、何を考えればいいかも分からない。
俺は、どうすればいいんだろう。今からでも追いかけて声をかけるべき?いや、絶対に邪魔にしかならない。ラウラさんの邪魔になるのは、嫌だ。
頭がぐるぐると回る。男としての劣等感に、女としての、絶望感。一番大きな感情は、ラウラさんが俺の元から居なくなってしまうんじゃないかという、焦燥感。
俺は、さっき見た光景から逃げ出すようにふらふらと歩き出す。とにかく、こことは違う場所に行きたかった。雨は一層強くなり、雑踏の喧騒が、遠くに聞こえていた。
気が付くと、俺はアパートの部屋で電気も付けず体育座りをしていた。やっとの思いで買った蛍光灯は袋の中で割れ、部屋の隅に放ってある。結局、俺が帰れる場所はここしかなくて、でも、ここにラウラさんはいない。
「・・・・・・くしゅん」
寒い。雨で全身が濡れているようだ。シャワーを浴びる気には、なれない。畳んであったバスタオルを羽織り、そのまま俯き続ける。
苦しいのか、悲しいのか、辛いのか。色んな感情が混ざって、ドブのようになっている。一人ぼっちの部屋の中で、俺は静かに嗚咽を漏らし始めた。
「うぅ・・・・・・」
ぽたりぽたりと、膝に涙が落ちる。ラウラさんの体の中、独りぼっちで泣きじゃくると、世界には俺一人しかいないように感じてくる。
暗い暗い部屋の中で、冷えた体が震えて芯まで凍っていくようだ。それなのに、なんで涙は止まらないんだろう。
「ううぅ~~~~・・・・・・!」
まるで抑えの聞かない子供みたいに泣きながら、現状の情けなさが拍車をかけていく。体育座りのまま縮こまると、胸が潰れて少し苦しかった。
そうだ。元々、俺があの時下手にラウラさんを庇おうとしたから。カッコつけた結果ラウラさんを巻き込んで転んで、入れ替わるなんて状況になってしまったから。俺が、ラウラさんの体を奪ってしまったから。
全部自分のせいだ。全部、全部。なのに、涙が止まらない。あらゆる負の感情が、せめぎ合って渦巻いて、俺を侵蝕してくる。ラウラさんが、先輩に向けていた笑みがフラッシュバックして、それだけで奈落へ叩き落される気がした。
暗くて寒い部屋の中、俺は泣き続けた。自分以外誰もいない暗闇の中、ずっと。ずぅっと。
どれ程の時間が経ったのだろう。無限にも思える自虐的な思考を止めたのは、部屋の扉が開く音だった。
顔を上げると、ラウラさんが焦ったような表情で駆け寄ってくるのが見える。
「ショージさん!大丈夫ですか!?」
俺は、ぼんやりとそれを眺めていた。どうしてラウラさんがここにいるのだろう?先輩と、仲良くしているはずでは?
「冷たい・・・・・・!ショージさん、ショージさん!?」
ラウラさんが俺の顔を両手で挟んで見つめてくる。真剣な表情だ。
「らう、ら、さん・・・・・・どうして・・・・・・?」
「いいから体を温めましょう!お風呂に行きますよ!」
お姫様抱っこされ、浴室まで運ばれる。服を脱がされ、支えられたまま熱いシャワーを浴びせられた。
温かい。何より、俺の体を支えてくれるラウラさんの存在が、冷え切った体を温めてくれているかのようだ。
「大丈夫ですか?意識、しっかりしてますか?」
問いかけられる声に、俺はゆっくりと答える。
「はい。・・・・・・また、俺、迷惑かけちゃいましたね」
それを聞いたラウラさんは、悲しげな表情を浮かべた後、服が濡れるのを気にすることも無く抱き着いてきた。
「ごめんなさい・・・・・・!私、ショージさんがおかしいことに気付けなかった・・・・・・!恋人なのに、あなたの気持ちを無視してしまった!」
強く、強く抱きしめられる。熱が、暖かさが、体に戻ってくるような感じがする。
「朝、なんだか変だって思ったのに!ごめんなさい、ショージさん・・・・・・!」
彼女は、涙ぐみながら言う。
「あ、謝らないでくださいラウラさん・・・・・・俺が、勝手に落ち込んでただけで」
「違います!!!」
俺の言葉は激しい叫びに遮られ、抱き着く体により力が入る。
「あなたは、ショージさんは私のかけがえのない人です!それなのに、あなたが辛い時に私は傍にいることが出来なかった・・・・・・!ごめんなさい、ショージさん・・・・・・ごめんなさい・・・・・・!」
ふり絞るような声。俺は何も言えず、ただ暖かい抱擁とシャワーが体に染み渡っていく。
脳内で暴れまわる感情は未だ消えず、ぐるぐると渦巻いている。だけど、今はこの暖かさを受け入れたい。そっと、俺はラウラさんを抱きしめ返した。
あの後。清潔な服に着替えさせられ、俺はラウラさんから事情を話してもらった。飲み会の時、先輩から彼氏にフラれたという話を聞いたこと。二次会に行く途中で、俺の姿を見つけたこと。先輩に事情を話して追いかけようとしたら、彼女持ちと知っていたのに近付いたのを謝られたこと。人混みに邪魔され追いつけず、ずっと俺を探し続けていたこと。
ラウラさんは、酷く罪悪感を感じているようで俺に謝りながら全部話してくれた。聞いてみればなんてことはない。俺の早合点だったというわけだ。
「いいんです、ラウラさん。俺が勝手に勘違いしただけだし、ラウラさんに責任は」
「違います!愛しいあなたを泣かせたのは、私でしょう!?」
強い口調で言われる。
「ショージさんには笑っていてほしいんです!私の隣で、幸せでいてほしい!それなのに、肝心の私があなたを悲しませてどうするんですか!!」
「で、でも・・・・・・俺は、ラウラさんには自由に過ごしてほしいんです。俺の勝手な癇癪で束縛したくないですし・・・・・・」
「それでも、私は!」
ラウラさんは俺の肩をガシッと掴み、鼻が触れ合う程近くまで顔を近付け言い放つ。
「私は、あなたに束縛されたいんですよ!!!!!!」
「は、え?」
思わぬ言葉を聞き動揺する。そ、束縛?
「私、思ってました。ショージさんは、控えめで優しい人だって。でも、違ったんですよね?あなたは、私に執着してくれているんですよね!?」
真剣な瞳で真っすぐ見つめつつ、ラウラさんは続ける。
「実は少し不安だったんです。ショージさんは優しくて、私のわがままも全部受け入れてくれて。それなのに、少しだけ、少しだけ疑ってしまったんです。ひょっとしたら、ショージさんにとって、私は大きな存在ではないんじゃないかって」
「そ、そんなわけ無いじゃないですか。俺はラウラさんのこと、とても大事に思ってますし・・・・・・」
「分かっています!分かっていたのに、私は不満を抱いてしまったんです!ショージさんから、求められることが無かったから!」
身を切るような、叫ぶような告白。思い返してみると、確かに俺はラウラさんを自分から求めることは無かったかもしれない。
「ごめんなさい。もっと、ちゃんと私の思いを伝えるべきでした。もっと、ショージさん自身から迫ってきてほしいって。だから、ショージさんの気持ちに気付けなかった私が悪いんです。ショージさんが、こんなになるまで私を思ってくれているって」
ぎゅうっと、抱き締められた。降り注ぐシャワーが俺たちを濡らし続け、水音にラウラさんの嗚咽が混ざる。
「ごめんなさい、ショージさん・・・・・・!あなたの気持ちに気付けず、疑ってしまって!ごめんなさい、ごめんなさい・・・・・・!」
縋るように泣きついてくるラウラさん。こんなに弱々しい姿を見るのは、初めてだ。
俺は、自分のことばかりでラウラさんの気持ちを考えていなかったのかもしれない。ラウラさんは、ずっと俺のことを愛していてくれたのに。なら、俺がラウラさんの恋人としてするべきことは。
「いいんです。いいんですよ、ラウラさん」
泣いているラウラさんを抱きしめ返す。
「俺も勝手に勘違いをしてしまいましたし、そもそもラウラさんのそういう気持ちを気付けませんでした。だから、おあいこですよ」
「おあい、こ?」
「はい、おあいこです。だから、謝り合いはやめましょう。ね?」
俺が馬鹿みたいな勘違いをしたように、ラウラさんにも思うことはあったんだ。これ以上、彼女を悲しませるわけにはいかない。
「悩みも、悲しみも、苦しみも。これから、二人で分かち合っていきましょう。これからもすれ違ったりするかもしれないけど、でも、その度に気持ちを伝い合えばいいんです」
自分で言って気付く。そうだ。こんなに、簡単なことだったんだ。
「ラウラさん。俺、ラウラさんのことが好きです。大好きで、誰にも渡したくない。ずっと、ずっと一緒にいてほしいんです」
心の底から、本心を伝える。抱きしめながら、思いをひとかけらも零さないように。
「っはい!はい・・・・・・!私、私もショージさんが大好きです!私は、あなたと一緒に人生を歩んでいきたい!」
心の中で渦巻いていた感情が、洗い流されていく。それは涙とともに溢れ、気付けば俺たちは二人、抱き合いながら泣いていた。くしゃくしゃな、不格好な笑みを浮かべながら。
「ねぇ、ラウラさん。俺を抱いてくれませんか」
一しきり、二人で泣いて笑った後。俺はラウラさんにそうお願いをした。
「あー、体は大丈夫ですか?随分冷えていましたし」
少し心配そうにしてくる彼女に俺は柔らかく微笑んで、
「大丈夫、ラウラさんのおかげでぽかぽかです。それに」
「ん、むぅ!?」
唇を奪った。ラウラさんの唾液を吸い上げながら、舌を絡ませる。
「んぐ・・・・・・ぷはっ。今、俺はラウラさんに滅茶苦茶にされたい気分なんです」
とろんと蕩けた顔で、ラウラさんに言った
入れ替わってから、ずっと元に戻りたいと思っていた。そうしないと、ラウラさんと正しく向き合うことが出来ないと、そう思っていた。でも、そんなことはなかった。体が入れ替わっても、俺は俺で、ラウラさんはラウラさんだ。だから、俺もいい加減受け入れよう。ラウラさんの体のまま、生きていくことを。
「ショージさん・・・・・・はい、はいっ!」
嬉しそうに、ラウラさんは濡れた服を脱ぎ捨てて俺を抱きしめる。今度は彼女───彼から唇が重ねられ、口内が蹂躙されるままに、俺は全てを受け入れた。
「んっ・・・・・・」
濃厚なキスをしながら、ラウラさんの手が股間に伸びる。優しく撫でられるだけで、かぁっと下腹部が熱くなってくるのを感じた。
「あっ、そこ・・・・・・」
ラウラさんの舌が口内から抜け、そのまま首筋、鎖骨と舐め上げられる。むず痒いような、もどかしい感覚にもじもじと身をくねらせると、ラウラさんはそのまま乳首に吸い付いてきた。
「んあっ!」
口内で乳首がころころと転がされ、母乳をねだる赤子のように吸い付かれると、なんとも言えない庇護欲のようなものが湧き上がってくるのを感じてしまう。両手で彼の頭を引き寄せて、愛おしげに撫でる。
「ふふっ、美味しいですか?ラウラさん」
ラウラさんは俺の顔を見上げるように、少し恥ずかしそうに言ってきた。
「はい、とても。なんだか、赤ん坊の頃に戻ったみたいです。暖かくて、幸せで。ずっと、吸っていたくなるような」
再び彼が吸い付き、もう片方の乳房を優しく揉みしだかれる。固くなった乳首を甘噛みされると、電流のような刺激が全身を駆け巡った。
「くぅっふぅっ!!」
母性のような感覚から、一気に女の快感に切り替わる。おまんこから愛液が滴り、愛する者の肉棒が、欲しくてたまらなくなる。
その気持ちが伝わったのか、ラウラさんは愛撫を止めて、我慢汁でてらてらと光るちんこをおまんこに擦り付ける。熱と快感が股間から這い上がり、心身がじゅくじゅくに溶けていく。
「ラウラ、さん。来てくださいっ・・・・・・!」
懇願するように呟くと、ラウラさんは微笑んで、腰を掴み思い切り突き入れた。
「っっっっうううあああぁぁぁぁあぁぁぁっっ!!!!!!!」
一気に子宮近くまで貫かれる。快感だけじゃない、欠けたものがピッタリと嵌まるような喜びで、心が満たされていく。入れ替わった直後以外はきちんとコンドームを付けていたのだが、無い方がよりラウラさんを感じることが出来る。
「あぁ、あぁぁ・・・・・・!!ラウラさん、ラウラさんっ!」
名前を呼びながら手を伸ばし、ラウラさんを抱き寄せる。強く強く抱きしめると、彼の鼓動が伝わってきた。心臓の音。それは生きている証だ。ラウラさんが、ここにいるという何よりの証明。なんだか嬉しくなってしまって、彼の耳元で囁いた。
「好きです、大好きです。好きで好きでどうにかなっちゃいそうです、ラウラさん・・・・・・っ!」
「私も、大好きです。入れ替わっていても、いなくても関係無い。ショージさんがいない人生は考えられません。だから、こうやって愛し合えることが、とても嬉しい・・・・・・!」
深く繋がった状態で、互いに抱きしめ合う。言いようもない幸福感に包まれて酩酊しているような気分だ。
しばらくそのまま味わっていると、ラウラさんが真剣な声色で言ってくる。
「ねぇ、ショージさん。お願いがあるんです」
何か、覚悟を決めたような表情で俺を真っすぐ見つめ、彼は続けて言った。
「私たちの子を、産んでくれますか?」
あぁ、きっと俺は、その言葉を待っていたんだろう。膣内が、子宮が、脳が、全身が歓喜に打ち震える。俺たちの赤ちゃん。俺たちの子供。二人の、愛の結晶。
「はい、はいっ!二人で作りましょう、赤ちゃん」
そうだ。入れ替わってるなんて関係ない、俺たちは心の底から愛し合っている。だったら、言うべきことは決まっている。
「そして、結婚しましょう、ラウラさん。死ぬまで、ずっと一緒にいましょう!」
俺の告白に、ラウラさんは行動で答えた。俺を抱きしめたまま持ち上げて、立ち上がる。
「喜んで!幸せな家庭を築きましょう!だから、孕んでください、ショージさん!」
俗に言う駅弁と呼ばれる体位。今まで感じたことが無い程深く、子宮口が亀頭をくわえ込んでいるのが分かる。
「くぅっんんんんああぁぁぁっっっ!!??!?!?」
本来届かない場所まで抉られて、未知の快感が俺を襲った。そのまま力強く腰を打ち付けられ、ゴリゴリと擦られる度に体が跳ねる。魚のようにピチピチと跳ねる俺を抱き留めながら、彼は容赦なく責め立ててくる。
「くぅっ、ふぅっうんんんんんんっっ!!!」
荒々しく与えられる快楽から逃れるように、俺はラウラさんの肩口に噛みついた。汗の塩辛さと、たくましい筋肉の感触が伝わってくる。
俺はラウラさんのものだし、ラウラさんは俺のものだ。それを示す為に、血が出そうなほどにくっきりと、歯型を付ける。
「っふふ、痛いですけど嬉しいです、ショージさん!もっとあなたの証を付けてください!」
ラウラさん嬉しそうに言いながら、しかし腰が止まることはない。一層速く、力強く俺の中を暴れまわる。
しがみ付き、噛みつき、彼の背中に爪さえ立てながら、俺は与えられる快感、幸福感、満足感、あらゆる全てのものを受け入れていく。世界と自分、そしてラウラさんとの境界線が曖昧になって、どろどろに溶けて混ざり合っていくかのようだ。
「ラストスパートっ!いきますよ、ショージさんっっ!!!」
突き上げがより深くなり、バチンバチンと肉同士がぶつかり合う音が大きくなる。もう思考すらおぼつかない程、快感や感情が限界まで溜まっていた。
気持ちいい、幸せだ、嬉しい、孕みたい。何もかもがない交ぜになって、大きな津波となって心と体に叩き付けられる。そして、
「いきっイきますよショージさんっ!!!孕んでくださいっっっ!!!!!」
亀頭が子宮口をこじ開けて、直接熱いものが流し込まれて。
全てが、決壊した。
「んんんんんんんんんんんんんあぁぁぁぁぁっぁぁっぁあぁぁっぁああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」
真っ白。真っ白だ。染められた世界の中で、ラウラさんの温もりを感じる。内から、外から、温もりが広がって。俺は、穏やかな気持ちで意識を失った。
陽光に顔を照らされて、目が覚めた。
「ん、うぅ・・・・・・」
全身の気怠さを覚えながら体を起こすと、俺は布団に寝かされていた。きっとラウラさんがここまで運んで服も着せてくれたんだろう。
辺りを見回す。ラウラさんは・・・・・・いた。キッチンに立って、どうやら朝食を作ってくれているようだ。
「~♪」
聞きなれない歌を口ずさみながら、彼はフライパンを持ち何かを炒めているようだ。声をかけようとして、やめた。もう少し、この空気を楽しんでいたい。
「~、~♪」
ブラジルの歌だろうか。リズミカルな調子でフライパンを振り、食欲をそそる匂いがこちらまで漂ってくる。やがて彼はガスを止めて、フライパンから皿に盛りつけて振り返る。
「オゥ、起きていたんですね、ショージさん。おはようございます」
「おはようございます、ラウラさん。ごめんなさい、寝坊しちゃって」
「昨日はあんなに激しかったですから、疲れるのも当然です。この体は体力がありますから、任せてください!」
お皿をテーブルに置きながら胸を叩くラウラさん。しかし、すぐに表情を曇らせる。
「と言っても、大したものは作れませんが・・・・・・」
皿に乗っているのは卵とウインナーの炒め物だ。少しだけ焦げているそれは、しかしとても美味しそうに見えた。
「あ、でもトーストもそろそろ焼きあがりますから!って、あーっ!?」
慌てた様子でドタドタとキッチンに戻ると、小さいオーブンを開け、中を覗き込んで落胆している。しょんぼりした様子で運んできたトーストは、結構な焦げ具合をしていた。
「ご、ごめんなさい・・・・・・慣れないことはするものではないですね・・・・・・」
そんな様子を見ていた俺は、思わず笑ってしまった。なんだか、暖かい日常だなって。
「いいんですよ、ラウラさん。そうだ、今度二人で料理をしましょう。ラウラさんの故郷の料理、食べてみたいです」
しょんぼりしているラウラさんの頭を撫でつつ、日常を噛み締める。きっと、俺は二度とこの暖かさを疑わないだろう。
その後、無駄話に話を咲かせながら、俺たちはちょっとだけ苦い朝食を頂いた。会話は尽きず、朝の時間が緩やかに過ぎていく。幸せな、平穏な日常は、これからも続いていくんだろう。
・・・・・・のんびりとし過ぎて、ラウラさんが講義に間に合わなかったのは秘密だ。
Happy end・・・・・・?