放課後誰もいない廃工場で俺は数名の男子生徒達にMP5Kサプレッサー装備を向けられて、トリガーが引かれて弾が発射される。
発射された9㎜弾の弾が俺に向かってくるが、それを俺は軽々と避けて、近くの柱に隠れる。
だが放たれた銃弾はあちらこちらへと飛んで、まるで照準が合っていないかの様だ。
まあ無理もない、なんせ相手は素人、銃に関しては皆無なんだから。
でもこれ以上やると周りに被害が及ぶな、仕方ない。
俺は収納からグロッグ17サプレッサーを二丁取り出し、相手の弾切れを待つ。
カチッ!
カチッカチッ!
すると男子生徒達のMP5Kの弾が切れて、慌ててマガジンを変えようとする。だが慣れてない上に動きがぎこちない。
ここがチャンスと見る、相手は6人、制圧するのは容易い事。
俺は柱から出て来て左右3発づつ撃ち、男子生徒達のMP5Kを弾き飛ばす。
「うわっ!!!」
「動くなよ、理由はもう分かるな?」
近づきながら俺は男子生徒達にグロッグ17を向け続ける。
当然男子生徒達は真っ青な顔をしながら手を上げる。
「ひぃ~~~!!!すいませんでしたあああああ!!」
「命だけは許して下さ~~~い!!!」
「定番の台詞はいいから、お前等…なんでこんな事をしたんだ?」
グロッグ17を下ろして、なぜこんな事をしたのか理由を問う。
相手が俺だから良かったものの、一歩間違えれば大事になっている所だ。
当然その事に男子生徒達は俯きながら話す。
「う…、実は…俺の…俺の彼女が人質に取られているんだよ!」
「俺もだよ!」
「俺もだ!」
「僕は妹だよ!早くしないと大変な事になるんだ!」
「こっちは姉ちゃんを!」
「俺も妹を…!」
っと理由はどれも女性関係、しかもその女性関係は恋人だけじゃなく家族も含まれているのだ。
どうやら相当な理由の様だ。
「…それ、どういう事か、説明をしてくれるか?」
「そ、それは…」
1人の男子生徒が重い口を開き、彼らの事情を話してくれた。
数分後、俺は男子生徒達の説明に俺は心の奥底に怒りが込み上がって来た。
彼らが言うには、恋人を人質に取ったのは新島重工の工作員、しかもそれを指示してきたのはなんと新島本人だ。
奴は恋人と妹や姉を捕まえて、自分の手を汚さずに、全て彼らのせいに仕向けることだったのだ。
そして何よりも許せないのが、恋人と妹の方だけは服を破り捨て、今にも凌辱しようとしている事だ。
姉の方は強気のある方なのか、まだ抵抗している様、それでもいつ凌辱されるか分からない。
何時聞いても本当に虫唾が走るな…、だが新島を潰すのは後だ。
「お前たちの恋人と姉妹…どこにいるか分かるか?」
「え? 最後に見たのは此処とは違うは廃工場だけど、何処にいるかは…」
「彼女達の事は俺に任せてくれるか?」
俺の言葉に男子生徒達は顔を上げる。
「え?それはどういう…」
「その言葉の意味さ、俺がお前たちの恋人と姉妹を助け出す」
「た、助け出すってどうやって?」
「心配するな、俺が必ず助け出す。だから待っていてくれ」
そう言って俺はこいつらが持っていたMP5Kを回収し、そのまま立ち去り、男子生徒達は俺の後ろ姿をただ見続けるのであった。
――――
廃工場から出た俺はMP5Kをすぐさま収納へと入れて、ここから廃工場の薬莢を証拠隠滅スキルで消せるか試してみる。
すると証拠隠滅スキル廃工場内の薬莢を全て消した。
これで問題はない、後は彼らの恋人と姉妹が何処にいるかだ。
鑑定検索で調べて、何処にいるか確かめる。
すると検索場所が何処かの港に位置を示していて、俺は少しばかり思い当たる。
「こいつはまさか国外へ売り飛ばす気か?その前に凌辱して犯す気だろうな。その前に救出しなければ」
俺は収納から戦闘服を取り出して、黒のBDUに着替え、更にタクティカルブーツを履いて、防弾チョッキを着用する。
そして車はコルベットを取り出し、乗り込んで港へと向かう。
時間は過ぎて、夜となり、港に着いた俺はコルベットを降りて、武装はP90とデザートイーグルを選ぶ。万が一乱戦になった場合はM4A1を取り出す。
出来るだけ人気のない高台に移動し、双眼鏡で辺りを見る。
港内は警備員らしき姿が多数見えるが、手には【H&K G36K】と【ステアーAUG】を持った警備員が居る。
しかも彼らの肩のワッペンを見ると、ヴィクトリア重工のワッペンが付いている。
「なる程…此処はヴィクトリア重工が所有する港か…、と言う事はここには人質だけじゃなく、お宝もあるかな?」
俺は少しばかりつまらない冗談を呟くが、すぐさま切り替えて港内に潜入する。
この港はかなり広くいくつのも倉庫がある、そこに人質が居るかも知れない。
調べて見よう…。
早速捜索を開始する俺、1つ目の倉庫は空っぽで何もなかった。
2つ目の倉庫も何もなかった。少しだけ段ボール箱が置かれているだけ。
中身は家庭用のカップや壺だ、これをどこかに持っていくのか?
3つ目は少し大量に置かれたが、何やら重要そうな頑丈な箱がある。
一体なんだろうな…。俺はそれに近づいて、ピッキングスキルで開けて見る。
するとその中に入っていたのは、銃と装備品だった。
どれも最近の物ばかりで、珍しい物だ、銃は【H&K USP9】や【M&P9】、更に【H&K MP7】と【ベネリM4ショットガン】、そして先ほど警備員が持っていたG36Kもある。
此処は銃の保管場所か何かか?
そして装備品は暗視ゴールや赤外線ゴーグルがある。
あいつ等にはもったいない物だが、抜いたら大変そうだ。これは複製して持って行こう。
その後4つ目の倉庫に行き、中に入るとそこには何と驚く物が置かれていた。
「おいおい…、マジかよ?」
俺が目にしたのは、自衛隊やアメリカ軍の他に他国の軍が使用している【UH-60 ブラックホーク】だった。
そのブラックホークが3機あり、それに俺は目が釘付けとなる。
「人質を探す中でこれを見つけたのは何か理由があるのか? もしかしてこれを運んでその場所でヘリで輸送するつもりか?」
俺がそう考えると…。
「いやああああああああああ!!!」
っと女性の叫び声が隣の倉庫から聞こえ、俺はブラックホーク1機を収納し、その場所へと向かう。
5番目の倉庫に俺は近寄り、屋根まで飛んで、天窓の方に近寄りゆっくりと覗く。
するとそこには男子生徒達の恋人と姉妹が居て、その内の1人が数名の男性に犯されそうになっていた。
「いやあ!!やめて!!!」
「おいおい暴れるなよ? せっかくお楽しみが出来るんだ。たっぷり楽しませろ」
「おい急げよ? 今日出航なんだ、大事な品物に傷が付いたら洒落にならんぞ?」
小柄の少女が暴れようとしているが、複数の男に足を抑えられ、男があれを出そうとしてる。
すると人質の1人の女性が強気の態度で怒鳴る。
「やめて!!!やるならこの私をやったら!?」
「うるせぇな、焦らなくても後でたっぷり相手してやるよ」
どうやらこいつ等、最初から人質返さず、別の国に売り飛ばす気だな? 腐った奴らめ…殺す。
そして男がえげつない物を取り出した瞬間、俺は天窓を開けて、一気に降下し、そのまま男を地面に目掛けてたたきつける。
「ぶはぁっ!!!?」
「なっ!!」
「何だお前!!?」
当然の登場に男達は慌てて銃を取ろうとするが、俺は飛んで、回転回し蹴りを放ち、男達の首を狙う。
受けてしまった連中はその場で意識を失う。
少女達は突然の事に唖然としてしまい、俺は優しく声を掛ける。
「心配ない、助けに来たぞ」
っとその言葉と同時に少女達は表情が明るくなり、俺が布を取って、少女に渡して、俺が動こうとした時だった。
「おい!今声がしたが、誰かいるのか!?」
「(っ!?不味い!)」
こんな時に警備員が異変に気付き、こっちに近づいて来たのだ。
この状況だ、仕方ない…。覚悟を決めるか!
っと俺は懐からP90を取り出して、皆に言う。
「皆、今からここが血の惨劇になってしまうが、どうか見なかった事にしてくれ、頼む」
俺の問いに少女達は一瞬戸惑いを見せたが、すぐに頷いて了解し、俺はそれを確認した後、構えて警備員が来るのを待つ。
そして警備員が此処の倉庫の扉を開けた瞬間、俺はP90の引き金を引くのだった。