激しい夜を過ごした後、俺はシャワーを浴びて、浴室から出た所で香織達が起きて、俺に挨拶してくる。
「ふわぁ~…おはよう隼人君、早いね…」
「おはよう皆、もう少し寝てても良いぞ?」
「いいえ、大丈夫です。朝食を作らないといけませんから」
そう言って香織達は俺が入った浴室に入り、シャワー浴びて行く。
俺はその様子を見て、思わず笑みを浮かばせるのだった。
どうやら問題なさそうだな。
そして朝食を食べた後、俺は地下の方に向かい、ある作業をする為降りる、俺が地下に降りる際に香織達も一緒に付いて来た。
香織以外の裕子達は地下の事を知らないからな、知って損はないと思う。
地下に到着した際に裕子が思わず見とれる。
「うわぁ~…凄~い、ホテルの地下にこんな所があったなんて」
「あっ、先輩の車がありますね?」
「一体ここは何をする場所なんですか?」
美羽がその事を問いかけて来て、俺は包み隠さず言う。
「ヴィクトリア重工と戦う為の準備する場所、その中枢だよ」
「新島重工と…」
「そうだ、俺はチート能力があるからこそ、これだけの器材や重機もエアツールも用意した。そしてこんな物もな」
俺がそう言うとテーブルにある物を収納から出す、それはハンドガンやアサルトライフルなどの銃器類だ。
それを見た香織達は当然驚く。
「うわっ!拳銃!!」
「隼人君!本気!?」
「いくら新島重工でも、銃を使ってくることは…」
美也子が心配そうな感じに言うが、それを俺は頭を横に振りながら言う。
「いや、あいつ等の所には戦闘員の警備スタッフが居てな、相当訓練を受けている奴らが大勢いる。銃なしで立ち向かうのは自殺行為だ」
「ええっ!あそこってそんな所があったの!? ヤバいじゃん!」
「そう、やばいから俺も念入りに準備をしているんだ。そして今日行うのはこれ」
俺は収納から玉鋼を取り出して、それを香織達に見せる。
玉鋼を見せられる香織達は首を傾げる。
「これって…」
「玉鋼ですね、私の家に日本刀の名刀がいくつもありますから、知っていますわ」
「美羽先輩、物知りですね」
その事に呟く美也子、俺はそれを取って火を焚いた筒の中に入れる。
香織はそれを見て首を傾げる。
「あれ?どうしてその中に入れるの?」
「これに熱を通してまず平たく潰していくんだ。まずはそうしないと基礎となる刃の芯が出来ないからな」
そう言って俺はハンマーを取って、熱が籠った玉鋼を叩いて潰していく。
匠の極みのスキルによって、熱を持つ時間や打つタイミングや回数も分かり、少ない時間で行う事が可能だと分かり、俺の専用の剣を作る時間がかなり短縮できる。
それに従い俺はハンマーを叩き、更にエアーハンマーを使って形成していく。
鍛錬の作業は数時間に及んだが、剣の形になりつつ、後は仕上げの焼入れの準備をする。
土とりで刃に塗り、全体に塗った後に乾かし、その後火の筒に入れて、表面が強く熱したら、用意した水に一気に冷やす。
そうする事によって剣に魂が宿る。
その後、専用の砥石を使って剣の表面を綺麗にし、銀色の剣が完成する。
形は中国剣の様な形をしているが、長さは60㎝とギリギリの長さにしている。
それは長すぎると逆に折れてしまう可能性もあり、逆に短すぎるとナイフと同じになってしまう。
だからあえてギリギリの長さにしている。
まあその方が上手く振れるし、収納せずにコートの裏にも隠せそうだからな。
鞘と柄の方は近くの木から取って、エアサンダーで綺麗にした後、形を取って、同じ長さに整えて、黒く塗った後ににニスを塗り、乾いたら完成だ。
専用の剣が出来たのを見た香織達は思わず見とれる。
「うわぁ~、凄いね?」
「こんな簡単にいくものなの?」
「いや、普通はそう簡単には行かない、いくつか工程があって、そこを通った後に完成が基本なの、これは俺のスキルのお陰」
っと俺がそう言って剣を鞘に仕舞い、テーブルに置いた後、別の作業を行う。
すると香織が俺の作業見て問いかけて来た。
「隼人君、今度は何をするの?」
「ライフルのサプレッサーを作るんだけど、この前新しく手に入れた奴の状態を見るんだ」
この前別の殺し屋から手に入れたM14EBRのサプレッサーを見る。
見る限りこのサプレッサーは状態は悪くなく、問題なく使える事から異常はないと判断する。
俺が次の作業をしようとした際に、美羽が俺の手を取って、動きを止めた。
「あれ?」
「隼人さん、少しは休息を取らないといけません。いくら頑丈な身体とはいえ、休息なしでは倒れます」
美羽はそう言って俺の手を引っ張って、香織達と一緒に地上へと戻っていく。
そう言えば休まず行っていたな…、剣を作る事ばかりで全然頭に入ってなかった…。
これはちょっと反省かな?
俺は香織達と共に遅い食事を取り、明日の準備の為、一旦家に戻ろうとする。
その際香織達が言ってきた。
「ねえ隼人君。もうこの際此処に住んだら?」
「ここに? ここは隠れ家だぜ?」
確かに此処に住めると言う事もあるが、ここはあくまで隠れ家だ、本家を野放しするわけには行かない。
だがそれを裕子達はこう言って来る。
「だからよ、どうせ戻っても狙われているんでしょう?だったら安全な場所なら問題ないじゃない。それにここなら学校にも遠くないし」
「そうですね。それにここにもっと住み心地が良くなるように良い家具をそろえる必要がありますし、私の方で何とか良い物を探しますわ」
「そうですよ先輩!私実家が雑貨店なので、面白い物があるか探していきます。ここをもっと住みやすい場所にしましょうよ」
そう言って香織達は帰り、俺は思わずこの隠れ家を見る。
まさか最終的にここが俺の家になるとはな…、しかも元ラブホだよ?どう思う?
思わないよな…。まあいいか、明日に備えて俺はまた地下に戻って、武器の調整でもしておこう。
そう思い、俺は武器の調整をするのであった。