※この作品はR-18です。

桜の季節   作:sudachi0402

5 / 18
第五話

 

 

僕は頭を抱えていた。

友人の山本から秘密裏に連絡が回ってきたのだが…

 

「艦娘が艦娘を殺した…?あいつは一体どうしたんだ」

 

だが、付属されていた1枚の写真を見たとき、俺は驚いた。

そこには、半身の無い艦娘の遺体が写っていたからだ。

 

「これは厄介だな…取り敢えず…付近の鎮守府の情報を調べるとするか…」

 

調べるのは簡単だった。

登録されている艤装のナンバーを照らし合わせれば所属鎮守府がすぐに見つかるからだ。

まぁ…階級が高くないとそもそも見れないのだが…

 

そうこうしているうちに、登録情報が見つかった。

 

 

朝潮型駆逐艦一番艦朝潮

 

所属 ショートランド泊地

 

ふむ…あいつの所からそこまで離れていないな…

しかし…いつも思うが…どうして登録情報がこんな簡素なんだ…?

そう感じながらも、山本に見つけた情報を送る。

本来なら見つかれば即軍法会議ものだな

一人で苦笑しながら資料室を後にする。

 

 

 

……………

 

 

 

海の上

 

綺麗だ。

 

青く、澄み渡る綺麗なこの海。

 

思わず見とれていると、彼女が微笑み、話しかけてきた。

 

「陽炎さん、海は本当に美しいですよね。」

 

「えぇ…そうね…」

 

「どうかされましたか?哨戒に集中しましょう!今日は人数も少なくて私達二人だけなんですから。」

 

「分かってるわ…」

 

朝潮を先頭に単縦陣で航行する。

調査予定海域に入った。通信が入る。

あいつからだ…

 

「陽炎。」

 

「ッ…はい…」 

 

あいつの言葉の通りに私はゆっくりと砲を彼女に向ける。

 

異変に気がついた彼女がすぐさま振り返る。

 

だか…もう遅い。

 

私は引き金を引いた。

 

吹き飛ぶ彼女。

 

地面に倒れ、苦しそうにこちらを見るその目は悲しそうだった。

 

静かに離れトドメの魚雷を放つ。

 

当たったかの確認をせずに帰投ルートへとつく。

 

「提督…」

 

「なんだ?殺れたのか?」

 

「はい…」

 

「確実に仕留めたんだろうな…?」

 

「はい」

 

「よし。ならいいだろう。」

 

罪悪感を抱えたながら通信を切った私は目の前が暗くなるような感じがした。

重い苦しい

胸が痛む。

私は…何てことを…

ごめんなさい…

鎮守府へと戻り、執務室へ向かう私の足取りは重かった。

 

ドアの前に立ち、恐る恐るノックをすると中からぶっきらぼうに入れ。と返事がした。 

 

あぁ。私はこんなやつのために…   

反抗できない自分の不甲斐なさに絶望した。

 

しかし…そこで提督から放たれた言葉は私にほっとしてしまった。

ほっとしてしまったのだ。

仲間を殺したはずなのに…

 

「良くやったな…約束通りお前の妹たちには手を出さないでやろう」

 

失礼しましたと言ってドアを開けて部屋を出る。

 

一つ一つの動作がままならない。

 

外に出た私は涙を流した。

私は…なんのために生きている?

どうして…仲間を殺したはずなのに…

 

 

 

……………

 

 

陽炎の出ていったドアを見つめながら俺は考えていた。

あいつもそろそろだな。

 

「大淀!作戦計画表をもってこい。前衛が決まった。」

 

「はい。」

 

 




誤字脱字等はコメントにて。

最近少しゴチャゴチャしてきたので整理のために過去話を編集するかもです。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。