再会した龍二と斗真から俺の前世の事情を聴いて、更に女神によって転生した事を聞いた。
なんだか凄い事が起きてる…本当に。
話しが終えて、龍二と斗真に基地の中を案内する事にした。
俺達の基地を案内する中、物を作る工房に大型3Dプリンターが加えられた事、器材が揃っているトレーニングルーム、調理設備もしっかりした調理場。
更に大浴場に洗濯場、現在US-2を保管している大型格納庫、それらを見て龍二と斗真は関心していた。
「流石だな、よくこの基地を作り上げたもんだ」
「最初はこことは違う場所、ラブホの地下に隠れ家を作り上げたんだ。だがヴィクトリア重工に見つかってしまってな」
「ラブホの地下…よく怪しまれなかったな?」
そう呟く2人に俺はやや苦笑いするしかなかった、最初の検索でそう出たんだからしょうがないだろう。
次に案内したのが武器庫、俺が手にした武器を保管している物がズラりと並んでいる。
大量の武器を見た龍二と斗真は目が行く。
「おお!なんて凄い数の武器だ!」
「こいつはSCAR-H! 7.62㎜弾を使用するアサルトライフル! よく手に入ったな!?」
「ああ、新島の下請け会社の所で武器兵器の製造工場が密造されていたんだ。そこで色んな所を調達したって訳」
俺の説明に納得する2人、そして巧達が自分達の武器の調整をしにやって来て、それを見た龍二と斗真は…。
「なあお前等、いつもノーマルの状態で戦ってるのか?」
「え?ああ…ノーマルかは知らないが、この状態で戦っているよ」
「俺はこのSCAR-Lが気に入ったぜ! なんせ反動がかなり小さいからな。このままでもいい!」
哲也はそう言ってSCAR-Lを触りながら自分の感想を言っている。その様子に龍二は。
「ああ、確かにそのSCAR-Lはいい感じのライフルだ、部品の数も少ないからメンテナンスもしやすい、だがもっと良い感じのカスタムパーツを使えば命中精度が上がるぞ」
「何!それは本当か!?」
龍二の説明を聞いた哲也はそれに驚きながら振り向き、俺はそれを聞いて考え込む。
「カスタムパーツか…、確かにそれらを使えば、自分達の好みの銃に仕上がる事が出来る。しかしそれらを作るには部品が必要だ」
「心配ないさ隼人。この世界のサバゲ―部品を調べて見たら、どれも実物から取り寄せた物ばかりだと見た」
「何だって!?」
斗真の言葉に俺は思わず振り向く。
実物のパーツを使っているのか!? おいおい…サバゲ―の外装パーツは一体どうなっているんだよ。
俺…この世界でサバゲ―をするのが少し恐ろしくなってくる。
「まあ信じられないだろうが、本当だ…だからパーツを取り寄せても大丈夫だ」
「…それじゃあ問題ないな。これから銃のパーツ交換で大変になりそうだ」
――――
一通りの基地を案内し、龍二と斗真は隣町に帰る為、俺達は2人を見送りに来た。
「それじゃあな2人共、いつでも基地に来てくれ」
「ああ、それに新たなスキルも貰ってすまないな」
そう言う龍二、俺は2人にエクストラスキルである複製スキルを2人にコピーさせて渡し、更に武器も渡したのだ。
龍二にはショットガンはレミントンM870、SMGはクリスベクター、アサルトライフルはG36C。
斗真はアサルトライフルにSCAR-H、ショットガンにベネリM4、機関銃にはM60E6を渡した。
同時に光学サイトも各種渡した。
「これならある程度戦える。ありがとうな隼人」
「いいさ、それに武器はいくらでもあるかなら」
「お前は物色が得意分野だから。ゲームでよくやっていたから」
斗真の言葉に俺は思わず頭を抱える。図星の事を言われると苦笑いが止まらないよ…。
まあいいか…とにかくだ、連絡先も貰ったからこれから龍二達と連絡も取れるし、何かあれば駆け付けてくれる。
頼もしい仲間もまた増えた。
「よし、乗り物を出すか」
「ああ」
龍二と斗真は収納からある乗り物を出して、俺達の前に現れた。
すると出て来たのは、大型バイクだったのだ。
龍二が乗るバイクは【スズキ・GSX1300Rハヤブサ(最新バージョン)】、斗真が乗るバイクは【ホンダ・ゴールドウイング(最新バージョン)】だ。
しかも見る所あちらこちらでカスタマイズが施されている。
「おお~、バイクか…」
「そうだ、小回りが効くし、なによりカッコいい。お前も結構良い線しているぜ? さっき見た格納庫で86やGT-Rもそうだしな、マスタングやコルベットもあったし」
「そうだろう? あれは解体工事に捨ててあってものを拾って、それを修理して手に入れたんだ。勿論エンジンもそのままの状態だったしな、修理してアップグレードしてある」
「ははは…相変わらず徹底的にやる奴だ」
そう呟く龍二と斗真に俺はただ苦笑いをする。
そして2人はバイクに乗り、ヘルメットをかぶってエンジンのセルを回して、エンジンを起動させる。
「じゃあな」
「また会おうぜ」
龍二と斗真はハヤブサとゴールドウイングを走らせて、自分達の街へと帰って行った。
見送った俺達は龍二と斗真に有力な情報を入手した事に感謝しかない。
「…龍二達に感謝だ、これで俺達の武器のアップグレードが出来る」
「まあそれはいいから、兎に角良かったわね隼人。あんたの友人と再会できて」
「そうだぞ隼人、今は喜びに満たす時じゃないのか」
「その必要はないさ。あいつ等は俺の行動や考えには既に分かってる、今は自分達のやるべき事に進める筈だよ」
俺の言葉に巧とミーシャルは呆れつつ、香織達は微笑みながら俺を見ていて、俺はまず資金を集める事にした。
何故集める事を優先するか、それは残高が少なくなって来た為、まず金集めからする事にした。
資金を集めるにはバイトか宝くじをするのが手っ取り早い方法だが、もうそんな事をしている暇ない為、鑑定検索で金を見つける事をする。
その金を見つけたらミーシャルに頼み、裏マーケットで売買できる場所を探し、そこで資金集めをする。
汚いやり方だがそれしかない。
これから忙しくなりそうだ…。
――――
隼人達が龍二達と会話してから翌日、その日ヴィクトリア重工の本社ビルにて1人の男が社長室へと入って行く。
そこに新島と秘書が待っていた。
「ようこそ…待ってたよ」
「前置きはいい、依頼を聞こう」
「せっかちだね…、ねえ」
新島は秘書に命令をし、それに秘書は黙ったまま男の元に書類を渡し、更にタブレット端末も渡した。
男はそれを受けとるとタブレット端末を開かせ、画像を確認し、しばらくして頷きながら新島を見る。
「確認した、この男を始末すればいいんだな?」
「ああそうだよ。勿論報酬はたっぷりと支払うから、期待してていいよ」
「分かった。だがもし支払いが未払いなら分かっているな?」
それに新島は薄っすら笑みを浮かばせながら頷き、男は資料と端末を持ったままその場を立ち去って行く。
立ち去ったのを見届けた後、秘書は新島に問いかける。
「宜しいのですか? あのような男を信用して」
「大丈夫だよ。仕事はきっちりやるって評判があるし、何より失敗が無いって事に僕は非常に楽しみにしてるんだから…。楽しみだな…手塚が死ぬのが…」
そう新島は椅子にもたれながら窓の外を見て、男が隼人を殺すのを待ちわびるのだった。