原作では男同士のキャラの性行為があるためボーイズラブタグをつけてます。
ウルフは女だったら凄くエロいんじゃないかって昔から思ってて、それをどうしても昇華させたくて書きました。
語り手はザガロです。
非合意な性行為、暴力的な描写があるのでご注意ください。
ウルフの様子がずっとおかしいことに気づいていたが、何が原因かは分からず終いだった。ただハーディン様のことになると言葉が少なくなり、その代わり一旦口を開けば以前にも増して頑なになったのは明らかだった。何があったと考えていた矢先だった。オレルアンに滞在するアカネイア兵同士の話が聞こえてきたのは。
「ウルフとかいったか。あの以前ハーディン陛下の寝所に毎晩のように呼びつけられてた女…あんな淫売が騎士団の隊長だなんてオレルアンもやっぱり下賤の国だな」
「どんなに高潔ぶっても卑しい血には逆らえないってか。まあ、中々いい女だし俺もいっぺんくらいは味見させてもらいたいが」
「そういうことだったら俺も…ひひひ。あの女、あんなに取り澄まして陛下の寝所ではどんな顔してたんだろうな」
耳を疑った。ウルフがハーディン様と?信じられなかった。ただ私心なく俺たちを救ってくださった真っ直ぐなあの方と、それを誰よりも誇りにしていたウルフが。そんな関係になっていたなんて。頭がぐるぐると回り、それでも兵士の会話に耳を傾けていると更に衝撃的な言葉が飛び込んできた。
「俺はあの女と陛下の経緯知ってるぜ」
「なんだと!なんでお前がそんなこと知ってるんだよ!?」
「あいつ俺が城下の女に声かけてたらちょっかい出してきやがって、おかげでお楽しみにあずかれなかったから仕返しがてらあいつでいいかって後つけてたんだよ。そしたら陛下に呼び出されててこれは無理だなって帰ろうとしたら物音がして…振り返ったらあいつが押し倒されてた」
「へえ…」
「あいつ、声も出ないくらいに取り乱してたな。そのままおっ始めてたけど俺も慌ててたもんで立ち去ろうとした時に音立てちまって。でも殺されると思ったらそこで見てろって陛下が言うからよ。終わりまで見学させてもらった。後ろから突かれてるの見た時は最高だったな。あの高慢そうな女が押さえつけられて泣きながらやめてって首振ってて…そしたら首絞められて犯されてた」
「うへへ、たまんねえ…」
「そんな目にあってよくあいつも陛下に尻尾振ってるよな」
「元奴隷だって聞いたぜ。無理矢理やられるくらいが丁度いいんだろ」
「け、狼とか言いながら実際は牝犬じゃねえか」
「もっと聞かせろよ!」
頭の中がどうかなってしまいそうだった。それは間違いなくあの日のことだった。
アリティアへの遠征から数ヶ月、俺たちはアカネイアに滞在し、訓練を行っていた。
ある日、子供の時から訓練を欠かさなかったウルフが、時間を過ぎても姿を現さなかった。寝所に声をかけにいったがそこにウルフの姿はなく、その日の訓練が終わっても帰ってこなかった。ビラクやロシェに尋ねても心あたりはないと言う。探しに行かなければと思っていた矢先にウルフは帰ってきたが、顔面が蒼白で何かに怯えたような様子だった。
「おい、ウルフ何処へ行っていた?」
「…」
「訓練に姿を見せないなんてお前らしくもない。…何があったんだ?…ウルフ?」
ウルフは俺の言葉に何も答えずただ黙って震えていた。普段のウルフでは考えられないことにこれは何かあったのだろうと思ったが、俺が詰問するごとにウルフの顔はますます青ざめていった。
「…ウルフ!?しっかりしてくれ!」
「…!!」
今にも崩れ落ちそうなウルフの様子に肩を思わず掴むと、真っ青な顔で手を払い退けられた。驚いているとウルフの瞳から涙が伝った。まるで別人のように弱々しい瞳だった。
「…すまん。悪かった。だが訳は聞かないでくれ…」
何があったんだ。そう思いながらこれ以上はウルフが完全に壊れてしまう気がして、俺にできることは分かったと頷くことだけだった。それからだった。ウルフの様子がおかしくなり始めたのは。
あの話を聞いてから、俺はウルフの顔をまともに見れなかった。子供の頃から知っていた顔が、いつも凛としたウルフが、まるで知らない誰かになってしまった気がしていた。
ハーディン様を疑うのも恐ろしく、慌ただしい日々に全てを忘れようとしていた。そんな俺に天罰が下ったのだろうか。あの夜を迎えることになったのは。
「…ハーディン様、お呼びでしょうか」
嫌な予感がしながら俺はハーディン様の寝所を訪れた。ハーディン様と直接話をするのはオレルアンを出立された時以来だった。あの頃はこんなことになるだなんて思いもしなかったな。そんなことを考えていると、そこには寝台に腰掛けたハーディン様とその膝の上で俯くウルフがいた。
「よく来たな、ザガロ」
「!」
ハーディン様が歪んだ笑みを浮かべながらゆっくりと振り返り、対してこちらに気づいたウルフの顔は青ざめていた。
「ハーディン様…何を…」
「まあ見ていろ」
「あ…」
こちらに見せるようにゆっくりとウルフの服がめくり上げられていき、胸を覆うさらしが見えるとそれも取り払われ、柔らかな胸が露わになった。赤い尖りを摘み上げられ、ウルフの身体が陸に打ち上げられた魚のように跳ねる。
そのまま上半身に着ていたチュニックを脱がされズボンに、下着に手がかかる。完全に服を脱がされると白い身体が闇に浮き上がった。
「はぁ…んっ…」
ハーディン様の腕の中に閉じ込められながら、胸を揉みしだかれ、微かな息遣いが静寂の中に響く。脚を閉じようとした矢先に足首が掴まれ、俺に見せつけるように開かされた。
「ザガロ、見ていろ。女というものの浅ましさを」
ハーディン様の手が下腹部に伸び、更にその下の、敏感な部分を触りはじめた。またびくんと身体が跳ねる。
「ふっ…あ…」
ウルフは切なげな顔をして顔を上気させている。俯いて俺から顔を逸らそうとしたが後ろ髪を掴まれ顔を向けさせられ、そのまま背後から押し倒された。
「あぁ…っ!」
ハーディン様に背後から突き上げられ、白い身体が動きに合わせて揺れる。
「…はぁっ…ザガロ…見るな…見ないでくれ…!」
ウルフが懇願しても俺は目を逸らせなかった。ウルフが商売女のように声を上げているのを見ながら信じていたものが粉々に砕け散っていくのを感じた。
「ウルフ…」
「女というものは救い難いものだ。あの女も…こいつも…俺の手の中にありながら別の男の名前を呼んだ…こいつが呼んだのはザガロ、お前だ。忠誠を口にしながらこいつも所詮は女だったのだ」
「ハーディン様、違います…ザガロには…助けて欲しくて…申し訳ございません…もう許して…ああ…」
ウルフの声が段々嗚咽混じりになる。
「許しが欲しいか?ならば何をされても抵抗するな。お前の浅ましい姿を、犯されて鳴く様子をこの男に見せろ」
「はい、ハーディン様…うっ…」
細い首にハーディン様の腕が伸ばされ、ぎりぎりと音を立てるように絞めつけた。
「かはっ…んんん…んん!」
ウルフが声にならない悲鳴をあげながら手をこちらに伸ばす。それを押さえつけながら腰を打ちつけハーディン様が笑った。
悪夢のような光景だった。足元が沼に呑まれていくような感覚に陥りながら、俺はハーディン様に犯され嬌声を上げるウルフをただ見ているしかなかった。