「なんなのよ、あれっ……!」
苛立ちが募って眠れずに、ベッドから跳ね起きるミオリネ。
彼女の睡眠を妨げているのは、数時間前の記憶──グエルとスレッタとの遣り取りだ。
「嬉しそうな顔しちゃって。まったくあの子ってば、私の花婿だって自覚がないんじゃないの!?」
急なプロポーズに、スレッタは困惑していたのであるが、ミオリネの目にはそう映ったらしい。
「ああ……もう! 自分が誰のものかってこと、よぉく分からせてあげなくちゃ」
そう決意してミオリネは、婚約者の部屋へと向かった。
* * *
──時は少し遡り、数時間前。
「首を縦に振ってくれ、スレッタ!」
「むむむ、無理です……! わ、私にはその……婚約者がっ……」
「あんなのはただの流れだろう!」
「そ、そう言われましてもっ……」
夜遅くに部屋を訪ねてきたグエルと、求婚を巡って押し問答しているスレッタ。
先程から何度も『無理です』『困ります』と言っているのだが、全く引いてくれない。
だがもう遅い時刻だし、そもそも寝ようとしているところ押し掛けて来られたのだ。眠いに決まっている。
「あ……あのぅ、せめてお話は……明日にしませんか……?」
「なぜ俺を受け入れてくれない……!?」
スレッタの言葉を、体のいい断り文句と受け取ったグエルはその場で膝をつき、縋るように彼女に抱きついた。
「ひぇっ!?」
「頼む! どうか俺と結婚してくれ!」
『お前しかいないんだ』と言い募り、相手の足を掴んだところでスレッタが転んでしまう。それと同時に──
「わっ、きゃ……っ!?」
ずりっと、パジャマのズボンとショーツとが脱げてしまった。
「あ……っ!?」
「ぅ……いたっ……」
尻もちをついてしまい、痛む腰元をさするスレッタ。グエルは、そんな彼女の股の中央に目が釘付けとなっている。
(……ん? グエルさん、何を見てるんだろ……?)
スレッタが、彼の視線の先を追うと──そこには裸の自分の下半身があり、『ええええっ!?』と驚愕の声があがった。
「あわっ、えっ!? えっ、ええ……ッ!?」
真っ赤になり、スレッタは慌てて大きくM字に開いた状態の足を閉じようとした。だが、グエルにガッと掴んで止められる。
「ひゃっ!?」
「……既成事実」
「……え?」
「既成事実を作るしかない、もう……!」
「は、はいいッ……!?」
叫んでグエルは、スレッタの腰を引き寄せ、股に顔をうずめた。
「グ、グググ、グエルさんっっ!?」
(……やることやって、うんと気持ち良くなれば、俺を受け入れてくれるに違いない)
などと思いながらグエルはペロリと、スレッタの垣間見えた桜色の秘肉に舌を這わせた。
「……ぅあっ!? は、あぅぅ……!」
不意に訪れたビリリと痺れるみたいな快感に、腰を跳ね上げるスレッタ。
しかし、まだまだ理性は残っているため、グエルの肩を押して逃れようとする。
「い……いけませんっ、こんなこと……しちゃ、だめ……です……っ!」
「仕方ない。こうでもしないと、俺のものになってくれそうにないからな」
少女の力ではビクともせず、続けて『ぴちゃぴちゃ』と音を立ててアソコを舐められてしまい、スレッタはたまらずに歓喜の声をあげてしまった。
「んぁ……ぁ、は……くぅぅっ!」
喘ぐと共に、膣口からどろりと濃い愛液が流れだしてくる。
グエルは、もっと彼女の口から快感の声を引き出すため、割れ目を指で押し開き、クリトリスを露出させた。
「ひゃっ!? ややや、やめて下さい! こんなっ、だめです……!」
大事なところが丸見えで、しかも包皮が少し剥けているため外気が触れるだけで感じてしまうらしく、スレッタは真っ赤になり、股を閉じようとした。
だが間にグエルの頭があるため、隠せはしない。
「ほら、大人しくしてろ」
グエルはピンク色のつるりとした肉豆に『ちぅっ』と吸い付きつつ、膣穴へと指を挿入していった。
「はぅっ!? はっ……ぁは、あ……ああっ!」
スレッタの腰がびくりと浮き上がるに伴い、硬く屹立した肉の突起がグエルの舌を押し返し、そして濡れた柔肉が物欲しげに彼の指を喰い締める。
「くっ、なんていやらしいんだ……!」
スレッタを悦ばせるつもりでいたグエルだが、自分のほうがたまらなくなってしまい、彼は彼女への愛撫を続けながら衣服を脱ぎ去り、全裸になっていった。
「っぇ、あ……グエル……さんっ……?」
男の裸を見て、真っ赤になるスレッタ。ここでいくらか正気に戻り、身を翻してまた逃げ出そうとするのだが──グイッ。
タヌキのように首根っこを捉えられ、ひょいと身体の向きを前へと戻されてしまった。
「なっ、何するんですか……っ!」
「舐めてくれ、俺のを」
「……へ?」
「俺のもある程度濡れてないと痛いからな。……ほら、なるべく優しくしたいんだ。頼む」
グエルはスレッタの頭をそっと両手で包み込み、そしてギンギンにそそり勃つペニスへと彼女の唇を導いた。
「ふぇっ!? あ、やぅ……っ!」
『ちゅっ』と鈴口と唇とがキスをする。
ぷりぷりとした亀頭の弾力と、カウパーが唇を濡らす感触とに生々しさを感じて、スレッタはずくりと子宮を甘く疼かせた。
(こここ、これが男の人の……!)
好奇心旺盛な彼女なので、それなりに男性の身体の造りに興味があるみたいだが、かと言って婚約者がいる身でこれは浮気になるのではと蒼くなる。
(せ……責任取るって言ったし……! それなのに、他の人とこんなことするのって……い、いけないんじゃっ……)
困ったように、グエルを仰ぎ見る。
そんな彼女の上目遣いは、男心をくすぐるもので、彼は『我慢できない』とばかりに血を集めて静脈を浮かせたチンポを、スレッタの口内へと捩じ込んでいった。
「ンむぅっ!? んぐ、んんんん……!!」
驚きと苦しみとに、目を見張るスレッタ。
だが吐き出そうにも、グエルが腰を使ってペニスを喉の奥まで突き込んでくる。
「あぐ……! うっ、ぐうぅぅぅ……ッ!!」
丸々と膨らみを帯びた亀頭に気道を塞がれ、苦痛のあまりスレッタは、ボロボロと大粒の涙を零した。
「っ、悪い……。でも……」
抑えがもう利かないらしく、グエルは申し訳なさに眉を下げながらも抽送を続け、肉幹全体で口裏粘膜のねっとりとした感触と熱さを味わいつつ、口内の上顎の綿密な襞をカリでこすり立てていった。
「やめっ……ん、んんんーーーッ!!」
強制的なフェラチオではあるが、口いっぱいにチンポを頬張り、大量の唾液に溢れた口内で、自ら腰を動かし肉棒を扱くとそれなりに気持ちがいいし、男としての欲──嗜虐心も満たされる。
「は、ぁ……っ、スレッタ……もっとだ、もっと……」
「あむっ……! ンぐぅっ、う゛ーーーッ!!」
酸欠苦に陥る中、息を求めて口をぱくぱくと開閉させているのだろうが、その唇の動きが刺激となり、快感を送り込まれた肉竿は更に大きく膨れ上がっていく。
「おごっ、おぉ……っ!?
口を中からこじ開けられる感覚に驚いて、目を瞬くスレッタ。
困惑してグエルを見上げるが、彼からすると愛する女が自分のチンポを咥えている様を見下ろしている状態なわけで。
昂奮を焚き付けられた彼は、呻いて抽送を速めていった。
「はおっ!? おぶッ、ンぶっ、ぐぅぅううう!!」
激しい突き込みにより亀頭溝が喉奥の窪みに引っ掛かり、気管が圧迫されて苦しみの色が濃くなってくる。
だがチンポに口を塞がれている今、『やめて』と声に出すことは出来ず、スレッタは乱暴に口内を犯され続けた。
「ああっ、スレッタ……! もう少しだ、もう少しで俺は……くぅっ!」
絶頂を目の前にして熱くなるグエルに対し──
「……ぅ、あ……、あぐっ、う……ふぅぅ、ぅ……ッ……
酸素が脳に回らなくなってきたスレッタは、意識を朦朧とさせていく。
「ふ……ぅ、ぅ……あぐぅ、うぅ……ッ……」
グエルへと視線を巡らせ、か細い声をあげて泣くスレッタ。
そんな頼りなげな姿に劣情を煽り立てられ、グエルは滾る射精欲を火花のように散らせていった。
「ぐ……ッ、はぁ……ッッ!」
「ん……ぐぅ!? ン……むぅぅうううっっ!!」
一気に喉奥へと流れ込んできた精の濁流に目を見開き、ひくひくと喉を戦慄かせるスレッタ。
どうすれば良いのか分からず、嗚咽を漏らしていると『飲め』と言われたので思い切ってゴクリと嚥下する。
そうすると少し楽になりはしたが、それでもまだ苦しみからは解放されず、指の関節が白くなるほど手を握り締めていると──ジュブッ。
ようやくペニスが引き抜かれ、一気に呼吸が楽になった。
「……うっ、ごほ、ごほ……ッ、ぅえ……っ……」
飲み込んだ液体は酷く苦くて、いがらっぽい。
耐え切れずにスレッタは、『少しでも吐き出そう』との思いで咳き込むが、喉の粘膜に張り付きでもしているのか、一向に味も不快感も消えてはくれない。
(さっきのは……男の人の、ザーメン……。なんて不味いんだろう……)
などと思いながら喉元を押さえていると、グエルがそっと優しく抱き締めてきた。
「すまなかったな、乱暴にして」
「っ……」
労わるように背を撫でさすり、スレッタのつむじにそっと口付けを落とすグエル。
彼はそのままま彼女を押し倒し、ものにしようとしたのだが――バァン!
突然、ノックもなしに部屋の扉が開いた。
それと共に怒声をあげたミオリネが、中へと入ってくる。
「スレッタ! あなた、昼間の態度は何なのよ……って、え!? さっそく浮気!?」
「ち!? ちちち、違います! これは、そのっ、違うんです! 違います、ホントに!!」
「裸で抱き合っておいて、何が違うと言うの!?」
「……ふっ、分かったならミオリネ。大人しく引け。俺等は正式に婚約したんだ」
「何ですって!? 本当なの? スレッタ!」
「ううう、嘘です! わ……私は『うん』って、言ってないっ……」
「元婚約者さん、スレッタはこう言ってるけど」
「ハッ! お前に気兼ねして、そう言ってるだけだ。見ろ、スレッタのおまんこを。……ぐっしょりだろう?」
自信満々にそう言ってのけ、スレッタを後ろから抱き締めた状態で大きく股を開かせる。
瞬間、『ぐちゅり』と卑猥な音色を響かせ、花弁の内部がミオリネへと晒された。
「……っ!? いやぁ……!」
「スレッタ! ……お生憎様。濡れてるから何なの? 彼女、嫌がってるじゃない」
「分からないか? 馬鹿だな、お前も。女は口では嫌だとそう言うんだよ。なぁ? スレッタ」
耳朶を『はみっ』と甘噛みしながら、彼女の豊満な乳房を持ち上げ、わしわしと乱暴に揉みしだくグエル。
スレッタは彼の言うことを認めたくはないが、快感を得ていることは事実で、悩ましげに腰をくねらせた
「ふぁっ……! あっ、あぁン……! や、やめて下さい……グエルさん……ああッ!」
「っ、で……でも! やめてって、そう言ってるわ!」
「だからそれは、お前がいるからだと言っているだろう。二人きりになれば、途端に素直になるんだよ」
「……そんなの信じない。どきなさい!」
確かにスレッタは感じているように見えるが、グエルを拒む言葉を吐いていることもまた真実だ。
故にミオリネは強引に、二人の間に割って入った。
「くっ、何をする! このバカ女が!」
「馬鹿なのはあなたでしょ。いい加減、服を着たらどう? みっともない」
「……はっ。現実も見れないとはな。笑わせる。……いいか? よく聞け。スレッタは今、身体が熱く疼いている状態だ。そしてそうさせたのは俺で、それを解消するのも当然俺だ。つまりお前は邪魔者ってことなんだよ。分かったらサッサと出て行け……!」
そこまで一気に捲くし立てるが、言われた本人は聞いておらず、スレッタに肩を貸して立ち上がらせようとしていた。
「大丈夫? 立てる?」
「は……はい、何とか……。ぁ……んんっ……!」
ミオリネに手を引かれて歩を進めたところで、膣口からとぷっと愛液が溢れ出し、内ももを『ツゥ……ッ』と伝っていった。
「ふぁっ、ああ……!」
──透明の蜜が肌に触れる。
その程度の刺激さえもうツラいと感じるほどスレッタは高まっているようで、自身のそんな感覚に理解が追い付かず、困ったように眉を寄せた。
「ミ、ミオリネさん……私やっぱり、大丈夫じゃない……かも、しれませんっ……」
「……え?」
「か……身体が、そのっ、すごく熱いみたいで……お、落ち着かないっ……って言うか……」
もごもごと口ごもりながらスレッタは、切なげに足を擦り合わせた。
そのせいで『ぐちゅぐちゅ』という淫猥な音色が、股の奥から続けて聞こえてくる。
「スレッタ……」
「ほら、スレッタもこう言ってる。お前はもう帰れ」
グエルは勝ち誇ったような笑みを浮かべて、スレッタを背に、ミオリネの前に立ち塞がった。
「……疼いてるってことは分かったわ。でも、だから何? そんなの、私が解消してあげるんだから。……来なさい、スレッタ」
『フン!』とグエルから顔を背け、スレッタの手を取り、強引に彼女をベッドへと寝かせていくミオリネ。
スレッタは『あわわっ……!』と戸惑いながらも、彼女の成すがままになっていた。
「……そう。いい子ね、花婿さん。そのままジッとしてらっしゃい。私が気持ち良くしてあげるから」
優しげな笑みを浮かべてミオリネは、スレッタの腰を引き寄せ、そっと唇を重ねていった。
「あ……! ぅ……っ」
ミオリネの慎ましやかに膨らんだ唇の感触に、スレッタの口からうっとりと息が漏れる。
だが婚約者という関係ではあるものの、ミオリネとはキスするのも初めてで、『ミオミオ呼びを断られたぐらいなのに、本当にいいのかな……』と不安に駆られる気持ちもある。
とは言え相手がミオリネとなると、同性だからか恐怖感はないし、素直に彼女の行為を受け入れられる。
故にスレッタは大人しくミオリネに身を委ねていった。
「ミ、ミオリネさん……っ。よ……よろしくお願いしますっ……!」
「ふふ、いいわ。……今の聞いたでしょ? グエル。帰るのはあなたのほうよ」
そう言われて『はい、そうですか』と引き下がるわけにもいかず、彼もベッドへと身を移し、ミオリネとは反対の位置に陣取り、スレッタの左の乳房を鷲掴みにした。
「はぅっ!? あっ、ああ……!」
「ミオリネ、聞いたか? 今の声。俺のほうがスレッタを気持ち良くさせてやれるということだ」
「妄想も、ここまでくると滑稽ね。……ねぇ、スレッタ。私の手のほうが気持ちいいわよね?」
グエルに対抗して、スレッタの右の乳房をやわやわと揉んでいくミオリネ。
激しい愛撫と優しい愛撫。どちらも甲乙つけがたい。
「ど……どっちも……あぁっ、気持ちいい……です……! あ……くぅン……!」
「どっちもですって!? あなた、なに曖昧なこと言ってるのよ!」
「ひゃっ!? ごごご、ごめんなさい……! でもっ……」
「ミオリネ、俺の妻を困らせるな。……勝敗は、イかせた回数で決めればいいだろう。どうだ?」
女性を満足させる自信があるようで、そう勝負を持ち掛けてくるグエルにミオリネは、『負ける気はさらさらない』とばかりに微笑んだ。
「いいわ。受けて立ってあげる。あなたなんかに私の花婿は渡さないんだから」
「その心意気は買ってやる。だが負けるのはお前だ」
こうして、本人の意思など全く及ばないところで──唐突に決戦の火蓋は落とされた。