「こんな朝早くからどうしたんだ」
という俺の問いかけに彼女は少し恥ずかしそうに笑いながら言った。
「実は...恥ずかしながらおなかがすいてしまって早く起きてしまって///」
だんだんと下を向き顔を赤くしている彼女に俺はなんと返していいかわからなかった。
「あーなんだ、取敢えず...そこ座れ。なんか作ってきてやるよ。」
というと、彼女は慌てて「そんな!わざわざ大丈夫です!」と顔の前で両手を振っている。
だが...
「グー..,」
俺が彼女のほうを向くと、さらに顔を真っ赤にし今にも泣きだしそうな彼女がいた。
「ふっ...まぁそこでゆっくり待ってな。俺もおなかが減ってるんだ。一緒に食べよう。」
「うぅ...はい...」
俺は執務室にある出口とは別の、私室につながるドアを開けた。
この鎮守府にある俺の私室だが...中々便利なことにお風呂や台所、さらにはトイレまでもついている。
おかげで艦娘たちと風呂の時間を決めたり、わざわざ妖精さんたちに専用のトイレを作ってもらう必要もなくなったわけだが...
その代わり、部屋から出ることが大幅に少なくなってしまった。
部屋に入ってすぐの台所に着き、備え付けの冷蔵庫を開けるとまた食材が増えていた。
多分妖精さんたちだろうが...
最近、いつに増しても仕事が増えたせいで食堂に行けないのを知っているのだろうか。
有難い、と心の中で感謝しつつ目についた卵を手に取った。
..........
私は司令官が私室に入って行ったあと一人で悶えていた。
うぅ...司令官のお仕事の邪魔をしてしまった...それに来た理由が怖い夢を見たなんて言えるはずもなく、とっさに出た言い訳がおなかが空いただなんて...
提督におなかの音を聞かれてしまった...
でも...少し胸があったかくなるのは...
だめだめ!司令官には電さんが居るんだから...
そう考えながら一人でうんうん言ってると司令官がいい香りのするお皿を持って現れた。
「なーに一人でうんうん言ってるんだ。はい。オムライスだ。急いで作ったから味の保証はできんがな...まぁ美味しくできてるといいんだが...」
「そんな!作ってくれただけでもうれしいです!有難うございます!」
「ははっ春雨は優しいなぁ。」
二人でいただきますを言って食べる。
口の中に温かさが広がる。
「美味しい...」
「お、そうかならよかった。」
そういってほほ笑む司令官の顔は以前と比べ少しやつれているように感じた。
「あの...」
「どうした?」
「最近...あまり休めていないんですか...?」
その言葉に司令官はドキッとしたような表情をした。
「やっぱり...分かるか...?昨日電にも同じことを言われたよ。」
「その...前よりも少し元気もなさそうですし...」
「ははっそうだな。最近少し忙しいのは確かだ。だが、部下から気を使われるようじゃ、提督失格だな。」
「いえっ!決してそういう意味じゃ...司令官は私たちのために色々して下さっています!決して失格では!」
焦って話す私の頭に提督の温かい手がのせられた。
「あの...司令官?」
「有難うな。」
そう言って私の頭を撫でたと司令官は立ち上がった。
「よし。そろそろ0600、総員起こしの時間だな。」
はっとして時計を見る。
現在時刻は0557。
確かにそろそろ総員起こしの時間だ。
ということは...
ここにもう一時間もいたことになる。
申し訳なさを感じ司令官を見ると、司令官はにっこり笑いながら言った。
「そんな顔しなくても大丈夫だ。それより、朝の朝礼だ。一緒に食堂に向かおう。」
そう言って食べ終わった食器をかたずてから私たちは食堂へと向かい、お互いに今日一日の生活が始まった。
誤字脱字等はコメントにて。