「いや~海水浴楽しかったよね~!」
「本当あるネ!」
海水浴を大いに楽しんだ俺達は基地に帰る所だった。
途中でコンビニに寄って、お菓子を買い、再び基地に戻る途中でミーシャルは何だか気が晴れた様な感じに見える。
それに俺は少しばかり問う。
「どうしたんだ?」
「いえ、なんだか今まで感じた事がない光景だったからつい…」
「なる程」
その言葉を聞いて俺は納得する。
殺し屋に居た時にはこんな事をする余裕が無かったか、まあそれもそうか、さっき浜辺で彼女から幼い頃から殺しの技術を仕込まれ、更に戦いに励んでいたからそんな生活は中々なかったようだ。
それなら今後楽しい生活も遅れる様にこっちも配慮するとするか。
俺がそう思う中で基地に帰ってくると、気配感知が何かを感じた。
それに俺は足を止め、香織達がそれに振り向いた。
「隼人君?」
「どうしたんだ?」
「…基地の外に誰かいる」
っとその言葉に香織達と巧達、そしてミーシャル達は基地の方を見る。
基地に近くに革ジャンを羽織った筋骨隆々の男性が1人、壁にもたれながら俺達の帰りを待っていたかの様に見える。
そしてその男性がこっちを見る。
「随分と楽しんでたわね、ミーシャルちゃん、シンディちゃん、バエラちゃん、リンちゃん」
「「「「っ!!“ダグラス”さん!!」」」」
ミーシャル達は筋骨隆々のオネエ系男性、ダグラスと言う男に思わず叫んだ。
ダグラス…一体誰だ?
俺は鑑定検索でそのダグラスと言う男を一度調べて見る。
ダグラス・バートマン
人種:白人アメリカ人
性別:男性
年齢:42歳
身長:187㎝
体重:95㎏
職業:殺し屋
殺し屋…つまりミーシャル達の同類の奴か、しかし何故だ…奴からは敵意が全く感じて来ない。
むしろ敵対する意思はないかのように見える。
するとダグラスが俺を見て両手を上げるかの様に言う。
「ちょっとちょっと、そんなに警戒しないでくれるかしら。私は確かにミーシャルちゃん達と同じ殺し屋だけど、貴方と敵対意識はないわ」
「…口なら何とでも言えるよ。今まで殺し屋は問答無用でやって来るからな」
「もう!酷いわね…アタシはミヴァルやアランとは違うわよ」
そう言うダグラス、更にそれに助言するかの様にミーシャル達も言って来る。
「隼人、ダグラスさんの言う通りよ、彼は私達の先輩でもあり育ての親代わりでもあったの」
「親代わり…」
その事に俺は呟くと同時にダグラスは頷いた。
「ええそうよ、最も生きる為の術を教えた程だけどね。それよりもミーシャルちゃん達、上手く逃げれた様じゃない。ただ…」
ダグラスはジャケットのポケットからある装置を出して、俺達に見せる。
それは何か発信機らしきものだった。
するとそれを見たミーシャル達は顔を真っ青になっていった。
「ああっ!それ!!」
「そうよ、どうやらあなた達…自分達の服に発信機がある事をすっかり忘れてたみたいね。まあこれに気付いているのはアタシで良かったわね」
その事に俺はミーシャル達の方を見る、どうやら発信機がある事をすっかり忘れていたらしい。
以外に彼女達もドジな一面があるんだな?
まあそんな事より…。
「それで、敵対心がないならここに一体何の用だ?」
「まあそれはゆっくり話をしましょう。それであなた達の隠れ家に招き入れてくれないかしら?」
っとそんな事を言われるも、一応ミーシャル達の先輩であり親代わりの人物。
その人物から色々と話を聞くのも悪くないか…。
――――
俺達はダグラスを基地に案内し、その光景をダグラスは関心している。
「へぇ~なかなかいい場所じゃない。あなた達が使うにはもってこいの場所ね」
「それはどうも、それであんたは一体何をしにここに来たのかな? 普通なら俺やミーシャル達を始末する筈だろう?」
気になっている事を俺は全てダグラスに問いかける。
本来ならば殺し屋はすぐさま殺すべき相手、なのに俺達を襲わず、こうして話し合いをするのは可笑しいからだ。
それをダグラスは微笑みながら言った。
「それなんだけど、アタシはね…別にあなたを殺す事もミーシャルちゃん達を殺す事も尚更無いのよ」
「何だって?」
「それってどう言う事だよ?」
聞いていた巧達のその事に問いかけて来て、それにダグラスはこう言ったのだ。
「私は気分的に仕事をするだけで、強制的な仕事はあまりやりたくないの、ましてやミーシャルちゃん達を殺す事なんて…出来はしないわ」
「ダグラスさん…」
ミーシャルはダグラスの言った言葉に目が行く。
やはり育ての親として納得いかない行動何だろうな。
「それにね、ミーシャルちゃん達が組織を抜けるのは、アタシは大賛成なの」
「「「「ええっ!!?」」」」
その言葉はミーシャル達だけじゃなく俺達も驚いた、おいおいどう言う事だ?ミーシャル達を殺し屋の脱退に賛成なんて…。
当然その言葉にはミーシャル達は声を挙げる。
「ちょっと待ってください! どう言う事ですか!?」
「そのままの意味よ♪ 実はね…ずっと考えていたの。ミーシャルちゃん達がこのままずっと殺し稼業を続けるのは絶対に駄目だって…、まだ10代の女の子なのよ?
それを考えるとアタシはこのまま殺し屋をさせるのは耐えられないの」
「で!でもそれは!」
「納得できないのは知っているは、でもこれは前から考えていた事なのよ。アタシはね…それに」
するとダグラスは俺の方を見て、それに俺は首を傾げる。
「…?」
「彼のお陰でもう組織を抜ける事を決めた様だから、アタシが行動を起こす前にね♪」
「っ!えっと…」
その事を突かれてしまったミーシャル達は黙り込んでしまった、なるほどな…彼は前からその様な事を考えていたのか。
殺し屋稼業は絶対長くは続かない。それはこっちも薄々感じていたからな、それをこっちが速めたって事か…。
「それにアタシ…あなたに少しだけ興味があったのよ。アランはともかくあのミヴァルを倒した君ね、彼かなり乱暴で困っていたのよ」
「殺し屋の中でも問題児だったのか? あいつ」
「ええ、かなりなん癖が悪く、かなり物に当たっている奴だったからね。なるほど…確かにあのミヴァルが倒されるのも納得ね、浜辺で貴方を見た際の身体見てかなり鍛えれてるわ」
「(っ!浜辺に居た…!? 気づかなかった…)」
俺達が遊んでいたあの場所でダグラスが居たのか…。気配感知はそん当時切っていたから分からなかった…もう気配感知は切らない様にしておこう。
するとミーシャルがダグラスにある事を問いかける。
「…ねえダグラスさん、ダグラスさんはこれからどうするの?私達の事を始末しないでいるなら…」
「そうね。何とかあなた達の始末した証拠を見せて、それを証明するしかないわ。でもそれをどうするか…」
なるほど…となると。
俺が考えてる様子を香織が気づいて聞いて来た。
「隼人君、何考えてるの?」
「いや、もしかしたら行けるかも知れない」
『『「ええ?』』』
その言葉に皆が首を傾げる中でダグラスがそれに問う。
「行けるかも知れないって。どう言う事かしら?」
「今からある物を作る。ちょっと待っててくれ」
俺はそう言い残して、作業場へと行き、それに皆は首を傾げた。
そして1時間後、俺はある物を完成させて、それを皆の元に持ってきた、それはミーシャル達の耳だった。しかも血まみれの。
それを見た香織達は驚いた。まあそうだろうな。
「ねえこれ何!?」
「俺がミーシャルの耳を参考にして作ったレプリカだよ。しかも本物にそっくりだ」
「ミーシャルちゃん達のを? やるわね貴方…。でも確かに本物に近いし、これなら騙せそうね」
「ああ、これを持ってあいつ等に見せてやってくれ。ミーシャル達は死んだって」
そう俺は言うと、ダグラスは頷くと同時にミーシャル達に向かって言う。
「いい?ミーシャルちゃん、シンディちゃん、バエラちゃん、リンちゃん。くれぐれも生きている事を悟れれない様にね」
「…はい」
「うん♪よろしい! それともし必要な物があればいつでもアタシに連絡して来て頂戴? いつでも力を貸してあげるから♪」
そう言ってダグラスは基地の出るエレベーターに乗り込み、基地を後にするのだった。
ふぅ…何だかんだであのダグラスは悪い奴じゃなさそうだ、殺し屋の中にも善人な奴がいるんだな。
っと俺がそう思っていると、香織が俺の隣に立ち、話しかけてくる。
「ねえ…これで大丈夫なのかな?ミーシャルちゃん…もう襲われない?」
「多分…な、あれを信じるしかない」
俺はそう香織に言い、ダグラスの行動を信じるしかなかった。