※この作品はR-18です。

転生したら大好きな世界で思うように生きていくことができる件   作:Laginera

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転生したら大好きな世界で思うように生きていける件・6

 

新たな勢力・天城封結衆によりシノビマスターズ基地は騒動になり、900年前の〈カグラ〉クラスの忍の復活、修羅への警戒、「華眼」を巡るお家騒動。

以前にも増して厄介ごとが増えたがそれでも忍達のやることは変わらない。敵勢力を警戒し、修行をして力をつけていくだけだ。

 

世間は冬休みの真っただ中。忍学生も年末年始は休業になり各々休日を過ごしている。

 

私と言えば一応シノビマスターズ基地の職員なので敵勢力が来て対応できるよう周囲の街の巡回は欠かせない。

 

今日はメアリと巡回中だ。

 

メ「師走なので多くの人が忙しそうですね」

ラ「年明けは新年セールで大忙しになりそうだし、休みの前に面倒ごとはすましておきたいでしょうしね」

 

周囲を警戒しながら周りの人々が忙しくも生きがいを浮かべながら仕事をしている姿にほほえましさも感じていた。

 

ラ「忍達は影の存在です。けれど今ここで一生懸命生きている人々の生活をさせて入れるのならそれは意味あるものでしょうね」

メ「ラギネラ様…。そうですねっ…!」

 ラギネラにつられメアリも笑みを浮かべる。

 

 

「こんなところでデートなんて、外の忍びは随分とバカで能天気なのね…っ!」

 

 振り向くとそこには赤い髪で片目を隠し、眼帯を付けた少女がたっていた。

 

メ「あなたは…っ」

ラ「風切」

 

ラギネラはとっさに忍結界を張る。

先の修羅の封印を解くため900年前の忍びを復活させ、半蔵学園チームの雲雀に深い因縁を付けた悪忍、風切が鋭い目つきを向けていた。

 

風「あんた確かシノビマスターズ基地の先生だったわよね? あんたはさあいつのことどう思ってるの?」

ラ「雲雀ちゃんのことですか?」

風「あんな強力な能力持ちのくせにそれを生かせないグズで無能な忍なんて教えても無駄じゃない? いい加減諦めるよう説得したらどうなの?」

ラ「あなたがあきらめたようにですか?」

風「!!」

 風切はギリリと歯ぎしりをして睨みつけてくる。

 

ラ「あなたのいきさつはあなたの仲間から聞いています。同情すべき点もあるのでしょうが、彼女は彼女なりに自分の力と向き合おうとしています。それを否定する権利は誰にもないし、最初から全部できる忍、いや人なんていませんよ」

風「ふん! あんたもあいつに肩入れするわけ?」

ラ「そりゃ一応先生ですからね」

風「とか何とか言ってほんとはあいつの華眼が怖いからじゃないの? 今のうちに恩を売っておけば後々便利になるから…」

 

メ「風切様。それ以上の言葉はラギネラ様への侮辱ととらえますよ? 」

メアリが強い口調で風切に言う。

 

風「やろうっていうの? 別にいいわよ。華眼なんてなくてもあんたらごとき私一人でぶっ潰してやるわ!」

ラ「…やめておくよ。今日は気分じゃない」

 ラギネラはそう言って立ち去ろうとする。

 

風「先生のくせに逃げる気?」

ラ「逃げているのはあなたではないですか?」

風「は?」

ラ「1つ聞きます。あなたにとって華眼とは何ですか?」

風「…死ぬ気で努力しても得れなかった力よ。華眼さえあれば私は…っ」

ラ「成程、羽生さんがあなたに対し失望していたのもよくわかります」

風「何ですって!?」

ラ「あなたは〈華眼〉を逃げる理由にしています」

風「!」

ラ「努力が結果に結びつくかなんて絶対ではないですが、少なとも〈華眼〉を得るために努力したことは無駄ではないはずです。正直悔しかったんですよ、襲撃で生徒たちが負傷した時。うちで鍛えている生徒たちと互角以上に渡り合えているのだから」

風「それがどうしたっていうのよ…! 華眼さえあれば私は認められていた! 努力だって意味があった! 得れなければ何も意味がないじゃない!!」

ラ「今はそうかもしれません。ですがいずれその努力が報われる日が来るはずです」

風「…もういいわ。そんなお説教聞いたところでなんの役にも立たないわよ。次あったら必ずぶっ殺してやるんだから! 」

 

そう言って風切はその場から消えた。

 

メ「…ラギネラ様。彼女はとても悲しい目をしてました。言葉とは裏腹に、やるせない怒り、後悔の念を押し殺しているような…」

ラ「…。いずれまた戦うことになるでしょう。対策を練らなければなりませんね」

 

 

―路地裏

 

風「クソ…、クソ…。あのクソ教師。私が〈華眼〉を逃げる理由にしている? ふっざけんな!!」

風切は力任せに空き缶を蹴り飛ばす。

 

風「知ったような口で説教しやがって…! アイツだって〈華眼〉があるから周りからちやほやされているだけなのに! 私だって〈華眼〉さえあればっ!!」

 

 

?「オウオウ随分荒てるな。あお嬢さん」

 

風切りが声のした方を向くと、体操服を着てスマホをいじっている女子生徒がいた。

 

?「アンタも憎いんだろうこの世界が。目を見ればわかる」

風「誰アンタ? 今私すっごく気分が悪いの。早く立ちさらなきゃぶっ殺すよ」

?「おー怖い怖い。だけどそういうわけにはいかねーんだよ。うちのリーダーの命令であんたを連れてこないといけないんだ。じゃねーと小遣い減らされる」

風「知るか! あんたみたいな雑魚が私を倒せると思っているの?」

?「…っち。私が気にしていることを。折角いい話があるからアンタに教えてやろうと思ったのになあ。華無しの風切さんよう…」

風「!? あんたなんで私のことを知ってるのよ!?」

?「確かに私は力がない。だけど諜報…、情報収集能力に関しては誰にも負けないと自負している。あんたの出身、好物、好きな色だってねえ」

風「ふん、そんなことが何の役に立つっていうのよ!」

?「アンタの友達のこともわかってるってこと」

風「!?」

?「雨音だっけか? 妖魔とカグラの封印を解こうと実行を考えた張本人」

風「…」

?「私の仲間はもうそいつを監視している。あんたが話を断るならそいつを人質にしても捕えるように言われてんだよねえ」

風「あ、雨音は関係ないでしょ!」

?「オイオイ。あいつはお前の生まれ故郷の里の掟を破りその上忍達が必死の覚悟で封印した妖魔をこの世に解き放っちまった。それが忍組織に引き渡されたらどんな仕打ちを受けるか…。下手すりゃ死罪だろうな」

 

風「死罪…。狂っているのは忍組織の連中のくせに! 自分たちは高みの見物をして安全圏からでない臆病者の癖に!」

?(オイオイこりゃとんでもねー心の闇の持ち主に出会っちまったかあ)

風「そんなことアンタをぶっ殺せば全部済む話よ!」

?「ぶっ飛んでやがるな」

風「アンタなんて簡単にぶっ殺せるわ!」

?「まあ、確かに私じゃ無理だな。〈私〉じゃ」

 

風切が襲い掛かろうとした瞬間、突然現れた血まみれでボロボロのドレスを着た女性に阻まれ取り押さえられる。

 

?「愉姫(ゆき)…いじめる奴許さない」

?「サンキュー愛姫(まき)」

 

風「は、離せ!!」

 (なんて力! それにこいつの目、人間じゃない…!?)

 

 

愉「あー、風切。あれさー華眼の一族って人の心を操ったりすることできるみたいじゃねーか」

風「そ、それがどうしたてのよ」

愉「うちのメンバーにもいるんだよ」

風「は?」

愉「華眼じゃねーけど人の心を操れる…眼術を使える奴が」

風「何ですって!〈華眼〉以外にそんなこと…!!」

愉「確かに〈華眼〉は最も有名な人心操作の眼術だが…。他にあるって可能性はなかったか?」

 

風「…」

風切の心が揺れる。〈華眼〉の資格がなくなった今、それ以外の方法で〈華眼〉と同等の力を得れるかもしれないという情報に。

 

愉「どうする? ついていくのかいかないのか」

 

 

これが風切と、のちに忍達とこれまで以上の争いを生む戦姫衆の初めての接触だった。

 

 

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