血と悪魔(大人悪魔ほむら×大人さやかR18短編集) 作:さんかく@
ふたなり要素あり。さやかに生えて、ほむらが受け入れています。
嫌な方は回避・ばっちこいな方はよろしくお願いします。
朝を迎える前の薄暗い闇の中、美しい主人と、その飼い犬は激しく交わっていた。大きな白いベッドの上でシーツにくるまり、両手を繋ぎながら結合した互い部分を味わって。
「…下手…くそっ」
ほむらの手がさやかの手を強く握りかえしてくる。喘ぎながらもほむらは飼い犬のぎこちない抽送ぶりを罵った。だが言葉とは裏腹に主人のその表情はうっとりとしておだやかで。
美しい両足は犬の腰に巻きついていた。軋むベッド。
「そんなこと…言われて…も、もう無理…あ、ほむら…!」
苦しそうに目を瞑り、さやかは腰を激しく動かしはじめた。仕上げに入ったのだ。
ほむらの深奥部へ到達しようと、やみくもに腰を激しく彼女へ打ちつける。リズムもへったくれもなく、相方を思いやることもない。下手くそ極まりない「動き」に、ほむらがちっ、と舌打ちする。
「この馬鹿、ちょ、待ちなっさ…い!…もうちょっと…んっ、」
さやかの動きに合わせて、ほむらが揺れる。あっ、あっ、と喘ぎ声が彼女の口から洩れた。
あまりにも律動が激しすぎて言葉が発せない。大きなベッドが軋み、サイドテーブルがカタカタ振動している。快楽か、怒りか恐ろしいほど美しいその顔を歪ませ、ほむらは覆いかぶさっている蒼い髪の相方を睨んだ。
「この…馬鹿犬!」
ほむらは右手を離し、覆いかぶさっているさやかの背中を乱暴に叩いた。
おとといの晩、ほむらはさやかの身体を改造した。
正確には、彼女の女性器を男性器へ変換させたのだ。共に夜を過ごす時、時折こうしてほむらはさやかの身体を変化させ、交わった。20歳の頃から。それはもう気まぐれに、悪魔が攻めたい時はさやかは女性のままで、そうして悪魔が身体の空白を埋めたい時はさやかの一部分を男性にする。
『ねえ、元に戻してくれないの?』
『貴方が上手になったらね』
横目で面白そうにさやかを見つめるほむら。口元にはコーヒーカップ、美しい横顔。
『へ?』
『「待て」ができるようになったら戻してあげるわ』
優雅に頬杖をつきながら、ウインクをした。
思わずさやかは赤くなり、目を見開いた。面白そうに微笑む悪魔。
『そんな!無理よ…だって』
『だって?』
ん?と小首をかしげる黒髪の友人に、さやかは言った…。
「あんたの身体…気持ちいいものっ…!」
艶のある黒髪を乱し、喘ぎ声を漏らしている相方を見下ろして、さやかは泣きそうな声で叫んだ。そう、無理なのだ、彼女の膣内の圧倒的な気持ちよさは抗うことはできない。冷たい吸いつくような肌に、温かい内部。さやかのソレは中で包み込まれ、ほぐされていき、そして吸い取られるのだ。さやかの乱暴な突きあげで、ほむらの肢体が揺れ続ける。
「馬鹿…ねえ…」
身体を揺らされながら、ほむらはフッ、と口元を緩めた。頬に残った乱れた髪。卑猥な色香を滲ませた美貌。右手を這わし、さやかのうなじを撫でる。左手はしっかりと握り合ったまま。アメジストの瞳はゆらゆらと揺らめいて、ただ、飼い犬の泣きそうな顔だけを映していた。
「そんなに…私の中がいいの?」
「……うん」
素直な言葉につい主人は破顔する。右手で飼い犬の頭を抱き寄せると「おいで」と優しく囁いた。犬は泣き声をあげながら主人の中に射精した。
* * *
「……どうしたら貴方に「待て」を教えられるのかしらねえ」
はあ、とため息をつく黒髪の美女に、顔を赤くした蒼い犬が吠える。
「そ、そんな風に言わないでよっ、わ、私だってがんばって…」
「がんばって?我慢できたの?」
「う…」
うなだれる犬をほむらは笑いながら撫でた。犬が泣きながら「出しきった」後の姿勢のまま二人は抱き合っていて。その犬はさっきの激しさはまるで嘘だったかのように、彼女の細い白い腕の中におとなしく収まっていた。飼い犬の乱れた毛並みを撫で揃えながら主人は囁く。
「「待て」もできないし、「下手くそ」だし「早漏れ」…どうしたものかしらこの馬鹿犬」
「ちょ…ちょっと!最後のひどくない?」
「あら、優しいつもりだけど?」
ん?と蒼い瞳をほむらは覗き込む。しょぼくれたように頷く蒼い犬。ほむらは歯を見せて笑った。温かな陽光が寝室を明るく照らしはじめた。
「さあ、今日は貴方が食事当番よ…コーヒー淹れてくれる?『ワンちゃん』?」
「うう…もう、わかったわよ…」
催促されるようにほむらに背中を叩かれ、さやかは渋々身体を起こす。上体がほむらと離れ、結合部もおのずと離れる。ずる、とほむらの中からさやかのモノが出てこようとする…が
「あ」
「?どうしたの?」
慌てたようにさやかがまたほむらに腰を押し付けた。
その意味不明な行動に黒髪の美女は小首をかしげる。数秒後に体内で膨張した感触。
「…ちょっと…貴方」
ほむらの顔が赤くなり、怒りで歪む。
さやかのモノがほむらの体内でまた勃起しているのだ。
「この…馬鹿犬っ!盛りすぎだわ!」
「ご、ごめん、ほむら、きっ、切らないで!また、お、お願い!お願いします!」
両手を合わせ、どこまでも情けない台詞をさやかが吐く。
はあ、とため息をつくほむら。お願いも何もすでにソレはほむらの中に収まっているのだ。
「いいわ…好きにしなさい」
毒を食らわば皿まで、こんな馬鹿犬の面倒を見ることができるのも私だけなのだ。
そう思い、悪魔は両手を広げ、優しく犬を抱きしめた。犬に身体を揺さぶられながら、悪魔は目を閉じた。
抽送はさっきよりも長く続いた…。
悪魔の口から啜り泣くような声。
* * * * * *
陽光に照らされたテーブルで、二人は遅い朝食を摂っている。
「…ほむらコーヒーおかわりする?」
「いただくわ」
「うん」
パンを中心としたいたってシンプルな朝食だが、さやかの淹れるコーヒーは美味い。手渡されたカップを満足気にほむらは口に運ぶ。そうして、ふと相方がそわそわとこちらを見ているのに気付く。面白そうに目を細めるほむら。
「なあに?どうしたの?」
「え、う、うんなんでも」
思わずフフとほむらは笑う。
「貴方って忙しい人ね」
「え?」
コーヒーを一口含んで、そうして艶のある唇を舌で舐めた。煽情的だ。
「あんなに激しく、乱れて私を求めてたくせに、今はそわそわしてる」
「……」
「一体どうしたの?」
カップを持ったまま、隣に座ったさやかの肩に頭を預けた。まるで猫のような仕草にさやかは顔を赤くする。黒髪がさやかの顔をくすぐった。
「赤ちゃん…」
「え?」
「できちゃうんじゃないかなって…」
不思議そうな顔をして、ほむらが頭をあげた。そうしてさやかを上目遣いで見る。
「…さっきので?」
「うん」
そうなのだ、ほむらの場合は両性具有としてのふたなりだから、本来の女性器には機能が備わっていても、男性器には生殖機能は無い。だが、さやかの場合は元々あった女性器をほむらが原初の頃に戻し、再生して男性器にしたものだ。生殖機能はついている。可能性はあった。ニヤリとほむらは笑う。
「できたら、貴方困る?」
「え…いや、それは…てか、あんた知ってたの?」
フフフとほむらは笑った。
「可能性があるくらいにはね、でも気にしてないわ」
「え?」
「その時は産むわ、貴方の子」
思わずむせてコーヒーを口から零すさやか
「ごほ、ぐふっ」
「行儀悪い犬ねえ…」
仕方ないとでも言う様に、ほむらは手近にあった布巾でさやかの口を吹く。
「…ありがと…てかっ、あんた、本気なの?」
「別に二人とも収入はあるし、子供の一人くらいどうってことないでしょ?」
「そ、そりゃあそうだけど…そ、そこっ?もっとほかに…問」
「もう…落ち着きなさいな」
慌てる犬の頭をほむらは撫でる。しかし無理もない、犬からしたらおおごとなのだ。
飼い主を孕ませるという下剋上。もしそうなっていたら…?顔から血の気が引くさやか。
「私が気にしてないって言っているのよ。貴方が気にする必要無いわ」
「でも…」
「それとも私とするのをやめる?」
「そ、それは絶対嫌よ!」
…はっ、とさやかは口を抑えた。
しかしもう遅い。目の前には恐ろしいくらいにんまりと笑みを浮かべた悪魔。
みるみるさやかの顔が赤くなる。
――これじゃあ、私が色情魔みたいじゃない!
「あ、あの…いやこれは…」
「…何があっても飼い主の身体が第一だなんて…貴方って、ケダモノね、私が妊娠してもいいの?」
「わああっ!やめてよ!何ソレ!人聞きの悪い!」
はあ…とため息をついて、大げさに首を振るほむらの口を、慌ててさやかが抑えようとする、…もちろんほむらはからかっているのだが。笑いながら、さやかの手を掴む。
「ほんとしょうがない人…」
そうしてさやかの手を引っ張った。前のめりになるさやかをほむらは頭ごと抱きしめて。
「ちゃんと計画通りにすれば問題無いものなのよ?」
「うん…それは…わかってるわ…けど」
この悪魔の身体の前で理性なんて働く自信はさやかにはなかった。
「貴方がむやみやたらに盛らなければいいのよ…大丈夫、私がしつけるわ」
「え?」
「貴方、今日は仕事休みよね?」
「そう…だけど」
嫌な予感がした。
ほむらはさやかを抱きしめたまま、立ち上がる。何か思いついたのか、アメジストの瞳は妖しく輝いて。
「やるわよ、さやか、特訓よ」
「ええ?」
ほむらの口から「特訓」などと似合わない単語が出てきた時点で、すでに怪しい。
そうしてほむらに手を掴まれベッドへと連れて行かれる。慌てて抵抗するさやか。
「ちょ、ちょっと待って、ほむら!こ、心の準備が」
「何言ってるの、さっきまで飼い主の命令無視して、好き放題私の中で暴れまわったのはどこの馬鹿犬?」
「そ、それはそうなんだけど…っ、ひい…」
情けない声をあげて犬はベッドに放り投げられた。
不敵な笑みを浮かべてベッドへ上がってくる主人を震えながら見つめる。
どうやらスイッチが入ったらしい。
「『待て』ができるまで…やり続けるわよ」
「嘘!ご、ごご、ごめんなさい!ほむら!もう勝手に入れたりしないから!ひゃあ!」
簡単に押し倒された。
「気にしないで、馬鹿犬のしつけは飼い主の責任だから」
にっこりと微笑んで、さも嬉しそうにさやかにキスをする。
「さあ、はじめましょ、さやか?」
「……っ!」
主の家に、飼い犬の悲鳴が鳴り響いた。
「特訓」は夜が更けるまで続けられたらしい…。
何回犬が絞り取られたか、そして、待ては成功したのか?…それはまた別の話。
END