「銀子様……」
部屋に着くなり、桜は銀子を抱き寄せ、胸板をさするようにして撫でながら服を脱がせていった。
「っ、ぁ……雪、さん……」
自分も彼女の衣服を脱がせようとして手を伸ばすものの、やはりやんわりと拒否される。
(雪さんは、やっぱり私に何か腹を立てているのかしら……って、思い当たる節が多すぎるのよね……)
何に対して、どう謝罪すれば良いのかと銀子が思い悩んでいると──
「さっきも思ったんですけど、銀子様って女性用の下着を身に着けていらっしゃるのね。……小さいショーツから、勃起したおチンポがはみ出して……とても卑猥だわ」
いつの間にかショーツ一枚を残して裸にされており、恍惚と息を漏らして桜がペニスに触れてきた。
「あっ、ん……! 雪さん……っ……」
「銀子様はこんなにお綺麗でいらっしゃるのに、ここは……酷く貪欲で、雄そのものですよね。昔とちっとも変わらない。果てても果ててもあなたの欲は、尽きませんでしたよね……」
頬をゆるりと撫でながら、逸物を軽く握って扱く桜。その瞳は熱を帯びて濡れているが、物言いから察するに、やはり怒っいるのだろうかと銀子は気を揉んだ。
「ね、ねぇ……雪さんは……その、昔のことに……腹を立てているの?」
「昔のことって……?」
「あなたの同意なく、何度も無理矢理してしまったことよ……」
自分は彼女を恋人だと思っていたし、彼女も自分のことを好いてくれていると思っていた。だがそれら全て勘違いであったのかもしれないと、蒼くなる。
彼女の気持ちが知りたかったが、桜はそれに答えることはなく――
「続きはお風呂で愉しみましょう、銀子様」
そう言って自分で衣服を脱ぎ去り、細く引き締まった身体に豊かすぎる乳房という、アンバランスな裸体を晒してグイとペニスを引っ張った。
「ぅあっ!? や、やめっ……、ああ……!」
「ほら、早くいらして下さい。銀子様」
手ではなく肉棒を握って引き、浴室へと場所を移していく。
* * *
風呂は、確かに桜が言う通り広かった。悠々足を伸ばして湯船に浸かれるだろうし、テレビや有線だって付いているので湯の温度によっては長く楽しむことが出来るだろう。
アメニティも、質はもちろん五つ星ホテルのそれには劣るだろうが、そのぶん種類が多く、何かしら自分に合うものが見付かるだろう。
だが、そんな快適な環境の中で異様な品が一つ目に付く。
(……どうして洗い場にマットが敷かれているのかしら)
銀子が不思議に思っていると、桜が『横になって下さい』と言ってきた。
「横にって、このマットの上で?」
「ええ」
洗い場が広いだけあって、横になるだけのスペースは充分あるようなので、銀子は桜の指示に従った。
「……これでいいの?」
「はい、それで」
答えて桜は、銀子の隣に腰を下ろした。それからそっと彼の目に、アイマスクを掛けていく。
「っ、どうして目隠しなんか……」
「我慢して下さい」
それだけ言って桜は、マッサージオイルをとろとろと惜しみなく大量に、銀子の身体に垂らしていった。
「ンぁっ、は……、何これ……ローション……?」
「正確に言うと、ホットアロマオイルなのですが……まぁ似たようなものですよ」
にこりと笑みながら、桜は自分の乳房にもたっぷりとオイルを塗布していった。それからゆるりと、彼に抱きついていく。
「あっ……」
桜が上に乗ってきたので、そっと抱き返す銀子。今度は手を払い除けられることはなかったが、腕の中で桜は身体を大きく前後させてきた。
「あぅっ! はっ……あぁ……!」
オイルまみれになった胸同士がこすれ合い、銀子の口から甘声が漏れる。だが快感に身を任せるのではなく、自分も彼女に愛撫をと、桜の背を撫でさするのだが──
「……銀子様。どうか全て私にお任せを」
またやんわりと断られてしまい、仕方なく手を下ろして大人しくしていると……徐々に身体がジンジンと熱くなってきた。
「っあ……、ぁ、あつ……ぃ、あ……はぁ……ッ!」
「ショウガやアルニカ、トウガラシなどが入っているんです。身体に害はないですよ」
そう言ってぬるぬると、豊満な乳房を胸に押し付けてくる桜。その弾力がたまらずに、銀子は大きく背を仰け反らせた。
「あぁっ、はぁ……! 雪さんっ、あぅぅ……ッ……」
「銀子様、もっと気持ち良くなって……」
彼の耳朶を甘噛みしながら、雪はその股の間を膝でグリグリと刺激していった。
「あぅっ!? はぁ……あああッ!!」
ヌメる彼女の膝が菊門に食い込んで、中に埋まったままのビーズが蠢く。
「ぅあ、ああ……! 雪さんっ、そこはもう……やめてっ、あぁ……お願いよ……っ!」
前立腺が強く疼き、もどかしさが募るばかりで苦しいと。だからもうやめて欲しいと訴え掛けると──
「出して下さい」
そう、桜がよく分からない返しをしてきた。
「……出す? 出すって何を……?」
「アナルビーズです」
「じ、自分で……っ?」
「はい。……あ、手は使わないで下さいね。産んで下さい」
「……じょ、冗談でしょっ!?」
「勿論、本気です。まぁ、お手伝いぐらいはいたしますが」
素気無く言って桜は、アナルビーズの手元のリングを掴んでグイと引っ張った。
「ひぁっ!? ひッ……ぅああああっ!」
ぬぷりと、アナルビーズの頭が顔を出す。その排泄にも似た汚辱感に、銀子は険しく眉を寄せる。
「い……いやよ、お願いだから……やめてちょうだいっ……!」
「昔、私がやめて許してと言ってもあなたはやめてくれませんでしたよ……?」
そう低く囁くように言いながら、再びリングを強く引く。
「ンはぁ……! ああっ、いや……! あっ、ああ……ッ!」
球の半分が尻からはみ出していて、そこまで出ると後は全てを出し切りたい気持ちに駆られるが、桜の目があるためなかなかそうは踏み切れない。
だが、繰り返しグイグイ引かれると尻穴が勝手に痙攣し始めて、徐々に『むりむりっ』とアナルビーズをひり出し始める。
「ひっ!? い……ッ、いや……! あっ、ああ! いや! 待って、出ないで……──い、やぁぁぁッ!!」
言葉の途中で、ずるんと球が一つ抜け出して、その後は桜が力任せに一気に引き抜いてしまい、前立腺への強い摩擦に銀子は身を震わせて達していった。
「あううっ! ひぁッ、ひ……ぅあああああッッ!!」
「あ……ン、ふふ……。お尻の穴がすごくヒクヒクしちゃってますね」
笑みながら桜は、絶頂痙攣に戦慄く腸内へとマッサージオイルの瓶を突っ込んでいった。そうして直接、体内へとオイルを注ぎ込んでいく。
「あぐッ!? あっ、や……! 熱いッ! いやっ、あ……、あーーーーッ!!」
粘膜は皮膚よりうんと過敏で、肌への塗布は軽く熱さを感じるだけで済んでいたが、それが腸内ともなると、灼けるような熱さに見舞われる。
そのため激しく身悶えしている銀子の中から瓶を引き抜き、桜は次いでバイブを深々と埋め込んでいった。
「ひぃぃッ!? ひッ、や……うあああああッ!!」
ずるんと、何の抵抗もなく根元まで入っていったバイブはしっかり彼の中での性感帯を捉えており、銀子はガクガクと四肢を戦慄かせながら絶頂を重ねていった。
「銀子様、お尻の穴……すごく気持ちが良さそうですね。でもこうしたら、もっと気持ち良くなれるでしょう……?」
凄絶な快感に、もう息も絶え絶えになっている銀子へと、まるで追い討ちをかけるかのようにして、桜は彼のペニスを掴み、激しく扱き立てていった。
「あぐッ!? ぅあっ、は……ッ、やぁぁぁああ!!」
逸物とアナルのダブルの刺激に、絶叫してぼろりと大粒の涙を零す銀子。
もう快感が深すぎて、今イっているんだかイっていないんだかが分からない。感覚的には、ずっと絶頂の最中にいるのだ。
「銀子様は女の子みたいに、こうしてお尻の穴をいっぱいズコズコ犯されるのがお好きなのよね。……ほら、おちんちんもギンギンにそそり勃って……ねぇ、さっきから何度射精してるか分かる? もう私の手も、あなたのお腹も精液で濡れて……酷くどろどろになっているわ……」
「そ……んなっ、ああ……! いや、もうそんなこと……言わないでぇっ……!」
「事実を述べたまでですよ」
熱く昂る銀子の頬に口付けし、手の中で暴れ回るチンポを強く握り締め、スイッチをオンにしたバイブで尻穴を掻き回していく。
「はひッ!? や……ぁ゛、ぁ……、あ゛ーーーーッ!!」
掠れた喘ぎをあげて、またビュクリと精を吐き出して、ビクビクと陸に揚げられた魚みたいに身を跳ねさせる銀子。それでも繰り返しバイブを突き上げられ、ペニスを乱暴に摩擦される。
「……ぐぅッ! は……はぁっ、やめ……、もう……お願い……もう……っ……」
『ゼイゼイ』と息を乱し、涙目で必死にそう訴え掛けると、ようやく気が済んだのか桜は『分かりました』と逸物から手を離し、そして中からバイブを抜いていった。瞬間──
「はぅ……ッ!? くっ、あぁあああ……!!」
腸壁がずるりとこすられ、反射で絶頂を迎えたが、桜の責める手が止まったので、銀子は重ねてツラい思いをせずに済んだ。
「……っく、はぁ……はぁ、くっ、あ……、あぁぁ……ッ……」
銀子が絶頂の余韻の波に揺蕩う最中、桜は次いで己の身を泡塗れにしていった。それから自身の腕や乳房、太ももを使って身体を丁寧に洗っていく。
「さて、じゃあお身体洗っていきますね。オイルで濡れたままだと気持ち悪いでしょうから……」
「は……ぅ、あ……っ、雪さん……、ンはぁ……ああ……ッ……」
蕩けるような心地よさに、うっとりと息を漏らす銀子。しかし、肉の割れ目を使って肉幹をヌルヌル洗い立てられると、またすぐたまらない気持ちになってしまう。
「あっ、ああ! 雪さんっ、そんな……ん、はぁぁああ……!」
目隠しされているため見えはしないが、感覚的に分かる。雪の花弁の中央に位置する突起が既に硬くて、亀頭溝をクリクリと刺激してくる。しかも、感度が極めて高い桜は、喉奥から迸る甘声を、抑えようとしても抑え切れず、切ない声を漏らし始めたのでもうツラい。
「やっ、……ん、はぁ……ぁ、あぁ……だめっ、ん……っくぅ! はぁ……ふぅ、ぅあっ……!」
「ゆ……雪さんっ……」
いわゆる素股状態で、快感の吐息を漏らす雪はまるで、ペニスを使ってオナニーしているかのように感じられて、銀子は彼女の腰を引き寄せようとしたが──
「……ふぅ」
不意に桜は腰を上げ、そしてシャワーで互いの身体に付着した泡を落とし始めた。そうしてこれでお終いとばかりに、『お疲れ様でした。銀子様』と、アイマスクを外した後、ふわりとバスタオルを被せてきた。
「……雪さん」
「たくさんイって、さぞお疲れになったでしょう? ベッドでマッサージさせていただきますね。……さ、行きましょ」
まるで憑き物が落ちたかのように穏やかな声色でそう言われ、銀子は声を失くして大人しくされるがままとなっていった。